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扉を開いて(まさかに泣き笑い)


2016年12月25日(日)はれ
・まさかに泣き笑い。2016年 個人投資家七転び八起き。
英国の欧州連合(EU)離脱決定、米大統領選でのトランプ氏勝利。
波乱続きだった16年、世界の株価の値動き示すMSCI指数は2年ぶりに上昇する公算で、日経平均株価も5年連続の上昇が視界に入る。
一方で年間のボラティリテイ(変動性)は昨年より高まった。
リスクを取って投資する勇気と、危ない局面をかぎ分ける嗅覚の両方が求められた。
個人投資家は17年にどう臨むのか。欧州で相次ぐ選挙など17年も相場を揺らしそうなイベントは多い。
それでも立ち竦まぬために、国内外の個人投資家の奮闘ぶりは・・・。

・まさかに泣き笑い。波乱の市場、収穫と反省。

日本:永山勝興氏(39)「大化け狙い」が花開いた。創薬ベンチャーそーせいグループ <4565> [終値12750円]は10年間投資。
株価は今年5月に2万6180円まで駆け上がった。愛着があって踏み切れず、結局1万6000円で売った。
「銘柄に惚れるな」との格言が身に染みる。

ブラジル:クリメリオ・ぺレイラ氏(41)厳しい政治や経済の状況でも、割安株に投資していくのが基本戦略。
過去5年の業績などを指標。17年も慎重に株式の投資額増やしていく。

日本:DAIBOUCHOU氏(43)年初の急落局面では現金比率増やした。
ドイツ銀行の経営不安背景と考えていたので同社株が下げ止まったタイミングで、業績がよく割安な銘柄に資金投入。
英EU離脱決定で相場が大きく下げたときもチャンスと捉え、栃の評価額など独自に判断し資産面で割安な銘柄見つけて購入。

英国:ジョン・マッピン氏(51)ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に注目、なるべくレバレッジ(てこ)効かせて投資。
英国がEU離脱と決まり悲観的見方は増加も、ファンダメンタルズが急速に悪化したわけではない。観光業は順調で収益伸びる。
今年のヤマ場は11月の米大統領選。ブックメーカーに約3500ポンドをトランプ氏に賭け、11万ポンド(約1600万円)得る。
米国のファンダメンタルズはすでに良くなく、今までとは違うことをやってくれるとの期待で支持が高まるとの考え。

日本:テスタ氏(37)年明け大きな損失出す。
さくらインターネット <3778> [終値941円]の信用売り、フィンテック銘柄として上昇止まらず、年明けの1週間で1億円の損に。
任天堂 <7974> [終値23595円]は取引繰り返し、1日に数百万円単位、最終的に1億円の利益確保。
米大統領選後の波乱相場もうまく収益出す。トランプ氏が勝利しても、ずっと下がらないと考えていた。
投資家のリスク回避で株安が止まらなくなる時は、地震や金融危機など予期せぬ事態が発生したとき。
コツコツ稼いで年間収益は2億5000万円のプラス。

米国:ナサニエル・ライシュマン氏(40)驚くほどいい年だった。
個別株と投資信託合わせた運用利回りは年間で、約7.3%とS&P500種株価指数並みのリターン。
大統領選でのトランプ氏勝利はショック。彼の政策を信頼していない。
S&P500種も最高値で、この先半年ぐらいは、好調なリターン得た投信や個別株を売る好機かな。

トルコ:エルデム・ディンチソイ氏(34)良い1年。不動産投資が最も儲かる。
高級エリアの物件で、現在の相場に照らすと含み益は400万リラ(約1億3000万円)くらい。
2001年にトルコを襲った金融危機では自分は通貨暴落の犠牲になった。
クーデター未遂や米長期金利の上昇受けたリラ相場の下落からも、利益得た。15年前の雪辱。
リラ安はまだ続きそう。

フィリピン:アンジェリカ・ハイント氏(22)1月に投資始めた。毎年4万ペソ(約9万4000円)を10年間、投資する予定。
新大統領ドゥテルテ氏、経済先行き左右。

中国:劉徳氏(40)投資額約20万元(340万円)。相場は年央からはじり高だったのに、自分の運用成績はさっぱり。
人民元がどんどん値下がり、海外投資には踏み切ろうと思う。

日本:ジャスティン氏(43)米大統領選でトランプ氏勝利したら上がると思い、
上場投資信託(ETF)などでポジションふけらませていたのが、貴金属の金。
ところが実際は下落。大変な目に。全体では40%程度のリターン。

・まさかに泣き笑い。運用成績「商品」資産別で首位。ロシアなど新興国株上昇、先進国債券は下げ。
次々と「まさか」が襲った2016年のマーケット。後講釈ながら何に投資をすれば良い成績を収められたのか、振り返ってみよう。

上昇率の首位は原油や非鉄、穀物などのコモディティー、年間リターン9.5%(12/16時点)。
株式を地域別でみると、新興国株式(8.7%)、産油国のロシアの株が上昇目立つ。
日本を除く先進国の株式相場も高いリターン(7.0%)。日本株もプラスのリターン(2.3%)。
先進国債券(日本除く)マイナス(▲3.0%)に。国内債券は2.8%のプラス。
日経ヴェリタスが集めた国内外の個人投資家の声で、株式や様々な通貨への分散投資が「ポジティブな結果に結びついた」と。

・まさかに泣き笑い。2017年、個人投資家の注目銘柄は。
17年の金融市場も波乱の芽は点在。
「防衛関連銘柄を調査中」日本が軍備強化迫られる可能性も。
「米国のヘルスケア銘柄」注目点に上げる声も。
米国で民間建築も動き出しそうとの読みも。
「福岡証券取引所上場銘柄注目」との声も。16年九州リース <8596> [終値644円]が東証2部に上場果たし、株価大きく上昇。
第一交通産業 <9035> [終値1350円]候補と。

・先週の米ダウ工業株30種平均は史上初の2万ドルの大台前に足踏み。地政学リスクが上値を抑えた。
クリスマス休暇で参加者は限られ、上下ともに値動きは小さく。
ダウは週間では7週連続の上昇で、20日の取引時間中には2万ドルまで12ドル強に迫る場面もあった。
ニューヨーク証券取引所の週間の売買高は前週比4割減、利益確定の売りが目立った。
イタリア3位の銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナが増資に失敗し公的資金を要請することへの投資家の不安がくすぶる。
市場には「来年1~3月までは政策への『希望』は『恐れ』を上回る」(ゴールドマン・サックス)との見方が多い。
出遅れ組の新たな買いと利益確定を狙う投資家とがせめぎ合う展開が続く。
日経平均株価は終値では1万9500円を維持できなかった。
「海外投資家の買い戻し局面は終了した」との見方もある。

・発掘実力企業:連続増配(8)シークス <7613> [終値3995円]電子機器の受託製造サービス(EMS)で国内最大手。
成長の柱は車載関連事業、2016年12月期の年間配当は48円と、10期連続増配見込む。
最大の特徴はワンストップでのサービス提供。メーカーからの発注に基づいて製造を受託するだけではなく、
部材調達や物流サービスなども併せて提供し、メーカーの活動サポート。
桔梗芳人社長は「今後も増配継続したい」と話す。

・旭硝子 <5201> [終値830円]脱ガラス分野に力入れる。
今月に入り塩ビ樹脂のタイ企業とバイオ関連企業を立て続けに総額約1千億円で買収。
主要事業のガラスだけに頼らず化学事業の成長分野に経営資源振り向け生き残りかける。
株価は22日、前日比1.89%」高の830円で、15年8月以来の高値圏にある。
ガラス事業頼みからのお脱却目指す戦略は投資家からも支持されている。

・任天堂 <7974> [終値23595円]「スーパーマリオラン」投入も株価振るわず。
期待が高すぎ、利益確定の売りが相次いでるが、現在の円安水準が続けば、2017年3月期の最終利益を押し上げそう。
世界最大のスマートフォン市場の日本では3位にとどまり、「つまずき」が利益確定の格好の材料になった。
ただ、買い切り型のゲームとしては十分な成功と。
米調査会社アップアニー、配信から5日間の収益は推計1900万ドル(約22億3千万円)に上った。
米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」版の配信も始まればマリオランの今年度の売り上げは「300億~400億円程度」とも。
現在の円安も追い風。1円の円安で対ドルで21億円、対ユーロで8億円の差益生じると試算。
スマホで任天堂のゲームに振れたユーザーをゲーム専用機に軽快にジャンプさせられるかが問われる。

・米ダウ工業株30種平均が心理的な節目である2万ドル目前に足踏み続け、日経平均株価も終値で1万950円を超えられない。
期待先行の「トランプラリー」が持続するための条件は何か。
年明け始まる3月期決算企業の2016年4-12月期決算発表が注目される。
今後、日経平均が2万円超えるにはファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の改善の明示が必要だろう。
きっかけとなりそうなのは来年1月下旬から本格化する3月期決算企業の16年4-12月期業績発表。
「17年3月期通期業績の上方修正が相次ぐ」との期待が高まる。
想定為替レート1ドル105円程度に置く企業が多いが実勢は円安方向に大きく振れているからだ。
日本株は景気に敏感と言われ、直近で日経平均が最後に2万円を回復した15年12月の相場も鉄鋼や精密、機械などけん引役。
これらの活躍が見えて来れば日経平均は再び2万円を目指す動きになりそう。

・業績の上振れ期待の大きい企業。時価総額5000億円以上。

任天堂 <7974> [終値23595円]会社予想経常利益100億円 市場予想経常利益295億円 かい離率3倍
TDK <6762> [終値8270円]750億円 1500億円 2倍 コナミHD <9766> [終値4490円]240億円 368億円 53.4%
住友鉱 <5713> [終値1531.0円]330億円 498億円 51.1% 中国電 <9504> [終値1440円]190億円 277億円 46.2%
ローム <6963> [終値6730円]165億円 231億円 40.1% 東芝 <6502> [終値446.1円]1300億円 1692億円 30.2%

・OUT Look:今週(26~30日)の株式相場、日経平均株価は小動きと。
1万9500円前後に張り付く格好で2万円うかがう勢いはない。
上値を追う海外勢も不在で商いは低調に推移するとみられるため。
ただ週後半は、年末に向けて運用成績押し上げるための「お化粧買い」が入りやすく、年末高値うかがう展開か。
注目イベントもなく、材料不足の1週間とも。
主力株の動きが鈍くなるため「割安に放置された小型株など物色する動きが活発になる」。
個人投資家による材料株や中小型株などの売買が目立ちそう。

・Wall Street:今週の米株式相場はダウ工業株30種平均が節目の2万ドルを前に一進一退の展開が続きそう。
クリスマス休暇入り、市場関係者が減る中で年末で上値を追う材料乏しく。
ダウは週間で7週連続の上昇も、このところ地政学リスクにやや敏感に。
相対的に安全資産である米国債に買いが集まる場面があり、米金利の低下が金融株の利益確定売りを誘う場面が目立った。
26日はクリスマスの代休で祝日に当たり休場。

・ランキング:トランプ氏大統領選後の株価騰落率ランキング(日経株価指数300構成企業対象、11/8と12/22の株価騰落率)

上昇率上位:1位三菱UFJFG <8306> [終値745.3円]株価騰落率39.8% 米金利上昇の恩恵大きく

2位SUMCO <3436> [終値1546円]39.5% 3位野村HD <8604> [終値718.3円]39.5%

4位古河機械 <5715> [終値219円]38.6% インフラ投資拡大に期待

5位NTN <6472> [終値497円]38.4% 円安進行、営業益押上げ

下落率上位:1位DeNA <2432> [終値2508円]▲23.1% キュレーションサイト閉鎖。スーパーマリオラン材料出尽くし。

2位スクウェア・エニックス <9684> [終値2953円]▲14.3% 主力事業の成長鈍化に対する懸念強まる。

3位明治HD <2269> [終値9100円]▲11.3% 4位日本ペイントHD <4612> [終値3170円]▲10.5%

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち10指数が上昇。
14日の米連邦準備理事会(FRB)による利上げ決定以降、引き続き資金の流出の加速懸念した新興国株売りが続く。

上位1位イタリア週間騰落率1.74% 2位豪州1.53% 3位英国0.81% 4位ポーランド0.78% 5位米国0.46% 7位日本0.14%
下位25位フィリピン▲4.19% 24位インドネシア▲3.90% 23位台湾▲2.66% 22位シンガポール▲2.27% 21位香港▲2.03%

(日経ヴェリタス)
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