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扉を開いて(2012.10.7号)

2011年10月7日(日) 小雨

・成長株はここにある。金の卵を見つける秘訣。
 今年9月末までの1年間で株価が2倍以上になったのは78社。2011年9月末までの1年間は61社。

・成長株プロはこう見抜く。

 藤野英人氏 レオス・キャピタルワークス最高投資責任者 ひふみ投信 設定来騰落率35.2%(9月末時点)

 今の日本にはグロース(成長株)投資しか残されていない。
 バリュー株(割安株)投資はM&A(買収・合併)が活発にならないと復活せず。
 個人投資家も活用しやすい銘柄選びの条件とは、リーマン・ショック後2009年3月期のあと、増収増益に転じた会社を選ぶこと。
 特に利益の伸びを重視したい。歴史的な危機から4期目、ここで軌道修正できなければ今後も出来ないと。
 全上場銘柄3600社のうち、リーマン後の増収増益というだけで1200ほどに絞られる。その中で成長率高いのは200〜300銘柄。
 さらに直近四半期の増収率が高まっている企業に注目。業績の変化した切っ掛け調べる。
 割高で買わないようにチェック。TOPIXの平均PER(株価収益率)現在11倍程度。基本はそれ以下の銘柄を買う。
 売却のタイミングは株価が1ヵ月で2割上がるなどトレンドラインに比べ上がり過ぎた時。

 組み入れ上位銘柄 コシダカHD <2157> [終値2265円]比率3.15% パーク24 <4666> [終値1309円]2.73%
 シップHD <3360> [終値2535円]2.41% ポーラHD <4927> [終値2522円]2.32% 3DM <7777> [終値3160円]2.27

 岩谷渉平氏 DIAMアセットマネジメントチーフアナリスト DIAM日本株ファンド 設定来騰落率40.46%(9月末時点)

 成長株投資に的。経済的な動乱のあとでは既存の枠組みが揺らぎ、新たな成長企業に出番が回ってきやすく。
 スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)がもたらす社会の変化が投資テーマ。人材派遣分野も注視。
 買いのタイミングは「これぞと思う銘柄の値動き注視し、動意付いた直後に買う。」

 組み入れ上位銘柄 ヤフー <4689> [終値29230円]12.34% 楽天 <4755> [終値761円]6.30% 
 JCOM <4817> [終値81000円]6.20% ニューフレア <6256> [終値637000円]5.05% マクドナルド <2702> [終値2208円]3.70%

 ジェイ・タルボット氏 フィデリティ投信ポートフォリオマネージャー フィデリティ日本株成長株ファンド 設定来騰落率▲7.55% 

 
 国連予測40年後人口は現在より3割増、増加分の大半を発展途上国が占める。
 途上国の人口増と経済発展で水や食料、エネルギー需要急速に拡大する。資源は有限なため1人当たり消費量を減らす必要性高まる。
 省エネルギー・省資源に関心向かう。ファクトリーオートメーション(FA)とヘルスケア、新興国の消費拡大も投資テーマ。
 長期投資する際の銘柄選定基準:「成長市場の中での競争力、持続可能な高収益体質、明確な経営理念、割安な株価水準が基本」
 
 組み入れ上位銘柄 ミスミG <9962> [終値1852円]3.5% オリックス <8591> [終値7950円]トヨタ <7203> [終値3045円]3.0%
 ホンダ <7267> [終値2422円]2.8% 日東電工 <6988> [終値3600円]2.5% 三井住友FG <8316> [終値2427円]2.4%

・運用のプロたちはどのようなグロース株に投資しているか。
 中小型グロース株組み入れ公募投資信託から今年8月末までの1年間の運用成績トップ20ファンドで集計。

 組み入れ上位銘柄 富士紡 <3104> [終値276円]組み入れファンド数5 シップHD <3360> [終値2535円]5
 コシダカHD <2157> [終値2265円]3 エムスリー <2413> [終値149900円]3 セリア <2782> [終値1385円]3 
 EPS <4282> [終値201700円]3 遠藤照明 <6932> [終値3200円]3 3DM <7777> [終値3160円]3 

・外国為替市場で円安シナリオが浮上。米労働省が5日発表9月の雇用統計で失業率3年8ヵ月ぶりに7%台に低下。
 日銀同日金融政策決定会合で政策の現状維持決めるも、市場では10月末の次回会合で緩和を実施するとの見方強まる。
 今年2月の円安相場の再来を予想する向きも。
 次回会合では緩和実施が一定のコンセンサスでサプライズ的に
 「上場投資信託(ETF)の買い入れ拡大」や「物価目標達成への踏み込んだコミットメント」を期待する声も。 

・日本の景気に変調サイン灯る。債務危機続く欧州向け輸出の不振に中国の景気減速が加わり、外需の失速懸念強まる。
 7〜9月期5四半期ぶりのマイナス成長に転じたとの予想する声もでている。
 「内憂外患」で民間企業の設備投資意欲は衰えつつある。8月の機械受注統計の市場予測の中心値は前月比マイナス2.3%に。

・米企業の7〜9月期の決算発表が9日の非鉄大手アルコアから始まる。
 欧州から中国など新興国にわたる外需低迷で主要500社の純利益が3年ぶりに減益になるとの市場予想も。
 個人消費軸に米景気に薄日が差す一方、海外で稼いできた米グローバル企業の収益には暗雲垂れ込める。
 ダウ工業株30種平均は4年10ヵ月ぶりの高値圏も、投資家の関心は徐々に企業収益の実態に向かいそう。

 トムソンロイター5日時点見通し、米主要500社純利益前年同期比2%減に。市場関係者事前に業績下方修正した企業の多さに注目。
 下方修正企業91社、上方修正企業は21社にとどまる。

 業種別では「エネルギー」と「素材」が2ケタ以上の減益に。「IT」も2%増益と前期(9%増)から減速。「工業も2%増にとどまる。
 「一般消費財」約8%増益と全10業種のうち最も高く「金融」が続く。緊張をはらんだ決算発表シーズンが間もなく始まる。

・主力企業の業績先行き不透明。市場予想が会社予想を下回り下方修正リスクの高い企業、海運や電機、素材などの業種が並ぶ。

 アナリスト予想と会社予想のかい離率:1位コスモ石油 <5007> [終値144円]253.81% 主力製油所停止響き2012年4-9月期赤字に。
 
 2位船井電機 <6839> [終値1006円]157.23% 北米での薄型テレビ販売不振。

 3位ニチコン <6996> [終値542円]63.08% 4位セイコーHD <8050> [終値210円]61.85% 

 5位メルコHD <6676> [終値1481円]54.44% 6位NTN <6472> [終値152円]53.85 7位アルバック <6728> [終値538円]53.47%

・日本株の支え手が見えにくく。
 4〜9月は売買シェア約7割の海外投資家が売り越し、個人投資家も3月の高値で買った銘柄の処分に追われた。
 企業も手元資金確保を優先して自社株買いに及び腰。株式相場は当分、ボックス圏で推移との見方広がる。
 
 海外投資家の慎重な姿勢を示すのが現物株と株価指数先物の売買動向の不一致。個別銘柄の選別活性化表れと。
 日経平均の大幅な上昇は難しいと、運用成績を改善するため個別銘柄の買いや空売りに力入れる。

 信用評価損益率直近で17%と悪化、含み損少ない保有銘柄を優先して手仕舞い、含み損大きい銘柄ばかり残ったためと。

・OUT Look:今週の株式相場は弱含みの動きか。
 需給面では裁定買い残が高水準に積み上がっているのが重しに。チャートの形も悪化、株式相場が下値模索の展開になりかねず。
 中国景気減速傾向など短期筋が先物を売り仕掛ける材料には事欠かかない。
 薄商いで裁定解消売りが出ると下げ圧力いつも以上に強く働きかねない。
 チャート面では25日移動平均がじりじり低下、75日移動平均線を下回る「デッドクロス」の可能性強まる。
 5日と25日移動平均線は9月末すでに「デッドクロス」形成。
 目先の焦点は9/6に付けた直近安値8646円を下回らず踏みとどまれるかどうか。

・Wall Street:今週の米株式相場は米企業の7〜9月期決算に関心集まる。
 スペインやギリシャなど欧州の財政問題も神経とがらせる。
 9日アルコア皮切りに、12日JPモルガン・チェースなど米金融機関大手の決算発表始まる。
 8日にユーロ圏財務相会合、
 今週東京で主要7ヵ国(G7)の財務相・中央銀行総裁会議や国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会も予定、要人の発言に関心。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派47%(前回比+13)弱気派16%(同-16)中立派37%(同+3)
 積極的な買いは乏しくも下落幅小さく調整一巡感からの買いが期待できるとして強気派増える。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要24株価指数のうち、全体の8割、19指数上昇。上海市場は休場。
 1位ギリシャ週間騰落率12.3%(年初来22.0%)2位スペイン3.2%(▲7.1%)3位フランス3.0%(9.4%)4位スイス2.8%(9.4%)
 24位ベトナム▲1.1%(10.4%)23位ブラジル▲1.0%(3.2%)22位台湾▲0.3%(8.7%)21位日本▲0.1%(4.8%)

・ランキング:不動産の含み益が大きい会社。

 1位JR東日本 <9020> [終値5240円]賃貸等不動産含み益8046億円 

 2位NTT <9432> [終値3885円]6316億円 3位イオン <8267> [終値878円]4292億円

 4位東宝 <9602> [終値1399円]2696億円 昭和初期から東京や大阪の一等地に不動産持つ。含み益だけで株式の時価総額上回る。

 16位東洋製缶 <5901> [終値820円]722億円 新社屋完成。不動産価値高まり含み益200億円あまり膨らむ。

 21位昭和飛行機 <7404> [終値404円]640億円 不動産賃貸事業の2012年3月期営業利益20億円強、売上高営業利益率30%超。 

 38位クラボウ <3106> [終値126円]318億円 大半が戦前に建設した工場跡地、簿か低く含み益出やすい。

・会社がわかる 特集大林組 <1802> [終値358円]収益の多様化急ぐ。海外の建設事業に力入れる。
 3年前ドバイで多額の赤字計上した経験生かし、リスク管理強化。旧来ゼネコンの枠を超えた事業モデルの確立目指す。
 中国2010年上海万博最後に受注活動停止。収益性と安定性踏まえた海外進出で、リスク抑えて成長狙う。
 建設以外でのM&A(買収・合併)、不動産などターゲット。
 『スカイツリーを作った大林組の技術で作ったマンション』といった宣伝文句寄与も。(日経ヴェリタス)

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