
扉を開いて
- 2012年11月04日
- 株式投資・経済ニュース全般
2011年11月4日(日)はれ
・中国で勝ち抜く。逆境下でも稼ぐ真の実力企業。
尖閣問諸島題をきっかけに一気に広がった反日デモ。
中国家機減速も重なり主要企業決算、ホンダ <7267> [終値2467円]キヤノン <7751> [終値2589円]資生堂 <4911> [終値1025円]など
相次ぎ業績下方修正に。日本製品不買運動などで「中国リスク」が2012年度経常増益率8〜11ポイント押し下げる要因とも。
・「反日運動の影響ほとんどない」共通キーワード「代替不可能な製品」「現地密着」「リスクへの備え」
日清食品HD <2897> [終値3100円]「出前一丁」利用メニュー人気。即席めん販売が100億食単位で伸びる中国はビックチャンスの国。
TOTO <5332> [終値576円]「ウォシュレット」など高機能トイレは「TOTOと米社の寡占市場。中国製品の出る余地ない。」管理職に中国人登用も。
・日中関係悪化が日本経済に与える影響。
対日輸出減少(1ヵ月間ゼロでGDP8200億円減)
中国現地法人の売上高減(1ヵ月間操業・営業停止で経常利益1200億円減)
訪日中国人観光客数減(半減でGDP1100億円減)
・中国13億人市場無視できない。ピンチの時こそチャンス。中国リスクに負けない30社。
【代替不可能】
ピジョン <7956> [終値3595円]日本で50年以上の研究生かした哺乳瓶。(政府尖閣松濤国有化した9/11〜11/2までの株価騰落率 0.4%)
ユニ・チャーム <8113> [終値4325円]乳児向け紙おむつで「安心」のブランド浸透。(▲4.5%)
ニコン <7731> [終値1928円]デジタル一眼レフカメラのレンズ性能 (▲5.2%)
ヤマハ <7951> [終値723円]現地企業が手掛けない高級ピアノ。(▲5.9%)
日清製粉グループ <2002> [終値1007円]調整粉(プレミックス)コンビニ向け伸びる。(8.2%)
富士通ゼネラル <6755> [終値694円]省エネ性能高いビル向け空調システム。(▲0.6%)
ファンケル <4921> [終値860円]肌にやさしい無添加化粧品でリピーター獲得。(▲5.2%)
クボタ <6326> [終値830円]稲作農家向け農業機械。(6.6%)
三菱電機 <6503> [終値598円]消費電力抑えるパワー半導体で技術優位。(▲4.3%)
ファナック <6954> [終値13350円]産業用ロボットで競争力。工場自動化(FA)に対応。(3.6%)
【現地に密着】
テルモ <4543> [終値3465円]病院向けカテーテルは現地医師から信頼。(1.8%)
ダイキン工 <6367> [終値2276円]中国各地に販売網。担当副社長中国に常駐。(12.6%)
TOTO <5332> [終値576円]工場の管理職に現地社員。「ウォシュレット」多機能トイレ米社と寡占。(2.7%)
シスメックス <6869> [終値3785円]現地に診断薬の開発拠点、ニーズに対応。(6.0%)
日清食品HD <2897> [終値3100円]現地の嗜好に合わせたレンジ調理できるカップ麺。(2.7%)
サイゼリヤ <7581> [終値1133円]食材を現地調達。庶民に手が届くイタリア料理。(▲5.5%)
東芝 <6502> [終値296円]各地方政府と連携し社会インフラ事業推進。(16.5%)
ファーストリテイリング <9983> [終値17420円]年100店の大量出店計画。(▲3.7%)
島津 <7701> [終値542円]上海や蘇州に開発拠点。現地仕様の分析装置。(3.6%)
伊藤忠 <8001> [終値808円]山東省など地方政府と提携。現地企業へも出資。(1.5%)
【リスクに備え】
オムロン <6645> [終値1656円]日系以外にも取引先や営業地域を分散。生産体制見直し。(4.2%)
日本電産 <6594> [終値5470円]米社買収通じて中国強化。工場進出地域も厳選。(▲3.4%)
サンリオ <8136> [終値2755円]香港商社と組み、キャラクター模倣品対策。(▲3.4%)
セブン&アイ <3382> [終値2471円]香港や台湾企業とライセンス方式でコンビニエンスストア展開。(5.1%)
日通 <9062> [終値287円]香港物流会社買収。非日系企業向け取引拡大。(▲2.4%)
ミネベア <6479> [終値260円]カンボジア、フィリピンにも工場。中国依存度下げ。(▲1.5%)
明治HD <2269> [終値3665円]放射能問題受け粉ミルク生産を豪州に切り換え。(▲0.1%)
アルプス電 <6770> [終値465円]米GMなど非日系車メーカー向け取引が6割程度。(14.3%)
サトーHD <6287> [終値1196円]医療向けラベルの説明書き日本語から中国語へ。(5.5%)
セコム <9735> [終値4150円]進出する18都市ごとに地元企業と合弁会社。(6.4%)
・転機を迎えた中国で成功する条件を3つの事例で読み解く。
【ケーススタディー1】代替不能
ピジョン <7956> [終値3595円]中国現地法人設立して今年で10周年。2012年1月期連結売上高に占める中国事業比率は約2割。
基幹商品哺乳瓶では「安心・安全」イメージが中国富裕層間で定着。「吸い口」日本で50年以上の研究重ねた品質の高さ。
9月と10月の単月売上高過去最高のペースを更新。中国沿岸部シェアで4割と現地で代わりになるブランドは少なく、不買運動も心配ないとも。
【ケーススタディー2】現地に密着
テルモ <4543> [終値3465円]2012年4-9月期連結売上高前年同期比1%増も中国は22%増と突出。
現地に根を張り医師に地道に同社技術売り込んだ成果が出る。中国展開は主力カテーテル(医療用細管)中心。
中国の病院、心臓血管領域の手術技術を学ぶため日本人医師招き手術のデモンストレーション行う。
その日本人医師にテルモ製カテーテル使ってもらい中国病院向け販売拡大につなげる。
【ケーススタディー3】リスクに備え
オムロン <6645> [終値1656円]「多様な事業が補完し合って期初見通し通り増収増益が見込める」と山田義仁社長先行きに自信示す。
けん引役の中国事業では取引先を日系メーカーだけに偏らず分散、リスク回避に先手を打ってきたことが奏功。
営業地域の分散や生産拠点の最適配置にも取り組む。
主力制御機器に加え、健康機器事業伸びる。中国中間層増加で健康意識高まり事業の分散もリスク回避に。
株式市場も進化するオムロンの中国戦略好感も。
・家電3社の株価下げ止まらず。
昨年末と2日に終値比較シャープ <6753> [終値165円]7割強、パナソニック <6752> [終値411円]ソニー <6758> [終値934円]それぞれ3割強下落。
ミョウジョウ・アセット・マネジメント菊池真代表「のれんの減損や繰り延べ税金資産の取り崩しで業績はさらに下振れするリスク残る」と見る。
「注記保有目的の投資家の買いは期待しにくい」(松井証券窪田朋一シニアアナリスト)、短期筋の仕掛け的な売りに押される場面も。
・米大統領選間際でオバマ氏優位の風。
アイオワ大学運営電子取引市場(IEM)「大統領選先物」(各種世論調査より精度高いとの声もある)
オバマ先物の「勝率」テレビ討論後10月下旬50%台まで下落も11/1時点では69%に。ロムニー先物は30%弱に下落。
大統領選の意結果は金融界にも大きな影響与える。市場も徐々に臨戦モードに入ってきた。
実業界に冷たいとされるオバマ氏再選となると「米株安とドル安・円高招く」逆に親ビジネスのロムニー氏勝利なら米株高とドル高・円安の流れも。
・ギリシャ財政赤字削減を巡る交渉が大詰め迎える。
サマラス政権は欧州連合(EU)などが求めている赤字削減や構造改革関連法案を今秋議会で採決する構え。
EUは12日にもユーロ圏財務相会合開き凍結中の315億ユーロに上る融資の再開に道筋付ける観測。
つまづけば同国のユーロ離脱懸念が再び炎上しかねず。
・会社がわかる 特集西松屋チェーン <7545> [終値648円]業績持ち直す兆しみせる。増配期待も。
2012年6〜8月期の単独営業利益8四半期ぶりに前年上回る。13年2月通期3期ぶりの営業増益になると予想される。
ベビーカーシートベルト5点方式(3点式主流)子供包み込む構造、通常ベビーカーより2割以上安い2999円という価格もヒット。
前期自主企画(PB)商品売上比率58%で過去最高記録。07年2月期から5.2ポイント上昇。
2017年2月期1000店舗達成目標。手元資金は新規出店に充てている。「世界で一番の子供用品会社にしたい」と大村禎史社長。
・日の丸電機、再生への道はどこに。
パナソニック <6752> [終値411円]2013年3月期に続いて7000億円以上の巨額赤字計上する見通し、足元では資金リスクさえ懸念され始めた。
「デジタル市場での競争力の低下」「リターンを生めないまま減損に至るということを繰り返してしまった」
環境変化にも対応できないまま、経営体力だけを失う結果に。収益のけん引役はまだ見当たらない。来期も無配が続く公算が大きい。
シャープ <6753> [終値165円]財務悪化に歯止めかからず。
2012年4〜9月期3875億円の連結最終赤字(前年同期398億円の赤字)計上、自己資本半年で約3分の1に減少。
台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業との資本提携以外にも資本拡充の方策を探るべきとの声が出ている。下期の営業黒字化にはなお不透明感が強い。
ソニー <6758> [終値934円]金融事業が業績支える。2013年3月期最終損益200億円の黒字(前期4566億円の赤字)見込む従来予想据え置く。
エレクトロニクス事業について「年末商戦に向け手努力を進めるが厳しい状況」主因は販売の落ち込み。
競争力のある新製品を投入して販売増を伴う利益成長が実現できるかに復活はかかる。
・日銀 <8301> [終値32000円]10/30金融政策決定会合で国債などの買入れ基金11兆円積み増す金融緩和に踏み切る。
発表内容の吟味が進むにつれ再び円安・株高へ振れる。市場は次の緩和を催促している。
日銀の金融政策とは本来、経済・物価情勢にらみながら日銀自身が決めるもの。
共同文書には「政府は、日銀に対してデフレ脱却が確実となるまで強力な金融緩和の継続強く期待する」との表現が盛り込まれた。
・OUT Look:今週の株式相場は底堅い展開か。
日銀が異例の連続緩和に踏み切ったことや、それを受けた円安基調が下支え要因となり企業業績や景気の悪化懸念をある程度吸収と。
米大統領選オバマ氏再選なら日本株相場への影響は小さく、ロムニー氏当選なら追い風との見方多い。
200日移動平均上回れば日経平均株価は9200円程度まで上昇する可能性指摘。緩和効果が為替相場に及んでいるのも株価の支援材料。
テクニカル分析では9000円台半ばの200日移動平均が上値抵抗線、8850円程度で25日、75日、100日の移動平均が下支え。
日経平均は今週あたり上下どちらかに動意づいてもおかしくないとのとの声も。
・Wall Street:今週の米株式相場は米大統領選(11/6)の結果が最大に焦点。産業界寄りと言われるロムニー氏が勝てば目先の相場に追い風。
オバマ大統領再選は市場心理にややマイナスとの声。
大型減税などの失効などに伴う「財政の崖」への対応は議会との調整に手間取るオバマ大統領よりロムニー氏の方が円滑に解決するとの声も。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派57%(前回比+25)弱気派21%(同-6)中立派21%(同-20)
景気の先行き不安後退、つよぃに転じる闘志か大幅に増加。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は新興国での上昇目立つ。中国製造業購買担当者景気指数(PMI)改善、香港ハンセン指数は年初来高値更新。
上昇1位香港週間騰落率2.6%(年初来騰落率19.9%)2位スペイン2.5%(▲7.0%)3位上海2.5%(%)4位南アフリカ2.4%(17.7%)11位日本1.3%(7.0%)
下位25位ギリシャ▲8.3%(17.9%)24位ベトナム▲4.2%(6.7%)23位オーストラリア▲0.3%(9.1%)22位米国▲0.1%(7.2%)
・次世代テレビ高画質「4K」(4Kはフルハイビジョンテレビ(HD)の4倍の解析度)日韓テレビメーカー商品投入または計画。
ソニー <6758> [終値934円]今月投入4Kテレビの画面サイズ84型のみ。希望小売価格168万円。大型画面の高付加価値商品として位置づける戦略。
JSR <4185> [終値1436円]液晶の分子に向きを制御する配向膜用材料6〜7割の世界シェア持つ。新規配向膜材料で先行。
エンプラス <6961> [終値2994円]発行ダイオード(LED)の光を拡販させるレンズ開発。
日立電線 <5812> [終値105円]ガラス表面に形成する配線には電気抵抗少ない銅線仕様。銅線下地材で世界シェア30〜40%。銅合金低コスト下地材開発。
4K映像とれるカメラはキヤノン <7751> [終値2589円]ソニー <6758> [終値934円]が開発。映画館でも4K対応装置導入始まる。
スカパーJSAT <9412> [終値36350円]10/20Jリーグの試合に4K映像を衛星生中継する実験成功。
・ランキング:直近の株価が25日移動平均株価より大幅に下回ってる企業。東証1部上場(時価総額500億円超、金融・証券除く)
1位パナソニック <6752> [終値411円]25日移動平均株価下方かい離率▲17.157% 赤字の対象大半が不採算事業の縮小に伴うもの。
2位スタートトゥデイ <3092> [終値821円]▲12.734% 成長速度が鈍り目標が未達になるとの懸念が売り圧力に。
3位ショーボンドHD <1414> [終値2406円]▲6.275% 4位山崎パン <2212> [終値940円]▲5.770% 5位アスクル <2678> [終値1183円]▲5.587%
8位ニトリ <9843> [終値6450円]▲5.052% 2012年3-8月期連結純利益174億円、前年同期比21%増も計画未達。
市場デフレと円高で上振れ期待が失望へ。足元の月次売上高の弱さも株価の足引っ張る。月次売上高が強含めば株価回復に。
10位協和発酵キリン <4151> [終値865円]▲4.668% 新薬候補の開発中止が「売り材料」に。
15位協和エクシオ <1951> [終値843円]▲4.222% 2012年4-9月期業績の上方修正発表も市場は従来予想が保守的だと見ていたため利益確定売り。
・信用取引制度来年1月から大きく変わる。
個人投資家の信用取引が日本株の売買代金の13%占める。個人売買シェア21%で、そのうちの61%が信用取引。
制度変更で13%のシェアが2〜3割に高まる可能性も。同じ保証金を使って同じ日に何度でも信用取引が出来る。「回転売買可能」
東証斉藤惇社長「制度改正は市場関係者の長年の希望で、市場へのインパクトは非常に大きい」と協調。
新制度(同じ保証金を使って1日何度でも回転売買が出来る。)
A社株を新規買い→信用で買ったA社株売却→再びA社株信用買い→信用で買ったA社株売却→B社株信用買い→信用で買ったB社株売却→C社株信用買い→
・インターネット証券信用取引制度変更を来年1月に控え、顧客囲い込み競争過熱。制度変更で収益増への切っ掛けに。
信用取引で株を買う投資家は証券会社からお金を借りて投資。購入額に応じて「信用取引金利」を証券会社に支払う。
金利は購入1回ごとにかかり購入後わずか10秒で売っても日割りで1日分負担する必要がある。
投資家が頻繁に売買してくれるほど売買手数料収入だけでなく金利収入も増える。
カブドットコム証券 <8703> [終値227円]GMO クリック証券金利引き下げ競争。
マネックス証券 <8698> [終値14320円]信用口座開設新規客に売買手す量割引くキャンペーン始める。
岡三オンライン大口信用金利2.05%に、手数料3ヵ月間無料に。(日経ヴェリタス)
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岡本昌巳 東京株式セミナー 2012秋(東京・高田馬場)
2012年11月17日(土)15:30〜16:50
東京・高田馬場(JR・メトロ)鮨源ビル4階予定
https://www.directform.info/form/f.do?id=1678
あの人も『交渉中』です。
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株式会社アスリーム
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