【扉を開いて】空気を制して温暖化征す

2021年11月20日（日）晴れ時々曇り

・空気を制して温暖化征す　省エネ・新冷媒・・・グリーン空調が変える世界
「世界の平均気温の上昇を1.5度に抑える努力を追求すると決意する」。
13日閉幕した第26回国連気候変動枠組み条約締約会議（COP26）。
成果文書「グラスゴー気候合意」では、6年前のパリ協定で「努力目標」だった1.5度の気温上昇抑制の表記を一歩踏み込み、
事実上の共通目標とした。

・空気を制して温暖化征す　省エネ・新冷媒・・・グリーン空調が変える世界
「今後30年間で約90ギガトンもの二酸化炭素（CO2）排出量を減らせる。
対策の有効性は第1位」と世界22カ国の科学者と専門家約200人が地球温暖化の解決策のうち最も有効とされたのが「冷媒技術」。
現在主流の冷媒の9割超がエアコンを含む冷凍・空調機器向け。
「涼しさを保つ手段が温暖化を悪化させるとは、まさに地球温暖化の皮肉」に。
国際通貨基金（IMF）、新興国の経済成長に伴い2050年に世界のエアコン需要は現在の約3倍の56億台まで増える見通し。
新たに必要な電力は現状の日米欧の発電能力に匹敵し、エアコンが温暖化の未来を左右するといっても過言はない。

・空気を制して温暖化征す　省エネ・新冷媒・・・グリーン空調が変える世界
企業も変化の潮流を読み、次の手に打って出る。
「カーボンニュートラルの流れはチャンスだ。ライバルを凌駕し、スピード感を持って変化に対応する」。
空調世界首位のダイキン工　<6367> ［終値24965円］の十河政則社長は意気込む。
冷媒と空調の両方を手掛ける強みを生かし、新冷媒の開発や省エネ性能の高いエアコンの普及を急ぐ。

・空気を制して温暖化征す　省エネ・新冷媒・・・グリーン空調が変える世界
ゴールドマン・サックス証券の諌山裕一郎アナリストはダイキン工　<6367> ［終値24965円］の目標株価を3万4000円に設定。
「構造成長が続くグリーン・キャペックス（設備投資）銘柄としての立ち位置は盤石」と評価。
足元では中国事業の先行き懸念などで軟調だが、諌山氏は「直近の調整は買い増しの好機」とみる。
投資家の高い期待の背景には脱炭素の追い風受け、新興国と先進国の両方で裾野拡大が見込めることがある。

・空気を制して温暖化征す　省エネ・新冷媒・・・グリーン空調が変える世界
「エアコンは20世紀最大の発明の1つだ」。シンガポールのリー・クアンユー元首相は生前、
100年間で熱帯地域の都市化や工場進出を促し、人口動態までを変えたエアコンを賞賛。
気候変動という新たな課題が立ちはだかる中、次の100年に向け、再び世界を変えることが求められている。

・空気を制して温暖化征す　新興国で熱戦、軸は省エネ
新興国の経済発展で空調へのニーズは今後も拡大する。
伸びの多くがアジアやアフリカ。
エネルギー消費を抑えながら、国や地域で大きく異なるニーズに合った「グリーン空調」を取り込むため熱い戦いが繰り広げられている。
空調メーカーにとって台風の目になるのがインド。
中国超えが確実視される約14億人の人口を擁し、家庭用空調の普及は10％ほどと成長余地は大きい。
最後のフロンティアとされるのがアフリカ市場。
家庭用のエアコン普及率は1％。低価格品が主力の美的やLG電子が市場開拓で先陣を切る。
ダイキン工　<6367> ［終値24965円］は美容室や飲食店など対象に
1日当たり150円ほどの利用料徴収する代わりに機器代を無料にする取り組み始めた。

・空気を制して温暖化征す　新興国で熱戦、軸は省エネ
ダイキン工　<6367> ［終値24965円］は中国の業務用で地歩を築き、
米国では現地メーカーが強い大型ビル向けではなく、住宅市場に狙いを定める。
十河政則社長は「米国市場が環境配慮型の製品を求めるようになった。25年のトップシェア獲得に向けて絶好のチャンスだ」と話す。

・空気を制して温暖化征す　新興国で熱戦、軸は省エネ
「予想以上に拡大し、供給が追い付かない」富士通ゼネラル　<6755> ［終値2790円］斉藤悦郎社長は10/27の説明会で、
欧州で展開する「ヒートポンプ式」の暖房専用機の受注状況を説明。
ヒートポンプ暖房はエアコンの暖房運転のように冷媒と圧縮機を介して外気の熱を取り込み、お湯をためて給湯や暖房に使う。
日本の「エコキュート」と同じ仕組み。
米国でも脱炭素路線を明確にするバイデン政権のもと、
二酸化炭素（CO2）排出量が燃焼式の半分以下に抑えられるヒートポンプ式の需要が拡大。
富士通ゼネラルは21年度の米州の空調機売上高を20年度比4割増の500億円に高める。

・空気を制して温暖化征す　新興国で熱戦、軸は省エネ
欧州連合（EU）加盟国では新築住宅への燃焼式の設置規制や、ヒートポンプ式の設備や工事費への補助金もあり、
21年度の欧州のヒートポンプ式の市場は4割増の見通し。
拡大する欧州市場で存在感を持つのは日本のメーカー。
トップシェアのダイキン工　<6367> ［終値24965円］の主力製品は8割増と「数年前では考えられなかった伸び」と。
三菱電機　<6503> ［終値1523.0円］トルコの家庭用エアコン工場の能力を増強し、22年8月からヒートポンプ式の生産を始める。
エアコンと合わせて年間100万台の生産を目指す。

・空気を制して温暖化征す　EVが変えるカーエアコン
カーエアコンの世界では、住宅やビルの空調以上に大きな変化が起きている。
省エネへの取り組みはＥＶ最大の競争軸である航続距離に直結する。
米テスラも空調に力を入れ始めており、デンソー　<6902> ［終値9031円］なども展開を急ぐ。
デンソーもヒートポンプ式に力を入れる。
サンデンHD　<6444> ［終値277円］も中国のEVメーカーに18年にシステムが採用された。
豊田自動織機　<6201> ［終値10180円］システムを構成するコンプレッサーをテスラにも納入。

・空気を制して温暖化征す　次世代冷媒、ダイキンや米国勢競う
温暖化対策に最も有効とされるのが、空調などの温度を管理する冷媒技術だ。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・空気を制して温暖化征す　次世代冷媒、ダイキンや米国勢競う
ダイキン工　<6367> ［終値24965円］は25年度にも、電気自動車（EV）向けの次世代冷媒の実用化を目指す。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・空気を制して温暖化征す　次世代冷媒、ダイキンや米国勢競う
次世代冷媒の先にある、冷媒すら不要な技術の研究も進む。
磁性のある素材に磁気を近づけたり、離したりして温度を変え、水を介して冷暖房をする「磁気冷凍」。
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・空気を制して温暖化征す　コロナで拡大、空気清浄機に新顔続々
新型コロナウイルス感染拡大受けて、空気清浄機市場が拡大している。
2019年に335万台だった日本の空気清浄機の販売台数は、21年には414万台と2割増える見通し。
ダイキン工　<6367> ［終値24965円］ストリーマ放電で有害物質の分解を図る
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・発掘　滋味スゴ銘柄　トピー工　<7231> ［終値1103円］製鋼から製品生産まで貫徹
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・ここが知りたい　ビックカメラ　<3048> ［終値998円］業績回復への道を探っている。
2022年8月期の連結業績は、売上高が実質増収、純利益も微増を見込む。
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・MARKET　トルコリラ「暴走特急」の最安値
大統領の利下げ圧力止まらず、12月会合はや警戒
外国為替市場でトルコの通貨リラの下げが加速している。
国内の新型コロナウイルス感染者数　国内経済が高インフレに苦しんでいるにもかかわらず、
トルコ中央銀行が18日の金融政策決定会合で利下げに踏み切ったことを受けて、リラは対ドル、対円で大きく売られ、過去最安値更新。
今後、先進国が利上げに動き、金利差が縮めば、
トルコだけでなく南アフリカやブラジルなど政情が読みにくい新興国の通過の魅力はかすむ可能性がある。

・画像処理半導体（GPU）の米エヌビディアが人工知能（AI）の「牙城」を築いている。
17日発表の2021年8－10月期決算はデータセンター部門の増収の勢いが増し、来年にかけても好調が続くとの見通しを示した。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

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