【扉を開いて】緑で化ける素材株

2021年9月19日（日）晴れ

・緑で化ける素材株　日経平均31年ぶり高値　カーボンゼロ　次の主役は
14日、日経平均株価は2月につけた年初来高値を上回り、1990年8月以来約31年ぶりの高値を付けた。
上昇相場を下支えしたのは景気敏感株とされる化学株など素材関連銘柄。
信越化　<4063> ［終値21325円］や日産化学　<4021> ［終値7060円］が上場来高値を更新し、
業種別日経平均の「化学」は半年ぶりに過去最高値を付けた。

・緑で化ける素材株　日経平均31年ぶり高値　カーボンゼロ　次の主役は
2021年の株式相場の主役の変遷が目まぐるしい。
5～6月にトヨタ　<7203> ［終値10020円］など自動車株、
8月は日本郵船　<9101> ［終値10350円］など海運株が買われた。
9月に入って素材関連銘柄が目を覚まし、相場全体をけん引している。

・緑で化ける素材株　日経平均31年ぶり高値　カーボンゼロ　次の主役は
投資家が素材関連銘柄に注目するのは、
政府が掲げた「2050年に温暖化ガス排出量実質ゼロ」の目標達成に向けて、製造業が変革を迫られているから。
日本の化学大手は、研究開発に人員を手厚く配置し、地道に「種まき」を続けてきた。
脱炭素に貢献できる、綺羅星のような優れた技術がどこに隠れているのか。
投資家はその「芽」を見極める「目」が欠かせない。

・緑で化ける素材株　日経平均31年ぶり高値　カーボンゼロ　次の主役は
素材開発の現場にも革命が起き始めている。
人工知能（AI）を活用し、大量のデータから新素材を探索するマテリアルズ・インフォマティクス（MI）と呼ばれる手法の導入が進む。
いわば素材開発のデジタル・トランスフォーメーション（DX）で、
研究者の経験や勘に頼っていた従来手法に比べ時間やコストを大幅に削減できる。
日本の素材産業はリチウムイオン電池や青色発光ダイオード（LED）など世界を変える製品を生み出してきた。
さらなるイノベーションで「カーボンゼロ」への歩みを進められるか。
ニッポンの素材力を点検する。

・緑で化ける素材株　株上げる革新　芽吹くか
いま地球が直面する最大の課題は、カーボンゼロに向けた具体的な取り組み。
ニッポンの素材産業が磨きに磨きをかけてきた技術力を発揮する時が来た。

・緑で化ける素材株　株上げる革新　芽吹くか
【植物由来】化学業界は巨大プラントを使う化学合成のプロセスで、大量の二酸化炭素を排出せざるを得ない。
日本の化学大手の間では、この「宿命」に逆らうべく、植物などの生物を活用することで二酸化炭素を抑える挑戦が広がっている。
三井化学　<4183> ［終値4015円］食用油からメガネレンズ材料「Do Green（ドゥ・グリーン）」手掛ける。
住友化学　<4005> ［終値608円］微生物でスマホフィルム「ヒヤリン」開発。
三菱ケミカル　<4188> ［終値1043.5円］植物由来の「イソソルビド」を主原料のプラスチック「DURABIO（デュラビオ）」展開。
東レ　<3402> ［終値731.4円］ポリエステル繊維に植物由来原料導入。
日本製紙　<3863> ［終値1251円］紙原料からつくった蓄電装置（キャパシター）開発。

・緑で化ける素材株　株上げる革新　芽吹くか
【EV革命】カーボンゼロに向けた道のりに欠かせないのが自動車の電動化。
航続距離を伸ばすために車自体の「軽さ」がカギとなる。
「車の革命」はニッポンの素材力が多きに発揮される局面。
神戸製鋼所　<5406> ［終値710円］モーターの重さを従来比2割軽くできる新鋼材を開発。
信越化学　<4063> ［終値31325円］EVのリチウムイオン電池や半導体が発する熱を吸収する放熱用シリコーンの大手。
約15％軽量化した新製品開発。100億円投じ群馬事業所（群馬県安中市）のシリコーン製造設備増強。
大王製紙　<3880> ［終値2238円］「車体を約100KG軽量化できる可能性がある」とセルロースナノファイバー（CNF）配合複合樹脂売り込む。
旭化成　<3407> ［終値1265.0円］塗装工程で、排出量を1割減らせる素材技術を改良、26年にも量産へ。
三菱ケミカル　<4188> ［終値1043.5円］と日本製鋼所　<5631> ［終値3040円］共同で　「走るコンピューター」と呼ばれる
EVの様々な半導体の消費電力を抑える次世代半導体基板「窒化ガリウム」基板の量産に向けた実証実験始める。
22年のサンプル出荷、24年3月期以降の量産出荷目指す。

・緑で化ける素材株　株上げる革新　芽吹くか
【炭素パワー】炭素が持つ力を生かし、二酸化炭素を取り除く「炭素で脱炭素」の仕組みを、
ビジネスチャンスに発展させようという動きもある。
炭素繊維は世界最大手の東レ　<3402> ［終値731.4円］帝人　<3401> ［終値1656円］
三菱ケミカルHD　<4188> ［終値1043.5円］の日本勢が世界市場で存在感発揮。
東レは炭素繊維の構造材使い、工場から出る排ガスなどから二酸化炭素を分離できる特殊な膜を開発。
三菱ケミカルは最短1分で硬化できる炭素繊維強化プラスチック（CFPR）の中間材開発。
帝人は2011年、車体骨格がすべてCFRPでできたコンセプトカーを作った。現行の鉄鋼骨格に比べ約5分の1。

・緑で化ける素材株　株上げる革新　芽吹くか
「実験データや論文解析→素材の設計図考案」全て自動
「マテリアルズ・インフォマティクス（MI）」で開発早く効率的に。
素材各社はMIへの取り組みを強化する。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・総裁選4候補　経済政策ここに注目
構造改革の河野氏、コロナ対策の岸田氏、デフレ脱却の高市氏、多様性の野田氏。

・イノベ企業ファイリング　フォースタートアップス　<7089> ［終値4560円］新興企業　ヒト・カネの両面支援
スタートアップ企業向けの人材紹介サービスを手掛ける。
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・ここが知りたい　オービック　<4684> ［終値23840円］システム刷新需要で快進撃。
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/

・29日上場IPO　プロジェクトカンパニー　<9246> ［公募価格2650円］
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・MARKET　政治の秋、騰勢日本株の持久力は
強気派「新政権の政策追い風」　慎重派「経済対策織り込み済み」
市場では「上昇が続く」との見方と「上昇は一服する」との見方が交錯。
政治の季節は秋には終わる。
年末まで上げ相場が持続するためには、企業業績の本格的な回復、新型コロナの収束などの条件が必要に。

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