
扉を開いて(隠れた宝の探し方)
- 2015年04月05日
- 株式投資・経済ニュース全般
2015年4月5日(日)曇り時々雨
・隠れた「宝」の探し方 中小型ハンターが明かす。
「割安さ」や「緩やかな株価変動」などに注目して銘柄を絞り、
その値動きがいかに市場平均を上回っているか分析したデータを基に機械的に銘柄を選ぶのが「スマートベータ」。
独自のこだわりでリターン得ている機関投資家の「選択眼」は個人投資家にとって示唆に富む。
・隠れた「宝」の探し方 投資のプロはここを見る。対話で提案 企業価値向上支援。
2万円を前に足踏み状態が続く日本株。大型株主導に一服感が出る中、どんな銘柄に投資すべきか。
ブライアン・ヘイウッド氏 タイヨウ・パシフィック・パートナーズCEO 商品・技術の強み 理解深める。
投資先選びで重視するのは
「株価が割安で、商品や技術、流通網などに他社がまねできない強みがあり、経営者が対話に積極的 という3点。
企業の戦略や強みを知れば相場の変動に動揺することもなくなる。一時的な下落は絶好の買い場と判断できる。
中神康議氏 みさき投資社長 株主還元の余力見極め。
自己資本利益率(ROE)重視。決め手は高い生産性で、高ROEがその証しになる。
スコット・キャメロン氏 いちごアセットマネジメント社長 実績と変革余地を評価
「変わろうとする日本企業に期待する海外投資家は多い」と感じている。
銘柄は「現在の株価にまだ織り込まれていない、新たな価値を生み出す力重視して選ぶ」。
西松屋チェーン <7545> [終値1102円]エンジニア採用し高品質のベビーカー開発している点評価。
・隠れた「宝」の探し方 投資のプロはここを見る。 財務資料を徹底分析 割安株を洗い出し
鎌田博光氏 アムンディ・ジャパン運用部長 純資産を分析、手元資金も重視。
銘柄を選ぶ基準は「『本当に割安かどうか』」。「財務諸表、有価証券報告書、取材などで可能な限り洗い出す」。
手元資金にも注目。「現預金と保有有価証券の総額が時価総額のおおむね4割以上なら手元資金が豊富」とみなす。
現在双葉電子 <6986> [終値1987円]が組み入れ比率トップ。
松井亮介氏 フィデリティ投信ポートフォリオマネージャー 収益構造の優位性をチェック。
銘柄選びでは「市場で見落とされている優れた収益構造や、不透明な環境の中でも変わらない部分を見つける」。
注目銘柄は太陽HD <4626> [終値4220円]「スマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能端末)の
部材となるプリント配線基板用インクで世界シェアが高い」点評価。
安倍修平氏 スパークス・グループ社長 ねらい目は証券会社の調査対象外。
分析の基礎になるデータは「企業が現在の業容で長期にわたって稼ぐことが出来る利益、キャッシュフロー」。
市場は過度に悲観になったり、楽観に傾いたりするため、売買のタイミングを見定めるのが重要と考えている。
「高い成長続ける企業の業績が一時的に停滞した場合、株価が過度に下がることがある。
企業の本質的な価値を大きく毀損するわけではないにも関らず、一時的に売りが殺到するが、この場合は投資の好機」と。
・隠れた「宝」の探し方 投資のプロはここを見る。独自のフィルターで機械的に抽出。
岩渕康哉氏 第一生命保険株式部長 自己資本利益率(ROE)と成長性で選別。
様々な要素に着目し銘柄抽出する「スマートベータ(賢い指数)」。
DIAMアセットマネジメントと共同開発、2014年8月から運用に生かす。
スマートデータの発想で抽出した高ROEで、高成長率の企業。
1位大崎電 <6644> [終値798円]予想純利益増加率474.7% 予想ROE14.5%
2位日本ペイント <4612> [終値4310円]462.9% 55.0% 3位アコム <8572> [終値389円]323.3% 8.2%
4位スター精密 <7718> [終値1715円]285.0% 10.1% 5位三井金 <5706> [終値270円]282.3% 8.2%
ジョン・アルカイヤ氏 米ディメンショナル日本法人CEO 相場観持たず広く分散。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など国内外の年金基金から資金預かり、
日本株だけで約2兆3000億円運用する大手機関投資家。
小型株の方が大型株よりも高い収益率が見込め、割安株の方が成長株よりも期待収益率が高いとの考え。
「0.01%程度のリターンを少しづつ積み上げる方が確実」との理由で割安な小型株に絞って広く分散投資。
組み入れたのが青山商事 <8219> [終値3980円]やニフコ <7988> [終値4245円]など。
・隠れた「宝」の探し方 人気株は「ニッチ」「インバウンド」
ファンドマネージャーに好まれる中小型株
ブロードリーフ <3673> [終値2319円]機関投資家比率40.7%
ピジョン <7956> [終値10430円]28.9% N・フィールド <6077> [終値1787円]25.3%
アニコムHD <8715> [終値2303円]24.1% ジェイアイエヌ <3046> [終値4285円]22.0%
サンゲツ <8130> [終値1893円]25.1% 島忠 <8184> [終値3245円]23.0% マツキヨHD <3088> [終値4455円]22.6%
・3日発表米雇用統計受け、海外市場で円相場は一時、1ドル=118円台後半まで上昇。
米連邦準備理事会(FRB)の利上げが予想より遅くなるのではと考えた投資家による円買い・ドル売り膨らむ。
これまでの米経済は「良い指標は雇用だけ」と見られていただけに、
今回で改善を示す指標がほぼなくなったと衝撃的に受け止められた。
・米主要企業の2015年1-3月期決算、今週から本格化。
足元の市場予想では、業種別では原油価格の下落が直撃する「エネルギー」が足を引っ張り、ドル高の逆風もキツイ。
米主要企業の増益率が約3%のマイナスとなる見通し。
実際に減益となれば四半期ベースでは金融危機後の09年7-9月期以来5年半ぶりとなる。
・米雇用統計の快進撃が止まった。3月の前月比雇用者増加数(非農業部門)が12万6000人と、
13ヵ月ぶりに好不調の目安となる20万人割り込み、事前予想の半分にとどまる。
金融市場が最短シナリオと想定していた「6月利上げ説」がほぼ消え、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に焦点移りそう。
世界で最も大事な経済指標がみせた久々の変調。
11年ぶりの利上げが開始決まるXデーまで雇用統計めぐる市場の一喜一憂が続く。
・ニトリ <9843> [終値9050円]3/30、2016年2月期連結営業利益が前期比7%増の710億円になる見通しと発表。
国内外での積極出店などで29期連続の営業増益目指す。4/3終値で時価総額は1兆円に乗せた。
対ドルでの1円の円安は営業利益を年間約15億円押し下げる。
この対応策となるのが為替予約で、16年2月期は1ドル=101円強で為替予約済み。17年2月期も108円強で予約済み。
15年2月期の平均決済レートは98円90銭だったため、3円程度の円安進行は約45億円の利益押し下げ要因に。
だが商品や生産地の柔軟な入れ替えなどで吸収できそう。似鳥社長「10円以内の円安だったら対応できる」と自信。
・発掘実力企業:北米で稼ぐ企業(1)ワコム <6727> [終値594円]
電子ペンとタブレットで構成する「ペンタブレット」最大手。ペンタブレット市場では世界で約8割のシェアを持つ。
2015年3月期連結純利益は34億円と34%減った見込み。
コンポ―メント事業で韓国サムスン電子向け納入数量が落ち込んだことが要因。
巻き返しに向け、主要市場である米国に期待。自社ブランドで高単価のプロ向け製品を米国で拡販する方針。
・富士フイルム <4901> [終値4412.0円]3/30、iPS細胞の開発や製造を手助ける米ベンチャー、
セルラー・ダイナミクス・インターナショナル(CDI)を3億700万ドル(約370億円)で買収発表。
今回の買収通じ、将来の再生医療の「本丸」とされるiPS細胞で足場を築いた格好。
「世界的に優れたiPS技術誇るCDIを買収することは、富士フイルムだけではなく、日本全体にとっても意義が大きい」とも。
高機能素材に強い富士フイルムとJ・TEC <7774> [終値1266円]にCDIが加わることで
「3社の技術組み合せれば組織や臓器の再生への活用も期待できる」(富士フイルム古森会長)。
・会社がわかる 特集TOTO <5332> [終値1710円]「リフォーム」と「海外」の2つの市場開拓軸にした戦略が花開いている。
海外でも20〜30年前に相次ぎ進出した中国や東南アジアで高級ブランドの地位確立し、着実に市場開拓進めている。
一見地味だが先進的なものつくりへのこだわりが、成長をけん引。
中国などからの訪日客が日本のホテルなどでウォシュレットを体験し、本国に戻って買い求める例が多いと。
・年初から上昇基調だった日本株が、足元で方向感失う。
日経平均株価は大幅な上昇と下落を繰り返すことが多くなり、新年度早々1万9000円の節目割る場面も。
今月下旬から本格化する3月期企業の決算発表前に、企業業績への警戒感台頭、短期売買に相場が振られやすくなっている。
新年度ならではの要因も。日本株は現在高い水準にあるため、
投資利益を早期に確保しようと国内の金融機関などが新年度に入り直後に利益確定売りを出したと見られる。
それに拍車をかけているのが海外を中心とする短期筋。積み上げた買いポジションを切り崩す。
一方下落局面では個人投資家に加え、出遅れていた機関投資家の買いが入っている模様。これが株価支える。
日銀 <8301> [終値47000円]1日発表3月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、
全産業の2015年度の経常利益計画は14年度比0.6%増と低い伸びにとどまる。企業業績の先行きめぐる不透明感が台頭。
米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回り、
唯一強いと見られていた米経済の先行きが不透明になったことで、再び短期的な調整入りが懸念される。
・中国上海総合指数、3日、一時3864と、約7年ぶりの高値。心理的な節目の4000超えも近づき、中国株式市場は過熱感強まる。
上海市場の3日に売買代金は6356億元(約12兆4000億円)。同日の東証1部(約1兆9900億円)の6倍強に達する。
株式投資資金は「個人向け高利回り商品の理財商品や住宅市場から流出した」との見方が定説。
これに加えて、株券担保に資金量膨らませる信用取引が投資規模拡大させた。
信用取引は2010年に解禁されたばかりだが、残高は既に1兆5000億元(約29兆円)に達し、連日で過去最高更新が続く。
企業業績減速が鮮明な中での株高で、PER(株価収益率)は急上昇。
上海市場の平均PERは20倍、深圳証券取引所のベンチャー企業向け市場、創業板は同94倍まで上昇しており、
過熱感は否めなくなっている。
・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は1万9000円台前半で荒い動きになる可能性も。
先週末3日発表の3月米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を大幅に下回り、
米国の早期利上げ観測が一段と後退した。
為替がドル安・円高方向に振れ、東京株式市場でも当面は利益確定の売りが優勢になりそう。
世界経済を支えてきた米経済の先行きに不透明感が漂う中、株式市場でも強気一辺倒の雰囲気は後退しつつある。
週明けの東京市場では短期的な株価の振れ幅が大きくなり、「日経平均が一時的に1万9000円を割り込む場面も。」との声。
今週は7-8日に日銀の金融政策決定会合が予定され、追加金融緩和巡る思惑から「一本調子のドル安・円高は進みにくい」と。
円相場が1ドル=119円前後で落ち着いた動きとなれば、株価の下値不安も和らぎそう。
・Wall Street:今週の米株式相場は上値の重い展開か。
3月の雇用の伸び悩みを受け、一旦は売りが優勢になりそう。
本格化する2015年1-3月期の米企業決算やサプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数などにらみながら一進一退の展開。
3日米雇用統計、株式市場は休場も、ダウ工業株30種平均先物は雇用統計発表後一時2日のダウ平均終値を250ドル超下回る。
経済統計では6日に3月のISM非製造業景況指数公表予定。
ドル高や米西海岸の港湾ストの影響受ける製造業と異なり、事前予想では着実な改善が見込まれている。
8日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち指数が上昇。
上昇1位ロシア週間騰落率8.6%(14年末比騰落率17.6%)2位ブラジル6.0%(6.2%)3位上海4.7%(19.5%)4位アルゼンチン3.8%(29.1%)
下位25位ベトナム▲0.6%(0.4%)24位オーストラリア▲0.3%(8.9%)23位英国▲0.3%(4.1%)22位米国0.3%(▲0.3%)19位日本0.8%(11.4%)
2013年末比騰落利率 1位アルゼンチン29.1% 2位ドイツ22.0% 3位上海19.5% 4位フランス18.8% 5位ロシア17.6% 6位スペイン13.2%
最下位ギリシャ▲6.6% 24位トルコ▲3.2% 23位米国▲0.3% 22位ベトナム0.4% 21位スイス1.6% 20位タイ2.6%
(日経ヴェリタス)
———————————————————————–
株式会社アスリーム
INTERNET MEDIA OF INVESTMENT NEWS
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-14-5
URL : http://koronoasa.com/
———————————————————————–
記事の続きはコロ朝プレミアムで!