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扉を開いて(日本株期待と不安)

2013年2月3日(日)豆まき 恵方巻

・外国人どこまで買うか。日本株世界で聞いた期待と不安。
 衆院解散・安倍晋三政権誕生受けて外国人投資家11週連続で日本株買い越し。買越額合計2兆9581億円。「外国人買い=株高の図式」
 昨年11月以降まず積極的に動いたのは海外ヘッジファンドなどの短期筋。
 年金基金など「ロングオンリー」長期投資家の多くは買いそびれ焦りを感じているとも。
 ロングオンリー海外投資家の日本株保有比率「中立」のポジションに戻すだけで約兆円の買い需要生じるとも。
 小泉政権下での「郵政相場」2005年6月から06年4月、日経平均5割超上昇。その間外国人買越額合計10兆円超。26週連続買い越し。
 直近10年間、外国人1兆円買い越しで日経平均5.8%押し上げに。

・海外長期マネー、本格的に日本株を買うとしたらどんな業種や銘柄に注目するか。
 世界の株式市場のPER(株価収益率)は同じ水準に収れんしつつある。今は15倍前後。東証1部採用銘柄PERは約19倍に。
 PERの比較だと日本株の上げ余地は限られるように見えるが、PBR(株価純資産倍率)で評価すると全く違う景色に。
 東証1部のPBRは平均で1.16倍と出遅れ鮮明。「買う理由」とする可能性も。

 トヨタ <7203> [終値4495円]ホンダ <7267> [終値3515円]日産 <7201> [終値935円]など自動車注目。

 世界的に銀行株の見直し機運高まる。3メガバンクPBRが1倍に回復すれば、1〜4割の株価上昇が見込まれる。

・上場企業ROE(自己資本利益率)改善度ランキング:首位SUMCO <3436> [終値945円]ROE改善度15.3ポイント 13年度予想ROE16.7%

 2位日本電産 <6594> [終値5220円]11.4 12.9 3位オリンパス <7733> [終値2042円]9.1 20.5 

 4位東海理化 <6995> [終値1531円]7.1 7.7 5位マツダ <7261> [終値257円]6.5 10.1
 
・米国株堅調。ダウ工業株30種平均、5年4ヵ月ぶりに1万4000ドル台回復。リーマン・ショック前付けた史上最高値にあと154ドルに迫る。
 米景気の回復期待と企業業績の底堅さが原動力に。
 欧州債務危機への過度な悲観後退、中国景気の底入れ観測なども支えに「リスク・オン」に傾く。

・欧州中央銀行(ECB)7日に理事会開く。市場関係者「ステルス・レート・ハイク(隠れた利上げ)」と。
 政策金利引き上げたわけではないが、短期金利上昇する状況指す。
 1月から銀行がECBに資金返済始め、需給引き締まるとの予想で金利上がりだした。景気持ち直す気配も背景に。
 ドラギECB総裁、ユーロ高にどう言及するのかが焦点になる。

・中国9〜15日、旧正月である春節に伴う大型連休に。国内外への旅行など消費活発に。気懸りは1/28「節約励行、反浪費」宣言。
 日本向け団体客は大幅減も中国の個人客や台湾や香港、シンガポール、タイなどの旅行客で補えるとも。

・老朽インフラの延命に挑む。2029年には建築後50年経過する設備の割合50%に達する。既存インフラの長寿化技術に注目。
 
 NIPPO <1881> [終値1235円]補修工事関連の問い合わせが年明け以降急増。例年1月の問い合わせは1日1件が今年は10件超の日も。
 IH(電磁誘導加熱)技術応用、騒音低減する舗装工法確立。舗装は繊維状の鉄を混ぜた補強コンクリートを使う。

 横河ブリッジHD <5911> [終値866円]橋梁耐震化技術説明化に約60人の自治体や高速道路会社関係者参加。
 補修設備の内製化や新工法の開発進め、受注増につなげる。耐久性と軟性備えた特殊鉄鋼で自信の振動和らげ橋を長寿化する製品販売。

 ショーボンド建 <1414> [終値3345円]工事後の「見える化」に力入れる。 

 五洋建 <1893> [終値230円]塩害被害受けやすい護岸の長寿化で高い技術。海水はじく特殊塗料工法。

 鹿島 <1812> [終値271円]補修の技術開発進める。セ氏マイナス5度の低温下でも短時間に固まるひび割れ注入剤実用化。
 下水道設備には処理施設の内壁を防食板で覆う工法で長寿化につなげる。

・国土強靭化に期待。建築より土木関連主力とする企業の株上昇目立つ。震災復興や老朽インフラの補修、更新に関する企業株価堅調。
 
 主な復興・建設関連企業:

 がれき・除染:日立造 <7004> [終値145円]タケエイ <2151> [終値2753円]太平洋セメ <5233> [終値245円]
 タクマ <6013> [終値562円]間組 <1719> [終値242円]前田工織 <7821> [終値2319円]

 道路・橋梁・トンネル:ショーボンド <1414> [終値3345円]NIPPO <1881> [終値1235円] 能美防災 <6744> [終値640円]

 コンサル・測量:いであ <9766> [終値1940円]日本工営 <1954> [終値345円]パスコ <9232> [終値292円]

 堤防・地盤改良:不動テトラ <1813> [終値187円]丸藤シート <8046> [終値233円]五洋建 <1893> [終値230円]

 復興まちづくり:ジャパンパイル <5288> [終値578円]ライト工 <1926> [終値459円]

 上下水道:巴工業 <6309> [終値1786円]

 作業車関連:アイチコーポ <6345> [終値489円]極東開発 <7226> [終値1033円]新明和 <7224> [終値604円]

 建設資材・商社・レンタルなど:カナモト <9678> [終値1461円]西尾レントオール <9699> [終値1355円]
 ワークマン <7564> [終値2557円]トストネット <4754> [終値412円]

・昨年10-12月期米実質国内総生産(GDP)3年半ぶりのマイナス成長。市場は「一時的な調整」と受け流す。
 一部では「疑心暗鬼」も広がる。実質増税の重荷を抱え込んだ消費の持続力問われる。
 米経済の「3本の矢」個人消費、民間設備投資、住宅投資はそろって快調。政府支出や在庫投資の減少が足を引っ張る。
 20日発表1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の注目。

・中国証券市場改革に動いている。長期の投資マネーの呼び込み目指す。
 上海証券取引所、上場企業に増配と自社株買い求めるルール発表。
 アメとムチで企業に株主への配分強化を求めることで株式市場の活性化と安定狙う。

・会社がわかる 特集マクドナルドHD <2702> [終値2359円]
 今年の商品戦略、新商品はほとんど発売しない。(年2回程度の)ビックマック値下げはやめる。
 今期約200ヵ所の低収益店舗も閉店。収益の基盤固めの一方、新たな成長戦略を練る構え。宅配事業現在20店を年内に250店まで広げる。
 株主優待手厚く個人投資家長期保有多く、急落するとの見方は少ない。
 500株1年保有、単純換算でハンバーガーセット60セット分最大6万円無料。
 優待と配当(前期30円予定)1月末株価(2347円)で計算すると利回り約6%に。

・世界の投資マネーが株式市場に戻りつつある。
 米中景気に持ち直しの兆しが見えるなど世界経済を覆う霧が少しづつ晴れ、価格変動リスク取れるようになってきた。
 「世界的な株高は5年ぶりのマネー『大転換(great rotation)』のサインか」2008年金融危機から続く投資家のリスク回避姿勢終焉。
 債券から株式への本格的な資金シフトが始まったとの見方広がってきた。
 「世界経済が循環的な回復の域を飛び出し、次の成長に向かうには原動力やテーマが必要。
 これがなければ長期のマネーが資産の配分を見直す『大転換』にはならず、下げ過ぎた株価の水準訂正で終わりかねない」

・OUT Look:今週の株式相場はじり高の展開か。
 円安を背景とした企業業績の改善期待に米国の株高も加わり、投資家の買い意欲は根強い。
 テクニカル面からは過熱感で上値重くなりそう。2012年10-12月期決算手がかりに個別物色進むと。
 週明けの日本株も買い先行で始まりそう。日経平均の目先の上値として2010年4月の高値1万1339円が意識される。
 テクニカル面で25日移動日経平均とのかい離率1日時点で5%。「買われ過ぎ」の水準。
 取引時間中決算発表、「上方修正は買い、下方修正は売り」の動き顕著に。
 7日欧州中央銀行(ECB)理事会で「利下げにおわす発言でるとユーロ高・円安が巻き戻す可能性も」

・Wall Street:今週の米株式相場はダウ工業株30種平均が最高値(1万4164ドル)つけるかが最大の注目。
 株式市場を取り巻くファンダメンタルズ(基礎的条件)は良好との見方多く、投資家心理は上向いていると指摘の声。
 今週は1月のISM非製造業景況感指数、2012年12月貿易収支発表。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派44% (前回比-3)弱気派26%(同+5)中立派31%(同-3)

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25株価指数のうち、6割15指数が上昇。新興国中心に資金が流入。
上昇1位アルゼンチン週間騰落率5.7%(11年末比騰落率43.4%)2位上海5.6%(10.0%)3位ベトナム3.3%(37.5%)4位タイ2.6%(46.2%)
 下位25位スペイン▲5.7%(▲3.9%)24位トルコ▲5.3%(56.5%)23位ギリシャ▲3.7%(43.6%)6位日本2.4%(32.4%)

・日本企業エイズウイルス(HIV)治療薬の開発存在感高めている。

 JT <2914> [終値2961円]「JTK303」の配合剤「ストライビルド」昨年8月米食品医薬品局(FDA)の承認受ける。

 塩野義 <4507> [終値1645円]生み出した「ドルテグラビル」が米国で承認申請。

 タカラバイオ <4974> [終値1259円]HIVの遺伝子治療の臨床試験(治験)フェーズ1を昨年末に始める。

・ランキング:活況に沸く新興市場で割安感のある銘柄。自己資本比率30%以上かつ時価総額50億円以上。今期営業増益予想対象。

 1位アイディホーム <3274> [終値2808円]予想PER4.535倍 PBR1.445倍 

 2位中野冷機 <6411> [終値1560円]4.817 0.869 3位エイチワン <5989> [終値949円]5.091 0.689 

 4位ノジマ <7419> [終値590円]5.249 0.541 規模小さく生き残りが厳しいとの見方強い。

 15位萩原電気 <7467> [終値1109円]7.438 0.443 トヨタ <7203> [終値4495円]収益拡大なら見直しも。 

 23位コシダカHD <2157> [終値2281円]8.348 2.736 
 「カラオケ本舗まねきねこ」と「カーブス」が主力事業2本柱。温浴事業初期投資負担重く営業赤字続く。

 35位シード <7743> [終値955円]9.160 1.521 潤い重視のコンタクトレンズ販売好調。流動性低いことがPER低迷の一因。

(日経ヴェリタス)

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