投資マネー景気減速に警戒感

2015年8月5日（水）晴れ時々曇り

・トヨタ　<7203> ［終値8121円］北米市場の販売好調と円安支えに一段と業績拡大。
　4日、2015年4-6月期連結決算、純利益6463億円と前年同期比10%増、四半期ベースの最高記録。
　販売台数は独フォルクスワーゲン（VW）に及ばないが、利益水準は2倍に近い。収益力の高さ際立つ。
　新興国不透明、通期は据え置き。

・イタリア、レンツィ首相、債務危機でユーロ離脱の危機に追い込まれたギリシャについて「離脱した場合、
　ユーロが被る打撃は計り知れない」と述べ、再発防止でユーロ圏各国が結束することが重要との考え強調。　
　ギリシャの財政再建策「厳しすぎる緊縮財政を加盟国に迫る自律的な経済成長の推進力をそぐ恐れがある」と指摘。

・再生医療のなかで日本が国を挙げて注力するのが、ｉPS細胞使った再生医療。
　ｉPS細胞による再生医療研究は、この9年あまり国内勢が主導してきた。
　ただ、臨床応用やビジネスに向けた国際競争は激しく、いつまでも優位な状況が続くとは限らず。
　産学タッグ、速く・安く、実用性磨く。（日経新聞一面）

・世界の企業が市場からの資金調達急ぐ。
　株式や社債発行で調達した金額は今年1〜7月に全世界で約1兆9600億ドル（約240兆円）、過去最高塗り替えるペース。
　年内の米利上げにらみ、低金利・株高のうちに成長資金確保する動きが駆け込み的に出ている。

・ソフトバンクグループ　<9984> ［終値6821円］傘下の米携帯大手スプリントが総契約件数で米業界3位から4位へ転落。
　およそ10年間保ってきた3位の座を失う。ソフトバンクの最大の誤算はTモバイルの買収が実現しなかった点。

・政府のまち・ひと・しごと創生本部（本部長・安倍晋三首相）4日、
　地方創生の柱として2016年度に創設する新型交付金を1000億円規模にする基本方針決定。
　規模は14年度補正予算で先行計上した1700億円下回る。地方からは「看板政策にしては小粒」と不満の声も。

・投資マネーが世界的な景気減速への警戒強めている。
　資金は安全資産である日米欧の債券市場に流れ込み、長期金利押し上げへ。
　中国中心とする新興国経済の成長が鈍ってるほか、米経済の回復にも先行きへの不透明が漂いつつあるため。
　世界経済の体温を示す商品市況は12年ぶりの水準まで急低下。

・日銀　<8301> ［終値47500円］7月のマネタリーベース（資金供給量、月末残高）
　6月末比約6898億円増加、325兆7375億円。月末残高は12ヵ月連続で過去最高更新。

・企業が国内で設備投資増やそうとしている。
　日本政策銀行4日発表、2015年度設備投資計画調査、全産業の国内投資は14年度実績比13.9%増の19兆2588億円。
　4年連続の増加。けん引するのは製造業。素材や部品など日本企業が強みを持つ分野で積極的な投資計画が増えている。

・中国・上海総合指数4日終値前日比3.7%高の3756と、4営業日ぶり反発。
　上海と深圳の証券取引所が空売りに関する規制強化。相場安定するとの期待広がる。

・ギリシャ4日の株式相場続落。アテネ総合指数前日比1.2%安、659で取引終了。

・タイで地場の電機メーカー38社が国産ブランド「ThaiCo（タイコ）」立ち上げ。国も支援。
　2015年中には薄型テレビ販売する計画。参加各社協力して、競争力高め、タイの電器産業の自立目指す。

・インド後発薬大手ルピン、米国同業ガビスを買収。買収額は8億8千万ドル（約1090億円）となる見通し。
　インド後発薬大手による海外買収では直近10年間で最大級の規模に。

・国内自動車7社業績、好調な北米を主戦場とし、円安の追い風受けやすい
　トヨタ　<7203> ［終値8121円］日産　<7201> ［終値1167.5円］富士重工　<7270> ［終値4470.0円］が
　4-6月期では過去最高の純利益達成。
　半面、国内や東南アジアに軸足置くスズキ　<7269> ［終値4661.0円］三菱自　<7211> ［終値1033円］など3社は減益。
　マツダ　<7261> ［終値2379.5円］本業好調も、ユーロ安・円高進み、50億円弱の営業減益要因。税負担も膨らむ。　

・出光興産　<5019> ［終値2338円］2015年4-6月期連結決算、純利益前年同期比24%増、113億円。
　原油価格反転で会計上の利益発生、有機ELの特許会社の株式売却益36億円を特別利益計上。　

・ホンダ　<7267> ［終値4322.0円］4日、中国での7月の新車販売台数前年同月比50.4%増　7万3099台。
　前年上回るのは5ヵ月連続。昨秋投入した多目的スポーツ車（SUV）2種好調、主力車「アコード」「CR-V」も持ち直す。

・ソニー　<6758> ［終値3418.0円］吉田憲一郎副社長4日、
　スマートフォン（スマホ）事業で「今後2年間で900億円のコスト削減する」と語る。
　大規模な構造改革は2015年3月期までに終えたが、苦戦するスマホのは対策遅れていた。
　同事業の今期の営業損益見通しについては「一段の悪化はない」との認識示す。

・セコム　<9735> ［終値8327円］入退室時に指の静脈で本人かどうか識別する認証システム開発し、月内に発売。
　警備サービスなどと組み合せて参入し需要開拓する。価格工事費込みで1台30万円前後想定、年間6千台の販売目指す。
　
　指静脈の認証システムは電機大手が先行。
　日立　<6501> ［終値779.7円］10月、認証速度高めた指静脈認証端末搭載した入退室管理システムの販売始める。　
　NEC　<6701> ［終値404円］指紋と静脈の双方計測するハイブリッド型システム開発している。

・ヤマトHD　<9064> ［終値2840.5円］企業向けにインドなど南アジア対象にした物流サービス始める。
　通常は配送に1週間近くかかるが、シンガポールに一定量の在庫確保、翌日配送できる体制整えて需要開拓。

・太平洋セメント　<5233> ［終値397円］
　米国の建築資材会社マーチン・マリエッタ・マテリアルズグループからカリフォルニア州のセメント工場買収。
　貯蔵施設含めた買収額4億2000万ドル（約520億円）。

・菱洋エレク　<8068> ［終値1505円］
　東大発ベンチャー青電舎（相模原市）から国内販売権得て、「触覚デバイス」事業に参入。　

・イオン　<8267> ［終値2000.0円］個人向け旅行商品独自開発。全国各地の食体験を生かしたツアー商品つくる。
　同社は「シニア」や「地域密着」など重視する戦略に切り替え、サービス事業の強化進めている。

・信用買い残7/31申込み、3兆3943億円と前週比224億円増。2週連続で増加。売り残7062億円と前週比71億円減。

・プラチナ（白金）一段と値下がり。ニューヨーク先物は4日時間外取引で一時1トロイオンス945ドル。
　7/20の安値（946ドル）下回り、2009年1月以来の水準に。
　南アフリカ共和国による通貨安背景にした供給増に加え、
　消費国である中国の製造業購買単車景気指数（PMI）が低水準になるなど需給緩和が意識された。
　円建てでは1グラム3816円で前日から134円の大幅安。3年ぶりの安値に。

・原油や金といった国際商品価格が下がっている。
　商品市場の動きを示す代表的な指数は3日、12年ぶりの低水準。
　原油の増産や米ドル高基調、中国の落ち込みで投資資金流出が続く。
　200年代前半からの資源高局面は終わったとの見方が広がっている。(日経新聞）

・米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはプエルトリコのデフォルト（債務不履行）認定。
　米自治領のデフォルトは前例なく、連邦破産法の適用認められず、困難な資金繰りが続くと見られる。
　プエルトリコの債務総額は約730億ドルで、米史上最大の自治体破綻となったデトロイト市の180億ドルの4倍以上。

・7月の米新車販売台数前年同月比5.3%増　151万1261台と、7月としては2005年以来、10年ぶりの高水準。
　1年5ヵ月連続前年実績上回る。ガソリン安追い風にピックアップトラックやSUVなど車体が大きい車種堅調。
　（産経新聞）

・米半導体工業会（SIA）6月の世界半導体売上高、前年同月比2.0%増の279億ドル（約3兆4600億円）に。
　26ヵ月連続前年上回る。伸び率は5月の5.1%から鈍化。地域別売上高は中国が7.8%増とけん引。
　米国は5.6%増と鈍化、日本は13.6%減、欧州は11.5%減と低迷続く。

・MUTOHHD　<7999> ［終値358円］東農大と共同開発した金属3Dプリンター本格発売。　
　価格が主流方式比3分の1程度安い上、造形速度や大型造形に強み。本体価格標準仕様で3000万円。

・トレックス・セミコンダクター　<6616> ［終値1174円］電源IC事業でBツーB（企業間）機器分野開拓。
　産業、車載、医療の3つを重点事業に設定。製品ラインアップ拡充、国内外で技術営業職（FAE）増員、提案力高める。
　（日刊工業新聞）

・民事再生手続き中のスカイマーク、5日に東京地裁で債権者集会開き、再生計画決める。
　ANA　<9202> ［終値402.3円］支援案か、米デルタ航空かついだ米イントレピッド・アビエーション案か。両案否決も。

・オプティム　<3694> ［終値4240円］眼鏡型ウエアラブル端末「スマートグラス」使い、
　建設現場などで熟練技術者が遠隔地から作業を支援できるサービスの提供始める。
　端末と通信機能とカメラ機能利用、機器に不慣れな作業員に直接指示伝えられる。
　ソフトウエア部分をオプティム構築、スマートグラスはテレパシージャパン（東京・中央）開発。
　2017年度までにスマートグラス1万台の普及目指す。価格はスマートグラスとシステム利用料含めで月額6万円。
　オプティムは建機大手コマツ　<6301> ［終値2212.5円］がIT（情報技術）フル活用して始めた
　建設現場の作業支援システム「スマートコンストラクション」でも、遠隔サポート技術供与。　

・ファナック　<6954> ［終値20410円］4日、
　栃木県壬生町で2016年秋に稼働予定の新工場、用地など拡張し、生産能力を3倍に増やす方針。
　同工場、工作機械の頭脳となる数値制御（NC）装置とNC装置の指示で工作機械を動かすサーボモーター手掛ける。
　第1期として約1000億円投じ、4棟からなる工場建設。（日経産業新聞）

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株式分割

サイバーコム　<3852> ［終値1057円］8/31 　1株→2株

ヤマシンフィルタ　<6240> ［終値1091円］ 8/31 　1株→2株

自己株処分

やマックス　<5285> ［終値278円］78万5000株　272円　処分日8/21　処分先　宇部三菱セメントなど計4先

新規公開株

銘柄 コード　　市場　　　発行株数　　公募価格　　主幹事証券　注目度

8/4 ＰＣＩホールディングス <3918> マザーズ 414,000株 2,530円 みずほ他 注目度 B （初値付かず5820円買気配）

事業内容:ソフトウエア開発（組み込み系システム・業務系システム）、
自社ソリューションの開発・保守およびIT（情報技術）技術者の派遣などの情報サービス

8/5エスケーホーム <1431> Qボ 172,500株 800円 岡三他 注目度 C

事業内容:注文住宅の企画、設計、販売、施工、監理を主な事業内容とする
一戸建て住宅事業および付随する不動産販売事業など

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（今日の一言）

海外ＮＹ株式市場は、続落。

アップルの株価（3.21%安）が200日移動平均線割り込み、
米アトランタ地区連銀のロックハート総裁（利上げ政策に中立派）が、
9月の利上げが適切な時期とも見方示し、利上げ警戒もあり株価下落。

ロックハート総裁はニューヨークのダドリー総裁とともに
米連邦公開市場委員会（FOMC）メンバーの動向映すことも多いと言われているようです。
9月の利上げが強まったとの見方や声も少し多くなってきたとのことも・・・
外国為替市場ではドルは対円でドル高・円安（1ドル124円30銭台）に推移しています。

アップル（-3.21%）グーグル（-0.31%）ヤフー（+1.17%）フェイスブック（-0.08%）アリババ（+1.13%）
ネットフリックス（+7.63%）アマゾン・ドット・コム（-0.59%）バイオジェン（+1.85%）
ラッセル2000（-0.24%）HTG(ハイイールドファンド)（+0.06%）NBI（バイオテクノロジー株指数）（+0.34%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約64億株、過去5日間平均約70億株を下回る。

欧州株式市場の主要3指数はまちまち。
原油価格の下落もエネルギー株の下げ誘う。
ギリシャ主要株価指数は続落も1.22%のマイナスに下げ幅縮小した。

東京株式市場で日経平均は続落。
東証1部出来高は23億8340万株、売買代金は2兆8693億円。
騰落数は値上がり883銘柄、値下がり889銘柄、変わらず117銘柄に。

トヨタ　<7203> ［終値8121円］の決算待ちもあって、積極的に動けないところも、出来高、売買代金とも高水準に。

全体指標で上値が重いときには、どちらかというと次に来るのは「一旦下げ」との感覚もありますが、出来高や売買高を見ると、買っている勢力もかなり強く感じます。

昨日は売買代金に占める「空売り比率」が36.2%と35%後半以上となってきました。
「空売り比率」がこのあたりを超えてくると相場の反転となることも多い傾向です。

さて今回はどうでしょうか・・・

MUTOHHD　<7999> ［終値358円］東農大と共同開発した金属3Dプリンター本格発売。　
価格が主流方式比3分の1程度安い上、造形速度や大型造形に強み。本体価格標準仕様で3000万円。

トレックス・セミコンダクター　<6616> ［終値1174円］電源IC事業でBツーB（企業間）機器分野開拓。
産業、車載、医療の3つを重点事業に設定。製品ラインアップ拡充、国内外で技術営業職（FAE）増員、提案力高める。

オプティム　<3694> ［終値4240円］眼鏡型ウエアラブル端末「スマートグラス」使い、
建設現場などで熟練技術者が遠隔地から作業を支援できるサービスの提供始める。
端末と通信機能とカメラ機能利用、機器に不慣れな作業員に直接指示伝えられる。
ソフトウエア部分をオプティム構築、スマートグラスはテレパシージャパン（東京・中央）開発。
2017年度までにスマートグラス1万台の普及目指す。価格はスマートグラスとシステム利用料含めで月額6万円。
オプティムは建機大手コマツ　<6301> ［終値2212.5円］がIT（情報技術）フル活用して始めた
建設現場の作業支援システム「スマートコンストラクション」でも、遠隔サポート技術供与。
また同社はセキュリティー部門にも力入れています。

じげん　<3679> ［終値730円］毎週水曜日11：10頃のラジオNIKKEI「プラスYOU」に登場。
多少は跳ねる場面があるかもしれませんね。

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