
扉を開いて(11/21)
- 2010年11月21日
- 株式投資・経済ニュース全般
2010年11月21日(日)はれ行楽日和も日が暮れて・・・
・市場が活力を失う「株式の死」その悪夢を食い止めるには日本市場1万円回復、再スタート。
10月中旬、投資信託大手ブラックロック、英国の個人投資家対象とする日本株投信「ジャパンファンド」の運用停止。
資産残高約10億円と10年前の20分の1足らず。
公的年金の担い手であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)歴史的転機、
少子高齢化に伴い資産流入より資産流出(資産取り崩し)の方が多くなり、今年度から日本株の「売る手」に回る公算大きく。
年間数千億円とも。一方資産配分見直し、新興国株を増やそうと。
生命保険会社も経営健全化へ持ち株圧縮急ぐ。
・日本株の弱み:3つの「L」がキーワードに浮かび上がる。
Low growth(ロー・グロース・低成長):経済はバブル崩壊後20年経ても低迷したまま。
日本の国内総生産(GDP)規模は中国に抜かれ世界第3位に。2010年消費者物価指数日本だけがマイナス見直し。
人口も05年から減少に転じ日本株「停滞」のイメージ強い。
low earnings(ロー・アーニングス・低成長):企業の収益性の低さ。
自己資本比率(ROE)ゴールドマン・サックス試算、米国・日本を除くアジア・欧州主要企業のROEは約13-15%に達する。
一方で日本は6%強と世界標準の半分程度。
Lack of interest(ラック・オブ・インタレスト・無関心):企業の株主軽視とも言える経営姿勢。
企業間で買収防衛策の導入が正当化された結末ファンドの動きは封じ込まれた。
日本株にまん延する3つの「L」。直面する困難から目を背けず、問題と付き合うことが、低迷打破の一歩になる。
・変わる世界、変わらぬ日本 その1-証券税制
日本経済の失われた20年。各国は株式市場の活性化狙い、税制改革など市場インフラの整備に躍起に。
激戦区アジアでは上場企業の誘致も活性化。韓国個人金融資産に占める株式比率09年26%、日本は6.6%。
優遇税制廃止、2012年から20%に戻る可能性も。
・変わる世界、変わらぬ日本 その2-財政・金融政策
バブル崩壊後、株価低迷は政府や日銀の政策が低迷した原因。
日銀にも変化の兆し。市場では日本株の復活に必要な「きっかけ」となり得るが日銀がより積極的になることとの声も。
・菅直人首相「低空飛行」が失速寸前な危機な段階に。外交や危機管理でつまづきの連続。求心力落ち孤独の影。
・欧州連合(EU)などによるアイルランド支援協議今週ヤマ場。アイルランド政府100億ユーロ単位の融資を受け入れるとの見方も
市場関係者気にしているのは倒産などに備えたCDSが近く清算される可能性。信用不安増幅する材料にも。
【企業の成長力。どんな企業に投資しているかで市場再生の糸口探る。】
・60年間の上昇率:これまでの日本の株式市場はどんな企業を評価してきたか。
1位東宝 <9602> [終値1256円]60年間の上昇率1440倍。「夢」「あこがれ」をかき立てバブル期含み資産株で注目。
2位ダイキン <6367> [終値2865円]173倍 海外開拓成功。3位アステラス <4503> [終値3115円]151倍。
4位トヨタ <7203> [終値3265円]130倍、7位キヤノン <7751> [終値4010円]86倍
戦後日本の経済成長けん引グローバル企業。
・30年間「会社寿命」:会社のライフサイクルは30年で一巡。「業態変化」型企業が目立つ。
1位任天堂 <7974> [終値22000円]30年間配当込み上昇率26625.3%、
日本産業史を飾る成長神話、花札から玩具開発へカジを切る。
2位HOYA <7741> [終値1984円]2000.7% 眼鏡レンズから半導体フォトマスクなどの電子光学事業へと脱皮しながら成長。
3位ファナック <6954> [終値11940円]1901.1%1972年に富士通から独立。NC装置や産業用ロボットで世界引っ張る。
・「失われた20年」で力つけた企業:ランキング上位にオーナー企業目立つ。バブル期多角化ブームに目をくれず得意分野に的。
1位ニトリ <9843> [終値7150円]20年配当込み成長率1259.1% 中国・東南アジアから安価な製品を調達する手法で成長。
2位ヤマダ電機 <9831> [終値5430円]914.4% 3位日本電産 <6594> [終値8560円]779.9%
4位久光薬 <4530> [終値3415円]539.1% 地方に本拠地。横並びにならない柔軟な発想。
・21世紀市場注目(10年間):株式市場の話題は「資源」「環境」も値上がりは「医療」「健康」のライフサイエンス系企業
1位日医薬 <4541> [終値2770円]1828.2% 医療抑制政府政策。10年間で売上高5倍、利益10倍に。
2位アシックス <7936> [終値946円]689.0% 健康志向の高まり。
3位日本製鋼 <5631> [終値860円]684.7% 「環境」で原子力関連。4位新興プラン <6379> [終値696円]675.8%
・グローバル投資で世界に選ばれる企業の4条件。
ニッポンの50社、グローバル(海外売上高50%以上)高ROE(10%以上)高配当利回り(2%以上)キャッシュリッチ。
キヤノン <7751> [終値4010円]グローバルファンド50社のうち26社組み入れ。
村田製作 <6981> [終値4985円]テルモ <4543> [終値4490円]シマノ <7309> [終値4360円]ランキング入り。
ローム <6963> [終値5090円]セコム <9735> [終値3765円]など実質無借金企業も人気。
・大日本スクリーン <7735> [終値521円]
スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット型パソコンなど新たなデジタル機器市場の成長背景にV字回復。
2011年3月期は3期ぶりに最終黒字(200億円)に転換。07年3月期最高益(184億円)を上回る勢い。
橋本社長はその先見据える。「売上半分でも利益出せ」コスト削減体質改善プロジェクト。
半導体、液晶、印刷・画像の既存3分野に力入れ新しい柱事業決断へ。今期配当2010年2月頃発表へ。
・東邦鉛 <5707> [終値381円]
海外企業のM&A(合併・買収)費用為替の円高で約25億円縮小。オーストラリア鉱山会社CBHソーシーズを9/22完全子会社。
・OUT Look: 今週の株式相場は上値を試す展開か。
先週5ヶ月ぶりに1万円台回復。米国量的緩和第2弾(QE2)で膨張したマネーが日本株押し上げ。
半面一本調子の上昇には慎重な見方根強い。中国追加の金融引き締め策実施。欧州財政問題なども株価の重荷になる可能性も。
日経平均1万円台回復、今後の焦点相場上昇の持続点に移る。テクニカル分析節目は1万200円。
米欧中「3極リスク」のうち、欧州の財政問題を中国の金融引き締め懸念はくすぶる。
今週はクリスマス商戦本格化、米国の個人消費支出、消費者信頼感指数発表。
・Wall Street: 今週の米株式相場は もみ合いか。
注目は7-9が月の米国国内総生産(GDP)改定値と米連邦公開市場委員会(FOMC) の議事要旨。
23日発表米GDP改定値の市場予想は前期比年率2.4%増。速報値(2.0%増)からの上方修正見込まれる。
25日は感謝祭で全市場休場。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派64%(前回比+10)弱気派19%(同-18)中立19%(同+8)
1万円回復で相場に先高期待膨らむ。
・日経平均株価上値の重さ指摘。根拠の一つは海外投資家に積極姿勢見られず。
米メリルリンチ世界機関投資家調査、日本株について「弱気」の比率がまだ「強気」を大きく上回る。売買も低調。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は「アイルランド近く金融支援を要請する」との見方から
欧州の財政問題への懸念がやや和らぎドイツ・フランスの株価反発。
金融引き締めへの警戒感から中国やインドの株価は下落。
・日本株再生の道。中長期の成長へM&A(合併・買収)や設備投資に動くか自社株買いで株主に報いる。
・米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)18日NY証券取引所に再上場。昨年6月に経営破綻からわずか1年5ヶ月で市場復帰。
「GM復活」が個人マネーの株式市場への流入を促すとの期待も強まる。(日経ヴェリタス)
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