適温に変化

2018年2月3日（土）節分　曇りのち晴れ

・仮想通貨取引所のコインチェック（東京・渋谷）から580億円分の仮想通貨が不正流出して1週間たった。
一攫千金狙って市場になだれ込んできた個人が目の当たりにしたのは、お金を預けるには未熟な仮想通貨業界の体制。
投機主導のバブルが集積優先の経営を助長し、利用者保護などの基本的な取引インフラの整備が後回しに。
コインチェックの取引拡大ペースは同業他社を大きく引き離し、昨年12月のビットコインの取引額は3.2兆円に膨らむ。
厚い利幅を考慮すれば、月間収益300億円を超える月もあったようだと。
金融庁はコインチェックに業務改善命令を出したわずか4日後に立ち入り検査。
異例のスピード検査は、情報をつかみ切れていない危機感の裏返しと。
流出問題は、投機が演出した仮想通貨バブルが覆い隠してきた取引インフラの未熟さ浮き彫りにした。

・ソニー　<6758> ［終値5485円］2日、2018年3月期連結純利益が前期の6.5倍、4800億円になる見通し発表。
エレクトロニクス事業が好調、米国の税制改正の影響で税負担減り、従来の最高益予想を1000億円上回る。
4/1付で平井一夫社長兼最高経営責任者（CEO　57）が代表権のない会長に就任、
吉田憲一副社長（58）が社長兼CEOに昇格する人事発表。

・上場企業2017年4-12月期決算、約7割の企業で純利益が前年同期比増加。
世界景気の回復背景に、電機や機械、商社など幅広い業種で収益伸ばした。
為替の円高など不透明感は残るものの、18年3月期通期は2年連続で最高益更新する見通し。

・米労働省2日発表、1月の雇用統計（速報値）、景気動向を敏感に映す非農業部門の雇用者数が前月比20万人増。
市場予想（17万5千人程度）を上回り、労働市場は好調さ維持。
課題の賃金上昇率も前年同月比で2.9％となり2009年6月以来の高水準に戻った。
失業率は4.1％と前月比横ばいも約17年ぶりの低水準維持。直近3カ月の増加幅は月平均19万2千人だった。

・インフルエンザ大流行、厚生労働省は2日、1/22～28日の1医療機関当たりの患者数が52.35人で、2週連続で過去最多。
B型の世界的な流行、未受信の「隠れ患者」も多いとされている。
予防用マスクや加湿器、発熱後に使う冷却シートなど売れる。

・1日までに出そろった米IT（情報技術）大手の決算は、
グーグル、アップル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック4社が軒並み売上高で過去最高更新。
いずれもネット検索やスマートフォン（スマホ）などで支配的な地位を築いた「プラットフォーマ―（基盤提供者）」。

・2025年頃、国による借金返済額（国債費）の伸びが社会保障費の伸びを上回る。
経済成長で2％ほど金利が上昇していった場合、日本の財政がこんな厳しい状況に追い込まれる可能性も。

・日銀　<8301> ［終値37100円］2日午前、
利回り指定して国債を無制限で買い入れる指値オペ（公開市場操作）と、定例のオペの増額を同時に実施。
ところが外国為替市場は反応薄、円は高止まりしたまま。
金融緩和が効きづらくなっているとの見方も増えている。
望まざる円高に振れるリスクも高まりそう。

・年金積立金管理運用独立行政法人（GPIF）2日、運用する公的年金の収益額が2017年10-12月期で6兆549億円に。
運用利回りは3.92％で、6四半期連続の黒字。世界的な株価上昇で国内外で運用する株式の運用益が増えた。
運用資産額は昨年12月末で162兆6723億円。
4-12月期でみると収益額は15兆6219億円、年度で最高益となった14年度の15兆2922億円を超えた。

・大手銀行5グループ、2017年4-12月期決算、実質業務純益は計1兆5719億円と、前年同期比22％減少。
利ザヤ縮小に加え、米国債を中心に売却益も減少。連結純利益は「戻り益」下支えし、9％の増益確保。
みずほFG　<8411> ［終値207.6円］は30％の大幅減。
三菱UFJFG　<8306> ［終値845.4円］の減益幅は17％、三井住友FG　<8316> ［終値5035円］は実質横ばい。

・欧米の機関投資家が、化石燃料やたばこなど環境や健康への負荷が高い企業からの投資の引き揚げ相次ぎ表明。
2日までに撤退表明した運用機関数は800社を超え、1年前比2割増。
ESG「環境・社会・企業統治」投資の一環で、対象企業も対応に迫られる。

・リミックスポイント　<3825> ［終値713円］子会社で仮想通貨取引所運営するビットポイントジャパン（東京・港）、
仮想通貨取引の計算処理に協力して報酬得るマイニング（採掘）事業に参入する。
投資総額数十億円、月内に採掘始める。仮想通貨を採掘して、自社の取引所で売却する。

・ファーストリテイリング　<9983> ［終値48620円］2日、
衣料品店「ユニクロ」の1月の国内既存店売上高、マイナス2.4％と5カ月ぶりに前年下回った。
記録的な寒波や大雪で来店客が減少。客数も同5％減と5カ月ぶりに前年を下回る。

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・金融庁は2日、不正アクセスにより580億円分の仮想通貨「NEM（ネム）」が流出した
仮想通貨取引所のコインチェック（東京・渋谷）に対し、改正資金決済法に基づき、立ち入り検査に入った。
顧客の補償に充てる原資が十分かなど財務内容を早急に調べる必要があると判断。
今後も検査官を常駐させ、業務を監視する。

・厚生労働省の部会は2日、塩野義製薬　<4507> ［終値6236円］開発した1回の服用で効果がある
インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」承認することで了承。
承認後、薬価が決まれば今春にも製造販売始める。
猛威を振るう季節性インフルエンザにも既存薬を上回る効果が期待されている。
インフルエンザ治療薬として広く使われている「タミフル」は1日2回、5日間の服用が必要だが、
ゾフルーザは1回の服用で治療できるのが特徴。
細胞内でウイルス自体の増殖を抑制する。こうした仕組みは世界初と。
臨床試験ではタミフルに比べて抗ウイルス効果は高く、投与翌日には半数以上の患者で感染性を持つウイルス量減少。
通常の手続きの場合、3月に厚労省が承認し、その後薬価が決まれば製造販売ができるが、
現在流行している季節性インフルエンザの治療薬としても期待され、スケジュールが前倒しされる可能性もある。

・コスモエネルギー　<5021> ［終値4365円］傘下の丸善石油化学（東京）2日、化学製品21品目の出荷前検査で不正。
対象製品の出荷先は最大121社に上る。出荷時の試験や分析を行わず従来の結果を成績表に記すなどしていた。

・仮想通貨取引所のコインチェック（東京・渋谷）1/28に仮想通貨「NEM（ネム）」の保有者約26万人全員に
日本円で返金する意向表明も、具体的な返金時期や手続きは未定のまま。
大半が一時停止している取引の再開のめども立っていない。
出金が再開されれば顧客が預けていた仮想通貨や日本円の引き出しが集中も。

※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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株式分割

フィックスター　<3687> ［終値7030円］3/31 　1株→5株

公募・売り出し価格

インソース　<6200> ［終値4530円］24万株

立会外分売

高速　<7504> ［終値1361円］2/21-23　33万8000株

日伝　<9902> ［終値2317円］2/20-23　20万株

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（今日の一言）

週末の海外ＮＹ株式市場は、大幅な下落。
ダウ工業株30種平均は約9年ぶりの大幅な下げ幅を記録。
1日の下落率としても1年8カ月ぶりの大きさとなった。
米国債利回りの急上昇が売りを誘発したようなところと。

アップル（-4.34%）グーグル（-4.78%）フェイスブック（-1.46%）アリババ（-2.55%）エヌビディア（-2.90%）
ネットフリックス（+0.89%）アマゾン・ドット・コム（+2.87%）バイオジェン（-0.63%）バークシャー（-3.74%）
ラッセル2000（-2.06%）HTG(ハイイールドファンド)（-0.63%）NBI（バイオテクノロジー株指数）（-1.69%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約53.9億株、過去20日間平均約73.3億株を下回る。

週間ベースでは、ダウは4.1％安、ナスダック総合指数は3.5％安、S&P500種指数は3.9％安、
それぞれ5週ぶりの反落で取引を終えた。
週間ベースでダウとS&P500種は2016年1月以来、ナスダック総合指数は2016年2月以来の大幅な下落となった。

欧州株式市場の主要3指数は続落。
ギリシャ(アテネ総合)株価指数（-1.10％）、イタリア（MIB）株価指数（-1.44％）と大幅安。

週末2日の東京株式市場で日経平均（-0.90％）は2日ぶり反落。
東証株価指数（TOPIX）（-0.33％）も2日ぶり反落。

東証1部出来高は17億0244万株、売買代金は3兆2149億円。
東証1部騰落数は値上がり808(39％)銘柄、値下がり1,186(57％)銘柄、変わらず70(3％)銘柄に。

業種別ランキングでは7業種上昇、26業種下落に。
値上がり上位は、卸売業、電気・ガス、海運、小売業、保険、輸送用機器、その他金融。
値下がり上位は、空運、証券商品、機械、石油石炭、銀行、金属製品、ガラス土石、電気機器、・・・

東証1部値上がり上位は、システナ　<2317> ［現在4570円　+700円］シミックHD　<2309> ［現在2457円　+319円］
ソフトクリエイト　<3371> ［現在1765円　+229円］日進工具　<6157> ［現在3475円　+395円］

値下がり上位は、BEENOS　<3328> ［現在1666円　-289円］イーレックス　<9517> ［現在946円　-159円］
積水化成　<4228> ［現在1253円　-173円］GMB　<7214> ［現在2033円　-238円］

3メガバンク三菱UFJ　<8306> ［現在845.4円　-11.6円］みずほ　<8411> ［現在207.6円　-2.2円］
三井住友　<8316> ［現在5035円　-59円］

東証マザーズ（-1.36％）は、日経ジャスダック平均（-0.09％）は、東証2部（-0.34％）はそれぞれ2日ぶり反落で終了。

週間ベースでは、日経平均株価は1.5％安、東証株価指数（TOPIX）0.8％安、ともに2週続落。
東証マザーズ指数は2.0％安、2週ぶり反落、日経ジャスダック平均は0.7％安、11週ぶりに反落、
東証2部指数は0.0％安、6週ぶりの反落で終了。

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