IMF 2021年5.8％成長見通し

2020年4月15日（水）晴れ

・新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が縮小の危機にある。
移動制限などに伴う経済損失は500兆円を超す可能性がある。
国際通貨基金（IMF）は14日公表、世界経済見通しで、2020年の世界経済の成長率予測をマイナス3.0％へ下げた。
各国は800兆円超の財政出動で応戦するが、感染を早期に封じ込められるかは予断許さない。

・国際通貨基金（IMF）、2.9％のプラス成長だった19年から大幅悪化し、09年（0.1％減）以来のマイナス成長に落ち込む。
1月の前回予測（プラス3.3％）から大幅な下方修正となる。
IMFはこれまで20年の世界の名目国内総生産（GDP）を米ドル換算で約90兆ドルと見込んでいた。
今回の下方主性は単純計算で5兆ドル（540兆円）を超える。
米ゴールドマン・サックスやシティグループの有力エコノミストらも新型コロナの感染拡大に伴う世界の経済損失が5兆ドル規模に及ぶとみる。
2兆ドル超との民間試算もあるリーマン危機を上回る。

・損失は年前半に集中する見込み。
JPモルガンは瞬間風速（前期比年率）でみた世界の成長率が1-3月期はマイナス14.7％、4－6月期は同12.6％と急激に落ち込むと予想。
IMFや市場のエコノミストは現時点で年後半からのV字回復を見込む。
だが財政支出の効力発揮に時間がかかれば、倒産や失業が急増し、回復のため基盤が損なわれてしまう。
回復に時間のかかるU字型や長期低迷が続くL字型の回復になるリスクも否定できない。

・世界経済のさらなるリスク要因が新興国。
新興国も大規模な財政出動に動くが、対外債務に頼る国も多く、資金流出を招きやすい。
3月には新興国の株式や債券は800億ドル超とリーマン・ショック直後を超える資金流出に見舞われた。
危機を封じ込め、経済回復の基盤を整える戦いは始まったばかり。

・みずほFG　<8411> ［終値127.6円］温暖化ガスの排出量が多い石炭火力発電所向けの新規融資をやめる。
約3千億円の残高を段階的に減らし、2050年度までにゼロとする。
三井住友FG　<8316> ［終値2833.0円］も新たな融資を原則控える方針を近く打ち出す。

・総務省は14日、2019年10/1時点の人口推計発表。
外国人を含む総人口は18年10月より27万6千人少ない1億2618万7千人。
9年連続の前年割れになる。総人口の減少率は0.22％で統計を始めた1950年以来、最大に。

・新型コロナウイルスの感染が広がるなかでドイツの死亡率の低さが目立つ。
背景には充実した医療制度だけではなく、在宅勤務をしやすい仕組みがあり、
リスクの高い高齢者は自立した生活を送るというドイツ流ライフスタイルもある。
さらに感染したとしても自宅隔離がしやすい住宅事情も。

・東京都が新型コロナウイルス対策でまとめた新たな政策パッケージが14日判明。
中小企業の資金繰りを支援するため、約1900億円を投じて2020年度末までに1.5兆円規模の融資枠確保を目指す。
無症状や軽症の感染者を受け入れるホテルは3000人分まで上積みする。

・国内の新型コロナウイルス感染者数　国内の確認例7978人（新たな感染者428人　14日午後8時現在）死者157人、退院患者数836人。

・パーソル総合研究所（東京・千代田）3月中旬に正社員対象に実施した調査、
新型コロナウイルスを機に「現在の会社で初めて在宅勤務をした」割合は47.8％に。
初めて在宅勤務を行った割合を業種別でみると、不動産業・物品賃貸業が65.7％、宿泊業・飲食サービス業が59.4％、建設業58.5％に。

・自民党の医師出身などの議員有志は14日、新型コロナウイルスの抗体検査を5月に実用化するよう要求する提言まとめた。
抗体検査は、これまでに新型コロナウイルスに感染し、免疫が備わったかを調べる。
菅義偉官房長官は13日、「検査可能の後退が形成されるにはかなりの時間を要するなど診断治療に活用するには課題もある」と述べた。
トランプ米大統領10日、全米での抗体検査の実施を視野に早期導入へ意欲示す。
ドイツは4月中に抗体検査の試行に入る。フランスも抗体検査の大規模実施を視野に入れる。
イタリアは既に北部地域で検査に着手した。

・インドモディ首相14日、新型コロナウイルスへの感染予防策として実施している全土封鎖を5/3まで延長すると表明。
4/14に終える予定だったが、感染者の増加が止まらず継続せざるを得ないと判断。
全土封鎖の延長が響き、2020年はマイナス成長に陥るとの予測も。

・外需低迷が中国経済の回復の足かせになりそう。
14日発表、2020年1-3月期の輸出額は前年同期比13％減。
第1四半期の減少幅としてはリーマン・ショック直後に09年1-3月期以来11年ぶりの大きさに。
新型コロナウイルスの感染拡大で欧米企業から中国へのは中国が急減、4月以降は外需がさらに落ち込む恐れがある。

・中国が貿易協議で米国に約束した、農産物などの輸入目標の達成が厳しく。
中国の貿易統計、1-3月の対米輸入額は前年同期比4％減。目標達成には大幅に増やす必要があった。

・国際通貨基金（IMF）2020年の世界の成長率見通しを大幅に下方修正。
20年後半に経済活動が再開する基本シナリオ
世界全体　20年▲3.0％（1月時点予測からの修正幅、▲6.3）21年5.8％（2.4）
日本　20年▲5.2％（▲5.9）21年3.0％（2.5）
米国　20年▲5.9％（▲7.9）21年4.7％（3.0）
ユーロ圏　20年▲7.5％（▲8.8）21年4.7％（3.3）
英国　20年▲6.5％（▲7.9）21年4.0％（2.5）
中国　20年▲1.2％（▲4.8）21年9.2％（3.4）
ロシア　20年▲5.5％（▲7.4）21年3.5％（1.5）
ブラジル　20年▲5.3％（▲7.5）21年2.9％（0.6）
世界貿易　20年▲11.0％（▲13.9）21年8.4％（4.7）

・世界各国・地域の新型コロナ感染者数（死者数）4/14午後4時現在、米ジョンズ・ホプキンズ大まとめ　世界全体192.1万人（119730人）
米国582594（23649）スペイン170099（17756）イタリア159516（20465）フランス137877（14986）
ドイツ130072（3194）英国89571（11347）中国83302（3345）日本7645（143）

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・緊急事態宣言発令されて1週間、東京都は新たな感染者が161人確認。都内の累計感染者数は累計で2319人に。

・清水建設　<1803> ［終値800円］緊急事態宣言対象の7都府県で全工事中断。
JR東海　<9022> ［終値17810円］も一部区間でリニア中央新幹線の工事を一時中断する方針。
工事中断は、ゼネコン各社にとって発注者側への工事遅延の保証や下請け工事会社の作業員への休業補償などが課題に。

・任天堂　<7974> ［終値45480円］14日、
一時停止していた主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」と、携帯専用「ニンテンドースイッチライト」の国内総生産（GDP）向け出荷を再開。
マイニンテンドーストアでは15日から予約受付、4月下旬から5月中旬の配送予定。

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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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立会外分売

ベルグアース　<1383> ［終値2251円］4/15　2183円　5万5000株

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（今日の一言）

海外ＮＹ株式市場は、大幅急伸。
ダウ工業株30種平均は反発、3/10以来ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。
トランプ米大統領は13日夕の記者会見で、過去1週間で新型コロナの感染者数が横ばいになってきたと強調。
「米国での感染者数の4割弱を占めるカリフォルニアなど10の州が協調して経済活動を再開することを計画している」とロイター通信が報じ、
経済活動が早期に正常化されるとの期待を誘った。
業績期待から大型ハイテク株が買われ、相場上昇をけん引。
アップル急伸（5.1％）、2月落ち込んだ中国のiPhone（アイフォーン）出荷台数が3月回復した。
アマゾン・ドット・コムは2/11の高値を取引時間中に上回った。

アップル（+5.05%）グーグル（+4.24%）フェイスブック（+1.93%）アリババ（+268%）エヌビディア（+5.23%）
ネットフリックス（+4.24%）アマゾン・ドット・コム（+5.28%）バイオジェン（+3.35%）バークシャー（+2.21%）
マイクロソフト （+4.95%）ラッセル2000（+2.09%）HTG(ハイイールドファンド)（+0.42%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

欧州株式市場の主要3指数はまちまち。
ギリシャ(アテネ総合)株価指数（+3.44％）、イタリア（MIB）株価指数（-0.36％）とまちまち。

14日の東京株式市場で日経平均（+3.13％）は2日ぶり反発。
東証株価指数（TOPIX）（+1.96％）も2日ぶり反発。

東証マザーズ（+4.79％）は2日続伸、日経ジャスダック平均（+1.45％）は7日続伸、東証2部（+1.45％）は2日ぶり反発で終了。

アンジェス　<4563> ［終値908円　+150円］が大商いでストップ高、バイオ関連も刺激したようにマザーズ指数の上昇が突出。

日経平均株価は、3/25の戻り高値（19546円）を上回りました。
またSQ値： 19577円48銭（4/10) 超え、3/10以来の1カ月ぶりの高値水準。

東証1部出来高は12億0689万株、売買代金は2兆2679億円。
東証1部騰落数は値上がり1,649(76％)銘柄、値下がり465(21％)銘柄、変わらず55(2％)銘柄に。

業種別ランキングでは31業種上昇、2業種下落に。
値上がり上位は、小売業、海運業、サービス、輸送用機器、非鉄金属、鉄鋼、電気機器、その他製品、・・・
値下がり上位は、空運業、建設業。

東証1部値上がり上位は、ぴあ　<4337> ［現在2440円　+380円］ツナグGHD　<6551> ［現在419円　+59円］
イーソル　<4420> ［現在1164円　+139円］コスモス薬品　<3349> ［現在27730円　+3140円］

値下がり上位は、サインポスト　<3996> ［現在1190円　-127円］シキボウ　<3109> ［現在1182円　-118円］
ナイス　<8089> ［現在806円　-71円］VIX短期先物　<1552> ［現在13430円　-1130円］

三菱UFJ　<8306> ［現在427.9円　+7.1円］みずほ　<8411> ［現在127.6円　+3.0円］三井住友　<8316> ［現在2833.0円　+51.5円］

野村　<8604> ［現在434.6円　+6.8円］大和　<8601> ［現在423.1円　+4.2円］ソフトバンクグループ　<9984> ［現在4420円　+220円］

決算発表がそろそろ多くなってきます。
新型コロナの感染拡大の影響で、見通ししづらく、通常よりより慎重な見通しや、開示しないところも出てきています。
決算持越しは、最低限にしておきたいところでもあります。

逆に慎重すぎる決算発表で大きく売られる銘柄などは、「買い目線」で行きたくなるところです。

日経平均株価の25日乖離率は、6.4％と大きくなっております。
全体としては伸び悩みの中、個別株物色となりそうなところも・・・

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