
政治の秋 実り育む
- 2018年09月16日
- 日経ヴェリタス
2018年9月16日(日)くもり
・政治の秋 実り育む リスクの先に見える株高
世界の市場がかたずをのんで見守る11月の米中間選挙。
米政治サイトなどで勝敗予測が飛び交う中、政治学者加藤創太氏「共和党の下院敗北が濃厚だ」と指摘。
最近では上下両院とも民主党が過半数制すとの読みも飛び出す。
仮に下院で共和党が過半数を奪われると、議会が権限持つ予算編成などで民主党との政策調整が不可欠となり、
「財政政策の自由度は下がり、強硬な貿易政策もエスカレートする可能性がある」とも。
民主党は攻勢を強め、トランプ氏は議会から制約されにくい外交へ活路見出すからだ。
・政治の秋 実り育む リスクの先に見える株高
次に日本の自民党総裁選。内外の投資家にとって最大の関心ごとは3選濃厚な安倍首相のアベノミクス再点火。
各世論調査でも安倍3選はゆるぎない。
2019年の参院選や消費増税をにらみ、経済重視の軸足がぶれないかがカギ。
・政治の秋 実り育む リスクの先に見える株高
欧州を見ても不安要素は少なくない。
欧州連合(EU)の盟主ドイツでは10月中旬にバイエルン州議会選挙があり、
極右政党の台頭がメルケル首相の求心力をそぐ懸念がある。
英国ではEUからの「無秩序離脱」リスク高まり、イタリア政府とEUの予算編成を巡る対立など火種はくすぶる。
・政治の秋 実り育む リスクの先に見える株高
予測しにくい政治リスクはマネーの勢いをそぐ。
18年の年明けに日経平均株価が2万4124円の年初来高値を付けて以降、
日本株はトランプ氏の不規則発言や貿易戦争といった政治リスクに悩まされ続けてきた。
・政治の秋 実り育む リスクの先に見える株高
しかし、米共和党の大敗といった波乱がなく、一連の政治イベントを無難に通過すれば視界は開けてくる。
戦後、中間選挙の半年後は例外なく米株高となる経験則、
近年も12年の第2次安倍政権発足後、16年の米大統領選後はいずれも半年で2ケタの上げを演じた。
「選挙後は買い」とされる由縁。
実際、14日も海外勢の買いが入り、日経平均が2万3000円台に乗せ、約7カ月半ぶりの高値を付ける原動力となった。
政治リスクの深い霧が晴れた先。
そこに10月下旬からの4-9月期決算で堅調な企業業績が確認できれば
株高の確度はぐっと上がり、試練に育まれた分、秋の実りはより大きなものになる可能性がある。
・政治の秋 実り育む 各国の選択、市場どうなる。
市場が注目する秋がやってきた。米国は11月に中間選挙を控え、日本は自民党総裁選挙後の政策が焦点に。
欧州にも市場を揺るがす火種はくすぶる。秋の先には何が待つか。
・政治の秋 実り育む 各国の選択、市場どうなる。
『米国』トランプ相場再点火なるか。中間選挙、共和党が過半数死守できるかが焦点。
【シナリオ①】「ねじれ」復活 上下両院のいずれかで民主党が過半数
米政治サイトのリアル・クリア・ポリティクス予想(11日時点)によると上院は共和党、下院は民主党がリード。
政権と議会の多数派が異なる「ねじれ」が生じると、予算編成で与野党の調整が必要になる。
歳出拡大で「財政赤字は通常より高水準のまま推移し、長期金利の上昇圧力となる」との声がある。
株価への影響は短期と中期に分けてみる必要がある。
仮にねじれが復活しても「好調な企業業績や個人消費を背景にしばらくは米株高が続く」との見方が多い。
半面、中期でみると米金利が再び上昇し始めれば個人消費や投資を冷やし、
20年ごろとみられる米景気の減速を早めに織り込みに行く可能性がある。
市場の焦点の一つはトランプ氏の通商政策に変化があるかどうか。
・政治の秋 実り育む 各国の選択、市場どうなる。
『米国』トランプ相場再点火なるか。中間選挙、共和党が過半数死守できるかが焦点。
【シナリオ②】共和党が上下両院で過半数を確保
4年に1回の中間選挙で現職大統領の率いる政党が下院で議席を伸ばしたのは戦後2回、上院では4回にとどまる。
共和党が今回、両院で過半数を維持すればトランプ氏の約2年間にわたる政権運営に米国民がお墨付き与えたことになる。
上下両院で現状維持となれば市場では「サプライズ」となる。
政権運営は安定し、大型減税第2弾の可能性が高まり、景気拡大はさらに延命される。
16年の大統領選、17年末のトランプ減税時に続く「トランプ相場第3幕」となりそう。
しばしばらまき的な政策が増えるため、この場合も悪い金利上昇の懸念は残る。
・政治の秋 実り育む 各国の選択、市場どうなる。
『米国』トランプ相場再点火なるか。中間選挙、共和党が過半数死守できるかが焦点。
【シナリオ③】民主党が上下両院で過半数を奪還
トランプ政権は死に体(レ―ムダック)になる。
上下両院は議会の調査権を行使し、
トランプ氏や周辺のカネや女性関係についての疑惑を捜査する特別委員会立ち上げる可能性もある。
政権運営は不安定になり、大型減税やインフラ投資の拡大も難しくなり、トランプ相場は終わりを迎えかねない。
トランプ氏は議会の制約が小さい外交政策で強硬姿勢をさらに鮮明にする可能性がある。
・政治の秋 実り育む 各国の選択、市場どうなる。
『日本』経済と憲法改正、バランスが焦点。市場関係者の注目点は3選実現した後の安倍首相の政権運営のバランス感覚。
【シナリオ①】圧勝、アベノミクス再点火へ
総裁選は国会議員票405票、党員・党友による地方票405票の合計810票を争う。
首相は議員票の8割を固め、地方票でも過半数確保狙う。
石破氏への支持の広がりは今のところ限られ、首相陣営でも「勝ち方が問題」との声がもれる。
市場のメーンシナリオは首相が圧勝の余勢を駆って大型経済対策打ち出すというもの。
来年10月には消費増税が控える。「思い切った駆け込み需要の反動減対策も講じたい」と述べ、景気対策の期待は高い。
「現職勝利は株買い、として海外投資家に刷り込まれている」。
ここ数年の国政選挙では与党が勝利すると政権の安定や大胆な構造改革を期待した海外勢の買いで日本株は上げてきた。
企業業績は好調で、10月下旬から本格化する2018年4-9月期決算発表では業績見通しの上方修正が相次ぐ可能性がある。
総裁選が無事に通過すれば政治リスクの霧が晴れ、
日経平均株価ベースでPER(株価収益率)が13倍前後に切り下がった日本株の割安感に投資家の目が向きそう。
経済対策によるアベノミクス再点火が加われば株高はさらに加速しそうだ。
・政治の秋 実り育む 各国の選択、市場どうなる。
『日本』経済と憲法改正、バランスが焦点。市場関係者の注目点は3選実現した後の安倍首相の政権運営のバランス感覚。
【シナリオ①】憲法改正前のめり、経済置き去りの懸念。
市場は憲法改正めぐる首相発言を注視する。
首相は14日の討論会で「戦後70年、1度も行えなかった憲法改正に挑戦する」と強調。
来年春には天皇陛下の退位・改元や統一地方選も控え、スケジュール的に改憲議論を進めるのは困難との見方もあるが、
安倍首相の頭の中の「改憲カレンダー」には注意が必要。
石破氏が逆転勝利を収める可能性は低いとの見方は多いが、
得票数で石破氏が善戦した場合、首相の求心力低下を招くリスクには注意。
・政治の秋 実り育む 各国の選択、市場どうなる。
『欧州』火種はあちこち
期限切れ迫る英国の欧州連合(EU)離脱交渉、税制赤字への警戒が広がるイタリアの予算編成、
極右が勢い増すドイツ州議会選挙など。
市場では「最悪のシナリオは避けられる」との楽観論も広がっているが、どう転ぶかは最後まで読み切れない。
安心しきった市場参加者が不意を突かれれば、動揺が一気に広がるリスクもある。
・政治の秋 実り育む
選挙と株価には無視できない関係がある。
総選挙や国民投票といった重要イベントは国の行方左右するので当然と言える。。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
・米アップルは9/21から順次、スマートフォン(スマホ)「iPhone」の新機種3種売り出す。
6.5インチの大画面を搭載した機種は1099ドル(約12万3000円)と、これまでのiPhoneで最高値。
昨年発売した999ドル「X(テン)」で平均販売価格が上がるのを目の当たりにしてきた株式市場には
集積拡大への期待が広がるが、画面の大きさ意外に目新しい点は乏しく、買い替えを促すには力不足との声も出ている。
・仮想通貨価格の下落が止まらない。
情報サイトのコインマーケットキャップ、仮想通貨全体の時価総額は
1月につけた過去最高の約8350億ドル(約93兆円)から約8割減り、12日には約1860億ドルとなった。
特に下げが激しいのはビットコイン以外の仮想通貨(オルトコイン)。
仮想通貨への投機ブームが後退、市場関係者は成長性に疑念抱き始めている。
ビットコインは2017年12月に1ビットコイン=2万ドル近辺の最高値を付けたがその後、一時5000ドル台まで下落。
足元では6000ドル強で推移。
これに対し、オルトコインの代表格イーサリアムは今月12日に170ドル近辺まで落ち込んだ。1月のピークから約9割下落。
・安室奈美恵さんが16日に引退する。
経済効果は500億円超えるとの見方も。
昨年11月に発売したCDは200万枚を突破。今年8月末発売のライブ映像収録したDVD+ブルーレイも100万枚超。
発売元のエイベックス <7860> [終値1486円]の株価はDVD発売前日比5%近く上昇。
・フォーカス 破たん 予兆は見抜けるか。
はれのひ、ケフィア事業振興会、日本海洋掘削など、世間を騒がせる企業破たんが増えている。
破たんによって、債権者や株主は大きな損失を被る。
投資リスク軽減のためにも予兆のポイントを抑えてみよう。
【予兆1】損益を見る。
2017年に倒産した企業(3年間の決算情報がある348社)のうち、減収だった企業は約7割。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
【予兆2】負債を見る。
貸借対照表(バランスシート=BS)着目。企業の安全性測る指標の一つに負債比率がある。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
【予兆3】キャッシュフローを見る。
現金の出入りが分かるキャッシュフロー(CF)計算書。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
・ルネサスエレクトロニクス <6723> [終値725円]11日、
同業のインテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)を約7330億円で買収すると発表。
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・発見中小型成長株 日本商業開発 <3252> [終値1816円]
「底地(借地権付きの宅地)」への投資に特化した独特の手法で成長。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
・パイオニア <6773> [終値107円]12日、
アジアで活動する投資ファンド、ベアリング・プライベート。エクイティ・アジアから支援受けると発表。
苦境のパイオニアになぜファンドが救いの手を差し伸べたのか。その答えの1つはグループ会社にある。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
・MARKETS STOCK 14日の株式市場で日経平均株価が7カ月半ぶりの高値をつける中、
前年からのけん引役だった半導体関連株失速。
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・MARKETS STOCK 仮想通貨
インターネット上の仮想通貨ビットコインの戻りが鈍い。
情報サイトコインディスクによるとドル建て価格は日本時間14日時点で1ビットコイン=6500ドル前後で推移。
8日に一時6100ドル程度まで下落。その後、個人投資家の押し目買いで持ち直した。
情報サイトコインマーケットキャップによると、仮想通貨全体の時価総額が一時2000億ドル下回り今年最低水準になった。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち19指数が上昇。
米中貿易摩擦への警戒感が一旦和らぎ、割安感の強まっていた市場を中心に資金戻す動き広がった。
上位1位ロシア週間騰落率4.21% 2位日本3.53% 3位ベトナム2.32% 4位イタリア2.14% 5位タイ1.94% 14位米国0.92%
下位25位フィリピン▲2.44% 24位ブラジル▲1.29% 23位ポーランド▲1.12% 22位インド▲0.78% 21位南アフリカ▲0.77%
・米中貿易摩擦 日本企業にも影響本格化
米中貿易摩擦で注目される主な銘柄
影響が懸念される企業
工作機械・ロボット
ファナック <6954> [終値21690円]工作機械などの頭脳担う数値制御(NC)装置に強み 株価騰落率昨年末比▲20%
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
非鉄
住友鉱山 <5713> [終値3685.0円]銅鉱山に多くの権益持つ ▲29%
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建機
コマツ <6301> [終値3111.0円]需要変動に合わせ世界の拠点 ▲24%
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化学
旭化成 <3407> [終値1593.0円]米国向け樹脂原料の生産を中国から日本に移管 10%
信越化 <4063> [終値9582円]基礎化学品を増産 ▲16%
自動車
トヨタ <7203> [終値6848円]メキシコ生産ピックアップトラックの現地生産部品比率引き上げ課題 ▲5%
ホンダ <7267> [終値3217.0円]高級車「アキュラ」の中国生産進める ▲17%
日産自 <7201> [終値1060.0円]北米自由貿易協定(NAFTA)見直しや日米貿易摩擦が懸念 ▲6%
自動車部品
ショーワ <7274> [終値1615円]米国生産拠点で使用の中国からの輸入は金額ベースで数% 15%
アイシン精機 <7259> [終値5150円]貿易摩擦拡大なら最大400億円の負担増も ▲19%
デンソー <6902> [終値5436円]貿易摩擦拡大なら最大800億円の負担増も ▲20%
鉄鋼
新日鉄住金 <5401> [終値2178.0円]米国向け輸出は全体の2% ▲25%
JFEHD <5411> [終値2348.5円]中国経済の成長鈍化で鉄鋼の値崩れ懸念 ▲13%
影響が限られる企業
食品・医薬
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
日経ヴェリタスを含め、日経新聞、日経産業新聞、日刊工業新聞
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