トルコショック

2018年8月13日（月）新聞休刊日　小雨のち曇り　昼過ぎに雷雨も

・トルコのエルドアン大統領12日、「自分が生きている限り、金利のわなには落ちない」と述べた。
通貨リラの相場安定のため不可欠とみられる中央銀行による政策金利の引き上げに否定的な考えを強調。
金融市場で失望が広がり、トルコの債券や株式から一段の資金流出を招く恐れがある。
欧州や他の新興国への波及も懸念される。

・「サマータイム」（夏時間）導入案に、ＩＴ業界などに戸惑いが広がる。
もし実行に移され、標準時が1～時間早められると、コンピューターシステムの大規模改修などが必要になる。
サマータイム導入は、日付や時刻に関わるすべてのシステムに影響する。
システムが正しく動くかどうかのテストも欠かせない。
西暦2000年を迎えた際、コンピューターが1900年と間違えて誤作動する恐れがあった「2000年問題」で、
多くのエンジニアが泊まり込みで対応を迫られた苦い記憶が関係者には残る。

・サウジアラビアの政府系ファンド、
米電気自動車メーカー、テスラ非公開化というイーロン・マスク最高経営責任者（CEO）の計画の一環で協議、
同社の重要な株主になる可能性も。
協議は、マスク氏が7日に非公開化検討とのツイートをする以前に始まっていた。

・トランプ米大統領は、自身が望む結果を世界中で手に入れるためには、海外の金融市場の痛みを容認する姿勢。
混乱を進んで受け入れる大統領のスタンスは、米国内政治ではトレードマークとなっているが、
それが世界経済のレベルでも浮き彫りとなった形に。
大統領は、海外市場の下げが米国に波及する事態を懸念するよりもむしろ、
米政府による関税賦課や制裁の標的となった国々が経済的損失を被る状況に歓声を上げている。
トランプ大統領が自身の成果を誇示する指標として好んで取り上げる米国の株価と雇用統計も好調が続き、
こうしたアプローチを後押しする形となっている。

・トルコと米国の緊張が高まっている中で、トルコのエルドアン大統領が強気な姿勢を軟化させる兆しは全く見られず。
投資家はトルコが本格的な金融危機に陥ることを懸念、この混乱がどこまで波及するかが大きな問題となってきた。
10日の金融市場でトルコ・リラは対ドルで急落。混乱が欧州や他の新興国市場にも影響を及ぼすとの懸念が広がった。
トルコ危機波及への懸念が強まり、投資家の間ではリスクの高い資産を敬遠する動きが広がっている。
10日には米国債や独国債が上昇する一方で、南ア・ランドやアルゼンチン・ペソなどは売られ、株式相場も世界的に下落。

トルコの銀行への欧州のエクスポージャーへの警戒感から、ユーロも対ドルで一時1.2％下げ、約１年ぶりの安値を付けた。

・S&P500種株価指数は薄商いの中を下落。
最近は日中取引ベースの最高値が視野に入る場面もあった。
米国がトルコに外交的な攻撃を強め、トルコの経済危機が強まったため、
欧州や新興市場の株価指数の多くが１％を超える下げとなった。
ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート（WTI）が反発。
トルコが全面的な金融メルトダウンに近づいたことから買いが膨らんだ。

・国際エネルギー機関（IEA）は10日、一部の産油国が生産を増やしたことから、
世界的な石油供給懸念が後退したとの認識。IEAは１カ月前、供給不足に陥る可能性があると警戒していた。

・スルガ銀行　<8358> ［終値851円］のシェアハウス関連融資で、
同行の行員がダミー会社を次々に設立して融資を拡大させていた実態が10日、明らかに。
企業統治の機能不全ぶりをうかがわせる内容。

・麻生太郎財務相は11日、自民党の石破茂・元幹事長が「正直、公正」を掲げて党総裁選に立候補表明したことについて、
「派閥をやめようと言ったのは誰だ。言っていることと、やっていることが違う」などと痛烈に批判。

・米ニューヨーク連銀の国内総生産（GDP）予想「ナウキャスト」によると、第3・四半期のGDP伸び率見通しは年率2.6％に。

7月の米消費者物価指数（CPI）や6月の米求人件数の結果を反映。

 

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・日米閣僚級の新通商協議（FFR）初会合は、双方が自国の立場や相手国への要望を主張する「入り口」の議論で日程終えた。
9月の次回会合に向け、日米は妥協点見い出す協議急ぐ。

・人の人工多機能性幹細胞（iPS細胞）から角膜細胞を作製し、けがや病気で角膜を損傷した患者に移植し
再生する研究進めている大阪大西田幸二教授（眼科学）のチームが22日にも、臨床研究の実施申請する。

・全国の国公私立学校と幼稚園の4校に1校で、安全性に問題のあるブロック塀が確認された。
ブロック塀があったのは約2万校で、高さや厚さ、亀裂の有無を外観点検した結果、
1万2640校（対象全校の24.7％）で安全性の問題のあるブロック塀が確認された。

・金融庁10日、ローソン　<2651> ［終値6640円］に銀行業の免許交付。
ローソンは10/15営業開始、金融サービス強化する。

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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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株式分割

タイセイ　<3359> ［終値2061円］9/30 　1株→3株

共和コーポ　<6570> ［終値1360円］8/31 　1株→2株

アジャイルメディア・ネットワーク　<6573> ［終値6510円］8/31   1株→3株

ファイズ　<9325> ［終値2116円］9/30   1株→2株

自己株処分

パーソルHD　<2181> ［終値2378円］13万8036株　2386円　処分日10/1　処分先　パーソルテンプスタッフ

立会外分売

タイセイ　<3359> ［終値2061円］8/27-31　16万株

オークネット　<3964> ［終値1541円］8/17-22　13万4800株

ファイズ　<9325> ［終値2116円］9/3-7　16万株

公募・売り出し価格

サムディ・レジデンシャル　<3459> ［終値94100円］4万7500株

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（今日の一言）

週末のＮＹ株式市場は、大幅安。
トルコリラが急落、地政学リスクの高まりで投資家心理を冷やした。
欧州市場でトルコ融資額が大きい銀行株が下落し、米国でも銀行株が売りものに押される。

市場ではトルコ経済の混乱が米国経済に与える直接的な影響は軽微との見方が支配的。
ただ、「欧州銀行のトルコ向け債権が悪化し、欧州株の下落が止まらなくなれば、
機関投資家は損失を穴埋めするため、米株式を売る可能性がある」（大手証券）との指摘が聞かれた。

アップル（-0.30%）グーグル（-0.92%）フェイスブック（-1.55%）アリババ（+1.59%）エヌビディア（-0.65%）
ネットフリックス（-1.00%）アマゾン・ドット・コム（-0.64%）バイオジェン（-1.12%）バークシャー（-1.18%）
ラッセル2000（-0.24%）HTG(ハイイールドファンド)（-0.17%）NBI（バイオテクノロジー株指数）（-0.45%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約67億株、過去20日間平均約64億株を上回る。

週間ベースでは、ダウは0.6％安、6週ぶり反落、ナスダック総合指数は0.3％高、2週続伸
S&P500種指数は0.2％安、6週ぶり反落で取引を終えた。

欧州株式市場の主要3指数は大幅下落。
米国とトルコの対立が激化を警戒し、トルコリラ急落。
トルコ・リラの急落の影響が欧州銀行に及ぶとの懸念でユーロが下落。
トルコに融資している銀行に売り物が出て全面安へ。

ギリシャ(アテネ総合)株価指数（-1.75％）、イタリア（MIB）株価指数（-2.51％）と続落。

10日の東京株式市場で日経平均（-1.33％）は3日続落。
東証株価指数（TOPIX）（-1.15％）も3日続落。

東証マザーズ（-2.37％）は4日ぶり反落、
日経ジャスダック平均（-0.39％）は、東証2部（-0.05％）はそれぞれ2日続落で終了。

東証1部出来高は15億0792万株、売買代金は2兆6162億円。
東証1部騰落数は値上がり491(23％)銘柄、値下がり1,541(73％)銘柄、変わらず72(3％)銘柄に。

業種別ランキングでは1業種上昇、32業種下落に。
値上がり上位は、石油石炭のみ
値下がり上位は、鉱業、海運、不動産、保険、情報・通信、金属、電気機器、精密機器、その他製品、・・・

東証1部値上がり上位は、ハピネット　<7552> ［現在1826円　+295円］ヨータイ　<5357> ［現在931円　+150円］
品川リフラ　<5351> ［現在4930円　+700円］ノーリツ鋼機　<7744> ［現在2421円　+340円］

値下がり上位は、ダブルスコープ　<6619> ［現在984円　-300円］第一精工　<6640> ［現在1363円　-400円］
新日本電工　<5563> ［現在250円　-73円］ヨコオ　<6800> ［現在1545円　-399円］

週間ベースでは、日経平均株価は1.0％安、東証株価指数（TOPIX）1.3％、ともに2週続落。
東証マザーズ指数は1.6％安、日経ジャスダック平均は1.1％安、東証2部指数は1.0％安、それぞれで2週続落終了。

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