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扉を開いて(日本株「適温相場」に試練)


2016年11月6日(日)晴れ
・日本株「適温」に試練 トランプリスク再燃、揺れる市場。
米国最大級の日本株上場投信(ETF)運用・販売する「ウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジ・ファンド」、
(米機関投資家や個人が為替ヘッジしながら日本株に投資するツールとして有名)
秋口から資金流出が緩やかになり、10月末まで4日連続の流入超に転じたものの、11月再び流入が止まり流出超に。

米大統領選でクリントン候補が勝利、
米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げすれば円安・日本株だかが市場関係者のメーンシナリオ。
だが米連邦捜査(FBI)がクリントン候補の私用メール問題再捜査でトランプ候補が一気に支持率追い上げ、事態一変。
米市場、過激な政策掲げる「トランプ大統領」を警戒。米国株は4日、約4カ月ぶりの安値に。
将来の値動き予想する「VIX指数」が3日に22台と、
同じく「想定外」だった英国の欧州連合(EU)離脱決定以来の水準へ上昇。

・日本株「適温」に試練 トランプリスク再燃、揺れる市場。
リスク回避の流れは東京市場にも及び、円は一時1ドル102円台まで買われ、
半年ぶりの高値圏にあった日経平均株価は、4日半月ぶりに1万7000円台割り込む。
市場はトランプ大統領誕生なら「1ドル90円台」との声も。

・日本株「適温」に試練 トランプリスク再燃、揺れる市場。
もっとも、悲観一辺倒でもなく、円高が重荷になってきた日本企業の2016年4-9月期決算で底入れ感も出始めた。
「トランプ候補が勝つリスク高まり、相場が弱含めば押し目買いのチャンス」との声も。
冷静な銘柄選びの重要性が一段と高まる。

・日本株「適温」に試練 株高持続 3つの障壁
世界的な「適温相場」の恩恵が日本にも及んできたところでの「トランプリスク」が再燃。
日経平均は1万7000円を割り込むも、海外マネー回帰の兆しや底堅い企業業績など好材料も。
「不透明な米大統領選」「ドル独歩高の副作用」「原油安リスク」

・日本株「適温」に試練 株高持続 3つの障壁

不透明な米大統領選:市場の動揺が大きくなったのは事前予想でクリントン優位織り込み、
「トランプ大統領」を可能性は低いが、実現すれば大きな影響受ける「テールリスク」とみなしてきたから。
それだけに支持率拮抗が判明したとたん、リスク回避の動きが一段と強まった。
両候補の政策では、クリントン候補は金融規制強化掲げ「経済成長にはネガティブな政策」tの指摘も。
どちらが勝っても政権運営に安定を欠くリスクを市場は警戒。

ドル独歩高の副作用:ドルの総合的な実力示す指数は10月末に、100日に近づき、
2000年代初頭以来の高水準記録した1月以来、高止まり。
トランプ大統領が浮上した今でも市場が予想する12月利上げ確率は7割弱。
反グローバル化の世論背景に実は両候補ともドル安志向掲げている。
どちらが勝っても中期的にはドル安・円高が意識され、日本株には重荷と。

原油安リスク:産油国の減産合意材料に1バレル50ドル台まで上昇も、足元ではその実効性が疑われ、買いの勢い鈍る。
2日、米エネルギー情報局(EIA)10/28時点の在庫は前週比1442万バレル増と週間では1982年以降最大の伸び。
最大消費国の米国の需要減退が続けばエネルギー関連企業の業績悪化通じてマインド冷やす恐れも。

・日本株「適温」に試練 リスク「選考」「回避」投資家惑う。
トランプ候補の支持率上昇は世界の投資マネーの流れに大きな変化もたらした。
米S&P500種株価指数は1980年以来の9日続落、リスク資産売られる一方、国債や金など安全資産が買われた。
7/8から10月末までの主要資産の指数の上昇率を見ると、日経平均株価(15%)や新興国株(9%)。
一方、利回り追求の流れで買われてきた資産の下落が目立つ。新申告不動産投信(REIT)は8%下落。
今後のマネーの流れについては、投資リスク「選考」と「回避」のどちらに向かうかで、市場の見方分かれる。
カギは米金利の先行き。10年物国債利回りの1.8%は、すでに12月利上げ織り込んだ水準。
米金利が上昇すればREITや高配当株、低ボラティリテイ株など「債券代替」で買われていた資産は相対的な魅力が薄れる。
日本株は、過去の米国利上げ局面では、99年6月~00年5月、2004年6月~06年6月といった利上げ局面では日経平均は上昇。
輸出増と円安の2重の追い風につながる。日本株は「世界の景気敏感株」促えられており、買われやすく。

・日本株「適温」に試練 今期業績に底入れ感
発表がピーク迎えた2016年4-9月期決算、4日までの集計で経常利益前年同期比15%減、上期では4年ぶり減益に。
そうした中でも、円高の逆境に負けない底力見せる企業も目立ち、悪い決算出しても「悪材料出尽くし」のケースも。
今期業績に底入れ感強まる一方、市場では来期の増益への期待が高まりつつある。
東証1部の予想PER(株価収益率)は約15倍、約20倍の米国と比べ割安感も。
米大統領選の結果が出るまでは投資家がリスク取りにくい状況も、日本株は再び上値追う余地はある。

・日本株「適温」に試練 構造改革やM&A、市場を刺激。
成長シナリオに期待、資金流入。
日経平均株価が直近安値(1万6449円)付けた9/3から11/4までの主要銘柄の上昇率、
構造改革やM&Aに取り組んだ銘柄が上位に並ぶ。
上場企業の手元資金は100兆円超。資本効率の改善進めば、日本株への資金流入が拡大する可能性も。

・日本株「適温」に試練 9月末比株価上昇した主な銘柄。(11/4終値比較 時価総額3000億円以上)

1位カルソニックカンセイ <7248> [終値1316円]上昇率41.4% 投資ファンドKKRが優先権得たと。

2位SUMCO <3436> [終値1087円]32.4% 3位きんでん <1944> [終値1415円]22.0%

4位ルネサスエレク <6723> [終値742円]20.9% 5位旭化成 <3407> [終値959.8円]19.9%

・金の国際相場が急上昇。ニューヨーク市場の先物価格は1トロイオンス1300ドル台と1カ月ぶりの高値圏。
市場はリスク回避の姿勢強めているため。
きっかけは1日に公表された米大統領選の一部世論調査。トランプ氏が支持率で逆転。
クリントン氏優位は揺るがないとみていた市場は混乱、金買いに走る。
4日雇用統計発表、12月の利上げ後押しする内容で、本来なら金の下げ材料も、反応は鈍く。
6月の英国の欧州連合(EU)離脱決定時には1日で70ドル近く跳ね上がった。
「トランプ大統領なら金は急騰、1400ドル試す」とも。
米大統領選の後も金には強材料多い。
12月利上げが実施されても、次の利上げは不透明。
欧州では英国のEU離脱問題やドイツ銀行の金融不安など懸念山積。

・米連邦準備理事会(FRB)、次回12/13~14日に米連邦市場公開委員会(FOMC)での利上げへ臨戦態勢整えようとしている。
焦点の賃金・物価情勢が改善してきたため。
「トランプリスク」は計算外。4日発表の10月の雇用統計も利上げに追い風。

・注目企業ここが知りたい アサヒグループ <2502> [終値3649円]海外事業拡大。
10月西欧ビール4社を約2645億円で買収。海外需要取り込む体制づくり急ぐ。
株価安定、上値は重く。良くも悪くもサプライズ少なく。成長性のアピールがカギ。

・「トランプリスク」高まった2日以降、環太平洋経済連携協定(TPP)恩恵関連銘柄は下落。

農業:クミアイ化 <4996> [終値555円]1日比騰落率 ▲% 8月末から11/1までの騰落率 3.5%
井関農 <6310> [終値246円]▲6.1% 0.8% クボタ <6326> [終値1623.0円]▲4.5% 12.1%
林兼産 <2286> [終値874円]▲3.9% 8.2% 日本農薬 <4997> [終値557円]▲3.6% 13.6%

食品:明治HD <2269> [終値10350円]▲2.0% 13.4% 六甲バター ▲1.8%  5.8%

医療関連:オリンパス <7733> [終値3505円]▲6.5% 10.8% 富士フイルム <4901> [終値3941円]▲1.7% 3.2%

物流:郵船ロジ <9370> [終値985円]▲6.4% 2.5% 東洋埠頭 <9351> [終値168円]▲2.9% 20.1%

自動車:マツダ <7261> [終値1570.0円]▲8.2% 0.3% トヨタ <7203> [終値5698円]▲6.2% ▲2.7%

日経平均株価▲3.1% 3.3%

・米大統領選の結果は日本時間9日に判明する見通し。
英国の欧州連合(EU)離脱決定時のような市場の混乱懸念する声が日増しに高まる。
トランプ候補だけでなく、クリントン候補もTPPには否定的。
だが「米国務長官時代は推進派で、当選したらオバマ大統領よ同様の政策路線をとるという見方も出ている」
(SBI証券藤本誠之シニアマーケットアナリスト)。

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は、米国大統領線次第で大きく振れる展開に。
市場のメーンシナリオはクリントン氏勝利。その場合、日経平均は1万7000円台回復、1万7500円との間で推移。
トランプ氏勝利では、為替相場が円高進行し、日経平均は1万6000円前後で推移と。
「トランプ氏勝利で悪影響があっても一時的」との指摘も。
今週はトヨタ <7203> [終値5698円]日産自 <7201> [終値1011.5円]など決算発表控える。
「下期以降は円高でメリットが薄れる。企業業績は回復基調」とも。

・Wall Street:今週の米株式相場は8日投開票の大統領選次第。
ダウ工業株30種平均は1週間で1.5%下落。S&P500種株価指数は。先週末9日続落(36年ぶり)。
投資家は大統領選投票日前にリスクオフの姿勢強めた。
大統領選の結果が判明するまで投資家は動きづらく。
市場関係者はクリントン氏が当選すれば安心感からリスクオン姿勢強まると。
逆にトランプ氏当選すれば市場は大混乱するとの懸念が出ている。
先週の株式相場が下落したのは、トランプ氏当選見込み、株式を空売りする投資家が増えたからとの見方も。

・ランキング:鉱工業生産指数に株価が反応しやすい企業。

1位関東電化 <4047> [終値847円]対工業生産指数感応度 3.195 需要旺盛で上方修正期待

2位日新製鋼 <5413> [終値1362円]2.577 3位東和薬品 <4553> [終値3820円]2.157

8位OBCC <4733> [終値4910円]1.920 中小のシステム投資に反応

27位ウシオ電機 <6925> [終値1330円]1.505 液晶関連、中国で底堅く

39位タクマ <6013> [終値943円]1.411 バイオマス発電施設好調
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち1指数が上昇。

上位1位中国週間騰落率0.68% 2位タイ▲0.58% 3位インドネシア▲0.88% 4位シンガポール▲0.98% 5位マレーシア▲1.32%
下位25位イタリア▲5.80% 24位トルコ▲5.19% 23位英国▲4.23% 17位日本▲3.10% 7位米国▲1.50%

・デフレでも稼ぐ企業。好調な内需企業を抽出すると、3つのキーワードが浮かぶ。

地方発
セリア <2782> [終値8260円]時価総額5年で19倍。
POS(販売時点情報管理)使った自動発注システム取り入れ。
クスリのアオキ <3398> [終値5230円]コスモス薬品 <3349> [終値22720円]もの地方企業上位。

ニッチ攻略
ディップ <2379> [終値2572円]紙媒体抱える大手尻目に、スマホ向け竿と運営いち早く成功。
日本ライフライン <7575> [終値5110円]循環器向け医療機器手掛けるニッチ企業。
やまみ <2820> [終値1630円]大手小売り向け業務用豆腐など生産・販売。
スノーピーク <7816> [終値3465円]「スノーピークの商品使うアウトドアはお金が余りかからない」

定番のブランド力
カルビー <2229> [終値3645円]シリアルの「フルグラ」が消費者から根強い支持。
良品計画 <7453> [終値22570円]化粧品や食品伸びる。
ポーラ・オルビスHD <4927> [終値7930円]時価総額5倍。最上位シリーズ「B.A」好調。

(日経ヴェリタス)

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