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扉を開いて(逆風越える成長企業)

2016年5月15日(日)はれ

・逆風越える成長企業。収益踊り場、独自モデルで稼ぐ。
 「自力で走るエンジンがある銘柄はゴロゴロ転がっている」と。
 日経ヴェリタスが、財務指標など手掛かりに、逆風への抵抗力の強い銘柄抽出したところ、
 日本M&Aセンター <2127> [終値6750円]エムスリー <2413> [終値3255円]
 ミネベア <6479> [終値848円]など浮かび上がった。
 景気循環ではなく、産業や社会の構造変化の流れに乗って事業を伸ばしているところが共通点。
 構造変化と豊富な資金、そして株価の割安感。これらが「3重苦」に打ち勝つ銘柄選びの3つの視点になる。

・逆風越える成長企業。社会の変化を勝機に。
 時価総額2000億円以上の上場企業対象に、過去3期の売上高の伸び率、同じく売上高営業利益率の改善度、
 3社以上のアナリスト予想平均(QUICKコンセンサス)の営業利益が、
 会社予想上回る比率の3つの指標組み合わせて、偏差値で企業の力測った。

 総合ランキング:1位全国保証 <7164> [終値3945円]偏差値71.35
 
 2位スクエニHD <9684> [終値3170円]60.95 3位東エレク <8035> [終値57.85円]57.85

 4位ミネベア <6479> [終値848円]56.59 5位日本電産 <6594> [終値8196円]55.50

 6位シスメックス <6869> [終値7910円]55.08 7位スクリーン <7735> [終値917円]55.01

 8位TDK <6762> [終値5880円]54.87 スタートトゥデイ <3092> [終値5240円]54.73

・逆風越える成長企業。主力で稼ぎ、事業領域広げる。

 過去3年の増収率平均 1位日立キャピタル <8586> [終値2502円]52.4%
 2位エムスリー <2413> [終値3255円]35.5% 3位ミネベア <6479> [終値848円]29.3%

 過去3年間の営業利益率の改善度平均 1位全国保証 <7164> [終値3945円]11.95ポイント
 2位スクエニHD <9684> [終値3170円]5.42 3位東エレク <8035> [終値57.85円]5.02

 会社予想とコンセンサスとの差 1位郵船 <9101> [終値198円]84.6%
 2位TDK <6762> [終値5880円]71.3 3位丸紅 <8002> [終値510.0円]57.6

・逆風越える成長企業。主要業種、今期の勝ち組は。
 自動車業界の2017年3月期は円安効果で潤ってきた経営環境が一転、本当の競争力が試されている。
 トヨタ <7203> [終値5454円]9350億円 ホンダ <7267> [終値2956.5円]3030億円
 日産自 <7201> [終値1028.5円]2550億円、各社の円高による営業減益額。
 大半の企業は想定為替レート1ドル105円に設定、収益は大きく下振れする。

 北米好調が続く富士重工 <7270> [終値3850円]今期の世界販売台数は10%増の105万台見込む。
 100万台の大台超えは初めて。円高響くが、売上高営業利益率は13%台と同業他社を圧倒する。

 インド市場に強みを持つスズキ <7269> [終値2927.5円]も評価高い。インドでの販売は今期7%伸びる見通し。

・逆風越える成長企業。主要業種、今期の勝ち組は。
 電機大手二も円高の逆風が吹く。
 経営再建で揺れるシャープ <6753> [終値133円]除く大手7社では、三菱f電機 <6503> [終値1208.5円]
 日立 <6501> [終値476.1円]など4社が営業減益の公算が大きい。

 勝ち組と目されるのは三菱電 <6503> [終値1208.5円]。
 アジア中心に工場などの生産効率化につながるファクトリーオートメーション(FA)機器の好調続く。

 日立 <6501> [終値476.1円]
 あらゆるモノをネットにつなぐ「IoT」など成長分野へ人材や投資などの経営資源集中する。
 今期は構造改革費用で800億円計上する計画。

 ソニー <6758> [終値2897.0円]スマートフォンに使われる画像センサーが米アップル向けなどに伸び悩む。
 熊本地震でセンサー生産する熊本工場被災。今期業績予想非開示だが、減益の可能性も。

・逆風越える成長企業。主要業種、今期の勝ち組は。
 商社・化学、事業校正で優劣。
 総合商社の2017年3月期業績、日資源事業が明暗分ける。

 「非資源商社」標榜し、いち早く非資源分野強化してきた伊藤忠商事 <8001> [終値1359.5円]
 連結純利益は、前期比46%増の3500億円と2期ぶりの過去最高になる見通し。配当も5円増の55円に。
 非資源事業の利益は3670億円と55%増える見通し。

 三井物産 <8031> [終値1278.5円]
 非資源事業は機械・インフラ分野などが回復し、1400億円と前期から倍増も、資源事業伸び悩み、
 最終損益は2000億円の黒字(前期は834億円の赤字)にとどまる。

 三菱商事 <8058> [終値1822.5円]と住友商事 <8053> [終値1093.0円]の非資源事業は、前期とほぼ横ばい。

 さらに明暗が分かれるのは株主還元策。三菱商事は今期、年間配当を60円と10円増やす方針。
 一方、三井物産は年64円から50円、丸紅 <8002> [終値510.0円]21円から19円にする。

 化学・繊維業界も事業ポートフォリオの違いで差がつく。
 東レ <3402> [終値944.3円]連結純利益は前期比16%増、1050億円と3期連続で過去最高更新。

 住宅事業回復する積水化学 <4204> [終値1378円]も連結純利益は4期連続で過去最高。

 一方、住友化学 <4005> [終値481円]は前期の9年ぶり最高益から一転して営業減益に。

・逆風越える成長企業。主要業種、今期の勝ち組は。
 収穫期迎える不動産4社。

 東急不動産HD <3289> [終値716円]3月末時点の保有ビルの空室率0.9%。
 積極的なビル開発が奏功し、賃貸事業の成長余力が大きい企業が勝ち組。

 三井不 <8801> [終値2630.5円]2017年3月期純利益は6%増、1250億円、
 住友不 <8830> [終値3011.0円]10%増の970億円見込む。
 三菱地所 <8802> [終値2108.5円]も増益確保。
 出遅れているのは、野村不HD <3231> [終値1890円]
 利益のけん引役無く、不動産大手5社の中では唯一の減益見通し。

・逆風越える成長企業。主要業種、今期の勝ち組は。
 これまでの投資の蓄積で明暗分かれるのは、
 複合機やデジタルカメラの需要低迷に加え、円高が直撃する精密も同じ。

 コニカミノルタ <4902> [終値902円]17年3月期は連結営業利益が10%増、660億円となる見込み。
 前期に買収した米医療用ITシステム会社などが寄与、ヘルスケア事業の好調が円高を吸収する。

 富士フィルム <4901> [終値4484円]医療分野貢献し、今期の営業利益は9年ぶりに過去最高更新する見込み。

・逆風越える成長企業。減益でもキャッシュフロー高水準。
 設備投資通じ成長余力。
 純現金収支(FCF)の黒字額ランキング
 1位三菱商事 <8058> [終値1822.5円]3年平均のFCF黒字額 3069億円
 2位三菱電機 <6503> [終値1208.5円]2005億円 3位コマツ <6301> [終値1762.5円]1616億円
 4位郵船 <9101> [終値198円]1340億円 5位デンソー <6902> [終値3996円]1249億円

・原油相場が上昇基調強めている。
 米国指標WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は一時、6カ月ぶりに1バレル47ドル台に乗せた。
 国際エネルギー機関(IEA)が世界需要の伸びを上方修正し、供給過剰が解消に向かうとの見方示した。
 原油高は他の商品や株、資源国通貨にも波及、世界的にリスクオンムードが高まる一因となっている。
 ただ目先は利益確定の売りも出やすい状態とも。

・内閣府18日、1-3月期国内総生産(GDP)速報値発表。
 民間調査機関事前の予測中央値は前期比年率0.3%増と2期ぶりのプラス成長だが、
 押し上げ要因となるうるう年の影響除くと、実態は2期連続マイナス成長になる。

・発掘実力企業:ニッチで稼ぐ(14)サンセイランディック <3277> [終値967円]
 地主から底地買い上げて家主に売り、土地と建物の持ち主を一緒にし、
 利権関係ををきれいに整理するビジネス手掛ける。
 2016年12月期は4期連続で営業最高益更新する見通し。
 松崎隆司社長はティーカップを例にとり「カップが家主なら皿が土地」と指す。
 ブランドがバラバラのカップと皿では売り物にならないが、
 「それを当社がセットにすることで初めて不動産価値が生まれる」と話す。
 最近は買い取った家屋が売れるまで、民泊の宿にするビジネスも手掛ける。

・会社がわかる 特集トラスコ中山 <9830> [終値4750円]業績好調。
 2016年12月期税比企利益は88億円と2期連続の最高益見込む。
 躍進の原動力は「ロングテール戦略」にある。
 販売機会の少ない商品を大量に扱う守備範囲の広さで全体の売上高伸ばす。
 投資家向け広報(IR)にも力。顧客のみならず個人投資家のすそ野も拡大。
 100株保有で5000円相当の商品という株主優待に取り組む。

・株式市場では内需関連株は上昇が鮮明。
 とくに足元の決算で好業績確認した銘柄への買いが目立ち、相場全体のじり高を支えた。
 だが、円相場など外部環境に左右されやすい輸出関連株の上値は重く、それが欧米株に比べ出遅れ感の一因に。
 ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好氏
 「内需株の上昇は、円高や資源安への警戒感がくすぶり悪影響を受けにくい銘柄に関心が集中した」。
 4月末比騰落率でライオン <4912> [終値1650円]が上昇率首位。
 2016年12月期連結純利益が過去最高になる見通し発表、大幅高となった。
 2位雪印メグミルク <2270> [終値3040円]は17ねn3月期の増益見通し示し、買われた。
 半面、村田製作所 <6981> [終値12510円]や丸紅 <8002> [終値510.0円]など
 円高や資源安が逆風になる銘柄は低迷し、こうした銘柄の湯浅が相場の上値抑えている。

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は1万6000円台後半で根固めの展開か。
 前週までに出そろった企業業績見通しが市場予想を大きく下回る内容にならず、
 株価水準が切り下がるリスクは薄れたとの見方が多い。
 市場の注目は企業業績から景気や経済政策に移り、財政政策への期待が株価を押し上げる場面もありそう。
 懸念材料になりそうなのは18日に日本政府観光局が発表する4月の訪日外国人客数。
 円高などを背景に増加ペースが鈍れば「投資家心理が冷え込む可能性がある。」

・Wall Street:今週の米株式相場は一進一退の展開が予想される。
 相次いで発表される米経済指標や企業決算が焦点となる。
 米景気の後退懸念につながる内容が示されれば、市場の売り圧力は強まりそう。
 ダウ工業株30種平均は前週末13日に反落。ほぼ1週間ぶりの安値で1週間の取引終えた。
 16日、5月のニューヨーク連銀製造業景況指数や、17日の4月の住宅着工件数など重要な経済指標も相次ぐ。
 18日は4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表。
 19日はFOMCで投票権持つニューヨーク連銀ダドリー総裁がスピーチ。利上げ関連発言に注目集まる。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち15指数が上昇。

上位1位フィリピン週間騰落率6.36% 2位スイス2.46% 3位日本1.9% 4位ロシア1.08% 5位インド1.03%
下位25位中国▲2.96% 24位ポーランド▲2.01% 23位香港▲1.94% 22位マレーシア▲1.28% 20位米国▲1.16%

(日経ヴェリタス)

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