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扉を開いて(遠のく出口)

2015年9月20日(日)晴れのち曇り

・遠のく出口 米利上げ見送り 中国不安が覆う。
 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長
 「中国やほかの新興国の景気減速への影響広がり、金融市場が著しく不安定」。世界景気への配慮協調。
 結果受け、ダウ工業株30種平均は2日間で350ドル強下げ、18日の日経平均は362円下落。
 トルコやブラジルン通貨も売られ、じわりとリスクオフが進む。
 FRBは年内利上げの方針は堅持。米連邦公開市場委員会(FOMC)での投票は、僅差との事前予測に対し9対1。
 「利上げできないほど危ういのか」市場はむしろ、世界経済巡る懸念の方を意識し始めた。
 利上げ見送りで不透明感は一段と増す。
 相場の乱調が続く中で遠のく出口。世界経済は長い混迷の期間に入るのだろうか。

・遠のく出口 FRBを縛る世界経済。強まる警戒・けん制、米中発で不協和音。
 米連邦準備理事会(FRB)が利上げを見送ったのは、相場の混乱回避を求める世界からの声を配慮。
 とはいえ、今回は利上げの決断を先送りしたのに過ぎない。新興国は米利上げに身構えている。

・遠のく出口 出口戦略の設計ミス、市場との対話も苦心。
 新興国懸念は、商品相場の下落が映し出す。原油相場の下げはアジア通貨危機時を上回る。
 経済の変動に敏感に反応し「景気のカナリア」と呼ばれる銅価格も今回の下落局面で1割下げた。
 中国経済の減速と新興国通貨安がすでに起きる中で米国が「出口」に向かうと、
 新興国資産への売り圧力が加速する可能性もある。
 「出口」には「金利引き上げ」と「資産縮小」がある。
 FRBが配慮求められるのは雇用環境やインフレだけではない。気まぐれで甘えたがりの市場とどう向きあうのか。
 利上げ後も苦心が続く。

・遠のく出口 利上げ、次のヤマ場は「12月説」が優勢。
 声明文とイエレン議長の記者会見での発言は「予想よりハト派的」というのが共通見解。
 リスク要因の指摘目立つ。「10月までの短期間で、世界経済動向が米景気の先行きに及ぼす影響図るのは困難」。
 政策金利予測(ドットチャート)、6月時点でFOMC委員会17人中15人が「年内利上げ」想定、9月時点では13人。

・米連邦公開市場委員会(FOMC)という山場迎え、日本株はこの1週間、米国の金融政策に翻弄された。
 週半ばまで上昇していた相場は、利上げの見送りが明らかになると下落。

 一つの解説はくすぶる不確実性の存在。
 米景気だけを見ると利上げを妨げる要因は少ないが、問題は中国や新興国にある。
 「(米中の)経済指標が強含んだり、弱含んだりするたびに相場が過敏に反応する可能性」。
 SBI証券藤本誠之氏はFOMC後の株安はその可能性を否定的に受け止めたと解釈。

 もう一つの要因は、需給。三菱UFJモルガン・スタンレー藤戸則弘氏「ヘッジファンドなど短期筋が
 『利上げなし』に賭けて週前半に先物を買い進め、週末に利益確定のために売った」と解説。

 米金融政策巡る思惑が日本の株価を大きく左右する状況はしばらく続きそう。

・「携帯料金などの家計負担の軽減は大きな課題だ」。
 安倍晋三首相が11日の経済財政諮問会議で発した値下げ策検討の指示が、株式市場で波紋広げている。
 業績悪化の懸念から、前週はNTTドコモ <9437> [終値2200.0円]10%安、
 KDDI <9433> [終値2747.5円]9%安、ソフトバンク <9984> [終値2747.5円]4%安。
 携帯3社の値下がりは、日経平均株価(1%安)を大きく上回った。
 ドコモの親会社NTT <9432> [終値4333.0円]加えた通信4社の時価総額は合計で約2兆5000億円目減り。 
 
・発掘実力企業:ネット社会を支える(15)コムチュア <3844> [終値1962円]
 企業の社内ネットワークにクラウドファンディング導入、顧客企業の需要に合った情報システムを構築したり、
 支援するためのコンサルティング業務手掛けたりする。
 同社にとって今の追い風は社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度への対応案件。
 システム面で準備遅れている企業向けに、
 従業員のマイナンバーの収集や保険、管理まで一貫して手掛けるシステムを構築する。
 通期では、マイナンバー関連の事業も貢献し、営業利益は前期比21%増の12億円見込む。
 自己資本利益率(ROE)は今期予想26%と高水準。
 「今期中に新たなM&A(買収・合併)も視野に」、18年3月期は173億円目指す。

・会社がわかる 特集カプコン <9697> [終値2449円]
 モンスターハンターやバイオハザード、ストリートファイター、
 「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」掲げ、収益構造の改革に乗り出す。
 ソフトというIP(知的財産)を、パソコン向けのゲームや映画、舞台、パチスロなど多面的に活用。
 外部委託せず、自社制作徹底。辻本憲三会長「大型タイトル四半期に1本出せるように」。

・米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り受け、18日の東京株式市場では日経平均株価が大幅反落。
 下げを主導したのが外需関連銘柄。売り材料はFOMCが落とした2つの影。
 円安というこれまでの追い風が弱まる懸念と、海外で稼ぎにくくなる不安。
 今期業績に対する見方はすでに厳しくなっており、相場全体の重荷になる可能性も。
 一般医金融緩和の継続は相場にプラスだが、日経平均は前日比362円安。
 17日まで3日続伸、利益確定売りが出やすかった側面も。
 目先は押し目買いが入りやすい可能性も、2つの影が差す外需株の苦戦はなかなか終わりそうにない。

・外国為替市場で円は主要通貨に対して独歩高。
 17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げの見送りが決定されると、ドル高期待がしぼみ、円相場は上昇。
 世界的に投資家のリスク回避姿勢も強まり、円高を後押しした。
 「少し時間が必要だ」。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長はFOMC後の記者会見でこう発言。
 市場関係者の多くが「想定以上に(利上げに慎重な)初派的な姿勢を打ち出した」と受け止めた。

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は値動きの荒い展開か。
 日本市場は連休で2日間しか取引なく、連休明けは海外市場の動きに振り回されそう。
 イエレン議長が特に懸念示した中国経済については、
 23日に英マークイック発表する中国の9月のPMI(製造業購買担当者景気指数)が焦点。
 海外投資家の9月2週(7-11日)の日本株売越額は1兆348億円と、
 1987年大暴落の「ブラックマンデー」時に次ぐ過去2番目の大きさ。
 経済成長率の弱さや企業統治改革が遅れていることが懸念材料。
 権利取り(25日最終売買日)が株価の押し上げ要因とも。市場では上値のめどは1万8500円との予想も。

・Wall Street:今週の米株式相場は一進一退と。
 緩和相場は延長戦、年内利上げのシナリオは排除せず。
 「世界経済の不透明感」も米国株式市場に逆風として意識される展開が続きそう。
 今週の米経済統計では24日に8月の耐久財受注発表。2%程度のマイナスが見込まれる。
 21日8月の中古住宅販売、24日新築住宅販売件数。

・ランキング:中国人民元切り下げ(8/11発表)~市場混乱、8/10終値と9/18終値比較、上昇率ランキング。

 1位ビットアイル <3811> [終値911円]騰落率93.0% 米エクイニスがTOB(公開市場買い付け)922円さや寄せ

 2位銭高組 <1811> [終値577円]50.3% リニア工事受注で技術力評価。

 3位淺沼組 <1852> [終値323円]48.2% 業績上振れ期待。

 6位アミューズ <4301> [終値5240円]24.0% コンサートやテーマパーク好調。

 29位リコー <7752> [終値1256.5円]7.1% 株主還元強化の思惑で上昇。 

 31位日本化薬 <4272> [終値1313円]7.0% 抗がん剤新薬の承認に期待。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち16指数が上昇。

上昇1位週間騰落率トルコ5.3%(14年末比騰落率▲12.4%)2位南アフリカ5.0%(3.7%)3位ギリシャ3.5%(▲15.6%)
 4位フィリピン3.2%(▲1.4%)5位韓国2.8%(4.2%)6位インド2.4位%(▲4.7%)

下位25位上海▲3.2%(▲4.2%)24位アルゼンチン▲3.1%(23.0%)23位ドイツ▲2.0%(1.1%)
 22位日本▲1.1%(3.5%)21位スイス▲0.4%(▲2.7%)20位米国▲0.3%(▲8.1%)

2014年末比騰落利率 1位アルゼンチン23.0% 2位フランス6.2% 3位韓国4.2% 4位ベトナム3.8% 
 5位南アフリカ3.7% 6位日本3.5%
 
 最下位インドネシア▲16.2% 24位ギリシャ▲15.6% 23位トルコ▲12.4% 22位台湾▲7.1% 
 21位米国▲8.1% 21位タイ▲7.2%

・20年後、お金になる技術 企業価値高める「芽」探る。

 再生医療:「ものづくり」生かし人工臓器。

 メディネット <2370> [終値163円]国内最大級の細胞培養施設を持つ
 武田薬 <4502> [終値5642.0円]京大iPS細胞研究所との研究に10年間で200億円投じる。
 大日本住友薬 <4506> [終値1286円]臨床試験に使えるiPS細胞の供給目指す。
 テルモ <4543> [終値3210円]筋肉組織からとった細胞を培養したシート開発。
 ニプロ <8086> [終値1335円]細胞を自動で培養する装置を開発。

・20年後、お金になる技術 企業価値高める「芽」探る。

 都市インフラ:自動運転タクシー 下水システム雨量予測。

 三井不 <8801> [終値3486.0円]千葉県柏市などで環境配慮型都市「スマートコミュニティ」展開。
 日立 <6501> [終値641.7円]鉄道やエネルギーなどのインフラとIT(情報技術)を融合。
 NEC <6701> [終値387円]水需要予測し、水道の電力消費を抑える。
 DeNA <2432> [終値2305円]自動運転タクシーの開発。
 メタウォーター <9551> [終値3090円]気象予測に基づいた下水道氾濫対策。

・20年後、お金になる技術 企業価値高める「芽」探る。

 水素エネルギー:「水から水素」自宅発電広がる。 

 パナソニック <6752> [終値1326.5円]家庭用水素製造パネルを開発中。
 東京ガス <9531> [終値820.7円]燃料電池の効率高める技術開発。
 川崎重工 <7012> [終値466円]海外から水素運ぶ運搬船開発。
 千代田化工 <6366> [終値873円]水素の液体化技術開発、タイ規模発電に活用。
 岩谷産 <8088> [終値695円]水素ステーションの整備で先行。

・人工知能(AI)が変える仕事。ビッグデータで最適解、定型作業こなす。
 数十年後になくなりそうな主な仕事。 
 電話販売員、手縫いの仕立て屋、データ分析者、保険業者、時計の修理工、データ入力作業員、融資担当者、
 スポーツ審判員、クレジットアナリスト、運転手・・・

(日経ヴェリタス)

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