扉を開いて(2012.12.30号)

2011年12月30日(日)小雨

・買った 泣いた 笑った 2012年世界投資家の七転び八起

 「投資の真理」求めて世界各国の投資家を訪ねる。誰かの危機は誰かの好機。投資に唯一無二の「正解」なし。
 日本の個人投資家にも「備え」は必要。「no risk no return(ノーリスク・ノーリターン)」は当たり前。
 これからは「no action high risk(ノーアクション・ハイリスク)」の世界が待つ。

 
・2012年日経平均株価は年間で1939円(23%)高と3年ぶりに上昇、1999年以来13年ぶりに大納会で年初来高値記録。
 終値1万0395円と東日本大震災前日(1万0434円)にあと一歩に迫る。
 衆院解散決まった11月中旬以降12月第3週(17-21日)まで6週連続海外投資家買い越し、累計買越額1兆8356億円。
 買いの主体はヘッジファンドなど短期筋中心も今後は年金など中長期資金が本格流入とも。

・2013年も新規株式公開(IPO)は回復が続きそう。13年新規上場企業数60社程度になり、12年46社上回る見通し。
 4年連続増加で07年(121社)以来の高水準になる。注目点は大型の新規上場に。
 サントリーHD、調達額最大で5000億円規模。13年夏予定。 リクルートHD 西武HD ジャパンディスプレイなども。 

・不動産業が本業でないものの東京都内に有力な賃貸用不動産持つ「土地持ち企業」の株価上昇。
 IHI <7013> [終値222円]東洋製缶 <5901> [終値1152円]の株価12月2割前後上昇。日銀金融緩和が追い風。

 サッポロHD <2501> [終値279円]「恵比寿ガーデンプレイス(東京・渋谷)」12年1-9月オフィス部分平均稼働率96%と高水準。 

 TBS <9401> [終値904円]東京港区に赤坂BIzタワー保有。不動産価格上昇で含み益拡大の可能性。

・「パワービルダー」6社2013年11月メドに経営統合。コスト抑制・削減に拍車かける。共同持ち株会社設立へ。
 一建設 <3268> [終値3205円]飯田産業 <8880> [終値1021円]東栄住宅 <8875> [終値1194円]
 タクトホーム <8915> [終値107700円]アーネストワン <8895> [終値1413円]IDホーム <3274> [終値2385円]

・2013年世界のまねーはどうなる。市場関係者アンケート「景気回復でリスク資産へ」大勢。
 資金の流入先では「日本株」流出元では「米国債券」がそれぞれトップ。
 投資家が「リスクオフ」から「リスクオン」へと投資姿勢を変化しつつある背景には欧州債務問題に対する危機感が和らいでいることも。

・2013年注目する投資テーマ(複数回答)
 回答者の7割以上が「国内の新政権の政策運営」挙げる。2番目は6割超「各国中央銀行の金融政策」3位「業界再建(M&A)」4割。

・円安はどこまで進むか。
 歴史的円高局面からの水準訂正もたらす。2013年も一段の円安が進むとの予想が多い。
 円相場の安値「90〜92円未満」(32.3%)90円台との回答4割強。
 円の高値「80〜82円未満」(47%)円高再び進んでも80円台にとどまると見る予想6割占める。

・長期金利はどうなる。
 13年の長期金利の予想の平均は金利の下限0.66%、上限は1.14%。
 市場関係者の多くは12年に比べ金利低下はそれほど進まない一方、1%前後まで金利上昇余地があると見ている。
 下限を付けるタイミングは1月との回答5割に。13年度の日本の実質経済成長率「1%以上2%未満」とする予想が7割に上る。

・株はどこまで値上がりするか
 日経平均株価の予想レンジは高値1万1000〜1万2000円に集中。平均で1万1475円。安値は9000〜9200円との予想目立つ。平均は9062円。
 高値安値を付ける時期。安値のタイミングは1月との見方最も多い。4〜6月に安値つけるとの意見も目立つ。
 高値付ける時期12月最も多く回答者の約半数に。

 株式相場の上昇に望ましい政策について、「円高阻止」で回答50%に。「成長戦略の実行」42% 「デフレ脱却のための日銀との連携強化」42%

 米国と中国の相場見通し。
 米ダウ工業株30種平均の来年の高値予想平均1万4417ドル、安値予想1万2323ドル。
 上海総合指数高値予想平均で2394 安値平均1890。1月に年間の安値を付け、12月にかけて上昇するという見方多い。

・日本株、買いの主体は。
 回答者全員外国人を挙げる。個人投資家が買い主体となる見方も昨年調査の32%から42%に伸びた。売り手には生保・損保や銀行との回答目立つ。 
・市場関係者が選んだ2013年の有望銘柄。

 1位(9票)トヨタ <7203> [終値4005円]2位(6票)ショーボンドHD <1414> [終値3230円]
 3位(4票)DeNA <2432> [終値2842円]日立 <6501> [終値504円]
 5位(3票)村田 <6981> [終値5050円]富士重工 <7270> [終値1076円]三菱地所 <8802> [終値2049円]

・市場が評価する資金調達案件「ディール・オブ・ザ・イヤー」

 エクティファイナンス(新株発行と新株予約権付き社債=CB)

 ベスト:1位JIN <3046> [終値3105円]8月実施上場後初の公募増資。約50億円調達。
     2位産業ファンド(REIT) <3249> [終値646000円]3月の公募増資。国内外から190億円調達。
     3位ジャパンリアルエステイト <8952> [終値850000円]10月公募増資。約320億円調達。

 ワースト:1位ANA <9202> [終値181円]7月実施公募増資。約1700億円調達。駆け込み調達という意味合い大きく嫌気。 
      2位川崎汽 <9107> [終値131円]7月公募増資で約230億円調達。成長戦略見えにくく。
      3位ユニー <8270> [終値639円]8月公募増資。増資の必然性明確でなく。

 新規株式公開(IPO)

 ベスト:1位日本航空 <9201> [終値3700円]世界でもフェイスブックに次ぐ今年2番目の巨額IPO。
     2位エイチーム <3662> [終値2505円]4月東証マザーズに上場。7ヶ月半後史上最短で1部市場に昇格。
     3位エニグモ <3665> [終値5780円]時代に先端を行くビジネスモデルと事業の独自性評価。

 ワースト:1位五洋食品 <2230> [終値2120円]「TOKYO PRO Market」上場第2号。売買できず。 
      2位日本コンセプト <9386> [終値799円]初値公募価格8%下回りその後も株価低迷続く。
      3位大阪工機 <3173> [終値560円]公募価格下回り価格設定に疑問視する向き多く。

 個人向け社債

 ベスト:1位みずほ銀 <8411> [終値157円]10月発行12年物期限前償還条項付劣後債。
     2位3位三菱UFJ銀行 <8306> [終値461円]10年物期限前償還条項付劣後債。

 ワースト:1位ソフトバンク <9984> [終値3140円]9月発行1000億円5年債。起債後まもなく大型M&A(合併・買収)発表に批判集中。 
      2位北陸電力 <9505> [終値1022円]11月4年債。起債環境厳しく。

・株式市場では株価上昇の持続力を占う上で個人投資家の動向への関心が集まる。11月中旬以降株高局面で国内投資家売り手に回る。
 個人投資家12月第3週(17-21日)2067億円売り越し。6週連続で累計1兆円弱の売越額に。信託銀行も累計売越額4300億円に。
 6週間で約1兆8000億円買い越した海外投資家の投資意欲が続くうちに個人などが追随買いを始めるかどうかがポイント。
 信用買い残12/21申込み合計1兆2627億円と前週比319億円増加。信用評価損益率(21日時点)マイナス6.1%と約2年8ヵ月ぶり水準まで改善。
 海外勢に国内投資家が追随する動き広がれば、民主党政権下での高値(10年の高値)1万1339円が視野に入りそう。

・外国為替市場では主要通貨の中で円の下落が際立つ。日経通貨インデックス2012年の下落率約12%に達する。
 円の対ドル相場は年初1ドル=76円台。年間下落率対ドルで約11%、対ユーロで約14%、対豪ドルで約12%。
 上昇率では韓国ウォン約7%。豪ドル約1%。新興国通貨の中ではブラジルレアルの弱さ目立ち年間で10%下落。

・OUT Look:新年の株式市場は1月4日最初の取引となる大発会で幕を開ける。
 脱デフレに向け日銀に金融緩和の強化を迫る安倍政権への期待背景に海外マネー主導し株価上昇。
 市場では急ピッチな株価上昇で過熱感も台頭。目先上げが一服し短期的な調整を予想する声も。
 東証1部売買代金12日連続で1兆円超と年末相場としては異例の大商い。日経平均25日移動平均からのかい離率7%に達する。
 4日の大発会は休場中に国内外で出た材料を消化する売買が一気に出やすい。

・Wall Street:今週の米株式相場は「財政の崖」問題の行方にらんだ荒い展開と。年内に交渉が妥協しなければ相場下押す可能性も。
 ダウ工業株30種平均は先週252ドル安。財政の崖巡り議会有力者から悲観的な見方が出たことなど響く。
 1/4発表米雇用統計が注目。非農業部門雇用者数は15万人増、失業率は7.7%程度と予想。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派45% (前回比+6)弱気派30%(同-9)中立派25%(同+3)

・世界市場往来:先週の世界の株式相場はアジア株が上昇、欧米株はやや軟調な展開。日本株がけん引役に。

上昇1位日本週間騰落率4.6%(年初来騰落率22.9%)2位ベトナム4.3%(17.7%)3位上海3.7%(1.5%)4位トルコ2.5%(53.3%)
 下位25位スペイン▲1.9%(▲5.1%)24位米国▲1.9%(5.9%)23位フランス▲1.1%(14.6%)22位ノルウェー▲1.1%(14.7%)(日経ヴェリタス)

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