
扉を開いて(2012.2.12号)
- 2012年02月12日
- 株式投資・経済ニュース全般
2011年2月12日(日)はれ
・『5%』を狙う投資法。
株式を見直す機運が世界的に強まる。米ダウ工業株30種平均2月に入りリーマン危機後の高値更新。
日経平均株価3ヵ月ぶりに9000円台一時回復。注目は業績安定している高配当株が先行して買われてきたこと。
背景は実質的なゼロ金利政策。相対的に市場全体で2%超の株式配当に魅力増す。
・超緩和時代を乗り切る「ミドルリスクミドルリターン」投資法探る。
先進24ヵ国・地域で配当利回りが全体平均より30%以上高い大型株約320銘柄を集めた
MSCI世界高配当利回り指数の1月末平均で「4.8%」に
国内の主な高配当利回り株。武田 <4502> [終値3350円]配当利回り5.38% エーザイ <4523> [終値3140円]4.8%
中部電力 <9502> [終値1483円]4.10% SANKYO <6417> [終値3685円]4.09% 塩野義 <4507> [終値1019円]4.01%
科研薬 <4521> [終値998円]3.98% アステラス <4503> [終値3190円]30.94% ローソン <2651> [終値4785円]3.80%
東証上場不動産投資信託(REIT)全34銘柄で平均した予想ベースの分配金利回り5.99%。
信用格付けダブルA以上高分配金利回りランキング:1位エクセレント <8987> [終値319500円]7.08%
次いでオリックスF <8954> [終値34300円]6.88% トップリート <8982> [終値365000円]6.82%
森ヒルズ <3234> [終値251200円]6.79% 野村レジ <3240> [終値363000円]6.66% ハウスレジ <8984> [終値489000円]6.64%
アジア債券平均利回り「5.4%」
債券市場の規模拡大。東アジア9ヵ国・地域の債券発行残高(現地通貨建て)11年9月末約5兆5000億ドル(約420兆円)と06年比2倍に。
信用度改善。市場の拡大と信用度増し、国外からも投資マネー還流しやすく。
・日経平均株価先週9000円台3ヵ月ぶりに一時回復。海外投資家が日本株への投資ジワリ増やしているため。
東京市場昨年後半急落した景気敏感株を買い戻す動き活発化。
昨年末比業種別日経平均の「証券」21%「海運」18%上昇。東証1部売買代金9営業日連続1兆円超。市場の雰囲気は徐々に改善。
・米国株高値圏での一進一退続く。
米景気指標は改善手がかりにした買いが入る一方、大詰め迎えたギリシャの財政問題への警戒ムードの強い。
今週重要なカギを握りそうなのが「暖冬」というキーワード。この効果で1月の毛木指標改善見込まれている。
14日1月米小売売上高前年比0.8%増予測。雇用の緩やかな改善に加え、暖冬で客足増えた自動車販売の伸びも大きく寄与と。
16日1月米住宅着工件数「暖冬効果で過去3年で最も良好な結果」との予測も。16日バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長講演。
懸念は欧州債務問題。ギリシャ支援協議する15日ユーロ圏財務相会合は波乱含みと。
・日本株雪解けか。市場が放つサイン。
日経平均採用銘柄のPBR(株価純資産倍率)1倍回復。8日に1.00と昨年9月以来の大台乗せに。
原動力は自動車、金融・証券など景気敏感株の戻り。今回の反転の切っ掛けは米欧の金融緩和。
海外投資家の日本株買い。海外勢昨年8月から12月にかけて2兆円以上売り越しも昨年末から一転買い越し続く。
海外投資家の買い越し2月第1週まで6週連続。海外勢は買いがいったん始まると長期化すること多く。
2010年11月から11年5月まで29週連続買い越したことも。
米国金融緩和や世界景気の改善期待の高まりなど投資環境は今回と重なり、買いは当面続く可能性も。
海外株に対して日本株出遅れ大きく。昨年末起点に世界の主要株価指数ブラジルなどの新興国、ドイツは15%上昇、日本は6%程度。
国際比較でみたPBR(株価純資産倍率)日本1倍程度、米国1.6倍、ドイツ1.3倍。
米経済回復軌道に乗れば、米株価一段高、結果として日本株も上昇しやすく。
強い米経済戻れば為替相場もドル高・円安に傾き輸出企業の業績改善期待で日本株も買われる可能性。
・会社がわかる 特集 カゴメ <2811> [終値1549円]トマトという「部品」を売る。
海外で加工食品や調味料に使うペーストなど独自性保つ加工品(業務用)として活路探る。
原料のトマトを世界各地から分散調達する仕組み整いつつあり、次は海外での販売面強化へ。
海外売上高目標、4年後に今期見通し3倍となる500億円。「ファン株主」づくりの試み今のところ機能。機関投資家とは距離を置く。
アジアでの新規事業は水面下で動いており、来年度ぐらいには表に出てくるのではないかと。
・トヨタ <7203> [終値3060円]「復活」のサイン。
2011年10-12月実績連結売上高5四半期ぶりに前年実績上回り、自動車事業の営業損益も5四半期ぶりに571億円の黒字に浮上。
1-3月期は2年ぶりに自動車の利益が金融を上回る可能性も。
今年北米で販売車種のほぼ半数を入れ替えて19車種投入。販売サイクルの波は上向くとの見方も。
V字回復の正式なメッセージは5月の本決算発表時に。市場予想来期の営業利益は8000億円強と今期の3倍に。
・ミネベア <6479> [終値359円]2015年3月期連結営業利益目標今期見通し比で約4倍370億円の強気計画。
同社検討大型M&A(買収・合併)の効果も計画には織り込まず。天災被害の影響消える来期以降は生産回復するのは確実と。
・新日鉄 <5401> [終値202円]JFEHD <5411> [終値1485円]など大手鉄鋼各社、昨秋から取り組む減産効果が表れず。
韓国勢ウォン安・円高基調を武器に安値で輸出攻勢かけているため。
日本国内にあっても鉄鋼の需給調達の主導権は日本勢から韓国勢に移る。
・外国為替市場ユーロの上昇目立つ。9日ギリシャ政府財政緊縮策で合意、対ドルや対円で約2ヵ月ぶりの高値に。
「リスクオン」の流れの中、売られていたユーロの買い戻しが鮮明に。1月中旬以降のユーロの底堅さの要因は大きく2つ。
売られすぎの反動。買い主導は海外ヘッジファンドなどの投機筋、
ユーロの対ドル売越額176億ユーロ(2/7時点)と前週比減もなお高水準。
ドルと円が相対的に売られていること。
・安住外務相具体的な為替介入の水準に異例の言及で一時騒然。「1ドル75円63銭時点で円売り介入指示、78円20銭でやめる。」
「相場誘導」ととらえかねない不用意発言は今後為替介入に影響及ぼす可能性も。
・OUT Look:今週の株式相場は日経平均株価9000円前後でもみ合う展開か。
相場の戻りで個人投資家の心理は改善、売買代金膨らむ。ギリシャ問題は不安要因も個人の買い支えに相場は底堅く推移と。
信用取引仕掛ける個人投資家の懐事情は改善。2月第1週3市場の信用評価損益率マイナス12.1%、20%超の昨年11月から大幅に改善。
保有株担保価値高まりリスク取りやすく。
リーマン・ショック後の傾向で信用評価損益率がマイナス5%程度まで改善すると相場の過熱度から利益確定の売り出し、相場の天井に。
足元は相場上昇余地があるとの見方。テクニカル指標では短期の13週移動平均線と中期の26週移動平均線いずれも上昇トレンド。
相場の底上げ観測台頭。騰落レシオ(東証1部 25日移動平均)は10日、117と高水準。
市場では業績より配当方針に対する関心高まる。
・Wall Street:今週の米株式相場はもみ合いか。ギリシャ債務問題の先行き不透明で投資家警戒感強めている。
ダウ工業株30種平均週間で2週ぶりマイナス。高値圏で推移していることから一段の上値を追う勢いに欠けた。
14日1月の小売売上高前月比0.8%増、15日1月の鉱工業生産指数前月比0.6%増と予想。
15日1月開催米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表。米連邦準備理事会(FRB)幹部の講演も相次ぐ。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派46%(前回比-11)弱気派37%(同+12)中立派17%(同-1)
・世界市場往来:先週の世界の株式相場はアジア市場では底堅く推移。米景気の回復期待で株式などリスク資産に資金が流入。
投資家心理の改善続く。東南アジアでは物色の矛先に変化も。
インドネシア前週末比2.6%安、インド前週比0.8%高、年明けから上昇基調。
・ランキング:5%以上増益見通し、予想PER(株価収益率)低い会社ランキング
首位SCSK <9719> [終値1189円]予想PER4.28倍 合併繰り延べ税金資金計上で連結純利益一時的に膨らむ。
2位伊藤忠 <8001> [終値871円]3位丸紅 <8002> [終値528円]5.39倍 4位三井物産 <8031> [終値1307円]5.56倍
5位住友商事 <8053> [終値1137円]7位三菱商事 <8058> [終値1771円]6.50倍
大手総合商社海外資源権益に積極的投資、利益が資源価格と連動しやすく。
6位カルソニックカンセイ <7248> [終値461円]5.99倍 工場跡地売却に伴う特別利益で連結純利益かさ上げされる。
10位ソフトバンク <9984> [終値2301円]8.22倍 「iPhone(アイフォーン)」独占販売崩れ競争激化警戒。
16位三菱食品 <7451> [終値2145円]10.39倍 統合効果で2012年3月期は大幅な増収増益に。海外展開などの成長戦略がカギ。
22位住友林業 <1911> [終値667円]11.83倍 主力注文住宅販売が好調。人口減少で住宅着工の伸びは期待できず。
・大手携帯電話3社 2012年度設備投資額今年度見込み比約3%増、1兆5000億円強。
スマートフォン(高機能携帯電話)普及によるデータ通信量急速な増加背景。通信網守る企業。
ネットワン <7518> [終値189400円]伊藤忠テクノ <4739> [終値3510円]
処理能力や速度の向上につながるサーバー増強、データの行き先分配するルーターなど設置。
アンリツ <6754> [終値905円]
昨年7月から計3回、12年3月期業績見通し上方修正。スマホ普及とインフラ増強の両面から業績押し上げられる。
基地局建設急増。
コムシス <1721> [終値828円]協和エクシオ <1951> [終値724円]ミライトHD <1417> [終値321円]収益拡大見込める。
SCSK <9719> [終値1189円]米グーグルのクラウドサービス向けに認証機能提供。
ビットアイル <3811> [終値928円]企業向けデータセンター展開。 (日経ヴェリタス)
———————————————————————–
株式会社アスリーム
INTERNET MEDIA OF INVESTMENT NEWS
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-14-5
URL : http://koronoasa.com/
———————————————————————–
記事の続きはコロ朝プレミアムで!