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扉を開いて(跳躍力貯める会社)

2013年7月20日(日)はれ

・跳躍力貯める会社 最高益寸前、意志ある踊り場。大きく飛び上がるには、ひざを曲げて、ぐっと沈み込まなければならない。
 最高益寸前であえて「ため」をつくる企業が輝き始めている。

 トプコン <7732> [終値2319円]6月上旬、
 同社製全地球測位システム(GPS)機器取り付けた建設機械や農業機械が常識超えるスピードと正確さで自走する様子に世界の投資家はうなる。
 研究開発費増やし「独創的な発想による戦略商品」に集中してきたのが奏功、米国他社と世界一を争うほどの力つける。
 研究開発費数億円少なくすれば「過去最高」もあえて寸前で踏みとどまり、将来に向けて種をまく道選ぶ。

 村田製作所 <6981> [終値9708円]スマートフォン(スマホ)向け電子部品の伸びが続く中でも、
 「経営の安定という視点で考えると自動車やヘルスケア部門を伸ばしたい」として、15年3月期に過去最高となる600億円の研究開発費計画。
 この結果、今期純利益は01年3月期記録した過去最高益には3%ほど満たない水準見込む。

 鬼怒川ゴム <5196> [終値532円]海外展開強化へ今期過去最高の設備投資計画。
 放電精密加工 <6469> [終値726円]航空機エンジン部品の量産体制構築に向け、設備投資を一気に3倍へ。

 トヨタ <7203> [終値6006円]豊田章男社長、小幅減益見込む今期を「意思を持った踊場」と位置付け。研究開発費や設備投資増やすから。 

・跳躍力貯める会社 長期成長へ種まき着々。

 阪神阪急ホールディングス <9042> [終値594円]900億円投じ期間百貨店「阪神梅田本店」や隣接するオフィスビルいったで建て替える。
 ビル解体によってテナント収入が減少、当面業績の重荷に。今回の大型投資こそ成長加速への「1丁目1番地」となりうる。

 東京応化工 <4186> [終値2388円]国内にとどめてきた最先端材料の生産工場を韓国・仁川市に135億円かけて新設。
 7月から大口顧客韓国サムスン電子への供給始めた。

・跳躍力貯める会社 ニッポン飛び出せ、海外で大型M&A(買収・合併)

 コーセー <4922> [終値4160円]2014年140億円弱投じて米化粧品会社タルト買収。米国への足掛かりとして必要と判断。
 同社株タルト買収後急速に動意付き、7/18には8年ぶりの水準回復。

 参天製薬 <4536> [終値6020円]5月医薬品大手米メルクの眼科用医薬品事業の買収は、
 米国除く日本、欧州、アジア太平洋地域での製造販売の権利など含み、現在2割弱の海外売上高比率が16年3月期には30%まで高まる見通し。
 投じる資金は約6億ドル(約610億円)と連結売上高の半分弱の規模。一つ間違えれば経営揺るがしかねない「大勝負」。投資家は「買い」の判断。 
 大陽日酸 <4091> [終値897円]2月に約240億円投米産業ガス大手買収。
 M&Aなら成長余力が大きい海外市場に素早く切り込めるだけに、費用がかかっても欠かせない成長手段。

・跳躍力貯める会社 苦渋の決算 再起へ「負の遺産処理」急ぐ。

 NEC <6701> [終値378円]2014年3月期計上した構造改革費用は約250億円。
 今期純利益350億円と900億円超稼ぎ出していた90年代の全盛期に遠く及ばない水準も18日約5年ぶりの高値を回復。

 三島紙 <3864> [終値88円]4月に主力製紙工場八戸工場(青森県)の分社化という大胆な構造改革に踏み切った。
 製紙技術応用した自動車向けエアコンフィルターや水処理膜用の部材など多角化事業も確り強化。
 6月メキシコ工場で自動車向けフィルターの生産始まる。「今後の成長けん引する」と原田純二・取締役意気込む。

 メガネスーパー <3318> [終値33円]毎週金曜日星崎尚彦社長自らバンのハンドル握って不振店回る。15年4月期久々の黒字転換を狙う。

・跳躍力貯める会社 有望な「寸前企業」最高益比90%超見込む上場124社に。
 前期最高益更新したものの今期小幅減益見込む「足踏み型」、急速な業績回復で久々の最高益狙う「復活組」など、顔ぶれ様々。

 過去最高益に迫っている主な企業。

 JRCファーマ <4552> [終値2495円]今期予想純利益13億円(前期比0.3%増)最高益比99.8%

 ニッタ <5186> [終値2388円]62億円(8.4%増)99.8% 住友商事 <8053> [終値1358円]2500億円(12.1%増)99.7%

 岩谷産 <8088> [終値792円]105億円(0.3%増)99.6% ショーワ <7274> [終値1196円]104億円(51.6%増)99.5%

 上村工 <4966> [終値5370円]42億円(148.1%増)98.2% 日立ハイテクノロジーズ <8036> [終値2432円]256億円(42.0%)95.1%

・17日ウクライナ東部で起きたマレーシア機撃墜事件、世界の株式相場を揺るがす。ダウ工業株30種平均1万7000ドル台割り込む。
 18日には米企業決算の堅調な内容が追い風となり、終値123ドル37セント高、1万7100ドル18セントまで戻したが、
 警戒感無く上値を追う動きにはブレーキ掛かった格好。
 17日に株式相場の予想変動率示す変動制指数(VIX 恐怖指数)が急伸。低格付け債から資金大幅流出。
 「安全資産」とされるドイツ国債10年物利回り過去最低水準、マネーの流れにも変化の兆し見え始めた。
 米量的緩和的緩和の縮小や欧州のデフレ懸念、地政学リスクと強気はなお健在も不安心理あおる材料が少しづつ積み重なって来ていることも事実。

・総務省25日、6月消費者物価指数(CPI)発表。生鮮食品除く総合は民間予想で前年同月比3.3%上昇、5月の上昇率から0.1ポイント縮小。
 日銀 <8301> [終値50000円]産出した消費増税の影響分2%差し引くと、実質的には1.3%の上昇。

・東京証券取引所22日、主要銘柄の株価が動く単位である「刻み幅」縮小する。今回の措置で株価に銭単位がつく銘柄が出る。
 円滑な株価形成に役立つとの期待もあるが
 「短期の売買を繰り返すデイトレーダーや超高速取引(HFT)手掛ける投資家などは売買しづらくなる」との指摘もある。
 「TOPIX100」の採用銘柄のうち80銘柄。株価1000円以下の銘柄は1円刻みから10銭刻みに変わる。5000円以下は1円刻みから50銭刻みに。

・資生堂 <4911> [終値1998円]魚谷雅彦社長就任3ヵ月余り。経営改革進み収益が改善に向かう期待感背景に、株価は5月半ばから上昇基調。
 7/18には一時約4年半ぶりの2000円の大台乗せ。同日午前新製品発表会。10月からブランド別に収益管理する仕組み導入。
 矢継ぎ早に新製品投入と収益管理体制の強化で業績の底上げ狙う。市場では日本コカ・コーラ出身社長の経営手腕への期待強まっている。

・発掘実力企業:営業最高益企業(7)ウイン・パートナーズ <3183> [終値1182円]心疾患治療に使うカテーテルの販売国内トップシェア。
 心臓関連製品で売上高の7割を占める「心臓スペシャリスト」として、医師や病院関係者から信頼得る。
 現在医療現場では患者の痛みや体の負担を軽くする治療法へのシフトが大きな流れに。
 中期的には2020年に売上高で現在の2倍、1000億円目標。株価堅調。配当3円増配の35円計画。

・LINE関連銘柄に期待と不安 上場報道(7/15)切っ掛けに乱高下。

 メディア工房 <3815> [終値1228円]ネット向け占い事業。「LINE占い」にコンテンツ提供。15日株価上昇率19.4%。

 エムアップ <3661> [終値955円]携帯コンテンツ開発。LINE向けにスタンプ提供。17.3%。

 エイチーム <3662> [終値6810円]スマホ向けゲーム開発。LINE向けにゲーム提供。16.2%。

 アドウェイズ <2489> [終値1806円]ネット広告。「LINEフリーコイン」の代理店。13.3%。

 ネオス <3627> [終値930円]電子書籍アプリなど開発。LINE向けにスタンプ提供。11.9%。

 メディアドゥ <3678> [終値5480円]電子書籍取次。スマホアプリ「LINEマンガ」に電子書籍提供。10.8%。

 イマジニア <4644> [終値880円]スマホアプリなど開発。LINE向けにスタンプ販売。10.0%。

 ネットイヤー <3622> [終値1745円]LINEの企業向けアカウント開設の代理店も5月契約終了。21.2%。

・会社がわかる 特集ニチイ学館 <9792> [終値899円]収益源の多様化急ぐ。教育事業特に力。
 主力の介護・医療関連事業は足元は好調、先行きは競争激化や国の制度変更に伴うリスクがくすぶる。

・ウクライナでのマレーシア機撃墜機に、株式市場で急速に地政学リスクへの警戒感が高まった。
 18日の日経平均株価の終値は前日比154日(1.0%)安の1万5215円と大幅に下げた。
 「日本株への影響は短期的、限定的」と見る向きが多いが、先行きに影を落とすのは間違いない。
 今週方本格化する主要企業の決算発表が、当面の株価回復のカギに。

 地政学リスクの株価への影響の出方は一様ではない。2001年9/11の米同時多発テロでは翌12日の日経平均が前日比7%安と急落。
 逆に北朝鮮が05年2月に核兵器保有を言明した際には直後の日経平均は上昇。

・金相場堅調な展開。国際指標となるニューヨーク市場の先物価格は1トロイオンス1300ドル台前半で推移、4月中旬以来の高値圏。
 ウクライナや中東情勢への警戒感強く、ひとまず投資マネー流入。「有事の金買い」が広がる。 

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は底堅い展開に。マレーシア機撃墜の余波で欧州関連の輸出明型などで調整進む可能性はあるが、
 「影響は一過性で徐々に業績を材料とする相場に移行」との見方一般的。
 アナリスト予想も上方修正増え、日経平均株価は1万5000円下値に1万5500円までのレンジでの推移見込む声多い。
 18日後場にかけ円が伸び悩み、株価下げ渋ったのもマレーシア機撃墜の影響が尾を引きそうにない1つの根拠。
 今後市場の関心は月末にかけ、本格化する日本企業の4-6月期決算。
 今週は米国企業の4-6月期決算がヤマ場、材料視される可能性。

・Wall Street:今週の米株式相場は地政学リスクへの警戒感がどれだけ影響力持つかが相場の方向性を左右しそう。
 市場関係者の間では相場の高値警戒感も出ており、地政学リスクは利益確定売りの格好の材料になった模様。
 先週末の終値は1万7100ドル18セントで終える。
 佳境を迎えつつある2014年4-6月期決算は、S&P500種株価指数の採用銘柄で見て増益率が約5%と、今のところ比価格的好調。
 今週は6月の一戸建て住宅販売や中古住宅販売発表。アップル、マイクロソフトなどハイテク企業の決算発表も目白押し。
 相場は企業決算と地政学リスクの綱引き状態になる可能性も。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派28%(前回比-3)弱気派34%(同-2)中立派38%(同+5)

・ランキング:2月期企業営業利益進捗度ランキング 

 1位TSIホールディングス <3608> [終値696円]営業利益進捗率98.2% 春夏物好調、統合効果も。 

 2位あさひ <3333> [終値1382円]61.9% 3位松竹 <9601> [終値961円]「アナ雪」や不動産で増益。

 10位マルエツ <8178> [終値395円]38.1% 足元順調、上方修正も。11位パル <2726> [終値2761円]38.0% 若者衣料値上げが奏功。 

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち20指数が上昇。

上昇1位ブラジル週間騰落率4.1%(13年末比騰落率10.7%)2位トルコ3.7%(21.4%)3位インド2.5%(21.1%)12位米国0.9%(3.2%)
下位25位ロシア▲7.7%(▲11.5%)24位アルゼンチン▲1.8%(60.7%)23位台湾▲1.0%(9.2%)22位フィリピン▲0.7%(16.4%)19位日本0.3%(▲6.6%)

 2013年末比騰落利率 1位アルゼンチン60.7% 2位トルコ21.4% 3位インド21.1% 4位インドネシア19.0% 5位ベトナム18.2% 
 最下位ロシア▲11.5% 24位日本▲6.6% 23位上海▲2.7% 22位ギリシャ▲0.4% 21位英国▲0.0% 20位韓国0.4%

・見えない企業価値、意外な診断術。プロの投資家が参考にしている意外な指標。

 指標1:役員写真の掲載。
 ホームページ(HP)役員の顔写真が載ってる会社は、長期的な株価のパフォーマンスは高い。
 社長と役員の顔写真掲載している会社は2013年1月末で46社。リーマン・ショック後の08年11月から14年6月の株価上昇率は約2.1倍。
 一方、社長の写真は掲載しているが役員は掲載されてない会社、144社の株価は同期間1.8倍上昇。どちらの写真もない会社は上昇率1.6倍に。

 HPに公開されている社長の挨拶文にも注目。主語が「私」「私たち」の会社の株価は08年11月から13年2月までに6割上昇。
 主語が「当社・弊社」や主語に社名を使っている会社の株価は同じ期間に4割の上昇にとどまっている。
 挨拶文そのものがない会社の株価は上昇率3割。
 カギは「社長が自分の言葉で語っているかどうか」主語が「私」「私たち」の会社は経営企画や広報担当の部署任せにしていない可能性が高い。  
 指標2:グローバルに通用する企業理念
 グローバルに通用する企業理念や行動指針を定義し直し、海外の従業員にまで本気で浸透させようとしているか。
 端的に表すのが企業独自の冊子とその活用度合い。
 
 ユニ・チャーム <8113> [終値6380円]2005年に「ユニ・チャームウェイ」策定。
 全社員共有すべき価値観記した10種類の冊子バインダーにまとめた。英語、中国語、タイ語、インドネシア語に訳され、全世界2万人の社員携帯。

 コマツ <6301> [終値2317円]06年にも「コマツウェイ」作る。
 国内外に従業員が同社の強みや価値観を分かりやすく認識できるよう明文化。10ヵ国以上の言葉で訳され社員に配布。

 エーザイ <4523> [終値4216円]「会社の憲法」と言える定款にまで企業理念盛り込む。

 指標3:社外取締役が3人以上。
 東証1部上場企業のうち、今年5月末時点で社外取締役が3人以上いた企業は5月までの過去2年間で株価が82%上昇。
 社外取締役2人の会社はその次。1人の会社は0人の会社や東証株価指数(TOPIX)を下回る。

 指標4:障碍者を戦力に。
 多様な人材のマネジメントが出来る会社は中長期的に見て競争力が高い。 
 ツムラ <4540> [終値2515円]エフピコ <7947> [終値3390円]ファーストリテイリング <9983> [終値32355円]障害者雇用率高い。
 
(日経ヴェリタス)

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