【扉を開いて】住を制する剛者は　

2022年2月13日（日）晴れのち雪か雨

・住を制する剛者は　コロナ転機に戸建て躍進、マンションは最高値。
日本人の「住」に対する価値観が激変。きっかけは新型コロナウイルス禍で定着した住宅勤務。
総務省が1/28発表した2021年の住民基本台帳の人口移動報告によると、東京23区は比較可能な14年以降で初めて転出が転入を上回った。
通勤の利便性を求める「都心集中」が鮮明だったコロナ前から一転して、住宅勤務に適した広い家を求める人が郊外へと動き始めた。

・住を制する剛者は　コロナ転機に戸建て躍進、マンションは最高値。
戸建て住宅メーカーに追い風。中でも成長著しいのは低価格の分譲戸建てを手掛ける「パワービルダー」。
飯田グループ　<3291> ［終値2454円］2022年3月期に連結売上収益が1兆4700億円と過去最高を更新する見通し。
オープンハウスグループ　<3288> ［終値5790円］も23年9月期連結売上高1兆円超えを掲げる。
ケイアイスター不動産　<3465> ［終値6310円］は22年3月期の連結純利益が2期前の4倍になる見通し。
パワービルダー各社を「価格競争力が強く、安定成長が期待できる」との評価も。

・住を制する剛者は　コロナ転機に戸建て躍進、マンションは最高値。
一方、都心に目を移すと違った光景が見えてくる。
新築マンションの価格高騰。
不動産経済研究所、2021年の首都圏新築マンション価格は6260万円と、バブル期の1990年を超えて過去最高となった。
コロナショック後に販売は一時急減速したものの、大手デベロッパーは値下げに踏み切らず、市況は悪化しなかった。
「中堅デベロッパーの投げ売りがあったリーマン・ショック後と違って経営体力のある大手の寡占度が高まっており、
当面は価格が下がる要素が見当たらない」との指摘も。
だが、その価格は共働きの「パワー半導体カップル」でさえ手が届きにくい水準になりつつあり、実需が離れ始めているとの指摘も。

・住を制する剛者は　コロナ転機に戸建て躍進、マンションは最高値。
「都心のマンションを複数所有するような富裕層は、賃料ではなく値上がりを期待して購入している」。
マンション価格がピークをつければ、投資マネーの値げ足は意外に速そうとも。

・住を制する剛者は　戸建、パワービルダー台頭
新型コロナウイルス禍で業績が右肩上がりの戸建て住宅業界。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・住を制する剛者は　戸建、パワービルダー台頭
国土交通省、2021年の新設住宅着工戸数は前年比5％増の85万6484戸と5年ぶりに前年を上回った。
分譲戸建ての着工数は8％増の14万1094戸で、住宅全体の伸びを上回る。
中でも安価な建て売りの戸建てを供給する「パワービルダー」が着工をけん引した。
パワービルダーの元祖とされるのが飯田グループ　<3291> ［終値2454円］で、21年4－9月期の連結純利益は前年同期比67％増、579億円。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・住を制する剛者は　戸建、パワービルダー台頭
パワービルダーの台頭が目立つ戸建て住宅業界だが、関西発祥の住宅大手、大和ハウス　<1925> ［終値3421.0円］と
積水ハウス　<1928> ［終値2365.5円］自由設計の注文住宅でコロナ下の需要取り込む。

・住を制する剛者は　戸建、パワービルダー台頭
ただ、人口が減る日本の住宅需要は長期的には、減少が避けられない。
各社はハウスメーカーの枠を超え、「非住宅分野」で新たな柱を形成する。
大和ハウスは物流施設や商業施設を相次ぎ開発。
積水ハウスも高級ホテルの開業進める。
住宅市場も視線の先は国内ではなく、海外に。
住友林業　<1911> ［終値2089円］米国内で戸建て販売事業を拡大している。
同社を追うように大和ハウス　<1925> ［終値3421.0円］や積水ハウス　<1928> ［終値2365.5円］も積極的なM&A（合併・買収）で攻勢に出る。

・住を制する剛者は　戸建、パワービルダー台頭
国内で需要掘り起こす新興のパワービルダーと、海外に打って出る住宅大手。
戦略が大きく異なる両者だが、いずれも直面しているのが、木材が不足する「ウッドショック」が起こり、様々な木製部材が値上がり。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・住を制する剛者は　マンション高騰、年収の13倍　転売益狙うマネーも、販売量には減速感。
2021年に過去最高価格を更新した首都圏新築マンション。
けん引したのは東京都の港区や千代田区といった都心部の高額物件。
だが、価格の高騰にどこまで購入者が耐えられるか不透明感も漂う。
東京カンテイ（東京・品川）によると、新築マンションの平均価格が平均年収の何倍かを示す「年収倍率」は、
20年に東京都で13.4倍と過去15年間で最高となった。
都心部では地価の高騰で適切な価格でマンション用地を取得することが難しくなり、無理して物件数を増やすと収益を圧迫する可能性も。

・住を制する剛者は　住宅好調でホームセンターも活況。
住宅の購入者の多くは収納用品や園芸用品などを買いそろえるため、ホームセンターにも追い風が吹く。
業界2位のDCMHD　<3050> ［終値1102円］2022年2月期通期の業績予想は連結純利益が前期比2％増、190億円と4期連続最高益見込む。
「暮らし丸ごと戦略」を掲げ、家具やリフォーム、注文住宅にまで業態広げる家電量販最大手ヤマダ電機　<9831> ［終値403円］
国内家電市場が頭打ちとなる中、「住分野」にシフトするヤマダHDの成長戦略に注目集まる。

・住を制する剛者は　住宅ローン、変動は引き下げ競争続く
「最安値」は0.2％台。変動金利型の住宅ローンでは空前の低金利競争が続いている。
共働き夫婦が、それぞれ住宅ローンを組むペアローンを使って高額物件を購入する動きも広がる。
住宅金融支援機構によると20年末の住宅ローン残高は205兆円。
物件の高価格化の影響し、人口が減少に転じる中でも右肩上がりに増え続けている。
金利上昇リスクが気になる。
足元では長期金利の上昇を受け、3メガバンクは2月適用分から、そろって10年固定型の住宅ローンの基準金利を引き上げた。
新規契約者の9割が利用する変動金利型は、短期プライムレート（短プラ）に連動するため、長期金利の動きは直接波及はしない気通し。

・1月の景気ウォッチャー調査、街角景気の現状判断指数（DI）は37.9で前月比19.6ポイント低下と大幅に落ち込む。
東日本大震災があった2011年3月（25.2ポイント低下）に次ぐ過去2番目の悪化幅に。
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・発掘　滋味スゴ銘柄　巴川製紙　<3878> ［終値833円］半導体・高周波　ニッチに貼りつく
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・ここが知りたい　オートバックスセブン　<9832> ［終値1421円］収益性が他社に見劣り、どう向上？
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・MARKET　銀行株、久々に相場けん引
金利上昇追い風に銀行株が久しぶりに勢いづいている。
国内メガバンクの好決算も相まって割安な銀行株が見直されている。
金利が上がれば利ザヤの改善が期待できるとの見方が根底にある。
三菱UFJFG　＜8306＞ ［終値746.1円］三井住友FG　<8316> ［終値4369円］みずほFG　<8411> ［終値1648.5円］の各メガバンク株価は
年初から10日まででそれぞれ1～2割高とそろって上昇。
りそなHD　<8308> ［終値551.0円］三井トラストHD　<8309> ［終値4233円］地銀株も含めて軒並み好調。
業績も市場からはおおむね評価されている。

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