
扉を開いて(2011.11.20号)
- 2011年11月20日
- 株式投資・経済ニュース全般
2011年11月20日(日)曇りのち晴れ
・欧州危機が止まらない。欧州銀行の資金調達環境は厳しさ増す。
ギリシャ危機の拡大依頼強まっていたドルの調達金利の上昇が足元ではユーロの調達金利にも広がる。
14日期間5年の国債30億ユーロの入札乗り切るもイタリア10年物国債利回りは7%前後と「危険水域」といわれる水準に張り付く。
イタリア国債規模はギリシャの5倍以上。
国債売りはフランスやオランダ、オーストリアなどトリプルA格付けの諸国にも波及しつつある。最大懸念はフランスの格下げ。
・フランス国債の格下げは一国だけの問題でなく、欧州危機の安全網である欧州金融安定基金(EFSF)の揺らぎにつながる。
ドイツ・フランス・オランダなど6ヵ国のトリプルA国が保証する4400億ユーロが上限。
フランスがトリプルAから落ちると信用枠3000億ユーロを割り込む。スキームが根底から崩れる恐れも。
・投資マネー世界的に委縮傾向に。17日欧州の銀行株一斉に売られる。
スペイン10年物国債利回りが一時6.8%とユーロ導入後の最高水準に上昇。
スペイン総選挙で政権交代予想され先行き不透明感広がる。
ギリシャ・アイルランド・ポルトガル・イタリアに続きスペインの7%突破が迫る異常事態。
・米財政削減巡る超党派協議の決着期限23日。税制の扱いも含む「包括合意」の可能性は小さく。
増税の是非巡る協議は大統領戦後に先送りも。大統領と米議会は再び大きな試練の局面に。
・米主要500社7ー9月期決算、純利益前年同期より約18%増。10月初旬時点予測(13%増)より上振れ。
増益要員は売上高の伸び。新興国の成長持続。BRICsにとどまらず新興国全体が好調。
・アジア主要株式相場上値が思い展開に。欧州債務危機の広がりやインフレの高止まりで再び下値を模索する動きに。
香港株年初からの下落率20%に。
インド株(SENSEX)7日続落、年初来下落率20%超。外国人投資家の売り圧力に。インフレと利下げが影落とす。
インドネシア株とフィリピン株は堅調。年初から1〜2%上昇。人口大きく内需依存度高いため。
・会社がわかる 特集ウシオ電機 <6925> [終値1062円]収益構造大きく変わりつつ。
産業用特殊ランプのメーカーも近年、シネマプロジェクトや半導体露光機など装置事業の比率高まる。
光の波長ごとに様々な用途の製品開発。M&A(買収・合併)でも後者ぶり発揮。
デジタルプロジェクター2012年以降どこまで利益貢献してくるか注目。カギはEUV(極紫外線)光源プロジェクトの成否。
・円高・景気減速下しぶとく稼ぐ。2012年3月期営業利益見通し上方修正した上場企業は4社に1社。
宇部興産 <4208> [終値199円]好調。主力製品が価格競争維持。需要低迷時代にも投資続けてきた成果と。
海外から石炭輸入販売も円高メリット。
東エレク <8035> [終値3960円]通期予想営業利益上方修正。カギは需要減即時のリスク管理態勢。半導体微細化投資底堅く。
TSテック <7313> [終値1024円]
ホンダ <7267> [終値2202円]の車種ごとに部品の「開発権」持ち、ライセンス収入得る事業形態。収益源分散。
プリマハム <2281> [終値115円]収益改善10年前に始まる。生産現場の改善に力注ぐ。今期販売量の増加加わる。
・原油価格上昇基調。NY先物市場の指標油種WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)一時1バレル100ドルの大台5ヶ月ぶりに突破。
世界的に株式や国債などが売られる中で、比較的底割れリスクが低い資産として投資資金の数少ない受け皿に。
・金相場足元で調整。NY金先物17日、1トロイオンス1720ドルと11/1依頼の安値。市場混乱により保有する株式や国債で損失被った投資家が換金売り増やす。米国ジョン・ポールソン氏率いるファンドが保有金ETF9月末9030口と1120口減。売却額約1400億円。
・OUT Look:今週の株式相場は膠着間の強い展開か。日経平均株価8200〜8500円と狭いレンジの推移かと。
買い手不在の中悪材料出れば一段安にも。
年初来安値圏の日本株は指標面からは割安で下値は限られそう。東証第1部売買代金5日連続1兆円割れ。
逆張りに動く個人も買う気力失っていると。
懸念のひとつは米国財政赤字削減問題、期限23日に超党派の協議でどこまで合意できるかが注目。
欧州では25日イタリア国債入札。
株価指標面では日経平均株価25日移動平均線や75日移動兵金線下方乖離率4〜5%に。
東証1部全体のPBR(株価純資産倍率)0.9倍。23日は日本、24日は米国休場。投資家がリスクとるには時間かかりそうと。
・Wall Street:今週の米株式相場は神経質な展開か。今週も欧州不安が相場の足かせに。
23日期限迎える米財政再建めぐる超党派協議の行方注目。
欧州債務懸念収束する兆し見えず。24日感謝祭の祝日、市場参加者極端に減少。薄商いの中大きな材料出れば値ははねやすい。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派37%(前回比-1)弱気派39%(同+10)中立24%(同-9)
投資家心理弱気に傾く。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は債務危機がギリシャからイタリアに飛び火、投資家のリスク許容度が急低下。先進国から中国・インドなど新興国まで幅広い地域で株価下落。
米国債10年物利回り一時2%を下回る。
・銀行リテール力調査:
上位1位(前回16位)中央三井信託 <8309> [終値243円]2位(8位)りそな <8308> [終値337円]
3位(15位)住友信託 <8309> [終値243円]
下位最下位118位(78)南日本銀(鹿児島) 117位(107)神奈川(神奈川) 115位(84)長崎(長崎) (日経ヴェリタス)
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