紅潮する灰色のサイ

2021年10月3日（日）晴れ

・紅潮する灰色のサイ　恒大集団問題の地鳴り、中国リスク緊急点検
株高の局面に転機が差し掛かっている。
9月の米連邦公開市場員会（FOMC）で金融政策正常化の道筋が示されたことで米長期金利が上昇。
9月のダウ工業株30種平均は月間で4.3％安と、下落率は20年10月以来11カ月ぶりの大きさに。
不安定なマーケットの起点は中国発の問題。

・紅潮する灰色のサイ　恒大集団問題の地鳴り、中国リスク緊急点検
「灰色のサイに備えなければならない」。中国習近平国家主席はたびたび発言してきた。
存在するが軽視されがちなリスクを指す灰色のサイの例えには、不確実な世界経済の中で
中国が成長するために細心の注意を払うべきという意味が込められていたはず。
厳しい規制で、おとなしいはずのサイが動き始め、世界の投資家は身構えている。

・紅潮する灰色のサイ　恒大集団問題の地鳴り、中国リスク緊急点検
習指導部は広がる格差に対する不満を抑えるため、社会全体で豊かになる「共同富裕（ともに豊かになる）」の目標を掲げ、
様々な業種をやり玉に挙げる。
その1つが不動産。価格上昇が続き、日本のバブル期にも似た「土地神話」が出来上がった。
異常なまでのバブルをたたくべき、中国当局は20年夏、大手不動産会社がも盛るべき財務基準「3つのレッドライン」を公表。
満たせない企業に対する融資の制限を銀行に指導する。
これをクリアできなかったのが恒大集団だ。
9/23、29日期限のドル建て債の利払いは実行できていない模様で、債務不履行（デフォルト）の猶予期間入りしている

・紅潮する灰色のサイ　恒大集団問題の地鳴り、中国リスク緊急点検
恒大集団は氷山の一角との疑念も市場で膨らむ。
9/27には不動産大手の融創中国が当局の支援を要請したと伝わった。
同社は「支援の必要も意向もない」と表明、ドル建て債を買い戻すなど火消しに追われた。

・紅潮する灰色のサイ　恒大集団問題の地鳴り、中国リスク緊急点検
大手IT（情報技術）企業への締め付けも強まる。
アリババ集団は9月、25年までに1000億元（約1兆7000億円）を投じ「共同富裕」を支援する方針を示した。
巨額の収益を株主でなく国家に還元するのは民間の上場企業の論理を逸脱している。

・紅潮する灰色のサイ　恒大集団問題の地鳴り、中国リスク緊急点検
強まる規制は中国経済の活力を奪い、成長率を下げかねない。
中国の原則は日本株にとっても重荷に。
日経平均株価は1日、1カ月ぶりに2万9000円を割った。
下げを主導したのがファナック　<6954> ［終値24035円］安川電機　<6506> ［終値5150円］など中国関連株。

・紅潮する灰色のサイ　恒大問題は氷山の一角か
不動産の借金依存が限界、資金難で資産投げ売りも。
立て続けに社債の利払いを迎えるなど、綱渡りの資金繰りが続く中国恒大集団。
市場の注目は「恒大が倒れるか否か」から、「恒大問題が何を意味するのか」に移りつつある。
不動産市場に集まるマネーが、当局の規制を機に逆回転する構図は日本のバブル崩壊にも似る。
恒大は金融危機の引き金になる可能性もある。

・紅潮する灰色のサイ　恒大問題は氷山の一角か
恒大集団の債務は1兆9665億元（約34兆円）まで膨らんでいる。
投資熱の高まりで不動産価格が上がり続けていた中国では、
恒大のように借金をして物件を開発し、それを売って負債を返すという不動産会社が珍しくない。
価格上昇が続くうちはいいが、ひとたび不動産投資信託（REIT）の買い手がつかなくなったり価格上昇が止まったりすれば、
資金の流れが目詰まりし、工事代金すら賄えなくなる。
恒大を巡る状況は厳しい。フィッチ・レーティングは恒大をシングルCに格下げ。年末までに社債だけで700億円超分の利払いを控える。
すでに社債市場では恒大のデフォルト（債務不履行）を織り込みつつある。
恒大は2022年3月満期のものをはじめ複数のドル建て債を出しているが、いずれの社債の価格も足元で額面の3割ほどに水準まで下落。
市場は近い将来のデフォルトを織り込み、その場合の回収率を30％と見込んでいることとの解説も。

・紅潮する灰色のサイ　恒大問題は氷山の一角か
恒大集団のデフォルトそのものが世界の金融市場の波乱につながるという懸念は小さい。
負債総額は34兆円と巨額だが、工事会社など取引先への買掛金が多く、融資や社債などの有利子負債は10兆円。
経営不安が顕在化する前から恒大の信用格付けは「投機的水準」で、主要金融機関の恒大への投融資は大きくないとみられる。
問題は恒大が「氷山の一角」との可能性があること。
第2、第3の恒大が出てくる可能性を警戒する。

・紅潮する灰色のサイ　恒大問題は氷山の一角か
1990年代の日本のバブル崩壊は、不動産価格の高騰を危惧した政府が不動産融資の総量規制を打ち出したことに端を発したが、
そこから曲折を経て北海道拓殖銀行が破綻するまで7年の歳月がかかった。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・紅潮する灰色のサイ　規制強化が生むK字相場
中国政府は不動産以外の分野への統制も強めており、株式相場にも影響が表れている。
上海株が高値にある一方で、香港株が急落する「K字相場」の様相も。
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・紅潮する灰色のサイ　教育や不動産、共同富裕の標的に。
格差を是正するために標的にされたのが、受験戦争の過熱で肥大化した学習塾などの教育産業、高騰する不動産価格、IT業界。
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・紅潮する灰色のサイ　TPP、米中「代理戦争」の様相
中国が火種になっているのは金融市場だけではない。
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・企業分析　ホンダ　<7267> ［終値3392.0円］株価に映る市場の迷い。
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・発掘　滋味スゴ銘柄　東亜合成　<4045> ［終値1271円］　瞬間接着剤「アロンアルファ」手掛ける中堅化学メーカー。
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・投資テーマを斬る　大規模データセンター、建設競争に行方
外資攻勢、国内勢は省エネルギーに的。
国内のデータセンター運営には様々な企業が参入。
専業ではセコム　<9735> ［終値7891円］系のアット東京（東京・江東）やさくらインターネット　<3778> ［終値617円］
ソフトバンク（SB）<9434> ［終値1521.5円］系のIDCフロンティア（東京・千代田）など。
富士通　<6702> ［終値20020円］NEC　<6701> ［終値5970円］NTT　<9432> ［終値3098.0円］KDDI　<9433> ［終値3627.0円］も力入れる。

・ここが知りたい　WOWOW　<4839> ［終値2404円］競合多様化、「はいろっかな」どう増やす
スポーツや音楽、交流の場も提供。
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・2021年度上半期の株価上昇率ランキング：時価総額1000億円以上の上場企業　3月末と9/24の終値比較
1位川崎汽船　<9107> ［終値5820円］株価上昇率　230.6％　PER（株価収益率）2.6倍　時価総額7872億円
2位郵船　<9101> ［終値8300円］191.1％　3.7倍　18689億円
3位ユナイテッド海運　<9110> ［終値3970円］181.2％　8.3倍　1270億円
4位商船三井　<9104> ［終値7510円］154.7％　3.5倍　11906億円
5位ミダックHD　<6564> ［終値5420円］149.0％　136.8倍　1633億円
6位ベイカレント　<6532> ［終値53500円］145.9％　82.7倍　9651億円
7位グローブライド　<7990> ［終値3965円］129.2％　15.4倍　1176億円
8位HIOKI　<6866> ［終値8980円］127.9％　31.7倍　1372億円
9位ラクス　<3923> ［終値3830円］119.1％　736.7倍　8471億円
10位日本電子　<6951> ［終値8210円］117.5％　236倍　4991億円

・ESG（環境・社会・企業統治）脱炭素を収益化　種まく住友林業　<1911> ［終値2086円］
コーポレートメッセージで「木と生きる幸福。」を掲げる。
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・MARKET　「岸田相場」ご祝儀はこれから？
9/29投開票の自民党総裁選で岸田文雄新総裁が誕生したが、株式市場の「ご祝儀」は限定的となっている。
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