
扉を開いて(日銀総裁後任人事)
- 2013年02月24日
- 株式投資・経済ニュース全般
2013年2月24日(日)はれ
・驚きの製造現場 「六重苦」が鍛えたモノつくりの底力
「電力不足」「労働規制」「高い法人税」「円高」「自由貿易協定の遅れ」「環境対策」円安の今こそ競争力磨け。
デジタル武装:3D映像で欧州勢追い上げ。
ホンダ <7267> [終値3470円]新型スポーツカー「アキュラNSXコンセプト」
3次元(3D)データ活用して高精細立体映像表示するバーチャルリアリティー(仮想現実)検証システム使われる。
電通情報サービス <4812> [終値953円]提供する仮想現実検証システム稼働。
デザインと同時並行で検証進める。開発期間半分から3分の1に短縮できる。
三菱重工 <7011> [終値516円]長崎造船所(長崎市)で約10年ぶりに大型客船建造再開。
武器は一般商船で蓄積してきた3D使った設計・製造ノウハウ。大型客船は「アジア勢がまだつくることができない分野」
3Dシステム活用で工期や建造費の圧縮進め、客船事業を新たな収益源としたい考え。
短納期を極める:モノづくりの基本、Quality(品質)Cost(コスト)Delivery(納期)活路の一つが短納期極めること。
ミスミグループ <9962> [終値2320円]強みは事業モデルそのもの。
取扱商品数約200万種、サイズの違いまで含めれば500垓(ガイ=1兆の1億倍)1個からでも受注、通常3日という短納期実現。
今後は海外工場に日本で作り上げた短納期生産のノウハウを移植へ。昨年11月北米金型部品メーカー2社買収足がかりに世界展開加速。
グローバル司令塔:マザー工場が生む新分野。磨き上げた生産技術、世界へ「輸出」
ミネベア <6479> [終値305円]小型ベアリング(軸受け)で世界シェア6割。発行ダイオード(LED)照明に使う超薄型レンズに参入。
米国照明大手新たな顧客開拓、出荷開始。複雑に絡み合う開発段階は浜松工場(静岡県袋井市)徹頭徹尾担い、量産はタイ工場で。
「様々な開発要素を複合的に組み合わせ、これまでなかった製品生み出すことこそ日本の生きる道」
テルモ <4543> [終値4080円]山口県山口市に30年ぶりに国内新工場稼働。
生産拠点の「国内回帰」ではなくグローバルな生産耐性拡大中。山口工場生産技術に「秘伝のたれ」が必要なカテーテル関連製品。
・22日日米首脳会談受け日本が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への交渉参加を表明する方向となり、
日本株式市場にとって追い風になるとの見方。
首脳会談後の共同声明「交渉参加に際し、一方的にすべての関税撤廃をあらかじめ約束することことは求めない」と明記。
・ニッポン製造業で収益力大きく高めている企業はどこか。
一人当たり営業利益計算し、2013年3月期予想とリーマン・ショック直前08年3月期比較。
他社がまねできない高付加価値の製品つくる。生産技術を磨き上げスリムで無駄のない製造現場をつくる。との2種類に集約されそう。
1位ニューフレア <6256> [終値599000円]一人当たり営業利益改善率16.7倍
半導体フォトマスク(回路原板)に回路パターン描く装置で世界シェア9割。1台数十億円で年間販売台数10台ほど。
競合他社の2倍の処理速度持つ新型機投入で市場をほぼ独占。
2位平和 <6412> [終値1733円]9.4倍 3位井関 <6310> [終値305円]6.6倍 4位エンプラス <6961> [終値4025円]4.7倍
11位日本ペイント <4912> [終値474円]2.6倍
金融危機後「サバイバル・チャレンジ」と呼ぶ改善策を実施。3年間で製造経費だけで30億円低減。
・日銀白川方明総裁の後任人事案今週、国会に提示される見通し。
最終候補に残っていると見られる5人。
黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁(68)岩田一政・日本経済研究所センター理事長(66)岩田規久男・学習院大学教授(70)
伊藤隆敏・東京大学教授(62)武藤敏郎・大和総研理事長(69)
市場関係者に最も「円安・株高」に振れそうな人事は
「一政総裁、規久男副総裁のダブル岩田案」「サプライズ反応では竹中平蔵・慶大教授」「短期リリーフ浜田宏一・エール大名誉教授」
実務能力重視となれば黒田・武藤財務省出身の2氏が有力に。待望論では黒田氏に。武藤氏では失望売り、円高・株安に反応とも。
・中国の統計、市場から疑惑の目。
中国の直轄市・省・自治区による2012年の国内総生産(GDP)全部で31ある地方政府のGDP足すと約57兆7000億元(約865兆円)。
中央政府が発表した国全体のGDPを5兆7000億元(約85兆円)上回る。インドネシア一国の誤差に。
GDPと並ぶ怪しい統計は失業率。過去10年リーマン・ショックや欧州危機もなんの失業率はずっと4%台前半。
政府目標4.5〜4.7%以下で推移し続けている。
国内シンクタンク中国社会科学院、08年都市部失業率「9.4%」西南財経大学11年で「8.0%」と算出。
・ランキング:2013年3月期通期の営業利益予想に対する12年4-12月期の進捗率高い企業ランキング。進捗率の高い企業は上方修正余地。
1位TDK <6762> [終値3245円]利益進捗率134.03%
2位大日本住友薬 <4506> [終値1304円]116.80% 北米での人件費削減が寄与。例年1-3月期に研究開発費計上額大きくなる傾向も。
3位タカラスタンダード <7981> [終値664円]116.19% 住宅着工戸数緩やかな回復背景に水回り商品の販売好調。
11位ベネッセHD <9783> [終値3810円]96.51% 「進研ゼミ」広告宣伝例年1-3月期に集中。4-12月期の利益進捗率は高くなる傾向。
17位三菱ガス化 <4182> [終値624円]94.50%
鮮度保持「エージレス」が正月用の餅に同封。製造設備の定期修繕費用1-3月期に計上、利益圧迫する。
23位NTT都市開発 <8933> [終値85200円]91.80% ロンドンで保有していたオフィスビル売却益計上。特殊な事情。
・食品や日用品のプライベートブランド(PB=自主企画)存在感大きく。
イオン <8267> [終値1074円]「トップバリュ」2013年2月期売上高7000億円の見込み。5年前の2.6倍に拡大。来期1兆円目指す。
セブン&アイ <3382> [終値2797円]13年2月期「セブンプレミアム」売上高4900億円を16年2月期1兆円目標掲げる。
サッポロHD <2501> [終値316円]昨年11月ビール大手で初めてPBビール提供。味やパッケージは「スーパードライ」意識。
カルビー <2229> [終値8160円]PB活用にカジを切る。13年3月期PB売上高約50億円。
PB受託で「カルビーナショナルブランド(NB)を棚に置いてもらうという暗黙の了解」大きな利点に。
オエノンHD <2533> [終値240円]12年12月期酒類事業の売上高に占めるPBh率37%に達し、純利益率過去にに迫る。
・会社がわかる 特集半導体装置 M&A(買収・合併)で技術に厚み。
東京エレク <8035> [終値4120円]アドバンテスト <6857> [終値1258円]蘭ASML
日本勢にとって考えられる活路は2つ。
R&Dによる技術基盤の底上げ。もう一つは事業領域を半導体以外の分野に広げること。
東京エレク「受注ガイダンス止める」。製造装置購入する企業が減り、受注の振れ幅大きくなりやすく。
急な受注に対応できるように在庫準備する仕組み導入。コスト増もビジネスチャンス逸すわけにはいかず。
アドバンテスト同社のテスターの世界シェア12年に50%超。「13年55%にまでシェアが上昇」
ニコン <7731> [終値2117円]
半導体の生産効率を飛躍的に高められる大型ウエハーに対応した露光装置を複数台受注。発注先はインテルと見られる。
・ロシア・サハリン沖で石油や天然ガス生産する「サハリン2」プロジェクト。
総額約2兆円とされる巨額プロジェクトに挑んだ三井物産 <8031> [終値1371円]と三菱商事 <8058> [終値1850円]
2013年3月期に配当などで合計1000億円程度のリターン受け取る。1994年参画から約20年。ようやく投資回収果たせそう。
・円安一服受けて株式市場では輸出関連株に利益確定の売りを入れ、資金の一部を出遅れ感のある内需株へシフトする動き。
海外投資家による日本株への投資意欲は根強く、内需株が一時的な受け皿になる。
日経平均株価先週、212年(1.9%)上昇し、2/20には1万1468円と昨年来高値更新。
投資主体別売買動向2月第2週(12-15日)にかけて海外投資家14週連続、個人は2週連続買い越し。
株高の基調は変わらないとの見方が優勢な一方で、物色対象には変化が見られる。
相場の過熱感薄れつつある。東証1部の騰落レシオ22日時点で111%と「買われすぎ」示す120%を割り込んでいる。
日経平均25日移動平均線かい離率2%と過熱ゾーンとされる5%を下回る。
東証1部1日平均の売買代金先週、1兆8486億円と2兆円割り込み、前週比2割近く減少。
・OUT Look:今週の株式相場は上値を試す展開に。
日米首脳会談は日本の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加大きく前進させる内容となり、週明けの市場で好感も。
日銀総裁人事イベントも無難に通過できそうと。海外景気の思わぬ下振れなど外部要因がリスクとして意識。
海外勢2月第2週も日本株を1800億円強買い越し。14週連続買い越しに。
信用買い残8週連続で増加。15日申し込み時点1兆9300億円と2年7ヵ月ぶりの水準に達した。
リスクは海外景気などの外部要因か。
・Wall Street:今週の米株式相場はバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長発言に注目。
量的緩和第三弾(QE3)が前倒しで縮小・停止されるとの観測も市場でくすぶり、発言で相場が揺れる可能性も。
注目は26、27日バーナンキFRB議長の議会証言と3/1の講演。3/1は財政協議の不振に伴う歳出の強制削減迫る。
1日の製造業景況感や消費者心理も注目点。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派41% (前回比+14)弱気派27%(同+14)中立派32%(同-1)
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25指数のうち14指数上昇。
上昇1位フィリピン週間騰落率2.2%(11年末比騰落率52.5%)2位韓国1.9%(+10.6%)3位日本1.9%(3407%)4位フランス1.3%(17.3%)
下位25上海▲4.9%(5.2%)24位アルゼンチン▲4.7%(27.5%)23位ギリシャ▲4.0%(47.5%)22位ベトナム▲3.3%(35.9%)
・信越化学 <4063> [終値5710円]の業績改善期待高まる。
米子会社シンテック(テキサス州)米景気の回復や「シェールガス革命」の恩恵受けると見込まれる。(日経ヴェリタス)
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