
インベスターの眼力
- 2017年02月26日
- 日経ヴェリタス
2017年2月26日(日)晴れ
・インべスターの眼力 長期投資の極意、カリスマに学べ。
今は「金融政策から財政政策へ」という大きなうねりの中にある。
緩和マネーが相場全体を底上げした時代が終わり、成長の果実狙う局面に移った。
選別投資で超過収益を狙う「アクティブ運用の目利き力が問われる時代」とレオス・キャピタル藤野英人社長強調。
主力の「ひふみ投信」は運用開始から8年余りで基準価格が3.8倍に。
「中長期の成長銘柄をコツコツ発掘し続けた」(藤野氏)成果。
ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメント調査では
世界の機関投資家の7割が「2017年の市場環境はアクティブに有利」と答えた。
日経ヴェリタス独自集計、保有株の回転倍率が低い長期運用ファンドは長く持つほどTOPIXに対する超過収益が高まる。
・インべスターの眼力 長期投資の極意、カリスマに学べ。
日本の個人投資家の意識も「長期」に向く。
少額投資非課税制度(NISA)の追い風もあり、16年は追加型株式投信の平均保有期間が3年前のほぼ倍の3.2年に。
ではどんな銘柄を選べばいいのか。ヒントは投資のカリスマたちの言葉にある。
ウォーレン・バフェット氏は圧倒的な高いシェアなど頑強な事業モデルの会社を念頭に
「愚か者でも経営できるよう他企業に投資せよ」と説く。
ピーター・リンチ死は徹底的な企業取材通じて「10倍になる株に投資する」と成長株投資薦めた。
・米国市場では、ダウ工業株30種平均は24日まで11日連続で最高値更新。1987年以来30年ぶりの出来事。
ダウ平均は週間の上昇率は1%。公約の縮小や遅れへの不安も強まり始めているが、
同日にトランプ米大統領が演説で大規模減税への取り組み強調、期待をつなぎ留めた。
買われる銘柄には広がり、大統領選後のけん引役は金融やIT(情報技術)、
1/20の就任後はヘルスケアや公益、生活必需品が堅調。
かわれる背景は、ドル高が持続するとの観測も。
ムニューシン米財務長官は米紙に「長期的にはドル高は好ましい」と述べ、ドル資産の買い安心感につながっている。
政治不安がくすぶる欧州株や通商問題が懸念される日本株より、米国株が選考されやすいというわけだ。
もっとも、高値警戒感も広がっている。
大統領選後に5割強上昇した画像処理半導体(GPU)のエヌビディアは23日、アナリストの売り推奨を機に9%安と急落。
日経平均先物は出後れが目立ち始め、ダウ平均との水準差は大統領選直後の水準まで広がった。
「昨年、海外勢が日本株を大きく入り込んで持ち高が減ったことを考えると、潜在的な買い需要はある」との見方も。
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。
1.「愚か者でも経営できる」企業か。
誰にも負けなぬ「オンリーワン」事業。
米カリスマ投資家、ウォーレン・バフェット氏の投資哲学はいたってシンプル。
「50年たっても欲しいと思う商品をつくっているか」
ライバルたちが決してマネできず、世の中に必要とされる商品やサービスを手掛けていれば、必ず成長するとみている。
別の言葉で「愚か者でも経営できるビジネスに投資しなさい」とも論している。
農林中金バリューインベストメンツ常務取締役の奥野一成氏は「バフェット流」を日本で実践。
「株と言うより(持ちきりの)永久債と位置づけて投資する」。2007年に運用始めた私募ファンドの保有銘柄は現在21。
運用成績、ファンドの基準価格は09年から年率18%上昇、東証株価指数(TOPIX)の11%を大きく上回る。
奥野氏が重視するのは市場シェア。
他企業がまねのできないオンリーワン技術やブランド力で圧倒的なシェア握り、自らの「城」が築けているかがカギ。
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。誰にも負けなぬ「オンリーワン」事業。
日経ヴェリタスでは「バフェット流」投資術を参考に製品やサービスのシェアが高く、利益率も高い企業を独自に集計。
過去5年平均の数字として売上高営業利益率が10%以上、資産を使い効率的に稼ぐ力示す総資産利益率(ROA)8%以上対象。
1位ファナック <6954> [終値22160円]5期平均営業利益38.2% 世界シェアの高い主な製品 数値制御装置で5割超
2位マニー <7730> [終値2625円]30.9% 歯の根幹治療機器でトップクラス
3位ナカニシ <7716> [終値4425円]29.0% 歯科治療用ドリルで2割強
4位SMC <6273> [終値32460円]26.7% 工場などで使う空気圧機器で首位
5位シスメックス <6869> [終値6520円]18.7% 血球分野の血液検査装置で5割弱
6位ディスコ <6146> [終値17110円]17.9% 半導体を切断する装置で7~8割
7位SHOEI <7839> [終値2825円]17.2% 抗付加価値ヘルメットで5割強
8位東京精密 <7729> [終値3720円]17.0% 半導体の検査で使う装置で首位
9位信越化 <4063> [終値9754円]15.1% 塩ビや半導体シリコンウエハーで首位
10位日本ガイシ <5333> [終値2463円]14.4% 自動車排ガス浄化用部品で4~5割。
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。誰にも負けなぬ「オンリーワン」事業。
ニッチ(隙間)市場で着実に稼ぎ、成長が期待できる中小型も上位に食い込む。
マニー <7730> [終値2625円]歯の血管などが通る部分を治療する機器で世界シェアトップ級。
100カ国以上で使われ、約3割の営業利益留津を誇る。
SHOEI <7839> [終値2825円]も機能性や安全性高めたヘルメットで高いシェア持つ。
これらの銘柄に投資する鎌倉投信新井和宏取締役は「ニッチな分野で競争相手が少なく、中長期で着実な成長期待できる」と。
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。
2.10倍になる株を見つけよ。
「伸びるテーマ」嗅ぎ取り選別。
「短期的な株価の上下は無視し、テンバガー(10倍になる株)に投資する」。
米フィデリティ著名ファンドマネージャー、ピーター・リンチ氏はマクロ分析は見向きもせず、個別株発掘に注力。
1977~90年の運用担当中の成績は平均で年3割近くに達し、市場平均を下回ったのは2年のみ。
第一線を退いた今でも、伝説のボトムアップ投資家として名を残す。
日本でも成績上位の日本株ファンドはボトムアップで選別するものが目立つ。
「中小型株に長期投資するにはテーマを踏まえた選別が重要」。
独立系運用会社シオズミアセットマネジメント塩住秀夫社長は、
1.高齢化2.医療・ヘルスケア3.電子商取引の3分野から銘柄選ぶ。
重視するのは将来も含め毎年2割以上の増収率が期待できるかどうか。
利益成長も重要だが、時価総額が大きく膨らむには成長の源泉である売上高の伸びが欠かせないと。
16年は担当する海外籍日本株ファンドで29%の収益率(ポンドベース)達成。
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。
2.10倍になる株を見つけよ。
「伸びるテーマ」嗅ぎ取り選別。
三井住友アセットマネジメント木村忠央シニアファンドマネージャーも投資テーマに注目する一人。
訪日外国人(インバウンド)、自動運転、人工知能(AI)などが主軸。
「定点観測で企業や時代の変化の兆しをいち早くつかむことができる」と話す。
レオス・キャピタルワークス藤野英人社長は「現場感」重視。
全国各地を回り、地方のニッチな有望企業を掘り起こす。
「ネットでは出てこない情報を足で稼ぐことで、見過ごされている銘柄をいち早くつかむことができる」と話す。
一方、大和住銀投信投資顧問苦瓜達郎シニア・ファンドマネージャーが取り組むのは
「市場が見落としている割安株を買って上がるのをじっくり待つ」というバリュー投資戦略。
一人で年間900社の取材積み重ね、有望株を見つける。ファンドの収益率は16年で約3割とトップクラス。
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。
2.10倍になる株を見つけよ。
中小型株投資で好成績上げる投資家の保有銘柄
塩住氏:GMOペイメントゲートウエイ <3769> [終値6330円]増収率59% 決済サービスなどフィンテック技術に強み。
東祥 <8920> [終値4910円]36% フィットネスクラブでシニア層開拓
朝日インテック <7747> [終値4480円]30% カテーテル治療に使う機器を世界展開
エス・エム・エス <2175> [終値2481円]24% 介護士や看護師向け転職仲介で成長加速
木村氏:テクノプロHD <6028> [終値3965円]19% ITやメーカー向け技術者派遣が好調
プレステージ・インター <4290> [終値913円]18% サービス業務受託。人手不足で需要増。
共立メンテ <9616> [終値7100円]18% 訪日客向けホテル好調。学生寮も展開。
ダイフク <6383> [終値2626円]14% 物流倉庫の自動搬送システムで成長
苦瓜氏:エン・ジャパン <4849> [終値2154円]32% 転職サイト運営。婚活サービスも。
エイジス <4659> [終値5550円]18% 小売店の棚卸代行で国内トップ
ヨンドシーHD <8008> [終値2571円]9% 複数ブランドでジェリー展開
ハマキョウレックス <9037> [終値2294円]6% 小売りやメーカーの物流業務請け負う
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。
3.キャッシュはウソをつかない
資本投下の効率で実力見抜く。
「キャッシュフロー(現金収支)は利益よりも操作が難しく、投資尺度として有用だ」。
ウォーレン・バフェット氏の有力後継候補だったルー・シンプソン氏はかつてこう語った。
言い換えれば「キャッシュはウソをつかない」ということになる。
米投資家などが参考にするのが、投下資本キャッシュフロー率(CROIC)。
一般のフリーキャッシュフローを自己資本と有利子負債の合計で割って算出、効率的にお金を稼ぐ力を表す。
・インべスターの眼力 銘柄選び、勘所はここだ。
3.キャッシュはウソをつかない CROICが高い主な銘柄
【非製造業】
ガンホー・オンライン <3765> [終値258円]CROUC(過去10期平均)52% スマホゲーム最大手
GMOインターネット <9449> [終値1473円]51% WEBサイトインフラ事業
スタートトィデイ <3092> [終値724円]50% 衣料品ネット通販
ヤフー <4689> [終値523円]28% ポータルサイト最大手
【製造業】
日本航空電子 <6807> [終値1566円]26% スマホ用コネクター、アップル向けも。
ユニプレス <5949> [終値2343円]26% 車体骨格、日産自が主要取引先
トヨタ紡績 <3116> [終値2507円]25% 自動車用シート最大手
TPR <6463> [終値3810円]20% ピストンリングやシリンダーライナーに強み
【米企業】
アクセンチュア 96% コンサルテイング大手
ミード・ジョンソン・ニュートリション 56% 粉ミルクなど乳幼児向け食品
アップル 47% iPhoneでスマホトップ
・インべスターの眼力 売り時・買い時、正しく見極め
「割安なら買う」「目標価格で売る」軸を明確に。
市場がパニックに陥って安くなったら買い、目標株価まで上昇したら売る。この軸があるからこそぶれない。
10年単位の長期投資で有名な米ファースト・イーグル・インベストメント・マネジメントが基準にするのは「EV/EBITDA倍率」。
企業価値(EV、準有利子負債と時価総額の合計)がキャッシュフローの何倍まで買われているか示す。
この比率が世界平均の10倍前後と比べて高いか低いかで買い時、売り時見極める。
アムンディ・ジャパン鎌田博光氏運用する「ターゲット・ジャパン・ファンド」は、
00年の運用開始以来、年平均11.2%の運用利回り記録。
純資産に隠された価値を市場が十分に織り込んでいない銘柄を買う。PBR(株価純資産倍率)を売り買いの判断基準に。
例えば住友樹脂 <4212> [終値1875円]PBRが0.5~07倍に沈んでいる時期に買い8年保有。
PBRが1倍に近くに高まるに伴い少しづつ売却。
「変化のタイミングをピンポイントで捉えるのは難しい。安い時に勝ってじっと待つ」というスタイル貫く。
日本の長期投資のパイオニアとして知られる独立系投信沢上投信は運用手法変えている。
300以上あった保有銘柄を、100程度まで絞り込み、
上位の1銘柄がポートフォリオ全体に占める比率は1%程度から3%以上に高まった。
さらに特徴的なのは現金比率が以前の平均2%程度から、10%前後に高める。
株価が割高になれば利益確定して現金にし、次の下落局面に備える。
「長期投資の利点は待てること」と指摘。
3つのファンドに共通するのは割安株に投資し、現金も多めに持つため、下げ相場に強いこと。
上昇相場では市場平均に比べ出遅れ月になるが、長期で見ると大きく市場を上回るケースが多い。
下げ相場での安定した成績は投資家のパニック的な解約を防ぐ効果もある。
・トランプ米大統領が28日午後9時(日本時間3/1の午前11時)、米上下両院合同の本会議で議会演説に臨む。
米国内外の課題に対する見解や政策展開の方向性説明し、議会や米国民に理解求める。
市場にとってはトランプ氏が選挙戦で訴えてきた大規模減税をはじめ、
経済政策の具体像がどこまで出てくるのかが最大の焦点になる。
「驚くべき」税制改革発表とぶちあげ、市場の期待をつないできたトランプ氏。その真価が問われる。
・停滞していたギリシャ金融支援が動き始めた。欧州連合(EU)20日、
ブリュッセルでユーロ圏財務相会合開き、ギリシャへの追加融資ぬ向けた交渉の早期再開でで合意。
ユーロ圏側は財務緊縮の要求弱め、7月に巨額の債務返済が迫るギリシャも態度軟化。
チプラス政権は支持率低迷、改革の法制化に手間取り、有志が遅れる懸念は消えず。
ギリシャが改革実行し、追加融資受け取っても、新たな借金は市のまま過去の借入の返済に回る。
2010年の危機発生時から変わらぬ構図。追加融資巡る交渉の早期再開に合意した今も、トンネルからの出口は見えてこない。
・発掘実力企業:連続増配(11)リオン <6823> [終値1584円]
難聴人口のうち補聴器を持っている二兎の割合は、欧米は3割、日本は1割。高齢化背景に補聴器の国内需要は増加傾向。
シェア首位のリオンは、2017年3月期連結純利益が5期連続で最高の見通し。
配当は16年3月期まで6期連続増加、今期は配当据え置く予定も、利益水準が上振れすれば増配の可能性も。
国内初の補聴器発売したのは1948年。以来国内シェア8割握る。
だが2000年頃には独シーメンスなど欧州勢が続々と日本市場に参入し、リオンは国内シェア2割まで落とした。
そのため、同社は欧州製品との差異化に活路見出す。
1つは日本語の発音への対応。
軟調の人は高い音が聞き取りにくくなるため、補聴器メーカーは従来、高音となる子音の聞きやすさ追求。
日本語は西洋語と異なり、子音より母音の発音が重要とされる。リオンは母音の発音の強弱にメリハリ付ける技術磨く。
もう一つは防水機能。水や漆器は補聴器の性能に影響、故障の原因にもなる。
最近では高齢者から「ピールでも使いたい」「孫とお風呂で会話したい」との声も寄せられ、完全防水型補聴器が人気。
シェアの低下に歯止めかけ、価格も従来は10万円台が最高だったものの、最近では30万円台の高級品が売れている。
連結売上高5割占める補聴器のほか、最近は新幹線の線路周辺に設置する地震計や、大気汚染調べる微粒子計も引き合い強い。
・投資テーマを斬る ロボット物流
人手不足に商機、自動化競う。ネット通販の拡大と裏腹に、深刻化する人手不足。物流の自動化は待ったなしの課題。
主なロボット物流関連銘柄
物流、ネット通販、小売業
ヤマトHD <9064> [終値2493.5円]DeNA <2432> [終値2484円]と組み、宅配の自動運転導入を検討。
日立物流 <9086> [終値2337円]倉庫内作業で日立 <6501> [終値633.0円]の自動搬送ロボット導入。
ニトリHD <9843> [終12880円]昨年2月川崎市内でロボット倉庫稼働。10月には大阪府茨木市の拠点に自動搬送ロボット導入。
MonotaRO <3064> [終値3270円]茨城県で4月稼働する物流センターに自動搬送ロボット160台導入。
メディパルHD <7459> [終値1849円]17年3月期に450億円投じ自動化した最新鋭の物流センター3カ所開設。
東邦HD <8129> [終値2495円]安川電機 <6506> [終値2143円]などと組み、ロボット倉庫を埼玉県などで稼働。
アマゾン・ドット・コム(米)倉庫内を自動で動く棚を実用化。配送へドローン活用も検討。
関連機器
ダイフク <6383> [終値2626円]自動搬送装置で世界首位。21年3月期に連結売上高4200億円目指す中期経営計画を策定。
日本電産 <6594> [終値10630円]自社開発の自動搬送車のほか、ロボット向けモーターに強み
日立 <6501> [終値633.0円]日立物流 <9086> [終値2337円]と組み自動搬送ロボット「Racrew(ラックル)」実用化。
パナソニック <6752> [終値1258.5円]産業技術研究所と組み物流倉庫で使えるAU技術を開発。
ベンチャー
GROUND(東京・江東)インドのロボットベンチャーと組み、物流業向けに自動搬送ロボットを販売
MUJIN(東京・文京)産業用ロボットがティーチングなしで商品を取り上げることができる技術を開発。
・米株式市場の主要3指数がそろって最高値更新する「トライフェクタ」。
その日本版ともいえる動きが東京の中小型株市場に起きている。
東証2部株価指数、日経ジャスダック平均、東証規模別株価指数「小型」がいずれも歴史的な高値圏に上昇。
個人投資家や海外勢が業績の好調な中小型株を物色していることが背景に。
24日は日経平均株価は3日続落した一方、ジャスダック平均は11営業日続伸、1991年7/16以来、25年半ぶりの高値を連日更新。
東証小型株も24日まで4日続伸、91年8/2以来25年半ぶりの高値圏で推移。2部指数は続伸、過去最高値に。
問題は「中小型株ブーム」の持続力。足元では高値警戒感も出ている。
ジャスダック平均と東証2部指数の過去25日の「騰落レシオ」は現在「買われ過ぎ」のサインとされる120%を上回って推移。
中小型株を買う理由の一つには、主力株と比べた出遅れ感があった。だがこの魅力は薄れつつある。
24日時点のPBR(株価純資産倍率)はジャスダック平均は1.33倍、2部指数は1.29倍、東証1部の1.29倍と並ぶ。
28日のトランプ米大統領の議会演説注目。
「演説内容が好感されれば米景気に関連する主力株が選考され、一転して中小型株の持ち高減らす動きが出かねない」とも。
・非鉄金属の国際価格が軒並み上昇。
銅は生産国のストライキなどによる供給不安、
アルミニウムは供給源観測やトランプ米政権のインフラ7投資政策への期待が価格を押し上げている。
非鉄価格の上昇で資源関連株にも買いが集まっている。
非鉄金属の高値が材料視され、商社や金属メーカーの株価は上がっている。
三井物産 <8031> [終値1723.5円]丸紅 <8002> [終値733.0円]は15年末から約7%、10%上昇。
三井金属 <5706> [終値370円]は25%高。
非鉄金属価格には先高観が根強く、資源関連株にも上値を追う可能性がある。
・OUT Look:今週(27日~3月3日)の株式相場、日経平均株価は値動きの大きな展開へ。
トランプ米大統領の政策がいよいよ具体化し、その評価巡って相場の展開が変わる。
米経済指標の発表も注目だ。米景気の堅調さが確認できれば投資家心理は改善、日本株もつれ高になる見通し。
最大の注目は2/28に予定されるトランプ米大統領の議会演説。公約通り法人税率を35%から15%に引き下げ、
インフラ投資を10年間で1兆ドル実施する方針が示されれば「市場は安心し、日本株も米株上昇の恩恵受ける」と。
年明け以降、日経平均は1万9500円が上値の壁として意識も、壁の突破も見えてくる。
警戒されるのが、米国から輸出する企業の税負担を軽く、輸入する企業を重くする国境調整。
「トランプ氏が実施に向けて踏み込んだ発言すれば、投資家心理は冷えかねない」。
需給面の不安材料も。足元で国内機関投資家が日本株を売る動きが目立つ。
東証取引所の投資部門別売買動向、2月第3週に「都銀・地銀」と「生保・損保」は日本株を400億円売り越し。
年初からの累計では1400億円入り越しに。「決算期末に向け、利益確定や損切に動いている」という。
・Wall Street:今週の米株式相場はは28日に預て宇されるトランプ大統領の演説が最大の注目点。
トランプ政権の先行き巡る期待と不安が相場の変動要因となるか、今後の方向性示す重要なカギとなる。
28日米東部時間21時から上下両院合同会議で演説する。
就任後初の議会演説で、税制改革やインフラ投資、規制緩和といった市場が注目する分野にどこまで踏み込むかが注目。
特に税制改革で減税への期待が高まれば、市場は好感するとみられる。
指標では米サプライマネジメント協会(ISM)の景況感指数が3/1に製造業、3日に非製造業が公表。
3日に米連邦準備理事会(FRB)イエレン議長、4日にはフィッシャー副議長の講演予定。
3/14~15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、市場へ堂発信するかが注目。
・ランキング:高配当はインカムゲイン確保するうえで魅力的。高配当でありながら、業績に上振れ余地のある銘柄。
時価総額500億円以上。市場予想(QUICKコンセンサス)2社以上。
1位日産自 <7201> [終値1112.0円]配当利回り4.31%
2位デクセリアルズ <4980> [終値1278円]4.30% 反射防止フィルム好調
3位中国電力 <9504> [終値1243円]4.02%
5位青山商事 <8219> [終値4265円]3.86% 株主重視、総還元性向130%
21位スカパーJSAT・HD <9412> [終値507円]3.15%加入者獲得費抑制の可能性。
34位飯田グループ <3291> [終値1893円]2.79% 戸建て分譲、販売単価上昇。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち12指数が上昇。
米株式市場ではダウ工業株30種平均は11日続けて過去最高値更新。
市場では高値警戒感が広がり、世界で利益確定の売りが出やすかった。
上位1位中国週間騰落率1.60% 2位インド1.49% 3位ポーランド1.08% 4位米国0.96% 5位ベトナム0.94% 10位日本0.25%
下位25位イタリア▲2.16% 24位ロシア▲2.01% 23位ブラジル▲1.60% 22位南アフリカ▲1.10% 21位豪州▲1.10%
・レオス・キャピタルワークスは個人に人気のファンド「ひふみ投信」運用。
創業者で最高投資責任者(CIO)務める藤野英人社長は個別銘柄の成長力を丹念に見極めて投資する戦略で成功収めてきた。
『投資とは、未来にエネルギーを投入してお返しをもらうこと』
会社の真の「価値」をいち早く発見して投資すれば成果を得られます。
価値の見極めには「他人の目」になり切る。「自分が」よりも「多くの人が」どう思うか察知することが重要。
『「美人投票」の結果を先読みするには、主観や偏見にとらわれず感覚を研ぎ澄ます』
美人投票の先行きつかむために3つのことを実践。
新聞を読む。大勢の人のSNS(交流サイト)の投稿を眺める。3つ目は街歩き。
『企業理念は明確か、それが経営者や社員に浸透しているかに注目』
誇りをもって働く人が多ければ、競争力が高まり業界で確かな地位を築くことができるでしょう。
「健康経営」もテーマの一つ。
社員の健康にお金をかけることは短期的にはコストも、長期的には士気向上など通じ業績拡大へつながる。
『昭和のオヤジ』から「きれいなおじさん」に変身した銘柄を探す。
老舗企業でもIT(情報技術)を積極的に取り入れ、経営の効率化が進むケースも。
(日経ヴェリタス)
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