最新の経済ニュース・最新株式情報はコロ朝経済ニュース・株式掲示板で!

扉を開いて(日銀、次の一手はいつ)

2015年12月20日(日)はれ

・日銀、次の一手はいつ。補完措置、本格緩和に備えか。
 補完策が欧州中央銀行(ECB)が3日決めた「小出しの追加緩和」ではなく、
 大規模な追加緩和の布石だとしたら、日銀はいつ次の一手を繰り出すか。
 そのカギを握るのは米連邦準備理事会(FRB)。
 ERBが長い年月をかけて準備し、市場に織り込ませたはずのゼロ金利解除。だが市場は平静では済まない。
 米ダウ工業株30種平均は18日、約2か月ぶりの安値へ。波乱材料は今後の利上げのペース。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは2016年中に0.25%ずつ4回の利上げ想定。
 3、6、9、12月の全FOMCで、利上げ判断。一方、先物市場が織り込む利上げ回数は2回に過ぎず、ギャップは大きい。
 試金石となるのが3/15〜16日のFOMC。ここで金利を再び引き上げれば、
 改めて「年4回利上げ」意識した市場が動揺し、世界の株価や新興国の為替相場に悪影響広がりかねず。
 もっとも利上げ見送れば、「日米金利差拡大期待で円売り・ドル買いが巻き戻され、円が急騰する可能性も」。
 
 いずれにしろ日銀に大規模追加緩和求める声が強まるのは必至。
 3月のFOMC後の日銀の決定会合は4/27〜28日。夏には参院選が控える。
 衆参同日選になるとの観測もある中、
 安倍晋三政権ろしては支持率の浮揚には株高が不可欠で、逆算すれば春の追加緩和がベスト。

 政府・日銀に近い金融機関関係者は「日経平均1万6000円、1ドル=115円が出動ライン」とささやく。

・日銀、次の一手はいつ。緩和策の制約、払しょくに動く。
 補完措置を導入、資産買い入れ長期化。
 日銀が18日に決めた量的緩和の補完措置は、株式や不動産投資信託(REIT)市場にサプライズもたらした。
 上場投資信託(ETF)を年3000億円のペースで買い増し、REITは購入限度を発行済み投資口の5%から10%に上げる。
 日銀は2002年から株安で金融システムが動揺するリスクさげるため、銀行が保有する株式引き取る。
 その総額は時価で3兆円。単に売却しただけでは株式市場の需給に悪影響与える。
 銀行保有株の売却額と同じだけETFを買い入れれば、それを緩和できる。
 売却額と買い入れ額は同じ年3000億円。ETFは当面、JPX日経インデックス400に連動する商品買い入れ。

・日銀、次の一手はいつ。
 JPX日経400の構成銘柄で影響受けそうなもの。買い入れによって株価が動きやすい銘柄。
 日清食HD <2897> [終値6360円]アルフレッサ <2784> [終値2384円]メディパル <7459> [終値2078円]
 ヒューテック <3003> [終値1077円]日本テレビHD <9404> [終値2329円]名鉄 <9048> [終値482円]

・日銀、次の一手はいつ。
 過去の買い入れ分がなく、購入のみで売却がないとみられる銘柄
 ネクソン <3659> [終値1998円]カルビー <2229> [終値4955円]大塚HD <4578> [終値4422円]
 第一生命 <8750> [終値2024.0円]クックパッド <2193> [終値2696円]グリー <3632> [終値581円]

・日銀、次の一手はいつ。
 買い入れ上限が近かった大型REITに追い風が吹いた。
 日本ビルファンド <8951> [終値585000円]18日投資口価格の上昇率4.1%
 ジャパンリアルエステイト <8952> [終値578000円]3.6% ジャパンエクセレント <8987> [終値138600円]3.1%
 日本リテールファンド <8953> [終値234100円]2.9% 福岡リート <8968> [終値204300円]2.9%

・日銀、次の一手はいつ。
 米利上げ、正常化の道険しく。伸びぬ物価、原油安やドル高も懸念材料。

・日銀、次の一手はいつ。
 原油安、新興国の成長にブレーキ。追随利上げでも油断はできず。
 2010年代前半まで2ケタ成長続いていた
 ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの国内総生産(GDP)成長率は15年の推計値でマイナスに転落。
 その後も1ケタ台での成長にとどめる。

・日銀、次の一手はいつ。
 欧州中央銀行(ECB)は春に量的緩和拡大も。低インフレ懸念、ニュージーランドや台湾は利下げ。

・日銀、次の一手はいつ。
 日銀の緩和補完、FRBの利上げ、今後の相場は。

 株式:米株「上昇の公式」企業減益で通じるか。
 米国株の今後の動きを過去の経験則から探ると、
 第2次世界大戦後、1年間に2回以上利上げする「連続利上げ」局面は10回。
 金融政策の仕組みが現在に近い94年以降の3回の利上げ局面平均すると、
 利上げ4か月前から調整入りした株価は開始後2か月で底入れ、利上げが始まって1年後には平均で11.4%上昇。
 金融引き締めが必要になるほどの景気拡大背景に
 「EPS(1株益)が大幅に増え、PER(株価収益率)の縮小打ち消してきた」。(GS証券キャシー・松井氏)
 ドル高や原油安が重荷となり、米主要企業の7-9月の最終利益は6年ぶりの減益に沈んだ。

 金利:一段の低下探る日本。米の上昇も限定的か。
 日本の長期金利は一段と低下しそう。理由は3つ。
 一つは日銀が買い入れる国債の平均残存期間の長期化、幅広い国債の購入対象とすること。
 2つ目は銀行が国債を日銀に売却しやすくなる措置実施。
 3つ目は、今後日銀が償還分を再投資目的に買い入れる国債の金額が増えること。

 為替:ひとまず円安でもくすぶる円高リスク。
 外国為替市場では、ひとまず円相場の緩やかな先安感が広がっている。
 米連邦準備理事会(FRB)が利上げに動き始めたのと対照的に、日銀が金融緩和続ける姿勢確認。
 金利が高い米国にマネーが移り、円安・ドル高が進みやすくなる。
 だが円の実力示す実効為替レートは2008年と同水準の安値圏にあり、下値の余地は限られそう。
 むしろ注意すべきは円高・ドル安に振れるリスク。
 米国の利上げペースが鈍いと市場が判断すれば、「相場の逆回転」が起きる可能性さえある。

・先週末の日経平均株価は日銀の発表で大きく乱高下、1万9000円を3日ぶりに割り込む。
 金融政策決定会合結果発表受け上げ幅一時500円超えも、
 次第に発表が従来の施策補う内容にすぎないとの見方広がり、売り圧力が高まった。
 取引時間中の高安の差は886円、約3か月ぶりの大きさ。
 日銀に大きく振り回された1日に。
 18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅続落、シカゴ市場でn日経平均先物の清算値も1万8780円。
 週明けの相場も波乱の展開となる場面がありそう。

・今週25日に、年内受け渡しが可能な株式売買の最終日迎える。
 今月末で制度の2年目が終わる少額投資非課税制度(NISA)では、
 なお2015年分の非課税枠100万円を使い切っていない個人投資家も多い。
 25日までに株式や投資信託の駆け込み需要が膨らみそう。

・松井証券 <8628> [終値1117円]NISA口座で買い付け金額の多い銘柄。
 1位みずほFG <8411> [終値243.4円]配当利回り3.1% 2位三井物産 <8031> [終1427.5円]4.5%
 3位三菱UFJFG <8306> [終値758.2円]2.4% イオン <8267> [終値1831.5円]1.5%
 5位キャノン <7751> [終値3680円]4.1% 6位ゆうちょ銀 <7182> [終値1766円]2.8% 
 7位日本郵政 <6178> [終値1928円]2.4% 8位日経平均レバレッジインデックス <1570> [終値15090円]-%

・発掘実力企業:ネット社会を支える(26)アイリッジ <3917> [終値5120円]
 「オンライン・ツー・オフライン(O2O)」サービス展開。顧客の属性に応じたクーポンの配信、
 会員証やポイント管理などの機能を、小売店中心とした企業のスマートフォン用アプリに提供する事業が柱。
 提供先アプリの利用者数は10月末時点で延べ約2700万人。前年同月比7割増ほどのペースで伸び続く。
 低予算で導入できる中小企業向けのパッケージ商品の準備も進める。
 中長期で成長エンジンになりそうなのは金融とIT(情報技術)融合した「フィンテック」分野。
 銀行向けでも「popintfo」の導入広がってきたほか、スマホによる決済サービス「C-lese」開発中。
 17日には暗号通貨技術テックビューロ(大阪市)と提携、フィンテック関連のスマホアプリを共同開発へ。

・会社がわかる 特集東鉄工 <1835> [終値2860円]快走中。
 首都直下地震に備え、東日本旅客鉄道(JR東日本) <9020> [終値11365円]が進める耐震補強工事のほか、
 2020年の東京五輪に向けた駅舎改修や東北新幹線のレール交換なども控える。 
 財務基盤、自己資本比率55%達し、ピークの03年3月末に279億円あった有利子負債は09年3月末以降ゼロ。
 JR東を最大顧客に抱える強みが生きる。

・ニューヨーク原油先物相場が下げ足速めている。
 金利のつかない原油が投機筋から売られ安くなっているほか、需給のゆるみが下落に拍車かけている。
 新興国の景気先行きに不透明感が強く、米国では暖冬が続いているため需要の増加は見込みにくい。
 一方、産油国は減産見送り、米国ではシェールオイルの生産も高止まり。
 1バレル20ドルのシナリオも現実味増している。

・日経平均株価が下落基調。先週は243円安と3週連続下落。
 2015年最大イベント米利上げの直後1日こそ300円超す上昇も、
 想定外に市場が混乱したのは18日に日銀が打ち出した新施策。
 「下げ止まらない原油価格」もその一因。
 もっとも市場は弱気一色というわけではない。期待集めているのは日本企業の堅調な業績。
 バンクオブアメリカ・メリルリンチが15日、12月の世界ファンドマネージャー調査、
 今後1年間に資産配分を基準より高くしたい市場として、日本株は米国株などを上回り、欧州株に次ぎ魅力的。
 中国経済は中央銀行の追加緩和策でひとまず落ち着き取り戻している。
 今週からは休暇をとる市場参加者が増え、思惑で相場が大きく振れやすい点は注意が必要。

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は1万9000円挟んだ方向感を欠き、
 変動の大きい神経質な展開になりそう。
 今週は目立ったイベントに乏しく、相場を支える材料は見当たらない。
 年末に近づくにつれ売買高、売買代金とも低調になる可能性高い。
 大型のM&A(合併・買収)や業界再編、新薬開発など個別の材料に反応して株価が上げたり下げたりしやすくなる
 「年末特有の『もちつき相場』」になると予想される。
 株式市場で好業績に対する期待が高い内需株の物色が目立つ。
 そんな中、今週発表される全国コンビニエンスストア売上高やスーパー売上高は注目材料。
 原油価格にも注目が集まる。
 日経平均の直近安値(12/15 1万8565円)の水準で押し目買いが入れば相場の底堅さを示すことになる。

・Wall Street:今週の米株式相場は、原油相場の先安観が重荷となり、上値が重い展開となりそう。
 米国では本格的にクリスマス休暇に入って市場関係者が少なくなる。
 売買が細る中、予想外のニュースに反応、相場が荒い値動きとなる可能性がある。の動きを見ながら今週も
 投資家心理が悪化しており、原油価格原油安が続けばリスク資産とされる米国株の売り圧力が強まりそう。
 今週、米国の経済指標で注目集めるのは住宅関連。
 22日に11月の中古住宅販売件数、23日に11月の新築住宅販売件数発表。

・ランキング:東証1部、時価総額500億円以上、12/1終値からの株価上昇率ランキング

 1位アイスタイル <3660> [終値2250円 +210]12/1比株価上昇率 47.2% 中国向け事業などの成長期待。
 
 2位一休 <2450> [終値3415円]37.1% 高めの公開買い付け額にさや寄せ。

 3位沢井製薬 <4555> [終値8300円]17.6% 後発薬が好調。

 10位タカラトミー <7867> [終値749円]12.1% 新商品続々、攻めの姿勢に評価。 

 17位日新電機 <664> [終値971円]10.5% 有機EL関連銘柄として注目。 

 29位ハウス食品G <2810> [終値2346円]8.0% 株式持ち合い解消に期待感

 31位東急建設 <1720> [終値916円]7.3% 建築工事の採算改善進む。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち19指数が上昇。

上昇1位ギリシャ週間騰落率7.7%(14年末比騰落率▲24.6%)2位上海4.2%(10.6%)
 3位トルコ3.1%(▲15.5%)4位ドイツ2.6%(8.2%)
下位25位アルゼンチン▲10.8%(32.9%)24位ブラジル▲3.0%(▲12.2%)23位ロシア▲1.5%(▲3.2%)
 22位日本▲1.3%(8.8%)20位米国▲0.8%(▲3.9%)

 2014年末比騰落利率 1位アルゼンチン32.9% 2位上海10.6% 3位日本8.8% 
 4位フランス8.3% 5位ドイツ8.2% 6位ベトナム4.1%
 
 最下位ギリシャ▲24.6% 24位トルコ▲15.5% 23位インドネシア▲14.5% 
 22位タイ▲14.2% 21位ブラジル▲12.2% 21位台湾▲11.3%

(日経ヴェリタス)

———————————————————————–

株式会社アスリーム
INTERNET MEDIA OF INVESTMENT NEWS             
  〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-14-5      

URL : http://koronoasa.com/
———————————————————————–

記事の続きはコロ朝プレミアムで!

コロ朝プレミアム入会はこちらから