
不動産 もう上がらない
- 2017年08月20日
- 日経ヴェリタス
2017年8月20日(日)曇り
・不動産、もう上がらない。忍び寄る資産デフレの影。
オープンハウス <3288> [終値3295円]販売は絶好調。2017年9月期引き渡し件数は2年前の約7割増で推移。
飯田GHD <3291> [終値1851円]など低価格住宅を供給する建売業者を指す「パワービルダー」の呼び名も広まった。
そのあおりを受け、首都圏のマンション価格に下げ圧力が強まる。
東京カンテイ7月末公表した調査結果、2016年はわずかだが5年ぶりに下落。
新築マンションの平均価格が平均年収の何倍にあたるか示す年収倍率も
適正水準の5~6倍は大きく上回るものの、下げに転じた。
東京都でさえ25年に人口のピークを迎え、減少し始める。実需は持たない。
・不動産、もう上がらない。忍び寄る資産デフレの影。
長谷工総合研究所発表、首都圏新築マンションに関する調査、一度に売り出す戸数が10戸未満だった割合が17年1~6月、
前年平均を6.3ポイント上回り、58.4%になった。
「市場バランスが崩れる懸念から小分けにして売っている」と話す。
中古マンションも高騰していたが、実需が伴わず、一部で値崩れも起き始めている。
「キャピタルゲイン狙いで今から買うのは難しい」。大阪では下落傾向がさらに鮮明。
潮目の変化は不動産市場全体を覆いつつある。背景にあるのは「大量供給時代」の幕開け。
「2022年問題」。相続税対策で人気の賃貸アパート建設だが、
この年、宅地に用途転換される都市部の農地がアパート向けに大量に流れ込む。
巨大物件の建設が相次ぐ物流施設、東京五輪やインバウンド需要に備えるホテル、
18年以降に大都市で急増するオフィスも過剰供給の懸念が強い。
平成の「不動産神話」を支えてきた低金利も、世界的な金利上昇への流れで先が見えない。
・2万円前後を行き来する日経平均株価のボックス圏相場がついに崩れた。
18日終値は1万9500円を割り込み3日続落、3カ月ぶりの安値に。
米国の政治不安に加え、北朝鮮のミサイル発射問題による地政学リスクの高まりが再び意識され、
17日の米ダウ工業株30種平均は今年2番目の下げ幅記録、18日も続落した。
リスク回避の流れから円が買われ、一時1ドル108円台まで円高が進んだ。
政権の求心力が低下し、政策実現性への疑問符が付く中で米株相場は予想変動率を示すVIX指数は急騰。
「世界的なリスクオフの動きが広がった」。
堅調な日本経済や企業業績の拡大などを背景に、日本株を取り巻くファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は底堅い。
株価下落で日経平均のPER(株価収益率)は14倍台下回り割安感もあるが、
外国人投資家を中心とした売りが優勢で、下値での押し目買いは限定的。
・不動産、もう上がらない。「億ション」だけでは見誤る。
新得マンション:進む二極化、一部で値下げも。
販売底入れ感、今後は郊外大型物件がカギ。
一部の超高級マンションが平均価格を押し上げるゆがんだ構図も改善できる可能性も。
中古マンション:富裕層の需要けん引した上昇で、実需置き去りの上昇が息切れ。
大阪市や京都、いち早く調整局面に。投資目的の外国人の需要も減っている。
投資用アパート:「2022年問題(農地の大量解除)」で農家が大挙参戦へ。増え続ける銀行融資、空室率は上昇。
アパート投資は立てて終わりではなく、完成してからが本当の始まり。
・不動産、もう上がらない。価格下落、今が買い時?まだ下がる?
不動産投資信託(REIT)金融庁指導受け投信からの資金流出。
好調だった不動産市況がピークアウトしつつあるとの懸念から、海外投資家も資金を引き揚げ始めている。
買い手不在の深刻な状況で、東証REIT指数は年初から約8%下落。
相場を押し上げる積極的な買い主体は見つからないが、
少なくとも年初から続く下落ピッチは今後、和らいでくるとみられる。
・不動産、もう上がらない。予想分配利回りが高い主な銘柄も軒並み価格は下落。
(15日時点、投資口価格騰落率は昨年末比。▲はマイナス)
森トラストR <8961> [終値183000円]予想分配金利回り5.5% 投資口価格騰落率▲3.5%
INV <8963> [終値46200円]5.5% ▲12.9% 日本リート <3296> [終値308000円]5.2% 7.9%
いちごオフィス <8975> [終値75100円]5.2% ▲1.7% ケネディ商業 <3453> [終値241800円]5.1% ▲11.1%
イオンリート <3292> [終値120100円]4.8% ▲7.0% ホテルリート <8985> [終値76800円]4.6% ▲1.9%
・不動産、もう上がらない。
オフィス・ホテル・物流:需要は旺盛、賃料や宿泊料に下落圧力、大量供給の影響どこまで。
三鬼商事(東京・中央)中央区など都心5区のオフィスビルの空室率は7月末時点3.22%。9年3カ月ぶりの低水準。
2018年以降の3年間で約200万平方メートルと。大規模オフィスビルの総面積は16年末時点から1割強増える。
「来年後半には本格的に空室が増える可能性」があり、オーナーは高い賃料提示しにくい。
都心部の平均募集賃料は08年のピークより2割弱安い。
大量供給控えるのは物流も同じ。東京圏では19年までの3年間で約429万平方メートルの大型物流施設が完成する見通し。
16年までの3年間に比べて9割以上多い。
訪日外国人客の増加追い風にしてきたホテルも風向きは変わっている。
4~6月の大坂の平均客室単価は1万5478円と前年同期比3.2%下落。東京では上昇幅は縮む。
16年末時点ホテルの総客室数は大阪が約5万1000室、東京は約9万6000室。17~20年頃にそれぞれ3割前後増える見通し。
・8月の長雨、想定外でプールや遊園地などからすでに悲鳴。夏商戦の後半戦に影。
東京都心19日連続で雨が降る。1977年(22日)以来、40年ぶりの長さ。日照時間も例年の4割程度にとどまる。
東京都競馬 <9672> [終値3195円]傘下の
東京サマーランド(東京都あきる野市)運営するプール施設は1~15日までの来場者数は前年同期比3割減。
よみうりランド <9671> [終値474円]も8月プール集客は苦戦。
・米カンザスシティー連銀が主催する毎夏恒例経済シンポジウムが24~26日、米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれる。
2008年9月のリーマン・ショックから間もなく9年。
世界経済の回復基盤が固まり、危機後の超金融緩和も転換点迎えつつあり、
米欧の中央銀行首脳が描く「出口戦略」がとりわけ注目を集めそう。
今年のテーマは「力強い世界経済を育む」。金融政策の正常化と世界経済の底上げをどう両立するかが中心議題になると。
・発掘実力企業:自己資本利益率(ROE)改善(8)理研ビタミン <4526> [終値4180円]業績好調。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://kabushiki.koronoasa.com/
・出光興産 <5019> [終値2584円]有機EL事業の育成に力入れる。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://info.koronoasa.com/
・スマートフォン(スマホ)ゲーム開発など手掛けるアエリア <3758> [終値2605円]は14日、
2017年12月期の連結業績予想を上方修正。
上方修正は今季2度目、12億円の黒字としていた従来予想から24億円の黒字と一段と損益改善し最高益。
けん引役は主力の女性向け恋愛ゲーム「A3!」。
A3!は利用者が※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/koroasamembers/
・注目企業ここが知りたい 平田機工 <6258> [終値11480円]有機ELで成長。
この2年で株価は約10倍に急騰。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://info.koronoasa.com/
・スペインのテロ翌日の18日はほぼ全面安、日経平均株価は約3カ月半ぶりの安値を付けた。
だがドル建てでみると円高の影響で約17年ぶりの高値水準。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://kabushiki.koronoasa.com/
・OUT Look:今週(21~25日)の株式相場、日経平均株価は下値を確認する展開になりそう。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/koroasamembers/
・Wall Street:今週の米株式相場は弱含みそう。
前週末にトランプ米大統領の最側近であるバノン主席戦略官・上級顧問が辞任するなど、
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://info.koronoasa.com/
・ランキング:通期純利益予想の期初計画から上方修正率ランキング
1位KLab <3656> [終値2323円]純利益予想の期初計画からの上振れ率 900.00% 予想最終損益の前期比増益率黒字転換
2位東芝 <6502> [終値298円]360.00% 黒字転換 3位メガチップス <6875> [終値3635円]200.00% 40.2%
5位日本マクドナルド <2702> [終値4975円]135.29% 272.7% 大型バーガーや改装が奏功
17位東海カーボン <5301> [終値733円]30.00% 黒字転換 タイヤ原料販売 タイで好調。
24位日立国際 <6756> [終値2928円]27.19% 94.4% 半導体部門の受注高が拡大
27位資生堂 <4911> [終値4520円]25.00% 1.2% 中国人需要取り込み
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち18指数が上昇。
地政学リスクへの過度な警戒感が和らいだ。
上位1位インドネシア週間騰落率2.21% 2位イタリア2.16% 3位ブラジル2.01% 4位中国1.88% 5位韓国1.67%
下位25位日本▲1.31% 24位シンガポール▲0.85% 23位米国▲0.84% 22位ポーランド▲0.50% 21位ベトナム▲0.40%
・株価10倍! テンバガーを探せ。
3600超の上場企業から将来の候補探ったところ、3つの類型が浮かび上がった。
1つ目は特定のニッチ(隙間)分野でライバルを寄せ付けない強い技術や事業モデルを持つ「絶対優位型」。
その代表格はシリコンウエハーなどを磨く研磨剤手掛けるMipox <5381> [終値439円]。
市況や景気によって業績や株価が大きく動きやすいのが「波乗り型」。
読みが外れたときのリスクは大きい反面、投資家が「波」をうまくキャッチできればリターンも大きくなる。
典型的なのはゲーム会社。
エイチーム <3662> [終値2693円]収益のブレに悩まされてきた。
そこで最近は日々の暮らしに密着したサービスの育成に力注ぐ。
引っ越しの見積もり比較サイト「引っ越し侍」や結婚式場の情報サイト「ハナユメ」、
自転車のネット通販サイト「cyma(サイマ)」など手掛けるジャンルは幅広い。
安定的に稼げる暮らし関連の事業がゲームの浮き沈みをカバーし、2017年7月期経常利益は過去最高更新。
固定客をがっちり、業績安定の「囲い込み型」。
多くのクルマに標準搭載されるようになったカーナビやキーレスエントリーシステムの「頭脳」にあたる
制御用ソフトウエアの不具合を検証するサービスで、ホンダ <7267> [終値3020.0円]マツダ <7261> [終値1615.5円]
パイオニア <6773> [終値201円]といった固定顧客をがっちりつかむのがベリサーブ <3724> [終値3300円]。
・株価10倍! テンバガーを探せ。
次のテンバガー候補
【絶対優位型】朝日インテックス <7747> [終値5060円]5年前比株価上昇率9.0倍 カテーテル治療機器で国内首位
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://info.koronoasa.com/
・株価10倍! テンバガーを探せ。
次のテンバガー候補
【囲い込み型】ギガプライズ <3830> [終値2092円]6.1倍 マンション向けネット接続サービス
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://kabushiki.koronoasa.com/
・株価10倍! テンバガーを探せ。
次のテンバガー候補
【波乗り型】KLab <3656> [終値2323円]4.9倍 スマホゲームの開発
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/koroasamembers/
・「カリスマ」が語る次のテンバガー候補
スタートトゥデイ <3092> [終値3405円]などテンバガー銘柄を数多く発掘した
シオズミアセットマネジメントの塩住秀夫社長と、
日本株の独立系リサーチ会s多で自らも投資する複眼経済観測所渡部清二所長にテンバガー候補の見極め方など。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://info.koronoasa.com/
日経ヴェリタスを含め、日経新聞、日経産業新聞、日刊工業新聞
そして産経新聞を元証券マンの目でいいとこ取り!?
ディトレード・スイングトレードの種が満載。市場の噂も好評です。
忙しい朝の時間と手間の短縮と費用の縮小に『コロ朝プレミアム』
こちらをクリック http://info.koronoasa.com/
記事の続きはコロ朝プレミアムで!