
日経ヴェリタス 8/29日号読んでみて・・・
- 2010年08月29日
- 株式投資・経済ニュース全般
2010年8月29日(日)はれ
・東京市場危険水域。円相場1ドル=80円台前半に上昇し、円高嫌って日経平均株価は9000円割る。
民主党代表選もたらす政治空白のリスク、米景気の減速懸念など不安材料渦巻く中、
政府・日銀打ち出す円高対策の本気度試される。
・日経平均株価、次の節目はPBR(株価純資産倍率)1倍の水準。日経平均で8400円程度。
・円相場8月の急騰劇は2つの波。
「第一の波」11日84円72銭をつけるまでの流れ。米連邦準備理事会(FRB)が10日に決めた国債購入の拡大。
「第二の波」一旦下落に向かった円が再び24日に83円58銭まで上がる動き。
起点は20日に伝わったウェーバー独連銀総裁の発言。欧州中央銀行(ECB)の金融緩和長期化観測広がる。
・景気刺激を狙って巧妙に通貨安誘導仕掛けた欧米当局と不適切対応で円買い促した日本の当局と対照的。
・米国の長期金利(10年物国債利回り)4月初めから下がり続けてきた。8/24には2.49%、1年7ヶ月ぶりの低水準。
金利低下に拍車がかかったのは、米景気の変調が鮮明になった7月末から。
米当局が金利低下⇒ドル安容認⇒輸出増大という経路で景気回復を目指す観測広がり、円高・ドル安の流れ強まる。
・ドイツ国債(ブンド)買い膨らみ10年債利回り過去最低2%強へ下がる。
外需を支える中国、米国の景気減速懸念とユーロ圏で財政基盤が弱いPIIGSの一角アイルランド国債、
24日S&Pによる格下げ引き金に価格急落(利回りは上昇)。
投資マネーリスク回避、財政比較的健全なドイツ国債がその受け皿になる。
・日本長期金利も米独に歩調を合わせる形で低下(債券価格は上昇)。
欧州の財政金融システム不安と米景気の大きくなく、日銀はすでに様々な金融緩和策導入しており、打つ手限られている。
・通貨の総合的な価値を示す実行為替レート「日経通貨インデックス」世界24通貨の年初来騰落率ランキング。
日本円騰落率9.9%、通貨の特徴は逃避。スイスフラン9.8%、逃避。マレーシアリンギ9.0%、出口管理。
タイバーツ5.4%、出口。米ドル1.5%、基軸。ユーロ-10.7%最下位となる。
投資家のリスク回避姿勢が通過番付を決める要因に。
・「シェールガス革命」関連銘柄。シェールガス=頁岩(けつがん、英語でshale)と呼ばれる固い岩の中に存在する天然ガス
シェールガスの埋蔵地域は世界中に分散。
住友商事 <8053> [終値985円]昨年12月に米テキサス州での開発事業に12.5%出資。
三井物産 <8031> [終値1127円]
米石油会社アナタルコが米ペンシルバニア州で進めている開発事業に最大54億ドル(4590億円)投じる計画。
三菱商事 <8058> [終値1829円]カナダの開発事業に360億円投じて鉱区の権益の5割取得すると発表。
「シェールガスの開発→液化天然ガス(LNG)価格低下→LNG需要増→LNG供給能力増強」という構図から
日機装 <6376> [終値564円]トーヨーカネツ <6369> [終値136円]石井鐵工 <6362> [終値146円]
明星工 <1976> [終値256円]など受注増後押し。
・日経ヴェリタスランキング:2010年4-6月期の純利益の通期予想に対する進捗表ランキング。
1位出光 <5019> [終値6830円]進捗率148.4%。2位東北電力 <9506> [終値1964円]101.5%。
3位JXHD <5020> [終値450円]97.0%。
4位ダイハツ <7262> [終値1072円]94.9%。
インドネシアやマレーシアでの自動車販売が予想以上に増加、海外販売台数前年同期の1.4倍に膨らむ。
8位第一三共 <4568> [終値1674円]73.4%。インド後発薬子会社ランバクシー・ラボラトリーズの収益増が主要因。
11位鹿島 <1812> [終値282円]65.9%。売上高27%減少も好採算工事の受注絞込みが奏功。
28位川船 <9107> [終値323円]49.3%。コンテナ船事業の好調さ。
コンテナ船事業比率4割強と海運大手3社の中でもっとも高く業績に与える影響も大きい。
・角川HD <9477> [終値1920円]お家芸の多メディア戦略に再び動き出す。「1粒で何度もおいしい」カドカワ商法。
株価角川グループの出版事業が5%減で推移するとみる。逆風の中プラス成長の出版事業の実力は全く織り込まれず。
佐藤社長2014年に1400億円規模と予想される電子書籍事業で10%シェア獲得宣言。
・キヤノン <7751> [終値3500円]グループ戦略の見直しに動く。経営効率の改善に向けて子会社を相次ぎ上場廃止へ。
残るキヤノンマーケティング <8060> [終値1077円]キヤノン電子 <7739> [終値1961円]2社。
・ソニー <6758> [終値2439円]円高が経営揺さぶる。対ドルでは着実に抵抗力高める。
「対ユーロ」「対ウォン」という悪材料待ち受ける。
景気減速で欧米のクリスマス商戦が不発に終わり、サムスンなどウォン安生かして在庫処分のため値下げに走ったら・・・
こんなシナリオ想定しておくべきかも。
・OUT Look: 今週の株式相場いったん反発するものの、上値の重い展開か。買戻し先行も株価の割安感も強まる。
半面米景気の失速懸念は根強く、やや一服の円高の行方も不透明。神経質な流れは変わらず。
4月からの東証株価指数(TOPIX)の下落率は16%強と世界の主要株価指数でもっとも大きい。
配当利回りの水準から見ても、割安感は明らか。東証1部の平均配当利回りは2%。
割安な株価、足元で好調な企業業績にもかかわらず、米国景気の二番底を懸念して投資家は慎重な姿勢を崩していない。
今週は主要米経済指標の発表目白押し。9/1米サプライマネジメント協会(ISM)8月製造業景況感指数が注目。
4日には米雇用統計。市場関係者は二番底懸念高まることを警戒。
「9月効果」のアノマリー、9月の平均はマイナス1%弱と12ヶ月のうち唯一マイナス(1926-2006年米S&P500の月次騰落率)
・Wall Street: 今週の米株式相場は経済指標を注視した神経質な展開か。指標内容は強弱感入り交じると予想
投資家の不安和らぐかどうか株価を左右しそう。
ダウ工業株30種平均の下落は3週連続。8月の雇用統計関心が高いのは非農業部門の民間部門の雇用統計。
市場エコノミスト間で増加幅前月の7万1000人を大幅に下回る見通し。
7月の米個人消費支出は前月比0.3%程度の増加と前月の横ばいから改善が見込まれる。
31日は米連邦公開市場委員会(FOMC) の議事要旨も公表。
米連邦準備理事会(FRB)の政策スタンスを見極める重要な材料に。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派45%(前回比-13)弱気派39%(同+5)中立16%(同+5)
日経平均株価9000円台割り込み先行きの悲観論強まる。
・東京株式市場、空売りが膨らむ。売買代金に占める空売りの比率は8年ぶりの高水準で推移。
円・ドル安による企業収益の悪化に対する投資家の懸念背景。空売り比率は買戻しが入りやすい水準まで上昇。
円高一巡による株式相場の反発に期待感も出る。
空売り比率8/27までの8月月間平均で25.3%と7月(25.0%)から上昇。2002年8月(30.3%)以来の高水準。
金融庁02年9月に空売り規制の対象、信用取引に拡大し規制強化後では過去最高水準。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は根強い景気減速懸念を背景に日米欧の先進各国が引き続き低迷。
新興国でも中国やブラジルなどのBRICs諸国は軒並み下落。
上昇はマレーシアやタイなど一部の東南アジア諸国などに限られた。
・全国118銀行対象、店頭サービスや金融商品の充実度を比べた「銀行リテール力調査」実施。
上位1位(昨年57位)シテイバンク <8710> [終値310円]
2位(5位)横浜銀 <8332> [終値374円]3位(37位)新生銀 <8303> [終値67円]
下位1位(72位)宮崎太陽銀 <8560> [終値243円]
117位(92位)西京(山口)116位(121位)大正(大阪) (日経ヴェリタス)
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