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扉を開いて(2012.2.26号)

2011年2月26日(日)くもり

・膨らむコスト、競争力をむしばむ。

 トヨタ <7203> [終値3380円]グループ大規模太陽光発電所(メガソーラー)の設置も検討。

 日新鋼 <5407> [終値142円]市川製造所(千葉市川市)や堺製造所(大阪堺市)で自家発電装置の設置検討。

 東邦チタニウム <5727> [終値1428円]既に自家発電装置使用も電力不足が深刻になれば増設も検討。 

 東京ガス <9531> [終値363円]ガス燃料にした発電装置の設置件数は前年3割上回る水準で推移。

・電力不足、これを商機ととらえる動きも。

 オリックス <8591> [終値7890円]特定規模電気事業者(PPS)として電力供給事業展開。企業に自家発電への共同投資提案。

 MS&AD <8725> [終値1720円]
 太陽光発電向けの天候デリバティブ(金融派生商品)開発。発電量の減少に伴う収入の目減り補う効果。 

 ダイキン <6367> [終値2379円]
 顧客企業に節電ノウハウ伝授、省エネ機器・システム導入促す「節電ソリューションビジネス」展開。

・電気料金引き上げが輸出競争力弱め、貿易赤字額さらに拡大。
 貿易赤字拡大が円安を招き、石油や液化天然ガス(LNG)の輸入コスト高め、日本企業の競争力そぐ。
 こうした悪循環進めば、経常収支が赤字に転落する可能性高くなり、国債発行にも影響。

・国内7月に再生可能エネルギーの全量買い取り制度導入予定。

 住宅用太陽光発電施工最大手、ウエストHD <1407> [終値782円]
 従来実績生かし、中規模な施設やビルなどへの施工に強み発揮。

 エプコ <2311> [終値1250円]気象データをもとに太陽光パネルの発電量を算出したり、パネル設計する新事業伸びる。

・先週末NY外国為替市場で7ヶ月半ぶりに1ドル=81円台の円安・ドル高水準まで下落。市場関係者先行き見通しは二分。
 海外投機筋の「損切り注文」は81円台に並ぶ。さらに円下落すれば投機筋の持ち高解消の円売りが一気に増える可能性も。
 東京市場終値ベースで円相場対ドルで16日連続下落。
 ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を重視する市場関係者の多くはこれ以上の円安には根拠を見いだせないと考えている。

・日本株強気相場の持続性。「雪解けマネー」日本株相場の潮目変えつつ。世界的金融緩和が演出する強気相場の持続性は。

 株式市場の温度上昇を示すのが売買代金の増加。
 東証第1部売買代金昨年12月1日平均8500億円。
 今年1月下旬から1兆円超の日増え、2月は連日1兆円突破。24日まで平均で1兆100億円。
 海外投資家8週連続買い越し、2月第3週(13-17日)買越額2406億円と7ヵ月ぶりの水準に増加。

 買われる銘柄にも変化。野村HD <8604> [終値382円]1月の月間上昇率は2割に。
 自動夜叉メガバンクなど「高流動性銘柄」海外の機関投資家運用規模大きく、流動性重視。

 2月には「金融緩和関連」銀行のほか不動産、保険など主役に。

 足元では「輸出関連株」への資金流入。円相場がドルやユーロに対し急落手がかり。

 株価上昇局面で買われた銘柄に共通するのが「低PBR」とも。割安な株価が修正されるバリュー株相場はまだ続くと。

 信用買い残の少なさ。2/17申込み1兆1548億円と2009年5月以来の低水準。信用買いで持ち高増やす余力ありと。

・「プーチン復活のあと」警戒する市場。
 3/4投票まで1週間、ロシア大統領選は終盤戦迎える。プーチン首相独走状態。
 野党勢力など選挙後大規模な抗議デモ計画など「反プーチン」の動き収まらず、政情の不安定化が長期化する恐れも。

・中国人民銀行(中央銀行)18日夜突如として預金準備率引き下げ発表。
 消費者物価の上昇が加速する中での金融緩和、景気が想定以上に減速し始めたことに対する当局の焦り映した可能性も。
 指導部内で景気配慮へと論争の潮目がにわかに変わったことを示唆してるのか、次の一手の読み極めて難しい局面。

・年金消失、AIJ投資顧問問題、ヘッジファンドや信託銀行に広がる波紋。
 AIJ側年金コンサルタントのついてない無防備な基金を狙い撃ちにした節も。数年前からAIJは「日本版マドフ」とささやかれる。

・会社がわかる 特集 日清紡HD <3105> [終値756円]「多角化」「変身」「業態変貌」は日清紡HDのDNA。
 米スティールパートナーズなど「もの言う株主」の台頭も資本効率の改善を迫られた。 
 期待はカルポジライトと電気二重層キャパシタ、燃料電池セパレーターの3つ。20年それぞれ100億円規模の売上げに育てる方針。
 「環境カンパニー」への変身を経営陣が志向する姿。
 数年たてば「繊維」の業種区分から外れ「自動車関連」「エレクトロニクス」業種に変貌の可能性も。現在第三の創業期と。

・外国為替市場では新興国通貨の上昇が目立つ。欧米日の金融緩和強化で投資家のリスク資産に「緩和マネー」流入。
 ブラジル通貨レアル22日一時約4ヵ月ぶり1ドル=1.6レアル大の高値。昨年末から上昇率対ドルで9%に達する。
 同国代表的株価指数ボヘスパ指数昨年末から16%上昇。急ピッチな上昇には高値警戒感も。

・原油価格騰勢強めている。当面価格上昇圧力掛かるとの見方主流に。
 国際指標ロンドン市場北海ブレンド原油とNY市場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油、
 前週とも約10ヵ月ぶりの高値。リーマン・ショック後の高値更新が目前に迫る。上値を試す局面に。
 背景の一つはイラン問題。供給不安が台頭。
 米国の金融緩和強化で原油市場への投資資金の流入が加速。
 

・OUT Look:今週の株式相場はじり高の展開か。テクニカル面では過熱感も、需給の良さが勝りそうと。
 海外投資家の買いが続きそうなうえ、信用の売り方の評価損拡大し買戻し圧力強まる。
 日経平均株価2月に入って上昇率は10%に達し、急ピッチの上昇に一部テクニカル指標は過熱感示し始めた。
 東証1部騰落レシオ(25日移動平均)24日時点144%と「買われすぎ」とされる目安120%を大きく上回る。
 25日移動平均線からのかい離率も6%超と「過熱感」の目安5%を上回る。
 足元の株高を主導する海外投資家は2月第3週(13〜17日)まで8週連続日本株買い越し。
 「外国人が一度買い始めたら3ヵ月から半年買い続ける」傾向も。
 個人投資家は積極的に売り仕掛ける逆張りスタンス。
 信用取引の買い残と売り残の推移、日経平均上昇する中信用買い残は減り、売り残増加。
 売り方の含み損益示す信用評価損益率17日申し込み時点マイナス23.6%と2003年10月以来約8年半ぶりのマイナス幅に。
 好需給の中株価上昇に弾みがつくかどうかは円相場次第と。

・Wall Street:今週の米株式相場は上値を試す展開か。
 米景気の回復期待背景にダウ工業株30種平均で1万3000ドル挟んだ攻防が予想される。
 1万3000ドルに近づくと利益確定の売りもかさむ。今週は終値ベースでこの節目を上回れるかまず焦点に。
 不安の一つは原油価格。原油高が成長に水を差した昨年と状況は似ており、米景気回復に不安灯る。
 28日発表2月の消費者信頼感指数が注目。欧州中央銀行(ECB)今週金融機関に対する長期資金の供給予定も引き続き懸念材料。
 米株式も一本調子の上昇は期待しにくい状況と。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派42%(前回比-1)弱気派36%(同+15)中立派22%(同-14)
 短期的な過熱感指摘する声も増える。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場はベトナムが最も上昇。他の新興国に比べ出遅れていた中国・上海総合指数も騰勢強めた。
 最も下げたのは第2次金融支援が決まったギリシャ。

・野田政権のガバナンス(統治)の綻びが止めどなく。
 政権交代から2年半たっても内閣と与党を統合した政策決定システムの構築遠のく一方に。
 権限と責任の明確化を狙った政権交代時の内閣一元化案とはかけ離れた姿に。

・ランキング:東証1部上場の製造業でPBR(株価純資産倍率)低い順ランキング 
 自己資本比率50%以上 今期最終損益見通し黒字で配当実施予定 時価総額100億円以上。

 首位 トクヤマ <4043> [終値296円]PBR0.429倍 半導体や太陽電池原料多結晶シリコン製造。販売低迷で苦戦。

 2位 富士フイルム <4901> [終値2028円]0.606倍 液晶部材が足を引っ張る。 

 3位アマダ <6113> [終値583円]0.619倍 資産効率の悪さ一因。自社株買いなど余剰資金活用法見えれば株価上昇に。

 16位ワコールHD <3591> [終値1005円]0.863倍 圧倒的なブランド力の割に海外事業展開が遅れ低評価に。

 21位SANKYO <6417> [終値3895円]0.906倍 遊技機の需要振るわず。株価ボックス圏抜けられず。

 26位シチズンHD <7762> [終値495円]0.948倍 国内時計販売回復。増収増益に転じる。

・IT(情報技術)業界や市場関係者の間で今年後半以降ノートパソコン(PC)市場回復との期待。
 きっかけの一つは米マイクロソフトの次世代版基本ソフト(OS)「ウインドウズ8」

 東芝 <6502> [終値円]NAND型メモリー世界2位で恩恵。

 東京エレク <8035> [終値円]ディスコ <6146> [終値円]
 半導体製造装置需要高まり、薄型ノートPC市場の立ち上がりに先行して受注増に。

 第一精工 <6640> [終値円]細線同軸多極コネクターで世界シェア首位。

 村田 <6981> [終値円]電流を整えるセラミックコンデンサーで存在感示す。

 ソニー <6758> [終値円]TDK <6762> [終値円]シート状のポリマー型リチウムイオン電池採用増と。

 ファナック <6754> [終値円]ブラザー <6448> [終値円]
 PCの製造請け負うEMS(電子機器の受託製造サービス)に金属加工機械供給に商機。 (日経ヴェリタス)

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