中国経済の減速鮮明

2019年1月22日（火）晴れ　カレーの日

・中国経済の減速鮮明。
2018年実質成長率は6.6％と28年ぶりの低水準で18年10-12月期は6.4％に。
7-9月期比での低下幅は0.1ポイントに過ぎないが、消費などの主要指標は米中貿易戦争の影響が本格化した秋以降に急変。
中国債務問題も尾を引き、19年も成長の下振れは必至。
通年の成長率は天安門事件の余波で経済低迷した90年以来の低水準。
昨年10-12月の成長率はリーマン・ショック直後の09年1-3月以来9年9カ月ぶりの低さ。

・中国小売売上高、統計精度の高い中堅以上の伸びは春先9％から11、12月は2％台に失速、物価上昇を考えると実質ゼロ成長。
輸入も10月の21％増から12月は8％減に一気にマイナスに転じた。
卸売物価指数の上昇率も12月は0.9％まで縮む。内需の異変がうかがえる。

・中国、秋からは主要製品の生産量も落ち込む。
ロボットや工作機械など米国の追加関税の対象製品のほか、スマートフォン（スマホ）や自動車の生産も前年水準下回る。
影響は日本企業にも及ぶ。
日本電産　<6594> ［終値12680円］は中国での車載や家電のモーター販売が減速、19年3月期の業績予想を下方修正。
安川電機　<6506> ［終値3005円］も10日、今季2度目の業績下方修正。

・中国では2018年初めから本格化した債務削減も響く。
当局が締め付けた「影の銀行」からの調達額は17年の3.6兆元（約57兆円）から18年は返済が借り入れを上回った。
約100兆円もの信用収縮は地方政府や民間企業を直撃。
インフラ投資は17年の19％増から18年は4％増に失速、債券の債務不履行（デフォルト）も過去最高を更新。

・足元の景気減速は中国経済が厳しかった15年の水準近くまで悪化も、内容は異なる。
15年は過剰設備を抱えた重厚長大の国有企業が不振だったが、18年は輸出依存度の高い川下の民間企業や外資が苦しい。
多くのエコノミストは19年の中国の成長率を6％強と見込む。
現時点では中国当局は公共投資のバラマキは慎重だが、
成長率が6％を一時的にでも割り込めばなりふり構わない対策を取る可能性がある。

・メイ英首相21日、英議会に欧州連合（EU）からの離脱に向けた代替案提示へ。
メイ氏は15日に英・EUで合意した離脱案を下院で否決されてから、与野党幹部やEU首脳と協議。
英領北アイルランドとの国境管理の問題の解決策加える案が浮上。

（日経1面）

・度を越したクレーム繰り返す消費者や取引先から、企業や従業員を守るサービス広がる。
対応請負人の派遣、弁護士費用をカバーする保険商品など内容は多様。
FRONTEO　<2158> ［終値808円］人工知能（AI）活用し、
顧客との電話やメールの内容分析し、担当者が見落としている顧客の不満を把握を目指す技術開発。
証券会社のコールセンターなどに納入先が増えている。

・中国の少子高齢化が加速。
国家統計局21日、2018年の出生数は17年比200万人減の1523万人に。
毛沢東氏による「大躍進政策」の失敗で多くの餓死者を出した1961年以来、57年ぶりの低水準。
一方、高齢者は増え、65歳以上が人口に占める比率は18年末に11.9％と前年比0.5ポイント上昇。

・国際通貨基金（IMF）21日に世界経済見通し改定、2019年の成長率予測を3.5％と18年10月時点から0.2ポイント下方修正。
米国発の貿易戦争や中国経済の減速が世界的に波及し、欧州や産油国の成長率が下振れした。
世界全体：19年　3.5％（▲0.2）20年　3.6％（▲0.1）
日本：19年　1.1％（0.2）20年　0.5％（0.2）
米国：19年　2.5％（0.0）20年　1.8％（0.0）
ユーロ圏：19年　1.6％（▲0.3）20年　1.7％（0.0）
中国：19年　6.2％（0.0）20年　6.2％（0.0）
ロシア：19年　1.6％（▲0.2）20年　1.7％（▲0.1）
ブラジル：19年　2.5％（0.1）20年　2.2％（▲0.1）

・松井証券　<8628> ［終値1191円］
1/30から個人投資家の人生設計に応じ、老後の資産状況などに試算できるサービスの提供始める。
コールセンターに人員置いて対応。新たな顧客獲得につなげたい考え。

・世界経済フォーラムの年次総会（ダボス会議）が22日、開幕。
25日までの会期中、350以上の討論会や演説予定。
安倍晋三首相が5年ぶり出席し、23日に演説する。
今年は、トランプ米大統領、マクロン仏大統領、メイ英首相欠席。

・米国で債務不履行（デフォルト）リスクの高い低格付け債（ハイイールド債）の取引巡り、警戒感広がる。
2019年にはエネルギー企業が発行した債券軸に総額1900億ドル（約20兆円）超える分が満期迎えるが、
市場環境が不安定で、満期後に借り換えのため新たな起債をスムーズに実行できるかどうか不透明。
起債が滞れば企業の投資抑制につながり、米景気を下押しかねず。

・ドローン（小型無人機）世界最大手中国DJIで大掛かりな不正発覚。
差額の一部を横領、45人が不正、既に29人が解雇。損失は10億元（約160億円）規模。

・日本や欧州などの素材メーカーが人工知能（AI）や3Dプリンターのデジタル技術活用し、
「脱・売り切り」のサービスを次々と打ち出す。
三井化学　<4183> ［終値2687円］人工知能（AI）で義歯を自動設計。3Dプリンターの活用促し、専用樹脂を販売。
AGC　<5201> ［終値3645円］ガラス工場の溶解炉を遠隔監視。安定創業支援し耐熱煉瓦の交換を提案。
大陽日酸　<4091> ［終値1789円］半導体工場などで生産や保安に使う窒素設備を遠隔監視。異常検知し対処。
ブリヂストン　<5108> ［終値4268円］再生できるタイヤを販売。走行データなどの解析で適切な修理時期を提案。

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2018年週末の【銘柄研究】検証（2018年12/24）
http://www.koronoasa.com/?p=44478

・JXTGエネルギー　<5020> ［終値606.5円］21日、首都圏で家庭向け都市ガスの小売り事業に参入。
約1100万件の顧客に供給する東京ガス　<9531> ［終値2935.5円］寄り料金プランを安く設定、競争激化へ。

・日本気象協会、今春の花粉（スギ、ヒノキ）の飛散量の予測発表。
例年に比べて中国地方で多く、東北から近畿はやや多く、、九州は例年並みか多め、四国は例年並み。
東京は3月上旬から4月中旬までの長期間ピークが続く。

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2018年週末の【銘柄研究】検証（2018年12/24）
3カ月間で50％超上昇銘柄18.4％
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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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株式分割

インフォコム　<4348> ［終値4080円］2/28 　1株→2株

TOB（公開市場買い付け）

新明和工　<7224> ［終値1378円］買い手自社　買い付け価格　1500　期間　1/22～2/19

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（今日の一言）

海外ＮＹ株式市場は、キング牧師の誕生日で株式市場休場

欧州株式市場の主要3指数はまちまち。
英国はメイ首相の欧州連合（EU）離脱代替案を議会に提示したというニュースで工業株上昇。
独仏は弱い中国統計受け反落。
ギリシャ(アテネ総合)株価指数（+0.31％）、イタリア（MIB）株価指数（-0.45％）とまちまち。

21日の東京株式市場で日経平均（+0.26％）は2日続伸。
東証株価指数（TOPIX）（+0.56％）も3日続伸。

ただ日経平均株価は一時220円超上昇も失速。
商いも低調。

東証マザーズ（-1.17％）、日経ジャスダック平均（-0.28％）は6日ぶり反落、東証2部（+0.70％）は2日続伸で終了。

マザーズの出来高は8111万6600株　売買代金1795億8000万円
マザーズの売買代金の37.8％がサンバイオといきすぎの大商い・・・？！

東証1部出来高は11億2774万株、売買代金は1兆9432億円。
東証1部騰落数は値上がり1,432(67％)銘柄、値下がり633(29％)銘柄、変わらず63(2％)銘柄に。

業種別ランキングでは28業種上昇、5業種下落に。
値上がり上位は、石油石炭、鉱業、海運、鉄鋼、金属製品、卸売業、パルプ・紙、ガラス土石、銀行・・・
値下がり上位は、空運、サービス業、陸運、情報・通信、電気・ガス。

東証1部値上がり上位は、荏原実業　<6328> ［現在2150円　+358円］ワタベ　<4696> ［現在702円　+100円］
廣済堂　<7868> ［現在579円　+80円］スター・マイカ　<3230> ［現在1546円　+198円］

値下がり上位は、クボテック　<7709> ［現在333円　-36円］メディアドゥ　<3678> ［現在2444円　-238円］
アニコムHD　<8715> ［現在3465円　-315円］ゲンキードラッグ　<9267> ［現在2955円　-260円］

3メガバンク三菱UFJ　<8306> ［現在581.4円　+8.5円］みずほ　<8411> ［現在177.5円　+1.3円］
三井住友　<8316> ［現在3955円　+46円］

本日も手掛かり材料が少ないような1日。
中国経済の減速鮮明と日経新聞1面に掲載されています。
悪材料も好材料も、日経新聞の1面に大きく取り上げられると最終局面となる傾向も多いところ。
ここから想定以上悪く成らないようですと、中国に振られる相場環境も落ち着いてくるようなところも。

『相場の福の神』財産ネットの藤本誠之さんの日刊ゲンダイのコラムには、
アクセスグループ　<7042> ［終値1900円］が載っておりました。
逆襲相場に期待。

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