原油価格100ドル超

2022年3月2日（水）晴れのち夜は雨

・欧米日の金融制裁でロシアが信用危機に直面。
通貨ルーブルの急落や外貨取引を制限する制裁を受け、対外債務に債務不履行（デフォルト）懸念が高まる。
国内の金融システムにも不安広がる二重の信用危機に。
主要7カ国（G7）の財務相・中央銀行総裁は3/1に会議を開き、追加策について議論する。

・28日の欧州市場ではロシアの国債や社債が急落（利回りが急上昇）。
2047年償還のドル建て国債は価値が1日で半値以下となり、前週末8％だった利回りは18％に。
ロシア国債の債務不履行（デフォルト）リスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ（CDS）の保証料率（5年物）は
2/28時点で15％強と、25日の3倍近くに急騰。
1998年以来のデフォルトが警戒される。

・ロシアが侵攻するウクライナで両軍の攻防が激しさを増している。
ウクライナの首都キエフや第2の都市ハリコフでは、
ロシア軍のミサイルなどによる攻撃が一般市民に対しても無差別に広がっているとみられる。

・28日にロシア、ウクライナ両国は停戦を巡って対話。
近く開く2回目の歩み寄りを目指すが溝は深い。
ウクライナがロシア軍の全軍撤退を求める一方、
ロシアはウクライナの非武装化や中立化に加え、現政権の責任追及などを強硬に要求。

・ウクライナ侵攻　危機の世界秩序（5）企業に迫る「政冷経冷」
米ゴールドマン・サックスが「BRICｓ（ブラジル、ロシア、インド、中国）」の言葉を生み出したのは2003年。
先進国企業の投資ラッシュは4カ国を越え、他の新興国にも及んだ。
未開拓市場は地球上から消滅し、全てが1つの世界になったはずだったが、
世界はまた逆回転をはじめ、結び目のほつれが各地に伝染する懸念も。
アジアで心配されるのは、中国発の地政学リスク。
ある自動車部品大手の社長は「チャイナプラスワンではなく、チャイナはプラス10％の時代」と話す。
中国事業はトヨタ　<7203> ［終値2133.0円］日立　<6501> ［終値5663円］も巨大で、簡単に「遮断せよ」とはいかない。
だが、力による現状変更がロシアの手で現実になった今、企業にとって有事を口にすることはもうタブーでなくなった。

・東芝　<6502> ［終値4685円］1日、同日付で綱川智社長兼最高経営責任者（CEO）が退任したと発表。
後任には島田太郎執行役上席常務が就いた。
トップ交代で戦略を再構築し、株主の理解を得たい考え。

・トヨタ　<7203> ［終値2133.0円］国内にある全14工場の稼働を止めた。
世界的な半導体不足の影響も調達努力で競合より小幅に抑えてきたが、主要取引先がサイバー攻撃を受け異例の全面停止に。
2日に再開するものの影響は1日だけで約1万3000台。
約4万社から成るトヨタのピラミッドも1社へのサイバー攻撃で崩れてしまう。
デジタルを駆使した多層な取引を通じて経済主体がつながる時代。
企業にとって、どこに死角があるかの目配りがこれまで以上に重要になる。

・英石油大手シェルがロシア極東の石油ガス開発事業「サハリン2」からの撤退発表受け、
政府や総合商社などはロシアに持つエネルギー権益の取り扱いの対応検討。
同事業には三井物産　<8031> ［終値2826.0円］三菱商事　<8058> ［終値3874円］が参加。

・マスターカード。ビザ・JCB　クレジットカード大手がロシア企業との取引を止める動きが相次ぐ。

・政府は1日から新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1日の入国者総数を3500人から5000人に引き上げた。
枠の少なさから海外出張の再開に向けた企業などの動きは鈍く、来日を足止めされる外国人40万人の入国には時間がかかる。
政府は感染状況を見極めて入国和久の拡大を探る。

・世界の金融市場で米ドルの調達コストが上昇。
金融機関がユーロや円をドルに交換する際に必要な上乗せ金利（べーシススワップ）は
コロナショックで市場が混乱した2020年3月以来約2年ぶりの高水準になった。
米欧などが国際決済網からのロシア排除を決め、先行きへの警戒が世界的にドルを保有したいとの需要が増しているため。
経済制裁の「副作用」ともいえ、金融引き締めに向かう米連邦準備理事会（FRB）などの政策に影響を与える可能性もある。

・東欧や北欧の通貨が軟調。ユーロが弱含み、地理的にロシアやウクライナと近いことも通貨の下げ要因に。
ハンガリーの通貨フォリントやスウェーデンの通貨クローナは米ドルなどに対し約2年ぶりの安値圏で推移している。

・中国工業情報化省は、2022年に高速通信規格「5G」の基地局を60万カ所以上、新たに設置すると発表。
21年の設置数に比べ1割強減少する見通しだが、引き続き高い投資水準を維持し、22年は累計で約200万カ所の稼働見込む。

・中国製造業の新規受注が持ち直してきた。
中国国家統計局1日、2月の製造業購買担当者景気指数（PMI）、新規受注示す指数が7カ月ぶりに好不調の境目である50を上回った。
ただ恩恵は大手や中堅に偏る。コスト高も加わり、中小企業の景況感は悪化続く。
PMI全体は50.2で、1月0.1ポイント上回った。

・ロシアがウクライナ侵攻始めて2日で1週間。
ロシア軍は首都キエフに迫るなど攻撃を急いだが、ウクライナ軍の強い抵抗受けてほとんどの主要都市を陥落できていない。
兵士の死亡者数も増え、短期決戦に失敗したとの見方がロシアでも出ている。
ロシアは早期に首都を陥落させゼレンスキー政権に「降伏」を迫る作戦とみられていたが、想定通りに進んでいない模様。
ロシア国内ではプーチン政権の「誤算」を指摘する声が出ている。

・世界各国・地域の新型コロナ感染者数前日比（死者数）3/1午後4時現在、米ジョンズ・ホプキンズ大まとめ世界全体173.3万人（7913）
米国105840（2100）インド6915（180）ブラジル19777（239）フランス15769（233）英国82530（137）ロシア105745（721）
ドイツ132801（236）トルコ64275（213）イタリア18278（207）スペイン0（0）アルゼンチン3478（32）イラン10962（207）

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・防衛省は1日までに、沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を中国海軍のフリーゲート艦1隻が南下し、
中国空軍のY9哨戒機1機も同様のルートを往復する飛行をしたと発表。
中国海空軍の活発な活動が続いている。

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※記事の後ろの記号は、◎（好材料大）〇（好材料）▲（悪材料）×（悪材料大）など。
ただし、好材料も目先買い物が強すぎるとか、織り込み済みの場合は寄り付き後売られたり、売り気配になる場合も。
同様に悪材料も同じような状況になる場合もございますので注意が必要です。

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自己株処分

四国化成工業　<4099> ［終値1410円］81万3700株　処分日3/11

スペースシャワーネットワーク　<4838> ［終値425円］251万9448株　処分日4/28

フジテック　<6406> ［終値2757円］290万株　処分日3/8

朝日放送GHD　<9405> ［終値745円］18万4400株

公募・売り出し価格

朝日放送GHD　<9405> ［終値745円］76万3500株円　自己株式処分による売り出し　46万6200株

新規公開株

銘柄 コード　　市場　　　発行株数　　公募価格　　主幹事証券　注目度

2022/3/2　ビーウィズ9216 東1 サービス業 公開株数 6,095,000 公開価格　1,400円　引受証券　みずほ他 注目度　A
事業内容:自社開発のクラウド型PBX「OmniaLINK」などのデジタル技術を活用した
コンタクトセンター・BPO（業務外部委託）サービスの提供、
および各種AI（人工知能）・DX（デジタルトランスフォーメーション）ソリューションの開発・販売

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（今日の一言）

海外ＮＹ株式市場は、大幅に下落。
ウクライナ危機を巡る不安が高まり、前日に続き金融株の売りが目立った。
一方、原油価格の急伸を受けてシェブロンは過去最高値に上昇。

米供給管理協会（ISM）が発表した2月の製造業景気指数は前月から上昇。
新型コロナウイルス感染拡大の影響が薄れ、予想以上に回復した。
商務省が発表した1月の建設支出も、市場予想を大幅に上回る増加となった。

ロシア軍はウクライナの都市部への砲撃を強めており、首都キエフの住民に避難を呼び掛けたほか、
第二の都市ハリコフにロケット弾を撃ち込んだ。

防衛関連が続伸し、ロッキード・マーチンとノースロップ・グラマンは3％超上昇。

フィラデルフィア半導体指数(SOX)は大幅に2日続落。

ニューヨーク商品取引所（COMEX）の金先物相場はウクライナ情勢の緊迫化を背景に、続伸。

ニューヨーク商業取引所（NYMEX）の原油先物相場はエネルギー商品の供給逼迫（ひっぱく）懸念が一段と強まり、急伸。

アップル（-1.16%）グーグル（-0.54%）メタ（旧フェイスブック）（-3.57%）アリババ（+1.81%）エヌビディア（-3.72%）
ネットフリックス（-2.10%）アマゾン・ドット・コム（-1.58%）バイオジェン（-0.32%）バークシャー（-1.43%）
マイクロソフト （-1.29%）ズーム（-7.41%）テスラ（-0.70%）ラッセル2000（-1.93%）HTG(ハイイールドファンド)（-0.28%）
（米国株の下落の予兆は小型株やハイイールドファンドからの資金流出から始まる傾向もあり価格追加）

3市場（NYSE、MKT、ナスダック取引所）出来高は約149億株、過去20日間平均約123億株。

欧州株式市場の主要3指数は大幅続落。
発表された決算が軟調、ロシアとウクライナの停戦交渉が打開に至らず、ロシアが攻撃を激化。
ウクライナ情勢への懸念高まる。

1日の東京株式市場で日経平均（+1.20％）は3日続伸。
東証株価指数（TOPIX）（+0.54％）も3日続伸。

東証マザーズ（+6.99％）、日経ジャスダック平均（+1.07％）、東証2部（+1.19％）はそれぞれ3日続伸で終了。

東証1部出来高は12億4716万株、売買代金は3兆0344億円。
東証1部騰落数は値上がり1,170(53％)銘柄、値下がり937(43％)銘柄、変わらず72(3％)銘柄に。

マザーズ出来高は1億6151万株、売買代金は2008億円。久しぶりに2000億円乗せ。
マザーズ騰落数は値上がり386(90％)銘柄、値下がり34(7％)銘柄、変わらず6(1％)銘柄に。

東証1部業種別ランキングでは23業種上昇、10業種下落に。
値上がり上位は、海運業、鉱業、サービス業、情報・通信業、電気・ガス業、鉄鋼、機械、非鉄金属、電気機器、・・・
値下がり上位は、空運業、パルプ・紙、銀行業、水産・農林業、保険業、ゴム製品、ｶﾞﾗｽ土石製品、輸送用機器、・・・

東証1部値上がり上位は、マネックスG　<8698> ［現在618円　+100円］ギフティ　<4449> ［現在996円　+150円］
ホウスイ　<1352> ［現在1030円　+150円］クロスキャット　<2307> ［現在2194円　+276円］

値下がり上位は、石油資源開発　<1662> ［現在2450円　-283円］フジ　<8276> ［現在2863円　-287円］
ビジネス太田昭和　<9658> ［現在1590円　-144円］アドバネクス　<5998> ［現在1555円　-119円］

三菱UFJ　<8306> ［現在700.8円　-12.0円］みずほ　<8411> ［現在1523.5円　-1.5円］
三井住友　<8316> ［現在4095円　-25円］

野村　<8604> ［現在523.5円　-2.8円］大和　<8601> ［現在678.2円　-3.6円］

ソフトバンクグループ　<9984> ［現在5232円　+107円］トヨタ <7203> ［現在2133.0円　-5.5円］

日経平均株価は3日続伸。
朝方は米国株式市場はまちまちだったが、下げ幅縮小、ナスダック総合株価指数は3日続伸もあって、買いが先行。
株価指数先物に断続的な買いが入ったことをきっかけに上げ幅を拡大し、前日比486円高の2万7013円を付け、
取引時間中としては6日ぶりに2万7000円を回復。
カラ売りポジションを取っていた投資家が、停戦協議の開始をきっかけに買い戻しを入れたとも・・・

マザーズ指数は、大幅高。
ウクライナとロシアの停戦交渉の進展期待から東京市場全般が全面高となっており、
リスクオンで新興市場には下値買いが活発化している。
3日間で123.73ポイント（19.0％）上昇。

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