
扉を開いて(カリスマが去る時)
- 2015年08月02日
- 株式投資・経済ニュース全般
2015年8月2日(日)曇り時々晴れ
・カリスマが去る時 社長交代、リスク化チャンスか。
経営者の交代は重要な投資材料。
ソフトバンク <9984> [終値6881円]今春米グーグルから引き抜いた副社長のニケシュ・アローラ氏(47)を、
「後継者候補として最重要の人材」と紹介。165億円超の巨額報酬も支払う。
5/11の発言後、株価は4日続落。株価を見る限り、後継指名には好意的な見方ばかりとは言えない。
スズキ <7269> [終値4320.5円]カシオ <6952> [終値2473円]など社長交代後株価一時低迷。
企業の行方を大きく左右する経営の継承。投資には企業が「継ぐ力」を備えているかどうかの見極めが欠かせない。
・カリスマが去る時 継承は一日にしてはならず。
後継者の資質、継承の成否を見極めるポイントを探る。
後継1人に絞らず、部門の長が「経営者」。
米ゼネラル・エレクトリック(GE)は公開選抜、有望株競わせる。意中の人失い、育成ふりだしも。
・社長の在任期間が長い企業では継承リスクが注目。
サンリオ <8136> [終値3450円]辻信太郎社長 在任時期1960年8月
日本電産 <6594> [終値11105円]永守重信社長 1973年7月
ニトリ <9843> [終値11130円]似鳥昭雄社長 1978年5月
コスモス薬品 <3349> [終値15950円]宇野正晃社長 1983年12月
日清食品HD <2897> [終値5590円]安藤宏基社長 1985年6月
ソフトバンク <9984> [終値6881円]孫正義社長 1986年2月
・カリスマが去る時 カリスマ後の成長どう描く。
チームで挑む:強力なリーダーが退いた後、独創的な発想力や決断力などで直ちに代替できる人材がいなければ、
経営陣や従業員で力を合わせていく方法が現実的。
仕組みで残す:カリスマの発想や仕事の進め方などを
「仕組み」に置き換えて固定化し、着実な成長につなげている企業も。
変化を恐れず:後を継ぐ経営者は引き継ぎべきもの、変えるべきものを冷静に仕分けする能力が求められる。
・市場関係者の注目度が高い2015年の新社長
三井物産 <8031> [終値1611.5円]安永竜夫社長
カドカワ・ドワンゴ <9468> [終値1470円]川上量生社長
ホンダ <7267> [終値3979.5円]八郷隆弘社長
タカラトミー <7867> [終値684円]ハロルド・ジョージ・メイ社長
味の素 <2802> [終値2852.0円]西井孝明社長
・カリスマが去る時 隠れた実力派は-社長の通信簿 データで選んだ「社長力」ランキング
2011年〜12年就任:富士重工 <7270> [終値4585.0円]吉永泰之社長 総合スコア59
MonoteRO <3064> [終値6530円]鈴木雅哉社長 58
TPR <6463> [終値3635円]山岡秀夫社長 56
09年〜10年就任:東京センチュリーリース <8439> [終値4205円]浅田俊一社長 58
ディスコ <6146> [終値9590円]関家一馬社長 54
カルビー <2229> [終値5530円]伊藤秀二社長 53
06〜08年就任:カカクコム <2371> [終値1973円]田中実社長 54
ヒューリック <3003> [終値1227円]西浦三郎社長 51
沢井製薬 <4555> [終値7590円]沢井光郎社長 50
05年以前就任:ガンホー・オンライン <3765> [終値412円]森下一喜社長 54
アインファーマシーズ <9627> [終値5890円]大谷喜一社長 45
みらかHD <4544> [終値5710円]鈴木博正社長 44
・先週(7/27〜31日)の上海株式市場で上海総合指数は週間で10%下落。
株価急落が始まった6/28〜7/3日以来の大きな下げ幅に。上海総合指数は7/27に約8年5ヵ月ぶりの下落率記録。
事前に組んだプログラムに従い、1秒間に数千回の売買注文を出し細かいさやを取る
超高速取引(HFT ハイ・フリークエンシー・トレーディング)は米国含むグローバル市場でも一部批判の声。
相場乱高下招いた要因として、中国でもターゲットになった。
上海株式相場は今週も波乱の予感漂わせている。
・米連邦準備理事会(FRB)7/29、米連邦公開市場委員会(FOMC)開き実質ゼロ金利政策の維持決めた。
「米景気の緩やかな拡大が続いている」との認識改めて示した。
利上げに関する方向感は見えにくく、市場も利上げ時期を捉えきれずにいる。
全体として文言は小幅の修正にとどまった。
FRBはサプライズを最小限に抑えたいとされているだけに
「9月利上げシナリオ」に向かうならば今回のFOMC声明で一段と踏み込んだ内容になると市場は想定していた。
市場はやや利上げ時期が後退したと受け止め7/29の14時の公表直後は「株高・債券高・ドル安」に傾く。
・発掘実力企業:ネット社会を支える(9)データセクション <3905> [終値713円]
データの収集量に加え、需要に応じてあらゆる情報を抽出する技術の高さに強みがある。
市場の声を商品開発に役立てるだけでなく、ビッグデータを活用する新たな分野の開拓にも積極的。
「株価を予測する試み」も始めている。ファイブスター7/31に募集、8/28から投資信託運用開始予定。
・会社がわかる 特集ダイキン工業 <6367> [終値8020円]空調機器売上高世界トップめざし、布石打つ。
現状3位、5年後照準合せ、成長余地のある北米と東南アジアに力入れる。
日本で培った省エネ技術や環境配慮の技術てこに、世界で売り込みかける戦略。
連結業績、2016年3月期純利益1300億円と3年連続で過去最高更新する見通し。売上高も2兆円乗せ目指す。
・2010年から交渉重ねてきた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の大筋合意見送られた。
こう着感強まる株式相場の中で、期待先行で関連株が関心集めてきただけに、
週明けは先回りして買われた銘柄に反動売りが出そう。
大筋合意に至れば安倍晋三内閣支持率も上向き、日本の構造改革が大幅に進むとの期待から
海外勢の日本株買いに弾みがつくと思われていた分、市場の落胆は免れない。
・先週の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が週間で、122ドル高と2週ぶりに上昇。
米連邦公開市場委員会(FOMC)では9月利上げシナリオを警戒していた一部投資家は
FOMC声明の直前に株式の空売りで待ち構えており、ポジションの買い戻しも株価の押し上げ要因となったよう。
利上げ局面控え、上値追う材料に乏しい状況が続きそう。
・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は中国株の動向にらみながら神経質な展開に。
2万0500円挟み一進一退繰り返すとの声多い。
今週はトヨタ <7203> [終値8253円]ソフトバンク <9984> [終値6881円]など主要企業の決算発表。
「業績をもとに期待先行で割高になった銘柄から割安な銘柄に入れ替える動きが一段と強まりそう」との声も。
海外では7日に7月の米雇用統計発表。週後半にかけては様子見ムードが強まりそうだ。
・Wall Street:今週の米株式相場では重要指標の公表が相次ぐ。
米サプライマネジメント協会(ISM)の景況感指数や個人消費関連指標から始まり、
7日には7月の米雇用統計の公表が控える。
「9月利上げ」シナリオ読み解く上で注目度はいつにも増して高い。
7月の雇用統計は非農業者部門雇用者数が前月比20万人増、失業率は横ばいの5.3%が見込まれている。
米主要企業による2015年4-6月期決算はほぼ終盤に差しかかる。
・ランキング:株価に割安感がある主な新興企業ランキング 新興2市場上場、時価総額100億円以上対象。
1位八千代工 <7298> [終値1066円]予想PER5.45倍
2位ヨシコシ <5280> [終値1288円]5.46倍 3位富士テクニカ宮津 <6476> [終値795円]5.74倍
12位寺崎電産 <6637> [終値1265円]7.23倍 医療関連など新規事業カギ
13位ノジマ <7419> [終値1400円]7.23倍 携帯販売会社買収で収益拡大
32位ミクシィ <2121> [終値5370円]8.70倍 公募増資で軟調、決算待ち。
37位リーガルコーポ <7938> [終値390円]8.79倍 訪日客取り込みが焦点。
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要24の株価指数のうち13指数が上昇。(ギリシャは休場)
上昇1位ブラジル週間騰落率3.3%(14年末比騰落率1.7%)2位オーストラリア2.2%(5.4%)3位カナダ2.0%(▲1.1%)
4位アルゼンチン1.8%(29.4%)9位米国0.7%(▲0.7%)11位日本0.2%(18.0%)
下位24位上海▲10.0%(13.3%)23位香港▲2.0%(4.4%)22位ベトナム▲1.6%(13.8%)
21位フィリピン▲1.5%(4.4%)20位台湾▲1.2%(▲6.9%)
2014年末比騰落利率 1位アルゼンチン29.4% 2位フランス19.0% 3位日本18.0% 4位ドイツ15.3%
5位ベトナム13.8% 6位上海13.3%
最下位インドネシア▲8.1% 24位台湾▲6.9% 23位トルコ▲6.8% 22位タイ▲3.8%
21位カナダ▲1.1% 20位米国▲0.7%
・後悔したくないIPO投資。
株式市場にデビューした「新規株式公開(IPO)銘柄」の人気高まる。
初値の公開価格超えが相次ぎ、今年のIPO社数は8年ぶりの高水準となる。
一方、思わぬ業績修正などで株価変動が大きい。IPO投資のポイント。
IPO社数7月末までで49社、初値が公開価格上回ったのは44社。
リクルートHD <6098> [終値3910円]西武HD <9024> [終値2841円]など規模が大きく、知名度も高い点が共通。
「上場前の期待が過度の大きくならない分、上場後の投資でも成果に期待が持ちやすい」と。
初値が高騰する銘柄は業績の成長期待の高さもさることながら、「公開価格が10億円に満たないケースが多い」。
一旦売りが膨らみだすと流動性が低いだけに下げ止まりにくい構図。
初値が高騰した銘柄にはどのタイミングで投資すべきか。「最低でも上場後、最初の四半期決算は見極めたい」。
1年ほど冷却期間が必要との声もある。
(日経ヴェリタス)
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