
扉を開いて(2011.9.11号)
- 2011年09月11日
- 株式投資・経済ニュース全般
2011年9月11日(日)はれ一時雷雨
・バリュー(割安)株投資。
投資会社ギャベリー・アセット・マネジメント(GAMCO)率いるマリオ・ギャベリー(69)東京に事務所開設。
2002年春に日本株ファンド立ち上げ、この時期に「本格上陸」割安ゾーンに沈む日本株の投資魅力が高まったとみる。
「東日本大震災から日本は必ず早期に復興。今が日本株への投資の好機」と意気込む。
・バリューハンター手法分析。最初のポイントは地力・地方・地味の「3地」
長府製作 <5946> [終値2061円]カナモト <9678> [終値495円]三浦工 <6005> [終値1990円]不二電 <6654> [終値920円]
・「明日のテルモを探せ」高い技術を持ちユニークな事業モデルで海外進出にも積極的もテルモほどメジャーでない企業。
松風 <7979> [終値743円]「人工歯」や「研削材」で国内シェア5割。
メディキット <7749> [終値25450円]人工透析用カテーテルで国内シェア50%強。
大学病院など採血管準備装置に強みを持つテクノメディカ <6678> [終値282500円]
国内医療用白衣シェア6割のナガイレーベン <7447> [終値1160円]
・「埋蔵金」を探せ。現預金で貯める会社もあれば、株式など他の金融商品に形を変えて温存する会社も。
アイコム <6820> [終値1752円]無借金の上現預金6月末で281億円。株式時価総額は260億円。
昭栄 <3003> [終値682円]保有株式キヤノン <7751> [終値3490円]株だけで900万株その時価300億円超。
昭栄時価総額281億円。その他の株式合計保有株式時価500億円。
岩塚薬 <2221> [終値2770円]
保有香港上場中国食品メーカー旺旺集団(ワンワングループ)の株式時価400億円超。時価総額は170億円弱。
・日経ヴェリタス 「埋蔵金」抱え割安評価企業「超割安」10銘柄
大和冷機 <6459> [終値394円]リアルネットキャッシュ(実質的な純現金)÷時価総額 1.50倍
リアルネットキャッシュ301.5億円 時価総額201.5億円 配当利回り2.5%
ニッセイ <6271> [終値635円]1.44倍 274.2億円 190.0億円 3.2%
天馬 <7958> [終値707円]1.40倍 301.5億円 215.2億円 2.7%
北川工 <6896> [終値900円]1.38倍 162.9億円 117.7億円 1.8%
菱洋エレク <8068> [終値722円]1.35倍 291.6億円 216.0億円 4.1%
前沢化成 <7925> [終値797円]1.33倍 165.4億円 124.2億円 3.1%
ソフト99 <4464> [終値448円]1.33倍 132.8億円 100.0億円 3.1%
松本油脂 <4365> [終値797円]1.28倍 261.6億円 204.12億円 2.7%
ササクラ <6303> [終値640円]1.19倍 140.3億円 117.9億円 1.1%
アイコム <6820> [終値1752円]1.15倍 293.6億円 254.9億円 1.1%
・バリュー株投資、株価が本来あるべき水準に向け、中長期的に上昇することを大前提とする。
単に割安という理由だけで投資をしては高い運用利回りは上げられず。
企業が自ら抱える「埋蔵金」や潜在力をより有効に活用して初めて株価も上昇する。
・欧州債務問題への警戒感から9日、ユーロ安不安、1ユーロ=105円30銭と10年2ヵ月ぶりの安値。
背景は政府債務と銀行経営への不安が相乗的に高まっていること。
ギリシャ国債保有する金融機関の損失懸念が台頭。
ユーロ圏が財政問題に決定打を打てない以上下値リスクを警戒しないわけにはいけないとも。
・市場の関心今月20、21両日開く米連邦公開市場委員会(FOMC)。
バーナンキ氏長期の米物価上昇率が2%以下で安定していると自信示す。
QE3で再びドルを世界中に撒き散らせば海外の猛反発は免れない。
米金融政策と政治の閉塞感が強まる中で、第2の欧米金融・経済ショック防止に向けた動きは鈍い。
・中国株金融引き締め巡って揺れている。上海総合指数9日、前日比0.04%安と2497と小幅ながら続落。
8月の消費者物価指数(CPI)の上昇率前年同月比6.2%と7月(6.5%)を下回ったのを受け引き締め懸念が後退。
一時2500の大台回復後も午後は引き締め続くとの見方で売りに押される。
・新興国・資源国の中央銀行間で政策金利据え置く動き目立つ。世界景気の減速懸念が広がってきたため。
インフレと景気の両にらみで難しい局面迎えている。
韓国銀行(中央銀行)8日、政策金利年3.25%と3ヶ月連続で据え置いた。
オーストラリアでは一度後退した利下げ観測が再燃。引き金は失業率の悪化。
・自動車部品各社が系列外取引を拡大。
完成車メーカー間の競争激化で主力取引先だけに頼らない収益体質を構築する必要高まる。
ケーヒン <7251> [終値1370円]連結売上高9割のホンダ <7267> [終値2347円]系も
独ダイムラーから「メルセデス・ベンツ」ブランドの受注獲得。欧州自動車メーカーから初受注。
デンソー <6902> [終値2351円]トヨタ <7203> [終値2680円]グループにもかかわらず、
トヨタ向け売上比率5割程度にとどまる。
・会社がわかる 特集エーザイ <4523> [終値3290円]主力「アリセプト」と「パリエット」2製品特許切れ。
「東アジア・新興国」と「がん」に期待。株価足元で底堅い動きは高水準の配当に対する安心感。
年150円配当で株価3000円なら配当利回りは5%に。
強気の中期計画「はやぶさ」では2016年3月期の1株利益を500円近くまで拡大6500円程度へ。市場は様子見。
・海外投資家の売りが日本株相場を押し下げる。8月第5週まで6種連続で日本株売り越し総額1兆1000億円超に。
6週連続売り越しはギリシャ危機広がった昨年5〜6月以来。
9日の株式市場ファナック <6954> [終値10730円]一時970円安(8%)安の水準に急落。
コマツ <6301> [終値1797円]ツガミ <6101> [終値320円]オークマ <6103> [終値487円]など主要機械株が軒並み年初来安値に。
日本企業の業績回復シナリオに黄信号がともれば外国人が日本株をさらに売る理由になる。
・OUT Look:今週の株式相場は8500〜8900円の範囲での値動きか。
米景気減速や欧州金融システムに対する警戒感が根強い。G7も具体策見えず市場の不安払拭にはつながらず。
日本株指標面の割安が相場を下支えしそうも、翌週に米連邦公開市場委員会(FOMC)開催控え、投資家慎重姿勢は続きそう。
オバマ大統領8日、4470億ドル(約35兆円)の大規模景気・雇用対策打ち出すも、市場からは与野党攻防が続く議会で成立するか疑問視する声も。
15日8月の鉱工業生産や9月の景況感指数などの発表。欧州動向次第では相場下振れる可能性も。
・Wall Street:今週の米株式相場は荒い値動きが続きそう。9日ダウ工業株30種平均は300ドル強下落。
前日にオバマ大統領発表、景気・雇用対策も売り材料になった。
欧州情勢は今週も市場の懸念材料に。ギリシャなどへの金融支援策めぐり欧州中央銀行(ECB)が割れているとの観測強まる。
指標面での焦点は15日、8月の鉱工業生産と9月のフェラデルフィア連続の景況感指数に注目集める。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派49%(前回比+9)弱気派20%(同-9)中立派31%(変わらず)
米国や欧州の景気減速懸念は薄れていないが、株価の割安感から目先は反転するとの見方も出ている。
株価純資産倍率(PBR)が1倍下回る銘柄も続出、売られすぎとの指摘も多い。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は欧州の財政問題や米国景気の先行きに対する懸念からリスク回避の動きが目立ち、
スペインやドイツなど欧州中心に売りが目立つ。
6日無制限の為替介入を決めたスイスでは1%以上の上昇。ベトナム今週も好調。
・2001年9月11日米国同時多発テロから丸10年 テロと戦う日本企業。
クボタ <6326> [終値610円]大阪大学と共同で液体爆発物の検査装置を開発。
酸や強アルカリ危険物も区別。2〜3秒で中身判定。
日立 <6501> [終値385円]駅や空港で爆発物を瞬時に検知、保有者を監視カメラで特定し、その後の動きも追跡。
セコム <9735> [終値3570円]
顔認証システムに力。新システムでは歩きながらでも認証可能に。今年度中の商品化目指す。
日本セラミック <6929> [終値1525円]赤外線センサーで世界シェア6割。
センサー開発オプテックス <6914> [終値1004円]英国など欧州向けの売上高が全体の約4割占める。
・ランキング:震災直前3月10日終値起点。株価上昇下落した銘柄ランキング。
上昇:1位不動テトラ <1813> [終値172円]騰落率224.5倍 津波で被災した港湾などへの製品需要。
2位セリア <2782> [終値466000円]98.9% 100円ショップ運営。節約志向や日用品買い置き増。
3位グリー <3632> [終値2650円]88.3% 外出減少やすき間時間活用。つながり絆関連。
7位スタジオアリス <2305> [終値1551円]67.7% 「七五三」前倒し撮影で衣装レンタル代割り引きなど奏効。
8位ネットワン <7518> [終値206900円]63.3%
スマートフォン(高機能携帯電話)普及でデータ通信量急増。通信会社の回線増強投資が進む。
下落:1位東電 <9501> [終値394円]▲81.7% 原発事故当事者。他の電力株も総じて軟調。
2位ミツミ <6767> [終値559円]▲55.7% 任天堂 <7974> [終値13160円]3DS不発。
3位エルピーダ <6665> [終値493円]▲55.5% 米欧など世界景気の不透明感強まりDRAMなどの市況悪化。
8位ケネディスク <4321> [終値11970円]▲48.2
2008年秋リーマン・ショックで信用危機。東日本大震災機に不動産市況悪化への懸念強まる。
9位アドバンテスト <6857> [終値892円]▲48.1%
約16年ぶりの安値。世界景気の減速などで半導体製造装置などの受注が低迷懸念。
(日経ヴェリタス)
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