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扉を開いて(ワシントンリスク)

2013年10月20日(日)雨

・ワシントン・リスク 債務問題先送り 世界がまた震える。
 世界最大の金融商品である米国債のデフォルト(債務不履行)という悪夢は瀬戸際で回避。米政治の機能不全は深刻。

 野村証券 <8604> [終値754円]10-12月の米国内総生産(GDP)の成長率予想2.7%から1.9%に下方修正。

 米量敵緩和の縮小は「2014年1-3月にずれ込む」など様々な見方が交錯。

 野党・共和党内の強硬な保守派「ティーパーティー(茶会)」テッド・クルーズ上院議員16日、早々と「戦闘継続」宣言。

 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏、米政治の今回の混乱は「政治的な大量破壊兵器」と喝破。

・ワシントン・リスク 政治の「病」経済揺らす。
 市場では来年3-4月の危機再来シナリオ浮上。加えて緩和縮小がずれ込むとの観測が広がっている。
 民主・共和の両党が16日合意したポイント3つ。
 政府機関を再開し、2014年1/15までの暫定予算編成。
 連邦債務にも来年2/7まで上限に縛りかけず。
 中長期の財政再建策を協議する超党派機関立ち上げ、12/13までに結論出す。
 デフォルト回避と抜本的な財政赤字削減を同時に狙う内容も、本質は単なる「問題先送り」。

 目先のヤマ場は超党派機関による協議のデットライン。
 12/13までに健全化策がまとまらないと、1/16以降分も「暫定的な予算」組むことになる。
 来年1月半ばにかけて、予算巡る与野党の攻防が再び繰り広げられる格好だ。

・ワシントン・リスク 世界中の国・金融機関・投資家、大量に保有。
 米国債、デフォルト(債務不履行)なら影響甚大。
 オバマ大統領「米国は世界で最も安全な投資先」と。なかでも米政府が発行する債券は金融市場で現金代わりに扱われている。
 米国債が信用を失えば、担保にならなくなる。「影響は急速に世界中に広がり、そして致命傷となる」ドイツ銀ジェイン共同CEO。
 世界経済の隅々まで入り込んでいる米国債。デフォルトは非現実的と楽観的な見方も、「一寸先は闇」なのが政治でもある。

 
・米国債のデフォルト(債務不履行)ひとまず回避。米市場では株式・債券の同時高進む。
 先週18日米S&P500種指数連日で最高値。
 米長期金利の指標となる米10年物国債利回り一時2.53%と、約3ヵ月ぶりの水準まで低下(価格は上昇)。
 市場でにわかに広がる強気ムードの根底には、量的金融緩和の長期化による「流動性相場」への期待感も。
 市場の関心は米企業の収益にも向かう。

・ユーロ圏の景気に底堅さ増す。欧州債務危機後のマイナス成長を4-6月期に脱した後も、企業の景況感や消費者心理の緩やかな改善傾向。
 今週24日、10月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)発表、景気の拡大示す結果見通し。
 経済と政治がそろって安定、欧州の金融市場に資金回帰する動きが目立つ。
 株式市場ではドイツ株式指数(DAX)18日に過去最高値更新。7月以降上昇率11%に。イタリアやスペインの株価上昇も鮮明。

・日銀 <8301> [終値55900円]21日、全国支店長会議開き、各地域の景気動向まとめた10月分の地域経済報告(さくらレポート)公表。
 前回7月に続いて景気判断の上方修正が相次ぐ見込み。景気回復のすそ野が広がっていることを裏付ける内容となる公算大。
 前回さくらリポートでは9地域のうち東北除く8地域で景気判断上方修正、10月も多くの地域の景気判断が引き上げられる見込み。
 前回「持ち直し」から今回は「回復」という表現使う地域が増えそうと。

・ガンホー・オンライン・エンターテインメント <3765> [終値81100円]新たな成長に向けて舵を切る。
 スマートフォン(スマホ)世界大手、フィンランド・スーパーセルを親会社のソフトバンク <9984> [終値7280円]と共同買収。
 世界的に人気の高いゲームを抱えるスーパーセルの買収は収益面で直接プラスになるだけでなく、
 「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」を世界に売り出すルート確保する効果に。 
 スーパーセル、米アップルスマホ向け売上高、今年2〜8月に世界首位。13年2月期業績は非開示もガンホー並みと。
 ガンホーとスーパーセルの協業が成功し、ガンホーの時価総額一段と拡大するようなら、ソフトバンクの拡大戦略にも追い風に。

・発掘実力企業:増収率が高い(5)やまびこ <6250> [終値3160円]草刈りに使う刈払機やチェーンソーなど屋外作業機械手掛ける。
 北米では需要伸び、2014年3月期連結売上高前期比12%増、1000億円見込む。
 課題は売上高の計上が4-9月期(上半期)に偏っていること。
 10〜3月の売上高伸ばすため、季節が逆になる中南米など南半球での事業拡大に力注ぐ。

・三菱重工 <7011> [終値624円]原子力事業で思わぬ問題抱える。製造に関わった米国原子力発電所で不具合発生。
 処理費用巡り電力会社から先週、40億ドル(約4000億円)の損害賠償請求。三菱重工主張する責任額約30倍。
 損失規模見通せず株価の重荷に。決着までに1年以上かかる可能性もある。

・オリエンタルランド <4661> [終値16110円]2014年3月期連結営業利益前期比31%増、1066億円見通し。
 従来予想約240億円上回り、初めて1000億円突破。テーマパーク予想入園数3070万人と日本の人口のおよそ4分の1。
 同社10-12月期の入園者数は受け入れ能力一杯の水準。上振れ余地は小さいと先行きに慎重な背景。 

・共立メンテ <9613> [終値3195円]「道の駅」の運営など自治体の業務受託する事業強化。
 2015年3月期には同部門営業損益が初めて黒字化する見込み。」寮運営事業とホテル事業に続く「第三の柱」に育て成長加速させる狙い。

・会社がわかる 特集ロイヤルHD <8179> [終値1535円]
 業績回復。ロイヤルホスト、低価格路線走らず、料理と接客で勝負。今期7%増、海外からの訪日客に 標準定める。
 注目は客数は伸ばしながら客単価2年間で約100円上昇し足元1100円超。
 ロイヤルホスト復活で第2の柱飲食店運営受託(コントラクト)事業にも波及効果。
 機内食含めほぼすべての事業で五輪開催の恩恵受ける。 

・米国で財政協議決着、債務不履行(デフォルト)がひとまず回避され、日本の株式市場も落ち着き取り戻してきた。
 世界の投資家のリスク回避の姿勢和らぎ、焦点は今秋から発表本格化する企業の4-9月期決算に移る。
 内容次第では個別銘柄の物色に弾みも。
 相場全体の上昇機運が高まるには、世界景気の回復基調が強まり、円相場が1ドル=100円台に下落するといった外部環境の好転が必要と。
 
・金相場も下げ止まる。市場では中長期的な弱気相場が終わるとの見方は少ない。
 NY先物市場で金相場は10月に入って徐々に値を切り下げていた。
 債務上限の引き上げ期限が迫る15日には一時、約3ヵ月ぶりの安値1251ドルを付ける。
 金は元来、ドルへの信認が揺らぐときに買われる傾向強く。今回は最終的には債務不履行は回避されると読む投資家が多かったもよう。
 金の現物で運用する上場投資信託(ETF)からは資金流出が止まらず。インド政府の今夏、金の輸入制限策も影響も。

・OUT Look:今週の株式相場は日経平均株価1万4000円台半ばで一進一退か。
 米国債務上限問題ひとまず収束で市場の不安感和らぐ一方、日本の主要企業決算発表本格化前に積極的に買い進むのは難しく。
 円相場が方向感に乏しいこともあり、目先は投資家の様子見姿勢強まる見通し。
 需給面で上値の重さが意識。信用買い残は日経平均が年初来高値付けた5月にかけ急増。6ヶ月の決済期限迎えつつある。

・Wall Street:今週の米株式相場は底堅い展開か。焦点は22日、9月の雇用統計。
 非農業部門の雇用者の伸びが市場予想(約18万人増)に届かなければ、米金融緩和の長期化観測強まり、相場支える可能性も。
 米主要企業の7-9月期決算もヤマ場。建機など輸出企業で新興国市場に回復の兆し見られるか焦点。
 21日マクドナルド、23日キャタピラー、24日マイクロソフトなど決算発表。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派47% (前回比-3)弱気派22%(同-8)中立派31%(同+11)

・ランキング:2月期決算企業営業利益進捗率の高い企業。

 1位松竹 <9601> [終値986円]通期進捗率77.5% 歌舞伎座のこけら落とし公演が想定以上に好調、利益進捗率高める原動力。

 2位レデイ薬局 <3027> [終値478円]77.4% 中四国展開ドラッグストアチェーン。猛暑追い風に飲料や日焼け止め販売好調。 

 3位あさひ <3333> [終値1714円]69.3% 
 新年度迎える春先、自転車購入刷学生や社会人の来店増える繁忙期。9月の既存店売上高が2ヵ月連続前年割れとなったことも懸念。

 8位いちごHD <2337> [終値440円]66.0% アベノミクスによる不動産取引の活発化が追い風。過去に投資した不動産の売却が順調。

 11位ガリバーインター <7599> [終値579円]61.3% 中古車オークション事業の採算改善、営業利益の進捗率高める。
 エコカー補助金制度無くなり、新車を買うメリットが薄れ、中古車の引き合いが増えたため。

 18位ファミリーマート <8028> [終値4220円]56.5% 下期(10-3月)前年同期比1割以上の営業増益見込む。 

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち24指数が上昇。
 懸念材料だった米国債の債務不履行はひとまず回避され、投資家心理が改善。ほぼ全面高に。

上昇1位ギリシャ週間騰落率5.1%(12年末比騰落率28.4%)2位アルゼンチン4.3%(91.5%)3位ブラジル4.2%(▲9.1%)4位スペイン3.4%(22.5%)
 下位25位上海▲1.5%(▲3.3%)24位トルコ0.1%(▲2.5%)23位香港0.5%(3.0%)21位米国1.1%(17.5%)20位日本1.1%(40.1%)

 昨年来上昇率1位アルゼンチン91.5%、2位日本40.1%、3位ギリシャ28.4%、4位スペイン22.5%、米国17.5%、最下位ブラジル▲9.1%

・アベノミクスにミクスを追い風に不動産マネー、地方に流れる。
 福岡・仙台・札幌・大阪・京都・兵庫・・・割安感で脚光再び。今後の焦点は稼働率と賃料回復。
 けん引役の主役私募ファンドから今回は不動産投資信託(REIT)が目立つ。
 
・5月に売ってされ(セル・イン・メイ・ゴーアウェー)ほどは知られてないが、
 10月末に買って翌年4月末に売ると、最も効率的に稼げる。株式相場のアノマリー(合理的に説明できない経験則)。

 特に日本では10月末に購入するのと4月末に購入するのとで、明暗の差は大きい。
 6ヶ月間の運用を何月に始めるのが最も効果的だったか調べると9市場のうちカナダと香港を除く7市場が10月末がベスト。
 反面運用始めるのが最も非効率なのが、カナダと香港除く7市場では4月末だった。
 カナダ11月末スタートが最も累積リターンが大きく、5月末スタートが最も小さく、
 香港は6月末スタートが最も大きく、12月末スタートが最も小さく。

 アノマリーのハロウィン効果も、日本では過去64年中16年で、
 米国では過去116年中38年で10月末から翌年4月末にかけて株価指数は下落している。(日経ヴェリタス)

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