夢の新薬をつかめ

2017年11月19日（日）晴れのち曇り

・夢の新薬をつかめ　創薬ベンチャービジネス（VB）「2万分の1」の攻防
ペプチドリーム　<4587> ［終値3520円］株主には長期投資で知られる運用会社が並ぶ。
シオズミマネジメント塩住秀夫社長「世界のメガファーマが技術力を認めている」と評価。
同社は複数のアミノ酸が結合した「ペプチド」という物質を自由に合成する技術持つ。
画期的な新薬が生まれる潜在的な可能性は高いとされる。

・夢の新薬をつかめ　創薬ベンチャービジネス（VB）「2万分の1」の攻防
世界の医薬品市場は人口増加や高齢化を背景に年々拡大、2016年は1.1兆ドル（約124兆円）を超える。
ただ、基礎研究で探した新薬候補が発売に至る確率は2万～3万分の1。
新薬の開発費は1000億円を超す水準まで高騰、欧米のメガファーマですら費用捻出に苦心する。
その間隙を突くように勢力を伸ばすのが、ペプチドリームのように独自の技術持つ創薬ベンチャー。

・夢の新薬をつかめ　創薬ベンチャービジネス（VB）「2万分の1」の攻防
日本のベンチャーも潜在力。
2017年ノーベル化学賞受賞決まった英国出身リチャード・ヘンダーソン氏は、
そーせいグループ　<4565> ［終値12190円］が15年に子会社したへプタレス・セラピューティクスの共同創立者。
ヘンダーソン氏らが開発した「極低温（クライオ）電子顕微鏡」は、
医薬品が結合する対象である病院タンパク質の立体構造分子レベルで解析できる。
そーせいの強みはこの技術用いた豊富な新薬候補。

・夢の新薬をつかめ　創薬ベンチャービジネス（VB）「2万分の1」の攻防。
エーザイ　<4523> ［終値6389円］などは治癒が事実上不可能だったアルツハイマー病の研究進める。
「もし新薬開発に成功したら、1兆円超の売上高になることは間違いない」との期待も。
創薬はハイリスク・ハイリターンの世界。投資家にも株価乱高下に対する覚悟が必要と。

・17日の日経平均株価は2万2396円で取引を終え、週間では284円（1.3％）下落し、10週ぶりのマイナスとなった。
決算期末を控えた海外投資家筋に加え、国内勢の利益確定売りが先行。
米法人減税の先送り観測も上げ一服につながった。
日経平均は15日まで6営業日連続で下げ、約1年半ぶりの続落記録となった。
好決算を手掛かりに買われてきた主力株が売られた。
再び株価が力強く上昇するには買いのすそ野が国内機関投資家や個人にも広がる必要がある。

・夢の新薬をつかめ　飛躍の秘薬はどこに。
バイオ技術の発達により低分子医薬品が主軸だった創薬は、細胞医療や遺伝子治療に開発がシフトしつつある。
高騰する開発費の捻出に苦心する大手企業の牙城に、独自技術誇る創薬ベンチャーが迫る構造変革も生じている。

・夢の新薬をつかめ　飛躍の秘薬はどこに。
「毒をもって毒を制す」ウイルス療法
日本人の死因でトップが続くがん。がん治療の新顔として期待されているのがウイルス療法。
日本ではタカラバイオ　<4974> ［終値1509円］やオンコリスファーマ　<4588> ［終値693円］が臨床試験（治験）開始。

・夢の新薬をつかめ　がん治療につながる創薬に取り組む主な企業。
ウイルス療法：タカラバイオ　<4974> ［終値1509円］悪性黒色腫などで臨床試験。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済   http://info.koronoasa.com/

CAR-T（カーティー　遺伝子改変免疫細胞の一種）：第一三共　<4568> ［終値2677.5円］米カイト・ファーマと提携。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済   http://www.koronoasa.com/koroasamembers/

核酸医薬品：日東電工　<6988> ［終値10995円］核酸医薬品関連の米2社買収。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済   http://info.koronoasa.com/

・夢の新薬をつかめ
今年最も注目を集めているがん治療法が「CAR-T（カーティー　遺伝子改変免疫細胞の一種）」
「薬」として使うのは、患者から取り出した免疫細胞の一種であるT細胞。
T細胞の遺伝子を改変し、がんへの攻撃力を高めて患者の体内に戻す。
8月、スイス・ノバルティスの世界初となるCAR-T製品「キムリア」が米食品医薬品局（FDA）から承認取得。
10月には米ギリアド・サイエンシズの「イエスカルタ」も米国で承認された。
日本勢ではタカラバイオ　<4974> ［終値1509円］がいち早く開発始め、
CAR-Tや別のタイプの製品で2021年3月期の商品化目指す。
第一三共　<4568> ［終値2677.5円］ギリアドが119億ドル（約1兆3400億円）での巨額買収した米カイト・ファーマと提携。
武田薬品　<4502> ［終値6210円］
創薬ベンチャー・イノルイミューン・バイオテック（東京・中央）と組み、固形がん治療狙う。

・夢の新薬をつかめ　飛躍の秘薬はどこに。
遺伝子に直接作用「核酸医薬品」の受託製造
次世代薬として注目するのが、DNAやRNA（リボ核酸）を使う核酸医薬品。
高い薬効と低コストを両立。世界市場は2022年には63.8億ドル（約7200億円）に達すると。

リボミック　<4591> ［終値591円］中村義一社長「抗体医薬品と比べ標的への結合力が1000倍高いモノを作れる」と。
加齢黄斑変性症の世界市場は1兆円超、18年に米国での治療目指す。

住友化学　<4005> ［終値804円］
出資するボナック（福岡県久留米市）は突発性肺線維症治療薬を東レ　<3402> ［終値1135.5円］と開発。
順調にいけば18年に治療入りする。

日東電工　<6988> ［終値10995円］は核酸医薬品の合成に必要なポリマー素材の足場も自社開発。
「核酸医薬品製造の業界標準」とされる。

・夢の新薬をつかめ　飛躍の秘薬はどこに。
精神疾患

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ（HMT）　<6090> ［終値2005円］うつ病治療を変えようと研究開発進める。
HMTは患者の血中にある「エタノールアミンリン酸」という物質の濃度が、健常者に比べて顕著に低下するのを見つけた。
現在、その物質を簡便な検査するための試薬の開発に取り組んでいる。
まず、2017年度下期にも、研究用途の試薬販売。実用化すれば、治り具合に応じた投薬量の調整など可能になる。
20年には薬事承認の取得も目指す。
うつ病患者は国内で100万人以上、世界で3億5000万人以上に上る。
HMTは主要な特許が切れる29年度に世界で年間検査数を1.5億回の目標掲げる。
「これから1～2年が成功のカギ」と菅野隆二社長。

大塚HD　<4578> ［終値4880円］傘下の大塚製薬はカルテ情報からアプローチ。
日本IBMと16年に人工知能（AI）技術活用した精神科治療の支援ソフトの共同出資会社設立。
日本IBMの「ワトソン」活用、カルテ情報もとに類似の患者を見つけ出したり、入院期間を予測したりする。

・夢の新薬をつかめ　飛躍の秘薬はどこに。
精神疾患　うつ病に比べ新薬の研究開発が難航しているのが認知症。
認知症の原因として、遺伝と明確に関係づけられるものは2％にとどまる。

国内勢では初の認知症薬として大ヒットした「アリセプト」を生み出したエーザイ　<4523> ［終値6389円］が開発加速。
10月、米バイオジェンと新薬候補「アデュカヌマブ」を共同開発で合意。
共同開発では日本を含むアジア（中韓除く）で売上高と利益の8割がエーザイに帰属する。
さらにシスメックス　<6869> ［終値8320円］と共同で、血液から認知症を早期診断する技術開発進める。
全方位で攻め、ピーク時に年3200億円強を売り上げたアリセプトの再来目指す。
精神疾患は新薬開発が極めて難しいだけに、成功すれば巨額の利益の利益が期待できる。

・夢の新薬をつかめ　飛躍の秘薬はどこに。
脱毛症や水虫。身近な病気や症状に挑む主な企業
大正製薬　<4581> ［終値8660円］発毛効果のある唯一の育毛剤
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済   http://kabushiki.koronoasa.com/

・夢の新薬をつかめ
国内で新薬開発関連銘柄は40社超すが、直近の決算期の最終損益は6割程度が赤字計上。
新薬の発売までに膨大な時間と費用がかかるため。技術やビジネスモデルに強みの持つ銘柄を探る。

ペプチドリーム　<4587> ［終値3520円］対象疾患がん　2017年6月期最終利益は18億円と、7期連続で最終黒字確保。
「ペプチド」合成技術で、米ブリストル・マイヤーズスクイブなど20社弱との共同開発契約に結びつく。

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・人工知能（AI）搭載したAIスピーカーの発表が日本で相次ぐ。
米調査会社ガートナーによると、2021年の世界市場規模は35億2000万ドル（約4000億円）と、16年の約5倍に増える見通し。
スマートフォン（スマホ）の次の巨大市場とも言われる。
日本勢では米アマゾン・ドット・コムと米グーグルの牙城をLINE　<3938> ［終値4895円］が切り崩そうとしている。
AIの開発のは膨大な時間とコストが必要。そこでアマゾンやグーグルが開発したAIを搭載し、得意とする技術で勝負も。

ソニー　<6758> ［終値5215円］は音を重視。
「グーグルアシスタント」搭載したスマートスピーカー「LF-S50G」を12月に発売する予定。
音が360度、どこにいても均等に聞こえるようにした。手の動きで操作も。

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・注目企業ここが知りたい　ヤマトホールディングス　<9064> ［終値2089.5円］
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・日経平均株価の上げ一服が鮮明。前週は週間ベースで284円（1.3％）安と10週ぶりにマイナス。
「短期の調整局面入り」との見方も強まる中、市場関係者に来年3月末までの相場見通し、
2万1500円程度を当面の下値として、
堅調な企業業績や新年度入りする海外マネーの買いを支えに2万4000円前後まで上昇するとの見方多く。

・ＯＵＴ　Ｌｏｏｋ:今週（20～24日）の株式相場、日経平均株価は2万2000円～2万0800円程度のもみ合いか。
決算発表が一巡、※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済  http://www.koronoasa.com/koroasamembers/

・Ｗａｌｌ　Ｓｔｒｅｅｔ:今週の米株式相場は、高値圏でのもみ合いとなりそう。
週後半は※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済  http://info.koronoasa.com/

・ランキング：通期予想純利益の上振れ額が大きい3月決算企業ランキング
上位には商社や電機、化学などの銘柄が多く顔を出す。中でも商社はトップ10に3社が入った。
1位トヨタ　<7203> ［終値6917円］予想純利益の期初からの上振れ額4500億円
2位ソニー　<6758> ［終値5215円］1250億円　10年ぶりに過去最高更新する見込み。
3位NTTドコモ　<9437> ［終値2796.5円］850億円
5位コマツ　<6301> ［終値3607.0円］670億円　中国の建機需要が堅調
18位日東電工　<6988> ［終値10995円］280億円　スマホ向けフィルムが受注増
19位鹿島　<1812> ［終値1139円］260億円　海外の損失引当金を取り崩し。
24位ミネベア　<6479> ［終値2294円］155億円　車・ゲーム機部品の販売好調

・世界市場往来：先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち8指数が上昇。
中国の景気減速懸念や米税制改革の不透明感が意識された。原油価格の上げが一服したことも株価の押し下げ要因に。

上位1位ベトナム週間騰落率2.59% 2位ブラジル1.76% 3位タイ1.19% 4位南アフリカ0.91% 5位スイス0.54%　9位米国▲0.27%
下位25位トルコ▲2.49% 24位ロシア▲2.10% 23位イタリア▲2.07% 22位フィリピン▲1.45% 20位日本▲1.25%

・スパコンの1億倍もの処理能力誇るとされる「量子コンピューター」。
カナダのVBによる商品化を皮切りに、米国勢が開発にしのぎを削る。
量子コンピュータの離陸に向け、日本企業も動き出した。

基礎開発：NTT　<9432> ［終値5744円］国立情報学研究所と組み「第3の規格」開発。
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他分野への応用：デンソー　<6902> ［終値6440円］カナダ・Dウエーブ社のシステムを導入。車載ナビに活用。
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中小型株：※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済  http://info.koronoasa.com/

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