円安に警戒感

2022年6月10日（金）曇り一時晴れ　メジャーSQ 天赦日

・欧州中央銀行（ECB）は9日の理事会で、7/1に量的緩和政策を終了すると決めた。
同月中には0.25％の利上げに踏み切る方針も声明文に明記。
利上げは11年ぶり。インフレ抑制へ金融政策の正常化を急ぐ。

・日本が世界の金利上昇の潮流に取り残されている。
欧州の国債利回りは欧州中央銀行（ECB）などの利上げ観測背景に上昇（価格は下落）し、
年限が2年以上の長期金利では、およそ8年ぶりにマイナス金利がなくなった。
金融緩和を維持する日本は長期金利で唯一マイナスとなり、円はほとんどの通貨に対して下落。
1ドル＝135円20銭より円安となれば、1998年の金融危機以来の水準となる。

・日本を中心とする国際研究チームは小惑星「りゅうぐう」から探査機「はやぶさ2」が取得した
試料（サンプル）の分析結果を10日の論文で発表。
23種類のアミノ酸が見つかり、生命起源の解明に役立つ。
地球の生命の起源と太陽系の成り立ちという2つの謎の解明への貢献が期待される。

・東京電力HD　<9501> ［終値523円］中部電力　<9502> ［終値1273円］が折半出資するJERAと
東京ガス　<9531> ［終値2671円］INPEX　<1605> ［終値1807円］オーストラリアで
豪サントスが計画する世界最大級の二酸化炭素（CO2）の回収・貯留事業に参画する。
液化天然ガス（LNG）の生産過程で出るCO2を地中に埋めるほか、日本で出たCO2を海上輸送して処分することも検討する。
投資額は最大1000億円規模の見通し。日豪が手を組み、アジア太平洋地域の脱炭素需要を取り込む。

・衆院は9日の本会議で、立憲民主党が提出した岸田内閣への不信任決議案を与党などの反対多数で否決。
共産党などが賛成し、日本維新の会と国民民主党は反対した。

・NTTグループ　<9432> ［終値3923円］と九州電力　<9508> ［終値837円］三菱商事　<8058> ［終値4822円］
再生可能エネルギーでつくった電気を無駄なく使う大型蓄電池網を整える。
2023年にも九州電力グループの電力系統に直結する蓄電池を設置し、ためた電気を卸売電力市場などで売る。
蓄電池で電気の安定供給を支える。

・国連は8日、ロシアによるウクライナ侵攻で途上国など世界94カ国の16億人が
食料、エネルギー、金融の3分野でいずれかで深刻な危機にさらされているとの報告書を発表。
うち12億人は3分野すべての影響を受けているという。

・新型コロナウイルス対策の入国者数の上限が緩和され、10日には観光目的のビザ（査証）発給がはじまる。
コロナ禍で/前に年間4兆8000億円に達したインバウンド（訪日外国人）の消費額は
今回の緩和で1.1兆円まで回復するとの試算もある。
ただ、外国人観光客は団体ツアーに限定され、入国手続きや国内での行動管理は厳格のまま。

・中国で輸入の回復が鈍い。
5月にはドル建てで前年同月比4％増にとどまり、価格が高騰する原油を除くと2％減少。
物流の混乱は和らいだが、新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策で内需が停滞したため。

・急ピッチで下落した円安に警戒感が広がっている。
かつて輸出増などで日本経済の追い風とされてきたが、
現在はインバウンド（訪日外国人）の減少や資源高で円安のメリットを享受しにくい環境になっているため。
大和総研、2022年1－3月期（116.2円）から10％円安が進んだ場合、22年度の実質国内総生産（GDP）は0.05％押し下げられる。
円安による輸出金額の増加などの押し下げ効果よりも、輸入価格の上昇によるマイナス影響の方が大きいため。
現状の日本経済が抱える「3つの制約」が円安効果をそいでいる。
1つ目、インバウンド（訪日外国人）。1日の入国者数は2万人に限られ、添乗員付きツアーに限定。
2つ目、設備投資。企業は積極的な設備投資に動きづらい。投資計画を見直すにも時間がかかる。
3つ目は輸出。価格変化の影響を除いた輸出数量を示す実質輸出は横ばい圏で推移する。

・資産形成の王道とされてきた定期預金の減少が続いている。
日銀　<8301> ［終値26300円］銀行が保有する2022年4月末の残高は219兆円と、06年5月以来16年ぶりの低っ水準に沈んだ。
物価上昇で実質金利に低下圧力が強まる中、定期預金から投資信託など利回りが期待できる金融商品へ資金がシフト。
低金利の長期化も定期預金の減少に拍車をかけている。

・米アップルがモバイル決済サービス「アップルペイ」に追加する後払い機能の提供に向け、
与信管理などを狙う金融子会社を設ける。
同社が消費者向け金融サービスで融資の判断を自前で手掛けるのは初めて。
フィンテック分野における巨大IT（情報技術）の存在感が一段と高まりそう。

・株式市場で有力フィンテック企業への期待が剥落。
米利上げで個人の投資意欲が冷え込み、
スマートフォン証券取引所や暗号資産（仮想通貨）交換会社大手の株価が昨年つけた最高値から8～9割低い水準にある。
米アップルの参入などで競争が激しくなる後払いサービスへの売り圧力も強い。

・米スマートフォン証券株が軟調なのは、証券取引等監視委員会（SEC）が株式取得の規制強化に乗り出すため。
個人投資家が手数料ゼロで株式を売買できる仕組みについて
超高速取引業者（HFT）の競争を促し、取引の透明性を高めたい考え。

・中国金融規制当局がアリババ集団傘下の金融会社アント・グループの新規株式公開（IPO）手続き再開の検討始めたと
米ブルームバーグ通信が9日伝えた。

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・中国税関総署9日、5月の貿易統計（ドル建て）、輸出は前年同月比16.9％増の3082億ドル（約41兆円）に。
中国最大経済都市の上海市でロックダウン（都市封鎖）が解除されるなど、
段階的に経済活動が再開進んだことを受け、1年10カ月ぶりの低い伸びとなった4月（3.9％増）から大幅改善。
ただ中国経済の「V字回復」が進むかは不透明。「サプライチェーン（供給網）の回復にはまだ時間が必要」という見方も。

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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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公募・売り出し価格

ヤマイチ・ユニハイム　<2984> ［IPO］950円

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（今日の一言）

海外ＮＹ株式市場は、引けにかけて大幅急落。
高止まりが予想される5月の消費者物価指数（CPI）発表を翌日に控え、投資家が慎重姿勢を強めた。
主要株価3指数はいずれも5月半ば以来の大幅な下落率を記録。

金融・債券市場では米10年債利回りが一時、5/11以来の高水準となる3.073％まで上昇、市場の警戒感を強めた。

年初来ではS&P500種株価指数が15.7％安、ナスダック総合株価指数は約25％安となった。

この日は取引終盤にかけて売りが加速。
大型成長株が下げを主導し、アップルは3.6％、アマゾン・ドット・コムは4.2％、それぞれ下落。

フィラデルフィア半導体指数(SOX)は大幅続落。

ニューヨーク商品取引所（COMEX）の金先物相場は対ユーロでのドル高などが重しとなり、3日ぶりに反落。

ニューヨーク商業取引所（NYMEX）の原油先物相場は中国・上海の一部地域再封鎖の報を嫌気し、3日ぶりに反落。

アップル（-3.60%）グーグル（-1.98%）メタ（旧フェイスブック）（+0.51%）アリババ（-8.13%）エヌビディア（-3.22%）
ネットフリックス（-4.98%）アマゾン・ドット・コム（-4.15%）バイオジェン（-2.18%）バークシャー（-2.57%）
マイクロソフト （-2.08%）ズーム（-4.38%）テスラ（-0.89%）ラッセル2000（-2.12%）HTG(ハイイールドファンド)（-0.80%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約115億株、過去20日間平均約120.7億株。

欧州株式市場の主要3指数は続落。
欧州中央銀行（ECB）が9月により大幅な利上げをすることを示唆したのが売りを誘った。

9日の東京株式市場で日経平均（+0.04％）は5日続伸。
東証株価指数（TOPIX）（-0.05％）も5日ぶり反落。

東証マザーズ（+2.93％）は2日続伸、東証スタンダード市場TOP20（-0.67％）は2日ぶり反落、
東証グロース市場Core指数（+4.85％）は2日続伸で終了。

東証プライム出来高は12億8727万株、売買代金は3兆2139億円。
東証プライム騰落数は値上がり786(42％)銘柄、値下がり966(52％)銘柄、変わらず86(4％)銘柄に。

東証スタンダード出来高は2億7458万株、売買代金は1141億円。
東証スタンダード騰落数は値上がり677(48％)銘柄、値下がり525(37％)銘柄、変わらず160(11％)銘柄に。

東証グロース出来高は1億1108万株、売買代金は938億円。
東証グロース騰落数は値上がり322(69％)銘柄、値下がり113(24％)銘柄、変わらず27(5％)銘柄に。

東証プライム業種別ランキングでは12業種上昇、21業種下落に。
値上がり上位は、鉱業、石油石炭製品、その他製品、繊維製品、医薬品、卸売業、銀行業、・・・
値下がり上位は、海運業、証券商品先物、電気・ガス業、鉄鋼、電気機器、金属製品、化学、・・・

東証プライム値上がり上位は、アイル　<3854> ［現在1598円　+194円］サンデン　<6444> ［現在246円　+27円］
IRジャパン　<6035> ［現在2656円円］BEENOS　<3328> ［現在2179円　+194円］

値下がり上位は、川崎汽船　<9107> ［現在9260円　-1160円］商船三井　<9104> ［現在3220円　-270円］
日本郵船　<9101> ［現在9850円　-740円］ハークスレイ　<7561> ［現在577円　-40円］

三菱UFJ　<8306> ［現在747.9円　+5.4円］みずほ　<8411> ［現在1528.0円　+5.0円］三井住友　<8316> ［現在4011円　+6円］

野村　<8604> ［現在501.2円　-3.1円］大和　<8601> ［現在622.1円　-6.3円］

ソフトバンクグループ　<9984> ［現在5659円　+96円］トヨタ <7203> ［現在2239.0円　+9.0円］

日経平均株価は小幅ながら5日続伸。
朝方は売りが先行したものの、押し目を拾う動きから、上げに転じた。
一時軟化し、マイナス圏に沈むなど不安定な値動きがみられたが、
後場に入りジリ高基調となり、前日比155円高の2万8389円まで上昇。
引けに課明けては利確売りや手仕舞い売りなどでて失速。

マザーズ指数は、続伸。
東京市場が堅調な動きを続け、グロース株にも買いが継続。
新規株式公開（IPO）2日目、ANYCOLER　<5035> ［現在5510円　初値4800円（3.1倍）　公開価格1530円］ストップ高。

本日はメジャーSQとなります。

安寄りして、終値でSQ値を上回ってくれれば、それでよしとしたいところ。

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米国主要株価指数が引け際急落。

ちょっと嫌なメジャーSQになります。

週末頑張っていきましょう！！

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