米中貿易戦争一時休戦

2019年6月30日（日）曇り一時雨

・米国トランプ大統領と中国の習金平国家主席は29日、大阪市内で会談し、5月から途絶えている貿易協議の再開で合意。
米国は3千億ドル（約33兆円）分の中国製品への追加関税を先送りする。
米企業による中国の情報通信機器大手、華為技術（ファーウェイ）への部品販売も認める方針に転じた。
米中は貿易戦争の激化をひとまず回避したが、協議の合意に向けた道筋が描かれているわけではない。

・20カ国・地域（G20）首脳会議（G20サミット）は29日午後、首脳による「大阪宣言」採択して閉幕。
焦点だった貿易分野では「自由で公正かつ無差別な貿易・投資環境を実現し、開かれた市場を保つために努力する」との文言を盛り込んだ。

・安倍晋三首相は29日、ロシアのプーチン大統領と大阪市内のホテルで会談。
平和条約交渉が難航しており、1956年の日ソ共同宣言を基礎にした交渉加速継続することで一致。
北極圏での液化天然ガス（LNG）生産事業や医療分野での協力拡大で合意。

・トランプ米大統領は29日の記者会見で、日米安全保障条約について
「不公平な合意だ。もし日本が攻撃されれば、私たちは日本のために戦う。米国が攻撃されても日本は戦う必要がない」と不満表明。

・29日閉幕した20カ国・地域（G20）首脳会議（G20サミット）は
海洋プラスチック（廃プラ）について2050年までにゼロにする目標導入することで各国が合意。
深刻化する環境への影響に主要国が共同で取り組む意思を初めて示した。
毎年少なくとも900万トンは流出するとされる廃プラの削減への道は険しい。

・米中両首脳は29日の会談で貿易協議の再開を決めた。
トランプ米大統領は関税第4弾の発動先送りし、中国通信機器最大手、華為技術（ファーウェイ）の制裁解除に言及。
今後の協議も期限があいまいで一転して中国ペースの様相を呈しつつある。
一時休戦となる貿易戦争が収束する道筋は見えないが、
大統領選控え成果を焦るトランプ氏が譲歩すれば中国の構造改革が中途半端に終わるリスクもある。

・後継者不足や販売不振に悩む日本の中小企業に、中国マネーが流入している。
中国企業による日本の未上場企業へのM&A（合併・買収）件数は2018年に25件で過去最多。
買収された中小企業はアジアに販路築くなどして息を吹き返す例もある。

・教育大手がIT（情報技術）などのテクノロジーと、教育（エデュケーション）を融合させた「エドテック」を追い風にアジア展開加速。
ヒューマンHD　<2415> ［終値1411円］2018年末にシンガポールに「KOMABAロボット教室」開く。
同社は19年にはベトナムで試験的に2教室開く。タイでも年内に教室開く予定。
中国、台湾では44教室に上り、20年までにアジアを中心に10カ国以上での展開目指す。
現在1割程度の海外売上高比率を20年度に2割まで高める。

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2018年週末の【銘柄研究】検証（2018年12/24）
http://www.koronoasa.com/?p=44478

・米中首脳会談では、対立が先鋭化する最悪な事態は避けられたが、貿易摩擦長期化の懸念はぬぐえず。

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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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新規公開株

銘柄  コード　　市場　　　発行株数　　公募価格　　主幹事証券　注目度

2019/7/5 フィードフォース 7068 マザーズ 公開株数 782,000 公開価格  1,150円 引受証券 大和他 注目度
事業内容:データフィード事業、デジタル広告事業、ソーシャルメディアマーケティング関連事業
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（今日の一言）

海外ＮＹ株式市場は、6月最終日は上昇して終了。
米中首脳会談への期待高まると・・・
6月としては、S&P500種株価指数は1955年以来、ダウ工業株30種平均は1938年以来の上昇率となった。
「パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長の政策運営姿勢が180度転換し、株価には追い風となった」との声も。
「米中首脳会談では、多くが「停戦」を期待している」と「どの程度の停戦になるかが焦点」と。

FRBの実施したストレステスト（健全性審査）第2弾を通過し、銀行株が大幅上昇。

アップル（-0.91%）グーグル（+0.57%）フェイスブック（+1.85%）アリババ（-0.85%）エヌビディア（+0.61%）
ネットフリックス（-0.73%）アマゾン・ドット・コム（-0.56%）バイオジェン（-2.46%）バークシャー（+0.54%）
ラッセル2000（+1.29%）HTG(ハイイールドファンド)（+0.03%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約102.6億株、
過去20日間平均約71.1億株を大幅に上回り、100億株を久しぶりに上回る大商い。
週末、月末、四半期末、上期末で商いが膨らむ。

週間ベースでは、ダウは0.4％安、ナスダック総合指数は0.3％安、S&P500種指数は0.3％安、それぞれ4週ぶりの反落。

月間ベースでは、ダウは7.2％高、ナスダック総合指数は7.4％高、S&P500種指数は6.9％高、それぞれ2カ月ぶりの反発で取引を終了。

欧州株式市場の主要3指数は上昇。
貿易摩擦の影響を和らげるため、各中央銀行が緩和策を導入するとの見方が相場の追い風に。
トランプ米大統領と習金平国家主席の通商会談に期待し、テクノロジーや自動車メーカーなどの銘柄が上昇。
ドイツ銀行が3.3％上昇し、全体押上げ。
ギリシャ(アテネ総合)株価指数（+1.09％）、イタリア（MIB）株価指数（+0.59％）と続伸。

月末週末28日の東京株式市場で日経平均（-0.29％）は2日ぶり反落。
東証株価指数（TOPIX）（-0.14％）も2日ぶり反落。

東証マザーズ（+0.76％）、日経ジャスダック平均（+0.21％）は2日続伸、東証2部（+0.33％）は3日続伸で終了。

前日と違い中小型株が動きがよかったような・・・
米中首脳会談がありますので、大型優良株は動けないようなところを、海外事情に振り回されにくい銘柄が物色されたところ。

東証1部出来高は11億5127万株、売買代金は2兆0621億円。
東証1部騰落数は値上がり800(37％銘柄、値下がり1,235(57％)銘柄、変わらず113(5％)銘柄に。

業種別ランキングでは10業種上昇、23業種下落に。
値上がり上位は、電気・ガス業、精密機器、水産・農林業、海運業、保険業、医薬品、その他製品、その他金融業、・・・
値下がり上位は、石油石炭製品、証券商品先物、鉱業、不動産業、陸運業、鉄鋼、機械、パルプ・紙・・・

東証1部値上がり上位は、ハニーズHD　<2792> ［現在1185円　+131円］日本アジア投資　<8518> ［現300円　+29円］
デザインワン　<6048> ［現在324円　+25円］やまみ　<2820> ［現在2595円　+202円］

値下がり上位は、セレス　<3696> ［現在1898円　-170円］サイボウズ　<4776> ［現在1218円　-66円］
日本鋳鉄管　<5612> ［現在818円　-57円］アダストリア　<2685> ［現在2308円　-130円］
三菱UFJ　<8306> ［現在512.0円　0.0円］みずほ　<8411> ［現在156.1円　-0.2円］三井住友　<8316> ［現在3806円　+2円］

週間ベースでは、日経平均株価は0.1％高、 4週連続上昇（累計3.3％上昇）、東証株価指数（TOPIX）0.3％高、2週ぶり上昇。
東証マザーズ指数は0.4％高、2週ぶり上昇、日経ジャスダック平均は0.5％高、 4週連続上昇（同2.0％上昇）、
東証2部指数は1.5％高、3週ぶり上昇で終了。

月間ベースでは、日経平均株価は3.3％高、東証株価指数（TOPIX）2.6％高、ともに2カ月ぶり上昇。
東証マザーズ指数は1.1％安、3カ月連続下落（累計5.9％下落）、日経ジャスダック平均は2.0％高、2カ月ぶり上昇、
東証2部指数は0.5％高、2カ月ぶり上昇で終了。

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