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扉を開いて(波乱相場にも好機)

2015年9月27日(日)小雨のちくもり

・波乱相場にも「好機」投資家1000人調査、日本株に視線。

 春先に日経平均株価が2万円の大台超えた際、個人は利益確保の換金売りに動いた。
 証券口座の待機資金であるマネー・リザーブ・ファンド(MRF)残高は、5月末時点で12兆3000億円まで積みあがった。
 個人はその後の相場急変にひるまず、MRFの残高は減少に転じ、個人は6月から8月まで計7600億円買い越し。
 3か月連続の買い越しは約3年ぶり。
 日経ヴェリタス個人投資家1000人調査、MRFに普通預金など足した待機資金の合計平均は630万円。
 うち2015年度に214万円、16年度に110万円の計324万円投資に回すとの結果。

・波乱相場にも「好機」海外不透明「日本買い」。
 「個人投資家1000人調査」では日本株・投信への関心高さが浮き彫りに。
 2016年度末までに待機資金の5割強の324万円が投資に回り、うち7割が日本株・投信に向かう。
 日本企業の底堅さや海外情勢の不透明感などが背景。
 長い運用期間を確保できることを武器に積極的にリスクを取っていこうとする姿勢が表れている。
 海外投資には慎重姿勢も目立つ。
 少額投資非課税制度(NISA)の利用状況、実際に口座保有している人が62%。
 そのうち今年1年間の非課税投資枠100万円分すべて使い切った人は23%。
 50万円の枠を残している人が52%、年末にかけて「駆け込み買い」発生する可能性も。

・波乱相場にも「好機」
 日経平均株価は次の回復局面でどれくらいまで上昇するか。日本株への投資検討する人に高値のメド聞くと、平均額は2万1925円。
 2万円台の回答が24%と最も多く、次に2万1000円台の19%が続く。2万5000円以上も17%に。
 一方、どのくらいまで下落すれば買い時と判断するかを聞くと、平均額は1万6271円。1万8000円台が24%、1万7000円台が21%。

 外国為替証拠金(FX)取引、外国債券型投信への投資検討する人には、円の対ドル相場の見通しを5円刻みで聞く。
 「円安派」は1ドル=125円との回答が44%。140円以上も8%。平均は128.8円。
 一方、いったん円高が進むとみる投資家にドルを押し目買いする水準を聞くと、平均は102.2円で、現在相場と開き。

・波乱相場にも「好機」

 「買いたい銘柄」1位トヨタ <7203> [終値7195円]過去1年間の株価騰落率 9.9%
 2位武田 <4502> [終値5545円]12.9% 3位イオン <8267> [終値1787.5円]60.4% みずほFG <8411> [終値235.2円]15.9%
 5位三井物産 <8031> [終値1522.5円]▲16.4% 三菱UFJ <8306> [終値751.7円]17.5% 
 7位カゴメ <2811> [終値1909円]9.0% ソフトバンク <9984> [終値5906円]▲25.8% 
 9位三菱商 <8058> [終値2117.5円]10位OLC <4661> [終値6455円]東芝 <6502> [終値316.5円]東電 <9501> [終値819円]

  
 「買いたい業種」1位サービス業 過去1年間の株価騰落率 18.7% 2位医薬品 20.8% 3位建設株 14.5% 4位食料品 21.8%
 5位銀行 115% 6位小売業 32.6% 7位情報・通信 6.8% 8位化学 10.7% 9位電気機器 ▲2.6% 10位輸送用機器 3.2%
 
 11/4上場する日本郵政、ゆうちょ銀、かんぽ生命保険の郵政グループ3社については、買いたいが13%、関心があるが52%に。

・波乱相場にも「好機」
 投資の際の懸念材料を複数回答で聞いたところ、「中国の景気悪化」との回答が82%に上り、ダントツで首位。
 懸念材料の2位は「アベノミクスの失速」で35%。3位は「ギリシャなど欧州問題」(33%)4位「米国の金融引き締め」(29%)。

・波乱相場にも「好機」
 今後購入したい外貨を複数回答で聞いたところ、米ドルとの回答68%と人気集中。2位豪ドルで29%。3位ユーロで23%。
 新興国通貨の南アフリカランドやブラジルレアルなどは軒並み人気薄。

・波乱相場にも「好機」大物投資家・竹田和平氏。
 今の主な投資先は10社ぐらいに絞った。中小型株の売却進める。外国株は投資先としては考えてはいない。
 「新たな投資テーマとしては『ロボット』に注目。」
 「株式投資は基本的に長期保有で配当を得ることを目的としており、短期での売買はしない。
 『80年周期説』という経済が一定の周期で動くとする考え方で世の中をとらえている。」
 日経平均株価は年内に2万円台に戻り、来年はさらに上昇と。
 「2020年東京五輪が終わった21年ごろに日本の財政はおかしくなる。日米開戦した1941年から80年後。」

・独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス試験不正問題が、相場の新たな波乱のお種に。
 先週はドイツ株式指数(DAX)が24日に年初来安値更新、米ダウ工業株30種平均や日経平均株価も乱高下。
 米利上げ時期巡る不透明感や中国景気の先行き懸念が残る中、投資家が悪材料に敏感に反応しやすくなっている。
 不安定な相場の中で浮上したVW問題。不正疑惑は欧州にも広がり、根の深い問題になる可能性がある。

・日銀 <8301> [終値44950円]10/1と2日、9月の全国企業短期経済観測調査(短観)発表。
 中国経済の減速や中国発の世界的な株安の連鎖受け、民間シンクタンクでは「景況感は小幅に悪化する」との予想が大勢占める。
 好調な企業業績が「中国ショック」をある程度吸収できるため、下振れは小幅にとどまる見通し。
 短観は3,6,9,12月に資本金2000万円以上の民間企業約1万1000社対象に調査。
 業況判断DIのほか、国内外での製品需給バランスや設備・雇用の過不足感も企業の回答割合の差で測る。

・欧州自動車最大手独フォルクスワーゲン(VW)による米国での排ガス試験の不正発覚受け、自動車産業や金融市場が大揺れ。
 金融界でで大スキャンダルとなったロンドン銀行間取引金利(LIBOR)めぐる不正に匹敵する問題との警戒も広がる。
 リコールなどの関連費用として65億ユーロ(約8700億円)を7-9月期に引当金として計上するが、
 米メディアは米国の制裁金が最大180億ドル(約2兆1600億円)となると報じる。

 ディーゼルエンジンの排ガス浄化の触媒に使われるプラチナは一時1トロイオンス924ドルと、09年1月以来の安値。
 一方、ガソリン車の触媒に使うパラジウム価格は急騰、一時1トロイオンス660ドル台と2か月半ぶりの高値。

・欧州の自動車メーカーと関係の深い日本企業の株価は下げる。(18日と25日の終値比較)

 完成車メーカー:トヨタ <7203> [終値7195円]騰落率▲1% マツダ <7261> [終値1895.5円]▲4%

 部品:小糸製作 <7276> [終値3920円]▲4% イビデン <4062> [終値1573円]▲7% 
    日本精工 <6471> [終値1212円]▲8% サンデン <6444> [終値400円]▲10%

 排ガス浄化装置・触媒:第一稀元素 <4082> [終値4075円]0.2% 日本ガイシ <5333> [終値2280円]▲11%

 非鉄精錬:住友鉱山 <5713> [終値1459.0円]▲2% 三井金属 <5706> [終値236円]▲3%

 電線(ワイヤーハーネス供給):古河電工 <5801> [終値195円]▲3% フジクラ <5803> [終値528円]▲8%

・国内製紙最大手王子HD <3861> [終値548円]海外事業が「収穫期」に入った。
 2016年3月期は海外事業の営業利益が246億円と前期比65%増、全体の増益のけん引役となる。 
 大型買収も寄与。14年に産業革新機構と共同で、ニュージーランドのパルプ・段ボール事業を約900億円で買収。
 今期はこの効果が30億円の増益要因。東南アジアで展開する段ボール事業が規模拡大。
 海外事業の成長が続けば「グローバル企業」予備軍として注目を集める可能性がありそうだ。

・インターネット広告大手各社がスマートフォン(スマホ)向け広告に軸足移す。

 サイバーエージェント <4751> [終値4950円]売上高2400億円(前期比17%増)純利益(47%増)
 DAC <4281> [終値423円]1350億円(15%増)13億円(29%増)
 セプテーニHD <4293> [終値2032円]641億円(18%増)25億円(63%増)

 新たなリスクも浮上。スマホ画面のニュース記事や交流サイト(SNS)の投稿に溶け込むように表示される「ネイティブ広告」。
 文字通り自然な印象与えるため「広告」などの表記がないと記事との区別がつきにくい。
 このため業界団体が3月、ネイティブ広告の作成に関する指針公開、
 広告であることを示す「広告」「PR」など文言入れるように求めた。
 25日発売「iPhone6s」も新たな脅威。広告をブロックする機能が盛り込まれたため。
 スマホ広告拡大にyる業績拡大期待した買いと、新たなリスクとの綱引きと。

・サンリオ <8136> [終値3360円]始めた新たなキャラクタービジネスが、収益の底上げ役に育つ可能性が出てきた。
 スマートフォンやパソコンで似顔絵キャラを作れる無料サイト開設したところ、2か月で利用者が述べ1700万人超えた。
 運営するテーマパークの集客につなげるほか、企業広告に使ってもらい利用料を得る事業にも広げる。
 新サービスは7月から始めた「ちゃんりおメーカー」。自分似のオリジナル画像つくれる。
 ちゃんりお利用者の3割は海外で、新キャラ事業で巻き返しを狙う。 

・会社がわかる 特集キッコーマン <2801> [終値3440円]米国など海外をけん引役に2016年3月期に3期連続純利益最高益見込む。
 一貫してこだわってきた各地の現地料理への浸透が成果挙げる。
 一方、利益率で後れを取る国内は、密封ボトルの「生しょうゆ」や買収した豆乳事業に期待。
 今期からの中期経営計画では、国内・海外の両面で成長目指す。

・株式相場の不安定な値動きが続いている。
 先週の日経平均株価は心理的な節目の1万8000円割り込んで取引終えた。
 投資家行動を分析する専門家からは、海外勢の売りによる需給悪化は「いったん収まりつつある」との声も。
 リスク回避のまとまった売りが減った半面、一部の海外勢から押し目買いが入り、合計でわずかながら「買い」優勢。
 東証取引所と大証取引所集計する投資部門売買動向、
 外国人の日本株売買差額は9月第2週時点で、現物・先物ともに2015年初来累計でマイナスになる。
 現物株に投資する海外勢中心に日本株保有を増やしてきたが、売りが一巡「足元ではあまり持っていない状態」とみる。

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は戻りを試す展開か。
 米連準備理事会(FRB)イエレン議長が年内の利上げの可能性に言及、世界経済をめぐる過度な悲観論がひとまず和らぐ。
 足元では日米欧などの株式の売り持ち高を買い戻す動きが広がっている。
 日経平均はいったん1万9000円前後まで反発するとの見方もある。
 25日には300円超高と反発、日脚チャートは始値から終値までの上昇幅が大きく、高値で引ける「陽の大引け坊主」形成。
 このローソク足が出現した後は上昇基調になることが多いとされ、先高期待の強さ示した。
 9月期末の配当権利落ち分(約110円)埋め、反発余地を探る動きになる可能性がある。

・Wall Street:今週の米株式相場は週末10/2に9月の雇用統計発表控え、様子見ムード強くなりそう。
 米連邦準備理事会(FRB)イエレン議長は24日の講演で「年内利上げ」の方針を改めて示した。
 10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で早速利上げに踏み切るかどうか、雇用統計の中身が重要な判断材料になる。
 今週も30日のイエレン議長の講演筆頭に、
 フィッシャー副議長やダドリー・ニューヨーク連銀総裁など金融政策の行方握るFRB幹部のスピーチが相次ぐ。

・ランキング:日経株価指数300採用銘柄対象に、3/31と9/25終値比べ、上昇率が高い銘柄ランキング
 
 1位東電 <9501> [終値819円]騰落率80.0% 5月急騰、原発再稼働への期待高まった。

 2位雪印メグミルク <2270> [終値2116円]46.4% 好業績交換、上昇修正期待も。

 3位九電工 <1959> [終値1909円]45.5% 東京五輪やリニア中央新幹線建設控え、中期的な業績見通しやすく。

 4位ライオン <4912> [終値1038円]41.8% 中国人客に歯ブラシ人気。
 
 8位島津製作所 <7701> [終値1793円]33.7% 計測機器堅調で買い安心感。
 
 17位バンダムナムコHD <7832> [終値2863円]22.5% 欧米で「ドラゴンボール」好調。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち23指数が下落。

上昇1位ベトナム週間騰落率0.7%(14年末比騰落率4.5%)2位英国0.1%(▲7.0%)
下位25位アルゼンチン▲7.2%(14.2%)24位ブラジル▲5.1%(▲10.4%)23位インドネシア▲3.9%(▲19.5%)
 8位日本▲1.0%(2.5%)4位米国▲0.4%(▲8.5%)

2014年末比騰落利率 1位アルゼンチン14.2% 2位フランス4.9% 3位ベトナム4.5% 4位日本2.5% 
 5位南アフリカ2.3% 6位韓国1.4%
 
 最下位インドネシア▲19.5% 24位ギリシャ▲18.3% 23位台湾▲12.6% 22位ブラジル▲10.4% 21位香港▲10.2%
 21位カナダ▲8.6% 7位米国▲8.5%

・日銀 <8301> [終値44950円]追加緩和「3度目」の是非。黒田総裁の胸中、読み解くカギ。
 黒田日銀、迫られる決断。副作用と天秤、見極めは年内から来年初め。
 10月末には日銀が「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」発表、15年度以降の景気や物価見通し明らかにする。
 下方修正の可能性も取りざたされ、市場では展望リポート発表のタイミングである10月末に注目する声も出始めている。
 中国の減速や利上げなど、世界経済の需要低迷をもたらす動きは現在予断を許さない状況にある。
 世界的に物価が低迷する事態になれば、日銀が何もせず静観を決め込むのは難しくなる。
 マーケットの混乱で円高に振れるなら、物価の下落を招く。
 副作用が大きく、本来はやらずに越したことはない追加緩和に踏み切るのか。決断の時は迫っている。

・心の投資術(上)嵐の時こそ冷静に。
 「投機家にとって最大の敵は無知、欲、そして恐怖と希望の感情である」。
 米国で稀代の投資家として活躍したジェシー・リバモア氏が残した言葉。
 今年の7月以降、株式市場はまさに嵐のような大荒れの展開となっている。
 この嵐の相場でこそ、心の投資術が必要になります。
 嵐の主な要因は、中国の景気減速と不安定な株式市場の動向。
 嵐に巻き込まれて思考停止に陥ったり、考えなしに他の投資家に追随したりするのは避けましょう。
「売られすぎを丹念に拾う」という投資行動は、著名投資家であるウォーレン・バフェット氏の得意技。
 冷静に状況を分析すれば、この嵐もバフェット流の投資の好機かもしれません。
 損失に縛られやすい投資家の心理。他人追随は禁物。
 悲観しすぎる自分から脱却し、冷静に周囲を見ることが大切です。 

・中国苦境、統計で読む。
 7%成長目標、実は「5%台」の見方。李克強指数はゼロ成長。
 「底抜け」防ぐサービス業。国内総生産(GDP)5割弱、都市化を背景に成長。
 膨らむ政府債務、700兆円規模に。景気対策、財政頼みに限界も。

(日経ヴェリタス)

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