冷戦期のソ連以上

2020年8月18日（火）曇りのち晴れ  イスラム・ヒジュラ歴の新年（8/20）

・世界の主要国の2020年4‐6月期実質国内総生産（GDP）は前年同期比9.1％減少。
リーマン危機時の約3.5倍の落ち込みで、コロナ禍での傷の深さ鮮明に。
それでも感染を早期に抑え、経済復調に動いた中国やベトナムはプラス成長達成。

・主要国4‐6月期実質国内総生産（GDP）感染早期抑制が左右
中国3.2％　ベトナム0.4％　台湾▲0.6％　韓国▲3.0％　ロシア▲8.5％　米国▲9.5％　日本▲9.9％　ドイツ▲11.7％
タイ▲12.2％　カナダ▲13.5％　イタリア▲17.3％　フランス▲19.0％　メキシコ▲19.0％　英国▲21.7％　スペイン▲22.1％

・米商務省17日、中国通信機器最大手、華為技術（ファーウェイ）に対する事実上の禁輸措置強化すると発表。
規制厳しくして米国製の半導体やソフトがファーウェイにわたるのを完全に遮断する。
米中対立が激しくなるのは必至に。

・旧ソ連ベラルーシのルカシェンコ大統領は17日、
新憲法を国民投票で採択したあとに「憲法に従って権限を引き渡す」と表明、条件付きで辞任する意向示唆。
実際に政権交代につながるかどうかは不透明も。
ロシアは軍事支援も視野に入れて現政権を支える構えを見せている。

・新型コロナウイルス禍で、世界の新興企業の評価が様変わりしている。
注目銘柄が多かった2019年に新規株式公開（IPO）した企業の時価総額をコロナ前後で比較したところ、
在宅での仕事や娯楽を支援する「ステイホーム」銘柄が躍進。
顧客の外出を伴う事業モデルは苦戦が目立ち、一部企業は戦略の見直しを迫られている。

・2019年に新規公開した企業の時価総額順位
ウーバーテクノロジーズ（米・ライドシェア）1月末1位　7月末2位　騰落▲15％
ズーム・ビデオ・コミュニケーション（米・ビデオ会議）1月末4位　7月末1位　騰落3.5倍
リフト（米・ライドシェア）1月末6位　7月末30位　騰落▲38％
データドッグ（米・システム監視）1月末9位　7月末3位　騰落2.3倍
北京キングソフトオフィスソフトウエア（中国・文書作成ソフト）1月末10位　7月末5位　騰落2.2倍
チューイ（米・ペット用品ネット通販）1月末12位　7月末11位　騰落2.0倍
ベロトン・インタラクティブ（米・在宅フィットネス）1月末18位　7月末12位　騰落2.1倍

・国内の新型コロナウイルスの死者数が増加。
8月は17日までに106人と、7月1カ月の39人より多い。
ほとんどが高齢者で若者からの感染拡大が影響と。
死者数は第1波よりは低く抑えられており、高齢者へのさらなる感染防止が重要と。

・日本経済の低迷は長引くとの見方が広がっている。
実質国内総生産（GDP）成長率は2020年4‐6月期まで3四半期連続のマイナスとなった。
「V字回復」は難しい状況。民間エコノミストの間では、GDPが直近のピークである19年7－9月期水準に回復するのは24年頃との見方が多い。

・7月以降、自動車などの生産が中国向けの好調もあって急速に持ち直している。
いったん回復しかけていた外食や百貨店など内需型のサービス産業は新型コロナウイルスの感染再拡大で再び低迷。
ホンダ　<7267> ［終値2741.0円］「中国は前年並み、もしくは前年を超える勢い」国内販売も「9割くらいの戻りになる」と予想。
トヨタ　<7203> ［終値7156円］8月の国内生産台数が計画の97％まで回復する見込み。
日産自　<7201> ［終値4201.3円］8月は工場停止など予定せず、各社は相次ぎ通常稼働に戻している。
高炉の一時休止などの生産調整を続ける鉄鋼メーカーも自動車向け中心に持ち直しの兆しがある。

・トランプ米政権が中国の脅威を「冷戦期のソ連以上」とみなして警戒。
中国は核兵器を含め大幅に軍備の拡張続け、積極的な海洋進出も見せている。
ソ連と異なり成長率も高く、強い経済を背景に今後も軍事力の増強が続く見通し。
偶発的な衝突のリスクへの不安も出ている。

・三菱ケミカル　<4188> ［終値616.9円］次世代通信規格「5G」向けなど半導体に使う高機能な化学品の工場を2021年に台湾に新設する。
全体の生産能力は現在比5割高まる。
半導体向けの先端素材は日本企業が強みを持つ一方、韓国や中国企業が内製化で追い上げており、先行投資で引き離す。

・政府は東南アジア諸国連合（ASEAN）の新型コロナウイルス対策を支援へ。
茂木敏充外相が8月に各国を訪問し、医療機器や物質の供給協力を提案する。
コロナ支援通じ、中国に傾斜しないよう米国とくさびを打つ。

・安倍晋三首相17日、都内の慶應義塾大学病院を訪れた。
首相周辺は「夏季休暇の機会を利用し、休み明けの体調管理に万全を期すため、日帰り検針受けた」と説明。

・上場する地方銀行78行・グループの2020年4‐6月期決算出そろう。
連結最終損益は全体の6割にあたる48行で前年同期比減益または赤字に。
外出自粛で消費低迷、融資先の業績が悪化。貸し倒れなどに備えた与信費用が約2割増。
影響が長引けば費用は今後さらに膨らむ見通し。

・新型コロナウイルスの感染拡大に伴う資金繰り支援で3メガバンクのリスク資産が急増。
6月末の残高は243兆円と3月末比4兆円伸びた。
銀行が貸し倒れリスクを負わない中小企業向けの信用保証付き融資が多い地方銀行に比べ、大企業向けの自前融資が急増したため。
三菱UFJFG　＜8306＞ ［終値432.2円］3月末比2500億円増の115兆円、
三井住友FG　<8316> ［終値3068.0円］8900億円増、62兆円、みずほFG　<8411> ［終値142.8円］3兆円増の65兆円。

・グローバルな投資ファンドが相次ぎ日本の上場前のスタートアップ企業への投資を増やす方針掲げている。
米ベインキャピタルはこのほど新興企業向けに初めて投資を実行。
日本の上場前企業投資は、コールバーグ・クラビス・ロバーツ（KKR）が先行して手掛けてきた。

・世界各国・地域の新型コロナ感染者数（死者数）8/17午後4時現在、米ジョンズ・ホプキンズ大まとめ　世界全体2167.4万人（775275人）
米国5403361（170052）ブラジル3340197（107852）インド2647663（50921）ロシア920719（15653）南アフリカ587345（11839）ペルー525803（26075）
メキシコ552162（56757）コロンビア468332（15097）チリ385946（10452）イラン343203（19639）スペイン342813（28617）英国320343（46791）

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・内閣府17日発表、2020年4‐6月期国内総生産（GDP）速報値、実質で前期比7.8％減、年率換算で27.8％減に。
年率換算額で485兆円と前期から41兆円低下し、第2次安倍晋三政権が発足した2012年10‐12月期以降では初めて500兆円を下回った。

・中国外務省報道官17日、トランプ米大統領が中国発の動画投稿アプリ「TikTok（ティックトック）」の米国事業を
90日以内に売却するよう命じたことを受け、「強盗の論理と政治的な私欲による暴力的な強奪だ」と米側を非難。

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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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立会外分売

新家工　<7305> ［終値1023円］8/18　993円　28万1500株

公募・売り出し価格

森ヒルズリート　<3234> ［終値131200円］3万9400口

ラサールロジポート投資法人　<3466> ［終値184400円］26万9400口

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（今日の一言）

海外ＮＹ株式市場は、まちまち。
ダウ工業株30種平均は小反落、S&P500種株価指数は小反発。
ナスダック総合株価指数は2営業ぶり反発で史上最高値更新。
景気敏感株が総じて売られ、航空機のボーイングやクレジットカードのアメリカン・エキスプレスの下げが目立った。
ウォーレン・バフェット氏の率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが保有株を削減した金融株が安かった。
一方、テスラやエヌビディアが大幅上昇した。

ナスダックが終値で最高値更新するのは今月で5度目に。S&Pも2/19につけた取引時間中の最高値に接近。

アップル（-0.26%）グーグル（+0.68%）フェイスブック（-0.03%）アリババ（+1.18%）エヌビディア（+6.68%）
ネットフリックス（-0.07%）アマゾン・ドット・コム（+1.09%）バイオジェン（-0.10%）バークシャー（-1.98%）
マイクロソフト （+0.66%）ズーム（+8.67%）テスラ（+11.20%）ラッセル2000（+0.48%）HTG(ハイイールドファンド)（+0.59%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約79億株、過去20日間平均約100億株。

欧州株式市場の主要3指数は反発。
ギリシャ(アテネ総合)株価指数（+0.43％）、イタリア（MIB）株価指数（-0.39％）とまちまち。

17日の東京株式市場で日経平均（-0.83％）は5日ぶり反落。
東証株価指数（TOPIX）（-0.84％）も2日続落。

東証マザーズ（+0.11％）は3日続伸、日経ジャスダック平均（-0.25％）は5日ぶり反落、東証2部（-0.18％）は2日続落で終了。

東証1部出来高は8億1922万株、売買代金は1兆5014億円。
東証1部騰落数は値上がり6,568.22 -12.17 -0.18％ 銘柄、値下がり1,452(66％)銘柄、変わらず86(3％)銘柄に。

日経平均株価は利益確定売りが続き、一時はこの日の安値水準となる.2万3068円（前週末比220円安）まで下押した。
マザーズ指数は切り返し、3日続伸。
比較的新しい新規株式公開（IPO）銘柄が賑わった。

業種別ランキングでは2業種上昇、31業種下落に。
値上がり上位は、海運業、空運業。
値下がり上位は、精密機器、サービス業、陸運業、医薬品、その他金融業、食料品、化学、金属製品、・・・

東証1部値上がり上位は、エムアップ　<3661> ［現在2920円　+500円］ソフトブレーン　<4779> ［現在484円　+80円］
オイシックス　<3182> ［現在3065円　+501円］フェイス　<4295> ［現在926円　+150円］

値下がり上位は、スマートバリュー　<9417> ［現在945円　-173円］アイスタイル　<3660> ［現在315円　-46円］
オーケストラHD　<6533> ［現在1597円　-197円］オプティム　<3694> ［現在3385円　-405円］

三菱UFJ　<8306> ［現在432.2円　-3.3円］みずほ　<8411> ［現在142.8円　-1.0円］三井住友　<8316> ［現在3068.0円　-17.0円］

野村　<8604> ［現在535.4円　-2.4円］大和　<8601> ［現在483.6円　-5.5円］ソフトバンクグループ　<9984> ［現在6237円　-89円］

決算によって、大きく買われてそのまま上昇するものや寄り天でマイナス圏に沈む銘柄。
その逆に、大幅下落し、切り上げる銘柄やそのまま売られる銘柄など様々・・・
それでもようやく、決算シーズンも目先終了。

『相場の福の神』財産ネットの藤本誠之さんの日刊ゲンダイのコラム
『荒れ相場に負けない底力株』
モバイルファクトリー　<3912> ［終値1156円］が載っておりました。

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