
扉を開いて(2012.12.9号)
- 2012年12月09日
- 株式投資・経済ニュース全般
2011年12月9日(日)はれ
・ファンド厳冬を生きる。
ジョージ・ソロス氏、カール・アイカーン氏、スタンレー・ドラッケンミラー氏・・・
ファンド業界で一時代を築いた「巨頭」ら資金返還へ。理由は「環境の激変」運用成績の低迷。2ケタ台の運用成績は昔の話と・・・
オバマ大統領の再選も追い打ち。「ファンドの成功報酬に対する税率が引き上がれば打撃に」大統領2期目の4年間は辛い時期とも。
資金流入は細らず。主要ファンドの「大型化」進む。大型化が進むほど運用成績には下押し圧力掛かる。機動的な運用しにくく。
・ファンドの立ち上げのハードルも高くなる。
「金融危機前なら2000万ドル(約16億円)も今では1億ドル(約80億円)はないと難しく」
・トヨタ <7203> [終値3535円]など自動車大手の株価急回復。
安倍晋三総裁「無制限の金融緩和」発言きっかけに円高修正、3社の株価そろって3週間で15%前後上昇。
トヨタの下期為替想定レート1ドル=78円、1ユーロ=100円。中国販売減速も中国比率低く業績のインパクト小さい。
逃げるトヨタにホンダ <7267> [終値2764円]日産 <7201> [終値776円]追い付けるか。新型車カギに。
・中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故社会インフラの維持管理の重要性改めて印象付け。受注獲得のカギは効率性と独自技術。
鹿島 <1812> [終値245円]コンクリート吸水防止、耐久性上げる技術持つ。
ショーボンド建 <1414> [終値2755円]ピーエス三菱 <1871> [終値524円]専門会社の強み発揮。
・先週(12/3〜7)建設会社の株価上昇率。1位三井住友建 <1821> [終値82円]上昇率54.7% 2位ピーエス三菱 <1871> [終値524円]36.1%
3位大末建 <1814> [終値63円]23.5% 4位世紀東急 <1898> [終値69円]21.1% 5位淺沼組 <1852> [終値71円]20.3%
・シャープ <6753> [終値216円]米半導体大手クアルコムの資本参加受け入れ。増資額円換算最大100億円。
新型ディスプレーの共同開発に乗り出す。
増資は2回に分けて6000万ドルづつ実行。1回目は12/27払込み割当価格は1株164円。2回目は2013年3/29。
・羽田空港の発着枠拡大の恩恵大きいのは京浜急行 <9006> [終値747円]。マイカーやバスなど鉄道以外も含む羽田関連の輸送シェア3〜4割。
10月大規模なダイヤ改正で輸送力や利便性高め、発着枠拡大満を持す。発着枠拡大が業績に本格貢献は14年3月期から
・ヒューリック <3003> [終値489円]収益力の強化急ぐ。
公募増資などで最大279億円調達、全額東京都内などでの物件の建て替えや新規開発に充当する計画。公募価格1株489円、発行済み株式数の11%。
株数増加で流動性高まれば外国人元株比率(9月末6.6%)の上昇も期待できる。希薄化懸念軟調な展開が続く可能性も。
、
・会社がわかる 特集エフピコ <7947> [終値5680円]食品トレーや弁当容器のメーカー。2013年3月期5期連続最高益見通し。
エフピコの容器は肉や魚、野菜など中身を最大限に引き立てて、消費者がスーパーやコンビニの店頭で思わず手に取りたくなるようにこだわる。
食品容器は単なる入れ物ではなく「舞台装置」。その種類約6500。さらに毎年約2000種の新製品投入する。
「マルチFP(発砲ポリスチレン)」開発、マイナス40度〜110度対応。「3年は誰も追いつけない」と世界初の自信作。
5年後メドの中期経営計画ゴールは売上高3000億円、経常利益300億円。どちらも昨年実績ほぼ倍増。小松会長「前倒しで達成に自信」。
・日経平均株価約7ヵ月ぶりに9500円台を回復。衆院解散をきっかけに進んだ円安を受け、株価の上昇基調が続く。
日本企業の業績は急回復するシナリオ浮上、株価押し上げ要因になる。
「QUICKコンセンサスDI」11月の全産業(金融除く)は前月比2ポイント悪化のマイナス41と2011年5月以来1年半ぶりの低水準。
各証券会社とも2013年度に上場企業の経常利益2割前後の伸び見込む。
リストラ効果に加え、世界経済の失速に伴い落ち込んだ需要が下期からは回復する。
・外国為替市場衆院選を前に円安見通しが強い。新政権がどのような枠組みになっても日銀への禁輸緩和圧力が高まると見られるため。
投機筋主導で円売りが膨らんでおり、政策次第では円買いの巻き戻しの動き出やすい。
円安定着には日米金利差の拡大がカギ。
・OUT Look:今週の株式相場は上値の重い展開か。
米連邦準備理事会(FRB)11〜12日開く連邦公開市場委員会(FOMC)で「追加金融緩和打ち出すのでは」との観測が浮上。
為替の円安傾向にいったん歯止めが合掛かりそう。16日衆院選控え様子見ムード広がりやすい。
2008年8月麻生太郎内閣下での総選挙、衆院解散から投票日まで9.1%上昇。05年9月小泉純一郎氏再選選挙でも同期間上昇率は7.8%。
今回野田佳彦首相党首討論で解散明言した11/14から12/7までに10%上昇。投資家が高値警戒感を抱きやすい水準に。
一方松井証券 <8628> [終値651円]個人信用取引買い残高の評価損益率7日時点でマイナス8.7%と8ヵ月ぶりの水準に改善。
「相場上昇で個人の投資余力高まり、低位株にも物色対象が広がっている」との声。
今週10日は7-9月期国内総生産(GDP)改定値、11月の中国の貿易統計、14日日銀短観の発表。
・Wall Street:今週の米株式相場は財政問題の行方と11、12日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策にらみ神経質な展開予想。
「財政の崖」を巡る議論は議会両党間でいまだに合意に至らない。先行き不安感が投資家心理の及ぼす影響も懸念。
FOMCで追加資産購入を含む量的緩和策の拡大・延長の方策が出てくるか市場は注視。
米アップル株についても市場の関心は高く。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派57% (前回比+2)弱気派17%(同+1)中立派26%(同-3)
日経平均株価が節目の9500円を7ヵ月ぶりに超え投資家のセンチメント(心理状態)が好転したとの見方。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25株価指数のうち22指数が上昇。
上昇1位トルコ週間騰落率4.4%(年初来騰落率48.7%)2位上海4.1%(▲6.3%)3位ギリシャ3.9%(23.6%)14位日本0.9%(12.7%)
下位25位スペイン▲1.1%(▲8.4%)24位カナダ▲0.7%(1.7%)23位ノルウェー▲0.2%(14.7%)22位南アフリカ0.1%(19.1%)
・ランキング:総資産に占める有利子負債の比率が高い会社
1位近鉄 <9041> [終値329円]有利子負債比率71.12%
鉄道会社は鉄道路線の整備に多額の初期投資必要、金利負担重く。金利低下が採算改善につながりやすい。
2位富士急行 <9010> [終値479円]67.40% 3位オリンパス <7733> [終値1381円]67.08% 4位大王紙 <3880> [終値550円]66.57%
8位ニプロ <8086> [終値575円]63.01%
主力医療機器事業や後発医薬品事業規模拡大のため、M&A(買収・合併)や生産拠点増強など積極的に資金投じる。
12位ゼンショー <7550> [終値975円]60.64% 借入金原資にM&A(買収・合併)積極敵。今後財務体質改善急ぐ。
15位日本製紙グループ <3893> [終値1036円]54.87% 東日本大震災で主力石巻工場(宮城県石巻市)被災復旧費用で負担増。
19位太平洋セメント <5233> [終値193円]54.01% 2000年代米国セメント事業強化するため生産設備拡大。有利子負債高水準。
(日経ヴェリタス)
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