
投資覚醒 コロナを奇貨に
- 2020年09月13日
- 日経ヴェリタス
2020年9月13日(日)晴れ
・投資覚醒 コロナを奇貨に。口座新設5割増、相場動かす個人の正体は。
奇貨(珍しい宝物、掘り出し物。「奇貨として」の用法で滅多にない機会。不利ないし無意味な機会であるが、使いようによっては、利益をもたらす)
コロナショックから半年。経済活動の停滞はなお続いており、雇用不安や消費の低迷など、人々の暮らしは大きく傷んでいる。
足元の収入だけでなく、将来も一段と見通せなくなった。
孫案不安から投資に踏み出す人が増えている。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。口座新設5割増、相場動かす個人の正体は。
日経ヴェリタスは、ネット証券5社に協力を得て、毎月の口座開設数を調べた。
8月までの半年で、新型コロナがなかった2019年下半期比5割増の127万口座が開かれた。
このうち6割強にあたる78万口座が投資初心者のもの。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。口座新設5割増、相場動かす個人の正体は。
新規参入した個人に復温となったのは、各国中央銀行による大規模な金融緩和。
緩和マネーが相場を支えるとの期待から、コロナショックのあと相場は急速に反発。
日経平均は9月にコロナ前の水準を回復し、安値で買った個人は資産増加という「成功体験」を得た。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。口座新設5割増、相場動かす個人の正体は。
新型コロナは、新しい投資対象にも個人を走らせた。
関心が集まったのは海外、特に米国株。
コロナで強さが際立った米国の個別企業に投資する動きも拡大している。
主要ネット証券ではSBI <8473> [終値2670円]楽天 <4755> [終値1151円]マネックス <8698> [終値271円]の3社で米国個別株購入できる。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。口座新設5割増、相場動かす個人の正体は。
もっとも米国株には、スマホで手軽に売買できる証券会社、米ロビンフッドを使う若者だけでなく、
ソフトバンクグループ(SBG)<9984> [終値5860円]までもが、デリバティブ(金融派生商品)を使ってハイテク株を積極的に取引しているとされる。
株式分割で個人マネーを集めたテスラやアップル株の値動きは足元で振幅が大きくなっている。
コロナショック後に参入した投資家は相場の極端な下落をほとんど経験していない。
長期の資産形成を進めるには、相場を冷静に見つめる必要もありそうだ。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。新個人株主は割安・優待重視。
ネット証券5社調査、コロナショック後の投資動向。
日経平均株価が一時1万6000円台まで急落した3月には、ネット証券5社合計の口座開設数が前月比でほぼ2倍の30万に達した。
相場が右肩上がりの上昇を続けたことで4月以降も口座開設のペースは速く、コロナ前の1~2月水準(15万前後)比、3~5万ほど多い状況続く。
全体に占める初心者の比率は3月に65%と全体の3分の2まで高まった。
初心者比率が目立っていた高い状態は5月ごろまで継続した。
年代別では、30代の新規口座数が最も多く、3~8月で33万口座が開かれた。20代も30万を超え、40台も25万を超える開設数に。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。新個人株主は割安・優待重視。
「口座を開けたらすぐに売買する」という人が増えている。
「スマホを通じた取引も増えている」と。
デビューした個人投資家の最初の銘柄選びの特徴は、割安・優待重視。
下がったら買う「逆張り」のスタイルにコロナ前後で変化はなし。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。新個人株主は割安・優待重視。
東京証券取引所、3~8月の個人の売買代金は、19年9~20年2月比35%増。
ただ現物株取引(26%増)より信用取引(40%増)が高く、「既存の投資家の売買が増えた側面が大きい」と。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。強かった米国株、資産の一角に。
日本株同様、3月に大きく下落した米国株。だがデジタル化が進む中、社会インフラとしての位置づけを確立し始めたIT関連銘柄の戻り早く。
相場の強さは多くの個人投資家を米国株に引き付けた。
楽天証券 <4755> [終値1151円]米国株の約定件数は6月に前年同月比で17倍、SBI証券 <8473> [終値2670円]も8月は同4倍に。
高値掴み以外に気をつけたいのは「自分なりに理解できる銘柄に投資する」こと。
事業内容やイメージがわかりやすいものや、上場してからある程度時間が経っている銘柄を選ぶことも考えたい。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。強かった米国株、資産の一角に。
投資信託でも米国をはじめとする海外株の人気が高まっている。
3月からの半年間で資金流入額が大きかった公募投信上位10本のうち7本が海外株に。
一方で2月までのバランス型ファンド人気は後退。
個人の間でESG(環境・社会・企業統治)をテコに成長する回外株への期待感も高まっていた。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。「逆張り」コロナ相場でも健在。
コロナ相場で個人投資家は、相場の下落局面をとらえてタイミング良く買い出動した様子がうかがえる。
もともと個人は「逆張りの傾向がある」が、今回もその流儀は健在だった。
日本株はここ数年はレンジ相場が続いており、逆張り戦略がうまくいきやすい環境だったとも。
3カ月や1年といった比較的短い期間でリターンを挙げなければならないプロと異なり、ある程度長く「待てる」個人の優位性を行かせた面もある。
今回も日経平均は3月の安値から2割以上上昇した。新たに参入した投資家にも、逆張りの成功体験が浸透した可能性が高い。
・投資覚醒 コロナを奇貨に。「逆張り」コロナ相場でも健在。
加えて、積み立て投資という手法がじわりと広がっていることも、個人がコロナ相場で買い迎えた背景にある。
ネット証券5社の売買データ集計、積み立て投資の設定額は8月で約550億円と1年で倍増。
積み立て投資を設定した人数は138万人にのぼる。
積み立て投資は中長期の相場の上昇が期待できるなら、有力な投資手法の1つだ。
・いよいよ16日、安倍晋三首相の後継が決まる。
次の首相は自民党総裁選挙で優勢を維持している菅義偉官房長官だという見方で、市場参加者は一致。
菅氏が物価より為替、株価、雇用の「3K」を重視している様子。
コロナの悪影響が長引きそうになったいる中、アベノミクスの成果とされる円相場や株価の安定、
あるいは雇用回復の維持に向け、金融緩和政策が果たすべき役割はなお大きいと考えている様子。
・Focus 商品価格に異変アリ
商品相場で、かつてなかったような値動きが頻発している。
映し出されるのは、コロナ禍で変貌した消費行動や市場心理の「新常態」。
【世界経済の不安】
金上昇 主要国の財政不安で無国政通貨として買われる
※詳細はコロ朝プレミアムに掲載済 http://www.koronoasa.com/info/
【テレワーク普及など生活の変化】
液晶パネル上昇 巣ごもりで動画鑑賞用にTV需要が増加
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【中国経済の独走】
鉄鉱石上昇 中国が鉄鉱石を大量輸入、日本などは原料高・製品安に
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・プロが注目する主な商品市況
原油:ガソリン消費が増えれば、ヒトやモノの移動が活発になったことを示す
金:不安心理を映す。景気の先行き不透明感が強いと価格が上がりやすく、好況期は売られやすい
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・イノベ企業ファイリング スペースマーケット <4487> [終値855円]
仕事場やパーティールーム、イベント会場など、様々な用途の「スペース」の貸し借りをインターネット上で仲介。
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・Jパワー <9513> [終値1660円]知る人ぞ知る「隠れESG(環境・社会・企業統治)銘柄」になっていくかもしてない。
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・ダイキン <6367> [終値19310円]コロナで高まる空気の価値 株価好調に推移。
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・MARKET 日本株底堅く、景気敏感株に買い
過熱感の強まっていた米国株が調整局面に入る一方、日経平均株価の下値は固く、海運など出遅れ感のある銘柄に買いが入った。
コロナ禍からの経済再開が軌道に乗りはじめ、景気に薄日が差しつつある。
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日経ヴェリタスを含め、日経新聞、日経産業新聞、日刊工業新聞
そして産経新聞を元証券マンの目でいいとこ取り!?
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