
扉を開いて(GPIF動く)
- 2013年07月21日
- 株式投資・経済ニュース全般
2013年7月21日(日)はれ
・巨象年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が動く。公的年金「買い出動」思惑と真実
「公的・準公的資金の運用・リスク管理等の高度化等に関する有識者会議」安倍政権が掲げた成長戦略の項目の一つ。
国民年金と厚生年金積立金約120兆円運用するGPIFについて「分散投資の推進や株式への長期投資によって利回りあげる方策議論する」
昨年11月以降の上昇相場で日本株を仕込んだ海外勢。GOIFによる日本株引き上げが見えれば、株高要因となり絶好の売り時到来とも。
・金融市場注目は「基本ポートフォリオ」現行(6/7修正後)国内債券60(+-8)国内株式12(+-6)外国債券11(+-5)外国株式12(+-5)
次の見直し予想、国内債券50、国内株式15、外国債券15、外国株式15、日本株買い余地拡大か。
・米国株強含む。S&P500種株価指数19日、過去最高値連日で更新。ダウ工業株30種平均は4週連続の上昇。
米企業4-6月期決算が金融軸に予想上回っているのを好感。
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長メッセージ、量的緩和第三弾(QE3)の縮小開始は経済指標に基づいて決め、予断持たず。
QE3の縮小・終了とその先の金融補機締め(ゼロ金利解除)は切り離す。の2点。
今週はマクドナルド(22日)、アップル(23日)、フェイスブック(23日)など重要企業の決算発表。
・世界の市場関係者が注目の参院選挙投開票21日実施、マーケットはアベノミクスが目指すデフレ脱却の行方あらためて見極める展開に。
自民・公明両党が過半数を獲れば衆参ねじれ解消、市場では一旦株高・円安進むとの見方も多い。
ただ参院選の大勝は織り込み済との面も。新たな成長戦略や消費税増税など、次のテーマに市場の関心は早々と移る。
「ねじれ解消しないなら、1ドル=90円近くまで急落」との声も。ねじれ解消は決断できる政治を国内外に訴えられる契機。
選挙後に安倍政権の真価が問われることになる。
・南欧各国で政治不安が広がる。債務危機の再燃抑え込むため各国首脳はバカンス期前に苦境に立つ。
スペイン:与党国民党で企業から不正献金問題表面化。ラホイ首相、野党が辞任要求。
ギリシャ:公務員削減計画盛った法案、293の出席議員のうち153人の賛成得て成立。国家運営綱渡り続く。
イタリア:構造改革と財政再建がなかなか進まず。今月末ベルルスコーニ元首相の脱税事件判決、早期の解散・総選挙が実施される可能性も。 ポルトガル:コエリョ首相と野党は危機脱出に向け、政策合意めざし、協議継続中。2014年6月以降総選挙実施も提案。
フランス:フィッチが国債格付け引き下げ、トリプルA格失う。大統領支持率この1年で半減。
・バーナンキ米連邦準備理事会議長、量的緩和第三弾の年内減額開始について「既定路線でない」と語り、緩和に積極的な「ハト派」印象づけ。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の9月会合までに雇用統計の発表が2回。同統計が判断の決定打になりそうな雲行き。
・株高の資産効果追い風に消費回復が、低価格志向の強い日用品まで波及。
花王 <4452> [終値3455円]ライオン <4912> [終値572円]の2013年1-6月期連結営業利益期初計画上回る。
通期では原材料価格上昇で消費回復の恩恵薄まる可能性も。
・発掘実力企業:外国人持ち株比率の高い企業 メディキット <7749> [終値3235円]
人工透析に使う血管用カテーテル(医療用細管)で国内シェアが約5割。「世界初」の製品開発で高い収益率維持。
外国人持ち株比率4年連続上昇、2013年3月期18.5%に達する。
ライバルはニプロ <8086> [終値1033円]テルモ <4543> [終値5210円]といった売上高規模では10倍以上の大手。分野を絞って独自性。
・ソフトバンク <9984> [終値6430円]株価の勢いとまらず。前週末連日で年初来高値更新。時価総額8兆円弱に拡大。
世界展開本格化するとの見方追い風。気懸りは財務悪化。有利子負債6兆円超える。30日4-6月期の決算発表。
・会社がわかる 特集全国保証 <7164> [終値3795円]住宅ローンの信用保証業務手掛ける。
地域密着型の事業展開や高い専門性生かした迅速な審査で地域金融機関の需要取り込む。
保証債務残高10兆円目指す。提携金融機関は前期18多い700まで増やす。石川英治社長「海外や個人投資家向けIRに力入れる」
株式市場で評価される最大の理由、「同じ事業内容の上場企業がないこと」参入障壁高い。
・ランキング:旧大証上場企業で低PER(株価収益率)銘柄
1位光陽社 <7946> [終値68円]予想PER2.602倍 配当利回り0%
2位名村造船 <7014> [終値866円]4.411倍 2.309%
建造予定に船にはリーマン・ショック前の高い価格で契約した案件多く。足元の円安・ドル高もあり採算が改善する見込み。
3位あかつきFG <8737> [終値1150円]5.139倍 0% 4位カワサキ <3045> [終値1398円]5.379倍 1.609%
5位メタルアート <5644> [終値351円]5.380倍 2.279% ダイハツ <7262> [終値2070円]向け出荷の伸び率鈍化が懸念材料。
6位中西製作所 <5941> [終値740円]5.485倍 1.337% 市町村合併に伴う自治体施設再編や病院の建て替え・改装増、業績の追い風。
22位ヤギ <7460> [終値1558円]8.032倍 2.888% 純利益過去最高更新見通し。投資家向け広報活動yに力入れる方針。
41位新晃工業 <6458> [終値963円]9.036倍 1.869% 業務用エアコン専業メーカー。営業利益9割を国内依存。今期大型案件一巡。
・日経平均株価先週(16〜19日)1週間で83円(0.6%)上昇、5週連続の上昇。
この間主力銘柄の値動き、通信や銀行など内需関連株の上昇目立つ。一方、新興国や欧州での売上比率高い機械や商社など苦戦。
東証株価指数(TOPIX)コア30採用銘柄の5/22からの株価騰落率 日経平均▲6.6%
ソフトバンク <9984> [終値6430円]12.2% 三井住友FG <8316> [終値4885円]4.7% セブン&アイ <3382> [終値3940円]2.5%
コマツ <6301> [終値2384円]▲19.8% 野村 <8604> [終値814円]▲14.9% 三井物産 <8031> [終値1332円]▲13.6%
・OUT Look:今週の株式相場は小じっかりとした展開か。21日参院選で与党勝利し、国会のねじれ解消すれば買いが入る公算高く。
円安に伴う企業業績の改善期待も押し上げ要因。日経平均は節目の1万5000円意識した値動きに。
急ピッチな相場上昇で高値警戒感から利益確定売りが上値抑える可能性も。
参院選の結果、与党過半数の議席確保すれば、週明けの株式市場で海外投資家が買いに動きそう。
今週はキヤノン <7751> [終値3385円]信越化 <4063> [終値6900円]日産自 <7201> [終値1121円]など主要企業の決算発表。
テクニカル的には過熱サインも。19日時点東証1部騰落レシオ138%と過熱感示す120%上回る。
日経平均25日移動平均線から上方乖離も5.8%と高い水準で推移。
経済指標では7月の中国HSBC製造業購買担当者景気指数注目。
・Wall Street:今週の米株式相場は高値圏でのもみ合いか。
景気回復期待など背景に投資資金の株式市場への流入は続くも、高値警戒感もくすぶる。
先週1週間でダウ工業株30種平均は0.5%上昇。
金融大手の4-6月期決算堅調な内容で買い誘った一方、IT(情報技術)関連企業の決算が低調で相場の足引っ張った。
今週はアップルやキャタピラーなどの決算発表が予定される。6月中古住宅販売も発表。
・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派46% (前回比-1)弱気派31%(同+7)中立派23%(同-6)
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は総じて買いが優勢な展開。新興国市場中心に買戻しの流れ続く。
上昇1位アルゼンチン週間騰落率5.7%(12年末比騰落率19.5%)2位ブラジル4.1%(▲22.2%)3位ギリシャ4.1%(▲7.8%)4位トルコ2.6%(▲3.0%)
下位25位上海▲2.3%(▲12.2%)24位台湾▲1.9%(4.7%)23位スイス▲0.7%(16.2%)18位米国0.5%(18.6%)17位日本0.6%(40.4%)
・アベノミクスとネット企業 一休 <2450> [終値155900円]株高により資産効果に加え、外国人観光客増加やカジノ解禁が追い風。
予約取扱高昨年末から前年同期比15%増のペース続。うち5%分が宿泊料金の上昇、10%分が予約数の増加によるもの。
「高級ホテル・旅館取り扱う予約サイト」というブランドイメージ育てる。資産効果の恩恵受けやすく。
2014年3月期創業15周年記念配当1500円、年間配当2800円と前期(1300円)から大幅増。
・3月決算企業の4-6月期業績発表が今週から本格化。米国景気の好調に加え、円安による輸出採算の改善。
内需の堅調さ背景に「ニッポン株式会社」は増益基調維持する見通し。主役は自動車、増益幅の半分稼ぎ出す。米国市場の活況が全体けん引。
富士重工 <7270> [終値2812円]営業利益前年同期比4倍700億円前後まで膨らむ可能性。世界販売の2台に1台を米国で売る。
マツダ <7261> [終値439円]株式市場は300億円超の利益予想。トヨタ <7203> [終値6470円]も大幅増益濃厚。
米国関連では住宅市場の復調も大きい。信越化 <4063> [終値6900円]塩化ビニール樹脂の販売が伸び、4-6月期経常増益確保。
カリフォルニア州に拠点持つ太平洋セメント <5233> [終値357円]住宅用セメントの販売拡大で利益増加期待。
東芝 <6502> [終値490円]円安でスマートフォン(スマホ)向けNAND型フラッシュメモリー好調で大幅増益確保。
国内に動き活発。ヤマトHD <9064> [終値2227円]4-6月期営業利益前年同期比7割程度上回る模様。
レジャー関連では開業30周年迎えた東京ディズニーランド運営オリエンタルランド <4661> [終値15750円]注目。4-6月期入園者数過去最高。
家電量販店も足元売り上げが回復しつつある。ヤマダ電機 <9831> [終値4335円]6月全店売上高(単体ベース)1年半ぶり前年同月比上回る。
・中国中心とした新興国の成長鈍化は4-6月期の業績下振れ要因として一部に影。資源価格の下落が重荷に。
商社5社今期そろって通期で連結最終増益見込む。滑り出しは為替相場の円安進行でプラス要因も、資源価格下落の影響で打ち消される。
三井物産 <8031> [終値1332円]三菱商事 <8058> [終値1861円]の4-6月期連結営業利益、前年同期比横ばいか減益となる公算大きく。
・市場予想が会社予想を上回る企業:
新光電工 <6967> [終値1116円]「上振れ率」151%
スマートフォン(スマホ)やタブレット向けの新製品が伸びる。円高修正による上方修正よとも大きい。
エンプラス <6961> [終値7510円]81% 薄型テレビ向け特殊レンズで業績急拡大。海外からの引き合い強く世界シェア100%で利益率高く。
日本写真印 <7915> [終値1721円]92% 酉島 <6363> [終値888円]76% TDK <6762> [終値3745円]73% TOWA <6315> [終値691円]71%
・市場予想が会社予想を下回る企業:
ミツミ <6767> [終値735円]「下振れ率」97% 戸田工 <1860> [終値298円]57%
日新鋼 <5413> [終値860円]51% ステンレス市況は世界的な供給過剰など背景に需要弱く。堺製造所(堺市)で火災発生。復旧時期遅れも。
帝人 <3401> [終値224円]13% 炭素繊維の収益は改善も電子材料や化成品振るわず。 (日経ヴェリタス)
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講師:馬渕治好(まぶちはるよし)氏
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