リーマン・ショック前に迫る

2017年11月26日（日）晴れ

・日本経済新聞社25日まとめた2017年度設備投資動向調査（10月末時点修正計画）、
全産業の投資額は16年度比で15.8％増と大幅に増える見通し。
半導体景気に沸く電機など製造業がけん引、期初計画比1.3％増、リーマン・ショック前の07年度に迫る。
調査は上場企業と資本金1億円以上の有力企業1176社対象に集計。
17年度設備投資計画の総額は26兆2213億円見込む。
期初計画からの上方修正は3年ぶり、業種別では電気機器が9.3％、非鉄・金属が3.4％、食品が3.1％の増額となった。

・ショッピングセンター（SC）経営が曲がり角を迎えている。
テナントの新規出店数がこの1年で3割減り、退店数を下回る「純減」傾向が続いている。
米国で進むSC淘汰の波が日本にも忍び寄る。

・金融庁、地方銀行が地域活性化に取り組みやすくする規制緩和を検討。
銀行の支店を建て替えた際、余った場所を小売店や医療機関に貸し出したり、
地元企業の相談にきめ細かく応じられるようにしたりする。

・財務省、経済産業省、2018年度税制改正で、
あらゆるモノがネットにつながる「IoT」などの新技術に対応した設備投資対象に減税する方針。
企業がセンサーやソフトウエアなどIoTに関する設備導入した場合、費用の一部を法人税から税額免除する。
対象はIoT機器、機械装置、データ連携に必要なソフトウエアなど。土地や建物などは対象外とする。

・原油価格が上昇、ガソリンなどに値上げの動きが広がっている。
灯油や軽油の価格も上昇、レジ袋に使うフィルム原料のプラスチックも値上がりした。
消費者や企業の負担増につながりそう。

・東京都内で2018年春から認可保育所の保育料が相次ぎ値上げになる。
杉並区は20年ぶりに料金見直し1～3割程度引き上げる。

・世界の株式市場の上昇が小休止。米国株は高値圏にあるが、値動きはほぼ横ばい。
ドイツ株や日本株は11月初旬につけた年初来高値から2～3％安い水準で推移し、23日には中国株が大きく下げた。
市場の一角には強気相場の継続を阻みかねない3つのリスクが浮上。
ひとつは中国経済の見通し。市場の想定より金融引き締めのペースが速まる可能性がでてきた。
当局が引き締めを急げば想定以上の減速を覚悟する必要がある。中国経済が崩れると世界に影響が及ぶ。
米国の低格付け（ハイイールド）債の値動きが不安定に。
借金の返済能力が相対的に低い企業の債券で、10月末から利回りが急上昇（価格は急落）。
米バンクオブアメリカ・メリルリンチによると、
11/16までの1週間で低格付け債ファンドからの資金流出額は過去3番目の規模に膨らんだ。
低格付け債は高リスクの金融商品で、その需要は投資家のリスク選好度を映しやすい。
相場変調の兆しを知らせる「探鉱のカナリア」と位置付けられ
「弱気相場入りは想定したより早いかもしれない」との見方も浮上。
利回り上昇の理由は判然としない。原因が特定できないだけに市場心理に影。
そして3つ目が投資家心理が強気に集中しているのも相場の先行きに対するリスクになる。
米国株の強気判断の比率は1987年以来の高い水準に上昇。
一方、米バンクオブアメリカ・メリルリンチが14日発表した11月の世界ファンドマネージャー調査では、
差し引き48％の機関投資家が今の株価を「割高」と回答。
この比率は1990円台の調査開始以来最も高い水準に。同調査では投資家の現金保有比率が低下していた。
割高と認識しながら減菌取り崩して株を買い増す投資家心理には「『根拠なき熱狂』の兆候がでている」とも。
何かのきっかけで株価が下がると一気に売りが膨らむ可能性がある。

・世界の貿易量が急回復。
オランダ経済政策分析局、7-9月の貿易量は6年半ぶりの伸びとなった。
中国のインフラ投資など新興国の景気回復を起点に先進国を含む経済取引が活発になった。
貿易増加率が経済成長率を下回る「スロートレード」を脱する兆しが出てきた。

・代表的な仮想通貨であるビットコインが日本時間24日夜分裂し、新通貨「ビットコインダイヤモンド」が誕生した。
ビットコインの分裂は8月と10月に続き3例目。
ビットコイン保有者には1ビットコインに付新通貨10単位が割り当てられる予定。

・エジプト北東部シナイ半島アリーシュ近郊でモスク（イスラム教礼拝所）が標的となったテロで、
同国の中東通信は25日、死者が305人に達したと。
エジプトでは過去最悪の規模のテロとなった。

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