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扉を開いて(ETFが放つ磁力)

2013年3月31日(日)小雨

・上場投資信託(ETF)が放つ磁力。日銀もなびく上昇相場の隠れエンジン。
 黒田東彦日銀総裁『1%ルール』を変えてくるとの観測。
 このところの株高で「約5000億円残っている購入枠を13年末までに消化するのは難しくなってきた」との声も。
 取り沙汰されているのは毎月一定額を買い付けるといった手法。
 黒田日銀初めて臨む4/3-4の金融政策決定会合でETF購入手法変えるかどうか市場注視。

・ETF世界市場資産規模2013年2月2兆ドル(約190兆円)突破。過去10年間で資産は平均3割近いペースで拡大。
 世界の上場本数は約5000本。「アクティブETF」登場で変化。
 従来指数連動のパッシブ型が常識。個別銘柄を選別し指数を上回る運用成績目指すアクティブ型が脚光浴びる。

・日銀ETF買いを加速すれば株価へのインパクトは大きい。日銀のETF購入は1兆円あたり日経平均株価1000円近く押し上げると。
 従来の投信との最大の違いはコストの低さ。運用手数料にあたる「信託報酬」は日経平均株価に連動するETFで0.2%程度。
 同様の投信(0.3〜1%前後)を大きく下回る。
 投資家にとって初期コストの差も大きく。従来型投信は証券会社や銀行など「販売会社」経由、運用会社に申し込む。
 この際2〜3%程度の販売手数料がかかる場合も。ETFは株式と同じでネット証券などでは購入額の0.1%程度で済む。
 流動性もETFは取引時間中いつでも注文できるが、従来型投信は取引終了後1回だけ。

・長期金利2003年6月につけた過去最低金利の0.430%を射程距離に捉える。指標新発10年物国債利回り前週一時0.510%まで低下。
 黒田東彦日銀総裁4月3-4日の金融政策決定会合で
 「異次元の大胆な緩和」に踏み出すとの観測から投資家債券需給のひっ迫見越して買い急ぐ。
 これまで幾度も金利は急低下した後に急上昇に転じてきた。そうした懸念を抱きつつも国債買いを続けている。

・日銀 <8301> [終値64000円]金融政策決定会合(4/3-4)開く。サプライズはあるのか。
 確実視されるのが日銀が買い入れる長期国債の年限引き伸ばし。
 現行では満期までの残存期間1-3年の国債購入を市場では5-10年程度まで延ばすとの見方。毎月の買い入れ額も巨額に。
 上場投資信託(ETF)などリスク資産の買い入れ拡大は見方分かれる。買い入れ対象の拡大や買い入れ方の変化注目。

・イオン <8267> [終値1215円]ダイエー <8263> [終値322円]TOB(公開市場買い付け)で市場規模のメリット好感。
 子会社化は「もろ刃の剣」との声も上がる。債券にかかる費用は未知数と。再び総合スーパー(GMS)に革新起こせるか。 

・ハブ <3030> [終値280000円]2013年2月期7期連続最高益更新。今期も増益見通し。首都圏中心に英国風パブ「HUB」運営。
 「ネアカ のびのび へこたれず」ダイエー <8263> [終値322円]創始者中内功氏の座右の銘にした言葉ハブ本社の一室に飾られる。
 強みはメニューの中心にドリンクを据えている点。売上高に占めるドリンクの比率は8割。フードの割合が低いと原材料高の影響小。
 13年2月配当800円増で7500円に。市場では「なお増配の余地がある」との声も。

・パナソニック <6752> [終値654円]市場の厳しい先例受ける。3/28都賀一宏社長就任後初の中期経営計画発表。
 2016年3月期に営業利益3500億円以上目指すとしたが、数値目標を実現する具体策示されず、株価急落。

・中古品の販売(リユース)関連企業軒並み最高益更新へ。
 
 トレジャー・ファクトリー <3093> [終値1240円]2013年2月期単独営業利益前期比14%増6億5000万円と4期連続で最高益更新。

 ハードオフコーポ <2674> [終値640円]2013年3月期単独営業利益前期比14%増15億円と2期連続で最高益更新。

 コメ兵 <2780> [終値1390円]2013年3月期連結営業利益4期連続増益。年初から3月までに株価約2倍。

 関連企業の新規上場する動き。シュッピン <3179> [終値435円]買取大国 <3181> [終値1808円]新規上場。

 ヤフー <4689> [終値43300円]3/22、消費者から古着や中古バック買い取る事業始めた。
 自社オークションサイトやショッピングモールで販売。初年度販売目標約50億円。

・ランキング:2012年度株価が上がった会社。昨年3月末起点。

 首位日創プロニティ <3440> [終値21850円]福証Qボード 株価騰落率7052.21% 
 メガソーラー(大規模太陽光発電所)向け架台受注急増。

 2位いちごグループHD <2337> [終値80500円]795.44%  

 3位アイ・アールジャパン <6051> [終値11950円]756.02% 
 「実質株主判明調査」など手掛ける。証券代行業務に2013年3月から参入。順調に顧客数増やす。

 11位コムチュア <3844> [終値2110円]298.87% 
 オフィス向けシステム開発や運用を手掛ける。クラウド関連事業好調。来期以降業績拡大への期待も高い。

 14位MonotarO <3064> [終値4540円]256.64% 工具・資材ネット通販高成長。今後大企業向けの販売にも力。

 44位ひらまつ <2764> [終値619円]142.43% 1株300株に分割も売買しやすく。資産効果による高級レストランの業績が好調。

・日経平均株価上値重くなる中で市場の関心は新年度入り後の海外投資家の動向に集まる。
 海外勢による日本株買い越しは18週で途絶える。個人は買い越し基調に転じる。日経平均昨年末から今年3月末までの上昇率19%。
 海外勢相場観推し量るヒントがオプションの売買動向。海外投資家の一部は日経平均オプションなどのコール(買う権利)買う。
 一方、株価急落にかける取引は少ない。 

・OUT Look:今週の株式相場は小高い水準でのもみ合いか。
 日銀追加金融緩和への期待背景に金融や不動産など内需株堅調に推移とも。円高修正は一服、輸出株は積極的に手掛けにくい。
 ユーロ安への警戒は上値の重い展開が予想される。
 週内国内で重要イベント相次ぐ。4/1日銀企業短期経済観測調査(短観)。
 大企業製造業の業況判断指数(DI)の予想中央値マイナス7と前回(マイナス12)に比べ改善する見通し。
 日銀3-4日金融政策決定会合。会合後の黒田東彦日銀総裁記者会見発言も関心向かう。
 海外では1日の米サプライマネージメント協会(ISM)製造業景気指数、5日米雇用統計注目。

・Wall Street:今週の米株式相場は週末に3月の米雇用統計は発表控え、神経質な展開へ。
 S&P500種指数最高値更新は投資家にとっては明るいニュースに。
 雇用統計非農業部門の就業者数前月比19万人前後増加と2月(23万6000人)からやや鈍化する見通し。失業率7.7%と前月並み。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派33% (前回比-13)弱気派27%(同+1)中立派35%(同+12)

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は東南アジアなどの株価指数が上昇。

上昇1位タイ週間騰落率5.6%(12年末比騰落率12.2%)2位フィリピン5.0%(17.8%)3位インドネシア4.6%(14.5%)11位日本0.5%(19.3%)
 下位25位ギリシャ▲6.6%(▲4.3%)24位スペイン▲4.9%(▲3.0%)23位上海▲3.9%(▲1.4%)22位ドイツ▲1.5%(2.4%)

(日経ヴェリタス)

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