最新の経済ニュース・最新株式情報はコロ朝経済ニュース・株式掲示板で!

扉を開いて(2012.1.29号)

2011年1月29日(日)晴れ

・ドラギの魔法いつまで。米S&Pによるユーロ圏9ヵ国国債格下げからおよそ2週間、嵐の予感もあった欧州市場も沈まり返る。
 市場の緊張緩和に寄与したのが欧州中央銀行昨年12月実施した3年間4980億ユーロ(約50兆円)に及ぶ資金供給オペで「2月危機」後退。

 資金供給、金融不安の抑え込み効果:欧州銀行、資本増強へ険しい道。

 南欧の財政健全化、見えぬ道筋:ギリシャへの支援、膨らむ恐れも。

 安全網、IMF融資枠拡大などで一息:イタリアも対象なら賄いきれず。

・通貨ユーロ、欧州中央銀行(ECB)による巨額資金供給オペで買戻し。積極的なユーロ買いではなく、上昇の持続性は疑問視とも。

・米国株上昇の持続力試されている。世界的な金融緩和によるカネ余りと景気減速懸念が綱引きする局面。
 「1月効果」との経験則もギリシャ債務問題などへの警戒ムードも残る。
 ダウ工業株30種平均17営業日連続で終値の騰落幅100ドル下回る。平穏なじり高相場いつまで続くか。

・2011年10-12月期米国内総生産(GDP)統計。年率換算2.8%増と事前予想3%をやや下回る。
 一時的な企業の在庫積み増しが成長を大きくかさ上げ。
 2/3発表の1月の雇用統計に市場の関心集まる。非農業部門の雇用増14万人、失業率前月から横ばいと。

・今週以降2011年10-12月期決算発表本格化。
 円高・ユーロ安や洪水被害の拡大、世界景気の減速など業績の下押し要因相次ぎ、市場全体では前年同期比小幅な減益見込まれる。
 主要各社12年1-3月期は業績回復見込むか焦点。

・東電 <9501> [終値209円]火力発電部門の分離・売却案浮上。社債市場の大きな論点になる可能性指摘。
 東電社債発電所など設備対象にした「一般担保付」で発行。社債権者の不利益にも。

・新日鉄 <5401> [終値194円]2012年3月期連結経常利益見通し下方修正(1800億円かえあ前期比47%減1200億円)
 1〜3月期は10四半期ぶりの経常赤字に転落する見通し。タイ洪水や欧州危機など海外要因が減産理由。 

・ファナック <6954> [終値12870円]2011年10-12月期決算、NC(数値制御)装置の主な需要国中国向けの売り上げ伸び悩む。
 一方米欧では自動車メーカーからのロボット引き合い旺盛。
 春節後中国金融緩和実施し、株価上放れする可能性も。

・東日本大震災の復興需要動きだし、企業業績にも寄与し始める。政府2011年度補正予算と12年度予算合計で18兆円の復興費。

 セメント代表格。太平洋セメ <5233> [終値164円]東北地方シェア4割。
 12年度から3年間に業界全体のセメント需要通常年より5%高い水準で推移と。

 被災3県の約2300万トンのがれき処理作業ようやく動く。
 タケエイ <2151> [終値1694円]岩手大槌町での廃棄物処理事業建設会社3社と受注。

 セブン&アイ <3382> [終値2138円]傘下、東北地盤の食品スーパー・ヨークベニマルの既存店売上高好調。  

・会社がわかる 特集 日本企業のM&A(買収・合併)勢い増す。2012年日本が狙う欧州企業。
 景気減速鮮明になればオーナー系事業会社の身売り案件増えると。
 注目業種電機、機械や消費財(日用品、食品、小売り)医薬、自動車など。

・緊迫するイラン情勢と対照的に原油市場落ち着いた動き。イランからの輸出が減らない限り需給の引き締まり感は生じないと。
 ホルムズ海峡封鎖の可能性がゼロにならない限り、原油価格大きく下がらないとも。

・OUT Look:今週の株式相場は日経平均株価9000円試す展開に。
 年初から急回復を主導した海外投資家の買いに一服感漂う中、
 米国や中国の景気や欧州債務問題などマクロ経済的な要因次第で上値追えるか。
 今週米サプライマネージメント協会(IMS)製造業景気指数、米新車販売台数といった指標発表相次ぐ。
 2/1「ADP全米雇用リポート」注目。国内では2011年10-12月期決算発表ピーク。市場関係者大幅な下方修正に警戒。
 流動性相場の延長で日本株では非鉄、商社、エネルギー関連銘柄が物色されそうと。

・Wall Street:今週の米株式相場は米景気の動向とギリシャの債務削減問題など欧州情勢が引き続き関心集めそう。
 バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は景気次第で追加策とると示唆、量的緩和第三弾(QE3)への期待が相場下支えも。
 相場の上昇局面では利益確定の売りの押される可能性も。
 2/3雇用統計への注目が高い。市場予想は米失業率8.5%前後、前月程の数字は期待しにくい。

・プロの相場観 向こう1週間の【ブルベア調査】強気派39%(前回比-26)弱気派41%(同+24)中立派20%(同+3)
 足元では主要企業の業績下方修正相次ぎ、目先の株価調整を予想する声増える。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は新興国中心に上昇目立つ。
 欧州債務機器に対する過度な不安が和らぐ中、米連邦準備理事会(FRB)による超低金利政策の延長などが追い風に。
 欧米有力企業の業績が全般的に堅調なことも株式への資金流入を後押しに。

・ランキング:業績・財務の裏付けがあるのに出遅れ感のある銘柄ランキング。25日移動平均線からの下方かい離率(%)大きい順。

 1位スカイマーク <9204> [終値775円]25日下方かい離率15.18% 原油高による燃ゆコストの上昇懸念。

 2位シナジーマーケティング <3859> [終値860円]14.56% 
 米セールスフォース・ドットコムとの資本提携機に「クラウド関連銘柄」として注目も手じまい売り続く。 

 3位Klab <3656> [終値778円]14.49% ソーシャルゲーム関連での課金への規制懸念。

 4位アドウェイズ <2489> [終値127500円]13.25% 課金への行政が規制との憶測浮上。

(日経ヴェリタス)

———————————————————————–

株式会社アスリーム
INTERNET MEDIA OF INVESTMENT NEWS             
  〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-14-5      

URL : http://koronoasa.com/
———————————————————————–

記事の続きはコロ朝プレミアムで!

コロ朝プレミアム入会はこちらから