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扉を開いて(ルビコン川渡る)

2013年1月27日(日)はれ

・日銀 <8301> [終値46500円]渡るルビコン川
 説明力を欠く「歴史の残る悪文」(外国証券エコノミスト)に日銀の苦渋が透ける。
 これまで拒絶していたインフレ目標受け入れは金融政策の大きなターニングポイント。
 
 第一弾資産買入れに2014年からオープンエンド方式導入。期限設けず国債など買い続ける姿勢示して緩和効果高める狙い。
 金融政策は今後、3ヶ月に一度のペースで経済財政諮問会議で検証受ける。次回は4月。さらなる緩和圧力受ける。 

・市場「物価上昇率見通しが目標の2%に遠く及ばないこと理由に、4月に日銀新総裁のもとで追加の金融緩和実施する」と読む。
 「資産買入れ等基金の規模拡大」考えられる。「買い入れる国債の年限の長期化」も進む。「付利の引き下げ」も議論も。

・3市場どうなる関係者の見方。

 株式市場:「企業の強さ」「景況感の改善」で先高観。先行き左右は「成長戦略」の成否。
 今後の株式投資で「有望業種」は「脱デフレの恩恵を受けやすいメガバンクや不動産」
 「絵案安追い風に出遅れ感ある商社株」「アジアで新興国成長取り込める機械株。一部エレキ株にも妙味」と指摘。

 為替市場:日銀の今回の政策変更が一定の円安効果持つとの受け止め。金融緩和はさらに長期化する公算大きくなる。

 債券市場:長期金利が緩やかに上昇(債券価格は下落)していくとの見方大勢。日銀政策評価さほど高くない。
 年率2%の物価上昇目標導入した一方、量的緩和のペースはほとんど拡大しない内容。
 債券相場が大崩れして長期金利が急騰するといった事態は今のところ想定されていない。

・ユーロ相場急伸。25日外国為替市場でユーロ対円で1ユーロ=122円台後半と2011年4月以来の高値付ける。
 欧州金融機関が欧州中央銀行(ECB)から借り入れていた長期資金前倒しで返済する動き加速材料。

・有力企業2012年10〜12月期決算発表本格化。各社13年3月通期の業績見通し変更するかが注目。
 上方修正相次げば先行きに対する経営者の自信が市場に伝わる。
 金融緩和を背景に期待先行の「金融相場」から企業業績がけん引する「業績相場」へ移行できるか試金石に。
 
 個別銘柄で13年3月期業績予想上方修正しそうなところ。自動車と銀行目立つ。一方、市場予想が下回る企業には科学と機械目立つ。

 市場予想が会社予想を上回っている企業:トヨタ <7203> [終値4340円]ホンダ <7267> [終値3420円]
 三井住友FG <8316> [終値3300円]三菱商事 <8058> [終値1913円]MS&AD <8725> [終値1849円]JAL <9201> [終値3655円]
 富士重工 <7270> [終値1192円]デンソー <6902> [終値3365円]武田 <4502> [終値4550円]三井物産 <8031> [終値1365円]
 三菱UFJ <8306> [終値479円]日産 <7201> [終値874円]NEC <6701> [終値218円]JT <2914> [終値2790円]

 市場予想が会社予想を下回っている企業:富士フイルム <4901> [終値1858円]三井化 <4183> [終値214円]
 住友化 <4005> [終値268円]日立建機 <6305> [終値1954円]日立金 <5486> [終値766円]エーザイ <4523> [終値3925円]
 JFE <5411> [終値1747円]三菱ケミカル <4188> [終値415円]住友電工 <5802> [終値1011円]コマツ <6301> [終値2386円]

・米連邦準備理事会(FRB)の金融政策決める米連邦公開市場委員会(FOMC)の顔ぶれ、今月29〜30日の会合から入れ替わる。
 2012年FOMCメンバーから金融緩和の副作用を懸念する声相次ぎ、量的緩和第三弾(QE3)の早期終了観測も浮上。
 超タカ派「三羽烏」そろって場外。超ハト派2人投票権得る。FOMC内の重心はハト派に大きく傾く。
 「QE3は13年いっぱい続き、ペースを落として14年も続く」との予想も。

・会社がわかる 特集JT <2914> [終値2790円]「世界のたばこ4強」の存在感が新興国で高まる。
 所得水準向上で喫煙者が高価格の銘柄を選ぶ傾向強まり4強シェア拡大の好機迎える。
 4強:JT、PMI、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、英インペリアルタバコを指す。
 JTロシアでのシェア伸びる。値上げによって利益拡大。 
 配当性向低く割安に。上値を抑えているのは政府保有株の売り出し。
 JT株50.1%保有、約16.7%分(約9000億円=売り出し価格2700円想定)売り出す方針。

・日経平均株価終値1万0926円と昨年来高値更新。2010年4月以来約2年9ヵ月ぶりの水準。週間ベースで昨年11月から11週連続の上昇。
 1971年2〜4月以来、約42年ぶりの上昇記録に。物色対象は輸出関連株だけでなく内需株にも広がる。
 株価は為替相場との連動性強めている。円相場と日経平均との相関係数25日時点「0.98」
 市場では当面、相場が調整局面入りするとの予想が増えていたが一段の円安手がかりに再び強気に傾いている。
 昨年11/15〜1/18、約2ヵ月大きく値上がりした銘柄は輸出関連株のほか証券、銀行、保険株目立つ。
 先週1週間(21〜25日)ではディフェンシブ株に買い。(出遅れていた銘柄)

・OUT Look:今週の株式相場は1万1000円台前後でのもみ合いか。週初は円安材料に買い先行とも。
 米国株の堅調さも外国人投資家による日本株買いの追い風となる。
 日経平均目先の上値のメドは2010年の高値1万1339円意識。
 日本企業の2012年10〜12月期決算受けいったん利益確定の売り増える可能性もある。
 今週コマツ <6301> [終値2386円]ホンダ <7267> [終値3420円]東芝 <6502> [終値400円]など主力企業の決算発表。
 週末2/1には米国の雇用統計発表。週後半は様子見ムードが広がる公算大きい。 

・Wall Street:今週の米株式相場は個別企業の決算と相次ぐ経済指標に左右されそう。
 市場心理の好転を背景に底堅い相場続くが上昇ピッチが急なだけに悪材料出れば買い一服となる可能性も。
 ダウ工業株30種平均先週末まで6営業日続伸。5年3ヵ月ぶりの高値。
 企業収益の底堅さ、まずまずの経済指標、米連邦債務の上限引き上げ問題の期限が延びたのが理由。
 30日10〜12月の米実質国内総生産(GDP)成長率前期比年率で1%ほどにとどまる見通し。
 29〜30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明も金融政策の行方占う上で注目。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派47%(前回比+6)弱気派21%(同-11)中立派33%(同+6)

・世界市場往来:先週の世界の株式相場はドイツや英国など欧州各国の株価指数上昇が目立つ。

上昇1位アルゼンチン週間騰落率4.5%(昨年来騰落率35.6%)2位ギリシャ4.2%(49.1%)3位ベトナム3.1%(33.2%)
 下位25位韓国▲2.1%(6.6%)24位ブラジル▲1.3%(7.8%)23位上海▲1.1%(4.2%)22位台湾▲0.8%(8.5%)18位日本0.1%(29.2%)

・ランキング:テクニカル面からみた出遅れ感のある銘柄。今期営業・最終損益が黒字予想、時価総額300億円以上の銘柄。

 1位メガチップス <6875> [終値1572円]75日移動平均かい離率▲9.826% 
 
 2位スタートトゥデイ <3092> [終値749円]▲9.382% 3位スカイマーク <9204> [終値387円]▲9.294%

 5位エイチ・ツー・オー <8242> [終値722円]▲8.197% 旗艦店うめだ本店(大阪市)売上高下期計画53%を下回る。

 9位キューピー <2809> [終値1187円]▲4.764% 為替円安に振れ原材料など上昇傾向に。積極投資の効果見極め。

 24位エービーシー・マート <2670> [終値3450円]▲2.078% 新株予約権付社債(転換社債=CB)発行17日に発表。利益希薄化懸念。

 32位ワタミ <7522> [終値1714円]▲0.799% 利益貢献が大きい介護事業の成長が鈍化との見方。

・世界の株高、個人消費関連がけん引。
 業種別の株価動向「高値からの下げ幅に対する戻し率」と「安値からの上昇率」の2つの角度から測れる。
 生活必需品とヘルスケア2008年からの指数下落率38.3%、36.6%と他の指数比小幅に。戻し率102.6%、92.0%
 一般消費財08年からの下落率53.1%、安値からの上昇率159.2%、今も高値圏。
 構成銘柄のウエイトはトヨタ <7203> [終値4340円]コムキャスト、アマゾン、ホームデポ、ウォルト・ディズニーの順。
 ITも高値51.6%下落後124.8%上昇。相場全体回復をリードしたのはアップル、IBM、マイクロソフト、グーグル、サムスン電子。
 金融安値からの上昇率は147.1%と2番目に大きいが戻し率は50.1%に。08年高値からの下落率が74.6%と大きく08年高値に届かず。
 資本財、電気通信、素材、エネルギー、公益事業も株価は08年高値に届いていない。

・アップル2012年10-12月期連結純利益四半期ベースでは過去最高の130億7800万ドルも前年同期比増加率0.1%に。
 普及機では端末の良さが発売後に消費者の間に徐々に広まり、出荷台数の伸びも穏やかも、
 買い替え需要が中心となると旧機種の利用者が新モデルの登場に合わせて一斉に買い替える需要が発売直後に集中。
 一巡すると落ち込む。

 iPhone(アイフォーン)向けに電子部品や製造装置納めていた日本企業の影響は。
 短期的にはアップルの在庫調整が業績の下振れ要因。4〜6月期からは次期モデル向けの部品生産始まるとも。

 日本航空電子 <6807> [終値614円]
 12年4-12月期業績会社想定上回るも13年3月通期業績予想据え置き。スマホ向け受注12月から落ち込む。

 ファナック <6954> [終値14570円]ブラザー工 <6448> [終値951円]
 実際にiPhone製造受託製造サービス会社(EMS)に金属加工機納める。減産に加え素材の変更があれば受注活動には逆風に。

・環境省、今春の東日本を中心に例年より飛散量が多い見通し。東京都1985年以降で3番目の多さ、昨春の5〜6倍に。

 マツモトキヨシ <3088> [終値2172円]プライベートブランド含めてマスクなど。

 協和発酵キリン <4151> [終値882円]抗アレルギー剤「アレロック」など。 

 ロート製薬 <4527> [終値1153円]花粉症対策の商品シリーズ「アルガード」

 ダイキン <6367> [終値3330円]花粉を分解する過失空気清浄機。

 ユニ・チャーム <8113> [終値4825円]顏にぴったり沿った「超立体マスク」

・3メガバンク2012年4〜12月期決算、株価上昇受け保有株式の減損処理額4〜9月期比大幅に縮小する見通し。

 最終利益三菱UFJ <8306> [終値479円]5000億円上回る水準。三井住友FG <8316> [終値3300円]5000億円強。
 みずほFG <8411> [終値171円]4000億円程度確保。(日経ヴェリタス)

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