米国を近く逆転する公算

2021年9月13日（月）晴れ 新聞休刊日

・欧州中央銀行（ECB）が9日、新型コロナウイルス対策で実施してきた債券購入のペースの縮小を決めた。
金融政策の正常化への最初の一歩といえるが、量的緩和終了までの道のりはかなり遠い。
「テーパリングではない（The lady isn’t tapering）」。
ラガルド総裁は9日の記者会見で、今回の債券購入減額が緩和縮小かと問われると、こう答えた。
決定は政策の微調整にすぎないと強調。
緩和縮小に慎重な姿勢を示すことで、市場の動揺を未然に防ぐ狙いがあったとみられる。

・日本経済新聞社の緊急世論調査で次の自民党総裁に「ふさわしい人」のトップは河野太郎規制改革相。
30～40歳代を中心とする現役世代が推した。
2位の石破茂氏は60歳以上からの支持が強みで、3位の岸田文雄氏は主婦や女性、高市早苗氏は内閣支持層に人気があった。

・政府は13日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言から宮城、岡山の両県を解除。宣言に準じた「まん延防止等重点措置」に移行。
宣言を延長したのは北海道、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、岐阜、静岡、愛知、三重、
滋賀、京都、大阪、兵庫、広島、福岡、沖縄の19都道府県にのぼる。

・中国大手銀行の不動産関連融資が悪化。
中国当局が過剰債務企業への監視を強めているためで、
中国工商銀行の不動産業向け不良債権比率は6月末に4.29%と前年同期の1.41%から急上昇。
不動産大手、中国恒大集団の経営危機が金融市場を揺さぶるなか、
当局は格差是正にむけた資産価格の抑制と不良債権問題というジレンマを抱えている。

・発電所や工場などが排出する二酸化炭素（CO2）を分離・回収・貯留する「CCS」技術が世界で広がりつつある。
設備の設置実績では、三菱重工業　<7011> ［終値3034.0円］が世界で7割超のシェアを占め最大手。
だが「法制の壁」で肝心の日本市場が育たず、欧米勢の追撃を許している。
CCSに関連する最新技術の開発と普及へ、日本でも官民をあげて取り組むべきタイミングにきている。

・新型コロナウイルスのワクチン接種を2回終えた人が日本の国民の5割を超えた。
米欧と比べて出遅れていた日本も当初よりペースが上がり、米国を近く逆転する公算が大きくなってきた。
英オックスフォード大の研究者らでつくる「アワー・ワールド・イン・データ」の9月10日時点の集計では、
必要とされる回数のコロナワクチンの接種を終えた人の割合（総人口比）は
英国が64.2%、フランスが62.5%、ドイツが61.5%、米国は52.9%だった。

・国内の新型コロナウイルスの新規感染者は8807人と、前週同曜日の55％。
このうち首都圏は3344人だった。最多を記録した8月20日（2万5868人）の3割程度にまで減少。
新たに確認された死者数は56人だった。

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・自民党総裁選（17日告示、29日投開票）3氏政策アピール本格化
河野太郎氏「厚生労働省の分割案」デジタル、グリーントランスフォーメーション（GX）をイノベーションの核として日本の稼ぐ力を伸ばす
高市早苗氏「サイバー庁新設」日本経済の強靭化を目指す「サナエノミクス」を推進。物価上昇率2％を目指す。
岸田文雄氏「安保戦略見直し」「令和板所得倍増」を提唱。子育て世帯の教育費や住居費の支援強化も。

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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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株式分割

アピリッツ　<4174> ［終値2760円］9/30 　1株→3株

セルソース　<4880> ［終値17460円］10/31 　1株→3株

大真空　<6962> ［終値3860円］10/31 1株→4株

立会外分売

ヤマウラ　<1780> ［終値934円］9/13　906円　20万株

グラフィコ　<4930> ［終値3790円］9/17-22　2万5000株

公募・売り出し価格

ユミルリンク　<4372> ［IPO］1000円

大和証券リビング投資法人　<8986> ［終値121800円］7万476口　払込日10/1

新規公開株

銘柄 コード　　市場　　　発行株数　　公募価格　　主幹事証券　注目度

2021/9/13 Geolocation Technology 4018 Qボード　公開株数　115,000　公開価格　2,240円　引受証券ＨＳ他　注目度　C
事業内容:IPアドレスデータベース「SURFPOINT」を基にした技術・サービスの提供など

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（今日の一言）

週末の海外ＮＹ株式市場は、続落。
インフレ上昇への警戒感が圧迫。

朝方発表された8月の米卸売物価指数（PPI）は前年同月比8.3％上昇、
比較可能な2010年11月以降で最大の伸びを記録、
新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）が引き続きサプライチェーン（供給網）を圧迫する中、
高インフレが当面続く公算が大きいことを示唆。

米連邦準備理事会（FRB）が年内にテーパリング（量的緩和の縮小）に着手することを引き続き望んでいるという
クリーブランド地区連銀のメスター総裁の発言は市場心理を圧迫した。

主要株価3指数は取引時間の中ごろ、プラス圏に浮上する場面もあったが、週末でもあり引けにかけて下げ幅広げた。
S&P500種株価指数は2月以降で初めて5営業日続落となった。

ナスダック総合株価指数は3日続落。
アルファベットやアマゾン・ドット・コム、テスラなどが下げた。
カリフォルニア州の連邦地裁がアップルに対し、アプリ開発業者に課している課金ルールを緩和するよう命じたことが嫌気され3.3％安。

フィラデルフィア半導体指数(SOX)は2日続伸。

ニューヨーク商品取引所（COMEX）の金塊先物相場は米長期金利の上昇や対ユーロでのドル高が重しとなり、反落。

ニューヨーク商業取引所（NYMEX）の原油先物相場は供給ひっ迫への警戒感が強まる中、反発。

アップル（-3.31%）グーグル（-2.07%）フェイスブック（+0.18%）アリババ（+0.47%）エヌビディア（+1.36%）
ネットフリックス（+0.20%）アマゾン・ドット・コム（-0.43%）バイオジェン（-0.11%）バークシャー（-0.36%）
マイクロソフト （-0.52%）ズーム（+1.91%）テスラ（-2.46%）ラッセル2000（-0.96%）HTG(ハイイールドファンド)（-0.15%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約100億株、過去20日間平均約92億株。

週間ベースでは、ダウは2.2％安、2週続落（累計2.4％下落）
ナスダック総合指数は1.6％安、3週ぶりの反落、S&P500種指数は1.7％安、3週ぶりの反落で取引を終えた。

欧州株式市場の主要3指数はまちまち。
英国指数は4日ぶり反発、独仏指数は2日ぶり反落。

10日の東京株式市場で日経平均（+1.25％）は2日ぶり反発。
東証株価指数（TOPIX）（+1.29％）も2日ぶり反発。

東証マザーズ（+2.46％）、日経ジャスダック平均（+0.95％）、東証2部（+0.72％）はそれぞれ2日ぶり反発で終了。

東証1部出来高は14億8600万株、売買代金は3兆9283億円（SQ含む）。
東証1部騰落数は値上がり1,923(87％)銘柄、値下がり222(10％)銘柄、変わらず44(2％)銘柄に。

マザーズ出来高は8792万株、売買代金は1709億円。
マザーズ騰落数は値上がり288(75％)銘柄、値下がり72(18％)銘柄、変わらず22(5％)銘柄に。

東証1部業種別ランキングでは29業種上昇、4業種下落に。
値上がり上位は、証券商品先物、その他金融業、化学、金属製品、サービス業、建設業、その他製品、・・・
値下がり上位は、空運業、電気・ガス業、医薬品、石油石炭製品。

東証1部値上がり上位は、新生銀行　<8303> ［現在1740円　+300円］シーアールイー　<3458> ［現在2450円　+375円］
アドウェイズ　<2489> ［現在787円　+100円］オーケストラHD　<6533> ［現在4025円　+415円］

値下がり上位は、ビューティガレージ　<3180> ［現在4245円　-495円］鎌倉新書　<6184> ［現在1006円　-102円］
エーザイ　<4523> ［現在8300円　-793円］シーイーシー　<9692> ［現在1428円　-133円］

三菱UFJ　<8306> ［現在632.3円　+8.2円］みずほ　<8411> ［現在1616.0円　+13.5円］三井住友　<8316> ［現在3984円　+57円］

野村　<8604> ［現在578.0円　+6.7円］大和　<8601> ［現在688.4円　+21.9円］
ソフトバンクグループ　<9984> ［現在7179円　+54円］トヨタ <7203> ［現在9959円　+61円］

日経平均株価は、大幅反発。
朝方は、日経平均先物・オプション9月限のSQ（特別清算指数）算出に絡む買いが先行。
利益確定売りに伸び悩む場面もあったが、3万円台を割り込むことなく盛り返した。
後場もっしっかりした展開で、日経平均株価は高値引けで終了。

マザーズ指数は、反発。
日経平均株価は大きく上昇する好地合いに乗って幅広い銘柄に買いが入った。

週間ベースでは、日経平均株価は4.3％高、3週続伸（累計12.5％上昇）、東証株価指数（TOPIX）3.8％高、3週続伸（同11.2％上昇）。
東証マザーズ指数は5.4％高、3週続伸（同13.8％上昇）、日経ジャスダック平均は2.0％高、3週続伸（同6.8％上昇）、
東証2部指数は1.3％高、3週続伸（同6.2％上昇）東証REIT指数は0.9％安、2週続落（同2.2％下落）で終了。

なかなか見られない上昇相場です。

ただ、警戒信号も灯り始めました。

日経平均株価の25日騰落レシオ（25日平均）が139.08％（120％以上が警戒水域）と今年の最高値。
日経平均 25日移動平均乖離がプラスの7.4％（一般的に5％乖離がメド）

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