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扉を開いて(センサー1兆個時代)

2014年12月21日(日)晴れのち曇り

・センサー1兆個時代 医療やものづくり変革 日本勢に商機。
 MEMS(微小電子機械システム)の第一人者、ヤヌス・プリゼック氏は全てのモノがインターネットにつながる
 IoT(インターネット・オブ・シングス)時代の到来で、センサーの世界需要が10年後には現在の100倍の年1兆個に増えると予言。
 「2020年には世の中が変わる。センサーとサービスを結びつけるビジネスモデルが重要になる」。
 センサーは日本企業が世界市場の4割握るお家芸。

・センサー1兆個時代 2020年 生活はこう変わる。
 センサー社会実現のけん引力となるのがウエアラブル機器。米アップル、グーグル、韓国サムスン電子などすでに参入。
 日本企業も動き活発。眼鏡型、腕時計型、名札型、指輪型・・・。ビジネスモデルは百花繚乱の様相。

 セイコーエプソン <6724> [終値5160円]運動の激しさや睡眠の深さがわかる腕時計型「パルセンス」に自社開発光センサー搭載。
 医療用途想定、測定精度高めた。ウエアラブル機器で5年以内に、100億円の売上高目指す。 

 NTT <9432> [終値6287円]指先の細い血管の血流測定するウエアラブルセンサー開発。1度充電すれば48時間程度連続稼働可能。
 健康分野だけでなく、ゲームなどと組み合せて、興奮や恐怖といった感情を可視化して楽しむことも可能に。1〜2年で実用化目指す。

 日立 <6501> [終値905.0円]名札型センサー「歴史に残るウエアラブルデバイス」と米ハーバードビジネスレビュー誌が称賛。
 「心の動きを読み取る」センサー。「海外勢も似たようなセンサーは作れるが、分析まで含めたサービスは世界で当社だけ」と自信。

 ジェイアイエヌ <3046> [終値2929円]2015年春メドに発売する「ジンズ・ミーム」は目の動きから疲労や眠気測定できる。
 「脳トレ」で知られる東北大・川島隆太教授らと共同開発、目の動きや加速度など測定するセンサー機能盛り込む。
 デンソー <6902> [終値5694.0円]とは運転時の目の動き測定し、安全運転につなげる技術開発も始めた。 

 積水ハウス <1928> [終値1591.5円]米バイタルコネクトが開発した体に貼り付けたセンサーから
 体温やカロリー消費量、ストレステスト(資産査定)量などリアルタイムで収集、
 住宅内のHEMS(家庭用エネルギー管理システム) に蓄積する。警備会社などとの連携も検討中。

・センサー1兆個時代 熱帯びる自動運転車市場
 自動運転時代の覇権を握るには、センサー技術が欠かせず。 

 トヨタ <7203> [終値7562円]全車種に自動ブレーキ搭載(11月下旬)報道で日本セラミック <6929> [終値1803円]買われる。
 障害物を検知する超音波センサーが主力製品の一つ「自動運転車銘柄」。当面は2ケタ増益続く。

 電機・IT(情報技術)の国際見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン」家電に代わって主役の座に自動車。
 電子部品メーカーの「自動車シフト」。ひときわ目立ったアルプス電気 <6770> [終値2327円]。
 指輪型端末でドアを開閉したり、センサー使って、視線でディスプレーの表示変更したりする次世代システムなどアピール。 

 スマホやカメラのCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーで世界首位のソニー <6758> [終値2446.5円 -32.0]
 パナソニック <6752> [終値142.5円]も次の成長の柱として自動車部品事業強化する方針打ち出す。

 富士通 <6702> [終値665.6円]も走行中に歩行者の存在まで把握できる高精度のCMOSセンサー用半導体チップ開発。
 ただのの分野では独ボッシュ、仏ヴァレオなど世界大手がひしめく。 

・センサー1兆個時代  
 「海のジパング計画」内閣府今年5月、民間企業と共同で、海洋資源の探査・採掘技術開発する一大プロジェクト立ち上げ。
 国内センサー大手も、「深海」への進出に高い関心寄せている。

 島津 <7701> [終値1280円]「大いに期待できる分野だ」。
 深海探査船に搭載するセンサーに、得意とする磁気センサー搭載する道探る。 
 タイ水圧性能に加え省電力化、「動いている船のブレ補正、正確な情報を収集する技術も必要」。

 横河電機 <6841> [終値1354円]深海での石油採掘作業用センサー狙う。「振動式圧力センサー」に強み持つ。

・センサー1兆個時代 日本を代表する電子部本3社のトップ・幹部に聴く。

 TDK <6762> [終値7350円]上釜建宏社長、「予知する工場」ビッグデータで実現。長期的には医療に期待。売上高200億円目指す。

 オムロン <6645> [終値5350円]荒尾真樹技術・知財本部長、人の意思や感情の動きを把握するセンシングに力。

 村田製作所 <6981> [終値12900円]児堂義一センサ事業部長、これまで以上の精度。センサーで得られた情報どう生かすかが重要。

 
・外国為替市場では先週、円相場が乱高下。原油安背景にロシアのルーブルが急落。
 「低リスク資産」として円は買われ、16日は一時1ドル=115円台まで上昇。
 米連邦準備理事会(FRB)が17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、急ぎはしないものの、利上げに向かっていく姿勢表明。
 世界的な株高を受けてリスクオフのムード薄れる一方、日米金利差拡大の観測も強まった結果、
 円は19日には再び119円台に戻り取引終えた。
 「原油安がさらに進めば再び円高に振れる可能性もある」との声も。

・日本株を取引する多くの個人投資家にとって今週は「駆け込みウィーク」に。
 少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)の2014年分の非課税枠は25日最後の申込日。
 個人に人気の食品株など多い12月決算企業も25日が株主優待や配当の権利付き最終売買日。

 SBI証券 <8473> [終値1364円]12月に入りNISA口座通じた日本株買いが活気取り戻す。
 月別で見ると1月約400億円が最も多く、12月は18日までで210億円に達した。
 NISA口座介加速したのは、原油安背景に日本株相場が調整色強めた12月第2週以降。 

・原油安発、世界揺らすリスクオフ。
 原油価格の下落受けたロシア経済の悪化懸念に市場は大きく揺れた。
 リスク回避の動きはいったん後退したが、原油安の負の影響を市場はなお警戒。

 「負のサイクル」には様々な経路。一つが国際金融市場の信用不安。市場は原油輸出依存度が高いベネゼエラに神経とがらす。

 「フラジャイル7」市場関係者がささやき始めたのが、脆弱な7通貨の総称。2014年初めにブラジルレアル、インドルピー、
 インドネシアルピア、トルコリラ、南アフリカランドの5通貨が、米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和縮小で下落する通貨として
 「フラジャイル5」と呼ばれ、今回はロシアルーブルとマレーシアリンギットが加わる。

 低格付けで高利回りの米ハイイールド債市場も震源地の一角。米国の主要なハイイールド債指数の15%程度をエネルギー関連占める。

 原油安による世界的なインフレ率低下は、リスク資産への投資を敬遠する動きにつながる。

・株式市場では12月以降、ロシアで事業展開する銘柄の下げが特に目立つ。
 JT <2914> [終値3410.0円]12月の3週間で10%下落。営業利益のうちロシア事業は20〜25%占める。
 三菱自 <7211> [終値1133円]やマキタ <6586> [終値5660円]の株価の下げ目立つ。
 原油安切っ掛けとした売りは、日揮 <1963> [終値2527.5円]千代田化工 <6366> [終値994円]などプラント各社の銘柄に波及。
 原油安がもたらす好影響に投資家が目を向ければ、「過度なリスクオフはすぐ収束する」との声も。

・会社がわかる 特集三菱商事 <8058> [終値2145.5円]非資源と資源で収益基盤強化。仲介中心から生産・加工・小売りに進出。
 稼げる分野見極め、積極的に投資する一方で、保有株式や非中核事業の売却などで資産の入れ替え加速する考え。
 13年3月期比資源分野の純利益は1800億円、20年には3500億〜3600億円目指すが、手ごたえは十分ある。

・乱高下する日本株 内需関連に物色。
 日経平均株価は先週半ばから勢い取り戻したものの、市場にはリスク抑えるムードが残ったまま。
 内需株が物色されるのは、衆院選での与党勝利が一因。
 「株式相場が予想外に乱高下し、値上りに賭けるよりも、値下がりリスク減らしたい」と慎重に構える投資家多く。

・ランキング:今期と来期がともに最終増益と市場が予想する企業を対象に、来期予想PER(株価収益率)の低い順

 1位丸紅 <8002> [終値691.9円]来期予想PER 5.25倍 来期最終増益率 3.1%  2位双日 <2768> [終値161円]5.83倍 4.3% 
 原油をはじめ国際商品価格の下落響く。「株価と商品価格の連動性が高いため、商品価格次第」との声。

 3位三井金属 <5706> [終値294円]7.72倍 22.8% スマホ用極薄銅箔の需要伸長。

 5位コスモ石油 <5007> [終値157円]8.41倍 165.3% 原油の在庫浄化損拡大が重荷。

 10位センコー <9069> [終値581円]9.09倍 12.5% 物流会社買収などで最高益。 

 11位新日鉄住金 <5401> [終値308.4円]9.11倍 24.0% 鉄鉱石下落が増益に寄与。

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は1万8000円うかがう展開か。
 米連邦準備理事会(FRB)の17日声明受け「早期の利上げ」懸念は後退。
 年末にはなぜか株価が上がるという経験則(アノマリー)も支援材料になりそう。
 多くの外国人投資家がクリスマス休暇に入り、商いは必然的に薄くなり、値動きが荒くなる可能性も。
 大和証券によると、年末の5営業日に株価が上げたのは過去20年間のうち18回に及び、この18回の平均上げ幅は200円以上。
 年末に期待された個人投資家の少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)の駆け込み買いは期待外れとも。

・Wall Street:今週の米株式相場は高値圏でもみ合う展開か。今週は消費や住宅関連などの経済指標が発表される。
 週間の石油在庫統計にも注目。週間ベースでダウ工業株30種平均は前週比523ドル(3%)上昇。最高値まで150ドル余りまで上昇。
 今週23日に11月の米個人消費支出、好調な自動車販売や年末商戦が全体押し上げ、
 前月比0.5%増と10月の0.2%増から増加率拡大と期待。個人所得の伸びも確認されれば、株式相場には好材料となりそう。
 23日ミシガン大などまとめる12月の消費者態度指数(確報値)発表。
 クリスマスの前日にあたる24日は株式・債券市場ともに短縮取引で、翌25日は両市場とも休場に。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち18指数が上昇。

上昇1位ノルウェー週間騰落率6.2%(13年末比騰落率4.7%)2位上海5.8%(46.9%)3位カナダ5.4%(6.2%)8位米国3.0%(7.4%)
下位25位▲ベトナム5.6%(3.7%)24位ロシア▲3.9%(▲46.8%)23位アルゼンチン▲3.0%(48.8%)13位日本1.4%(8.2%)

 2013年末比騰落利率 1位アルゼンチン46.8% 2位上海46.9% 3位インドネシア23.3% 4位トルコ23.3% 5位フィリピン21.0% 
 最下位ロシア▲46.8% 24位ギリシャ▲25.8% 23位韓国▲4.0% 22位ブラジル▲3.6% 21位英国▲3.0% 20位フランス▲1.3% 

・発掘実力企業:上場5年以内の成長銘柄(7)ユーグレナ <2931> [終値1465円]
 「ミドリムシ」多彩に加工販売。収益の柱は通信販売する「緑汁」などの自社ブランド製品。
 同時に伊藤忠商事 <8001> [終値1252.0円]通じて粉末原料販売、大手流通や食品メーカーが採用し知名度高まる。
 ジェット燃料の原料としての期待も。JXHD <5020> [終値451.4円]や日立 <6501> [終値905.0円]などと研究開発取り組む。
 6月にはいすゞ自 <7202> [終値1446.0円]とディーゼル燃料の共同開発で提携発表。(日経ヴェリタス)

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