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扉を開いて(変調世界)

2015年9月6日(日)はれ

・変調世界 それでも稼ぐ しぶといグローバル銘柄を探せ。
 「日本企業の収益成長の強さを考えると株価の割安感は強まってきている」と今こそ優良株を割安に手に入れる好機とみる。

 太平洋セメント <5233> [終値394円]8月、4億2000万ドル(約500億円)投じ、米カリフォルニア州のセメント工場買収。
 米国の生産能力5割増400万トンに拡大。米セメント需要前年比7.5%増、2016年は7.9%増と需要拡大する見通し。

 味の素 <2802> [終値2543.0円]東南アジアやブラジルを主要な海外市場と位置付け。
 2016年3月期も現地通貨ベースで前期比10%の売上高増加見込む。

 アシックス <7936> [終値3320円]健康志向背景に中国のランニングブームにのる。
 同社はあえて欧米仕様のシューズやウエア投入、「高品質」をアピールするほか、大都市以外にも現地の販売パートナー増やす。
 16年12月期には中国での売上高は200億円超える見込み。
 
・変調世界 成熟市場で「成長」掘り起こす。
 欧米にゲーム・医薬品内需企業の変身。
 「ゲームや玩具はマクロ経済の影響を受けにくい分野」との声。
 日経平均が年初来高値を付けた6/24比で15%下げる中、バンダイナムコ <7832> [終値2672円]の株価は8%高と実際逆行高。
 「海外成長株」を目指して変貌してきた新たな姿が、くしくもこの株価暴落で浮き彫りになった格好。
 起爆剤は人気漫画「ドラゴンボール」題材にしたゲーム「ドラゴンボールゼノバース」。
 全世界で累計出荷本数200万本超、その9割は欧米向け。 

 典型的な内需目銘柄が、経済変調する荒波の下でもあえて打って出て「外需銘柄」にシフトする動きはむしろ加速する。
 リーマン・ショック前の07年度比、海外売上高比率の上昇率が大きかった企業ランキング上位は内需関連企業の姿が目立つ。
 ソフトバンク <9984> [終値6424円]のようにM&A(買収・合併)で比率を一気に高めた企業もあるが、
 自社製品を現地の文化と融合させて上手に根付き新たな市場を作り出したりする
 キッコーマン <2801> [終値3470円]味の素 <2802> [終値2543.0円]などがお手本。

 「貼る治療文化を世界へ」久光薬 <4530> [終値4215円]景気の良い米国市場に期待寄せる。
 15年2月期までの4年間で、米国での売り上げは3倍に膨らみ、拡大する勢い。
 久光の真の狙いは「医療用分野でも薬剤を皮膚から吸収する貼り薬を普及させる」こと。

 SHOEI <7839> [終値1972円]平均で4万円前後と普及品の4倍もする高級二輪車用ヘルメットで世界シェア5割握る。
 目指すは「ヘルメット界のBMW」。14年10〜15年6月期の連結売上高に占める海外比率は74%で、ほぼ欧州と北米向け。
 「価格は高い。だが品質はもっと高い」という独自ブランド力で世界景気に翻弄されない強さを手に入れつつある。

・変調世界 リーマン・ショック前の07年度比、海外売上高比率の上昇幅ランキング

 ソフトバンク <9984> [終値6424円]海外売上高55.6% 海外売上高比率の上昇幅55.6ポイント

 アイカ <4206> [終値2357円]33.3 33.3 ニューフレア <6256> [終値4445円]85.9 30.4

 日立物流 <9086> [終値1889円]30.1 30.1 NTTデータ <9613> [終値5630円]29.8 29.8 

 ユニ・チャーム <8113> [終値2269.5円]64.1 27.2 ファーストリテイリング <9983> [終値46465円]37.2 27.0

 久光 <4530> [終値4215円]26.7 26.7 NOK <7240> [終値2653円]68.8 25.8

・変調世界 新興国で成長の種まき 注目ハラル市場、背後に16億人。

 日通 <9062> [終値568円]の虎の子はマレーシア現地法人が持つ4台の「ハラルトラック」。
 世界最大のハラル機内食メーカー、ブラヒムズ・HDの物流契約を勝ち取った。
 昨年12月、日系の物流企業として初めてまマレーシア政府の認証機関からハラル認証取得。
 将来は連結売上高の半分を海外で稼ぎたい日通の足掛かりになるはず。

 日立物流 <9086> [終値1889円]トルコからの欧州開拓に挑む。

 西日本鉄道 <9031> [終値588円]
 自動車や半導体産業が集積する九州の特性から、日本メーカーが多数進出するメキシコ、そして米国攻略目指す。

 森精機 <6141> [終値1603円]独旧ギルデマイスター子会社化で規模の論理生かし、シェア拡大目指す。
 「2050年には世界の人口は90億人に増える。世の中の生産効率上げた企業が人口ボーナスの恩恵を享受できる」(森雅彦社長)
 工作機械をセンサーやインターネットでつなぎ生産効率高める最新技術で世界をリードする。
 「5年後の株価を見てほしい」と森社長は自信。

・変調世界 ブランド力で中国攻略。紙おむつや洗浄便座が浸透。
 
 中国で事業展開する50銘柄で構成する「日経中国関連株50」は日経平均が年初来高値を付けた6/24比で2割近く下げた。
 中国経済の減速受けて日経平均の15%安に比べ、下げがきつい。

 7月山形県酒田港(酒田市)から2000トン近い紙おむつが中国向けに船出。花王 <4452> [終値5207.0円]の「メリーズ」。
 花王は2013年から中国国内で紙おむつを生産するが追いつかず、日本から輸出。「いまのところ景気減速の影響はない」。

 TOTO <5332> [終値1630円]4-6月期、中国での売上高が現地通貨ベースで3%増えた。けん引役は温水洗浄便座。
 高級ブランドとして浸透、中国事業の営業利益率は26%と高い。

 高級路線で成功している化粧品はコーセー <4922> [終値11030円]。
 高級ラインの化粧水など中国のエステ店で普及、ブランド力高めた。
 一方インバウンド消費では人気の資生堂 <4911> [終値2377.0円]は中国市場では苦戦。

・変調世界 外部環境だけで売り込まれ・・・
 好業績の輸出関連株に割安感。
 世界同時株安の爪痕は深く、日経平均株価は年初来高値を付けた6/24から15%安となった。
 17倍台半ばを推移していた日本株のPER(株価収益率)は足元では15倍台に下落。
 米国は18倍台維持しており、市場関係者からは「さすがに割安感が出てきた」との声も。

 時価総額3000億円以上で予想PERが15倍以下、今期の営業利益の増加率が10%以上、自己資本利益率(ROE 前期実績)8%以上。
 6/24からの株価下落率が大きい順に並べると、電子部品や自動車関連などの輸出関連株目立つ。
 ミネベア <6479> [終値1425円]や日東電工 <6988> [終値7481円]の下げきつい。PERはミネベア11倍、日東電工14倍。
 両社とも業績は好調。
 NTN <6472> [終値570円]自動車向けベアリングが主力の北米が好調。「上方修正の可能性が高い」との声も。 
 富士重工 <7270> [終値3979.5円]原油安追い風となり、多目的スポーツ車(SUV)が北米で好調。

・変調世界 時価総額3000億円以上で予想PERが15倍以下、今期の営業利益の増加率が10%以上、
 自己資本利益率(ROE 前期実績)8%以上対象。6/24からの株価下落率が大きい順ランキング

 ミクシィ <2121> [終値3740円]予想PER6.3倍 株価騰落率▲41.7%
 東ソー <4042> [終値525円]7.9 ▲35.1 ルネサスエレク <6723> [終値641円]11.9 ▲34.5
 ミネベア <6479> [終値1425円]11.3 ▲32.1 川重 <7012> [終値431円]10.6 ▲29.0
 日立金 <5486> [終値1427円]8.6 ▲27.6 三菱マテリアル <5711> [終値364円]7.5 ▲26.9

・変調世界 市場関係者が海外事業の伸びに注目する中小型銘柄。
 
 ワッツ <2735> [終値960円]100円ショップ国内4番手。東南アジア他、他社が手薄な南米に出店。

 ポールHD <3657> [終値1007円]家庭用ゲームソフトの不具合検査事業で海外売上高が拡大。

 イオンファンタジー <4343> [終値1502円]中国、タイ、マレーシアなどで室内遊園地を積極出店、海外店舗が200超。 

 エイジス <4659> [終値3840円]アジアで小売業向けの棚卸代行好調。海外事業は今季初の黒字化目指す。

 ミルボン <4919> [終値3940円]東南アジアで営業網拡大。19年12月期海外売上高比率を14年2月期比約2倍の19%に。

 小林製薬 <4967> [終値8680円]東南アジアで「熱さまシート」好調。15年3月期は海外売上高比率が初の1割超え。
 
 荒川化 <4968> [終値1034円]紙おむつ向け接着剤の原料が海外需要増。 

 MORESCO <5018> [終値1646円]自動車向け潤滑油や紙おむつ向け接着剤が海外で伸びる。

 メガチップス <9875> [終値1166円]米国のMEMS技術使う振動子ベンチャーなど海外M&A積極化。

 図研 <6947> [終値1103円]電子機器の回路設計ソフト大手。米シリコンバレーにマーケティング拠点設立、インドにも進出。

 日新 <9066> [終値341円]自動車部品の国際物流が主軸、紙おむつ財調の化学品物流も伸びる。 

・変調世界 番外編 不安定相場をしのぐ銘柄は・・・
 株価に影響を与えやすい4種類の要素すべてに過敏に反応しない銘柄を抽出。

 前田建 <1883> [終値2030円]ダイセル <4202> [終値1447円]堀場製作 <6856> [終値3940円]
 日立造 <7004> [終値620円]スズキ <7269> [終値3817.0円]コメリ <8218> [終値2639円]
 TCリース <8439> [終値3540円]日立キャピタル <8586> [終値2751円]山九 <9065> [終値576円]

・中国の銀行間取引が吹きみな上昇続けている。
 中国人民銀行(中央銀行)の度重なる金融緩和を受け、SHIBORは5月には1%前後まで低下していた。
 明確に上昇に転じたのは6月の入ってからで、中国株バブル崩壊したのとほぼ同じタイミング。
 依然中国経済の減速懸念が強くくすぶっており、早期の本格反発は期待薄との見方が広がっている。

・8月の米雇用統計、非農業部門雇用者増加数は事前の予想下回り、9月利上げ見込む市場関係者は減少。
 失業率が7年以上ぶりの低水準に回復するなど雇用統計には強弱入り混じる。
 「Fedウオッチ」によると9月利上げ見込む人の割合が27.4%から18.0%に低下。
 株式市場では金融政策の行方が不透明なことから売り先行、4日にダウ工業株30種平均は2%弱下落。

・発掘実力企業:ネット社会を支える(14)インターワークス <6032> [終値1804円]求人情報サイトの運営会社。
 オフィスワーカー以外の職種に絞っている点で他社と大きく異なる。主力は工場勤務対象とする「工場ワークス」。
 情報きめ細かく「求職者のリピートは約4割と高水準で、屋の求人情報サイトでは類を見ない」
 業績拡大と株主還元の両立図る方針。

・会社がわかる 特集協立メンテナンス <9616> [終値6770円]業績好調。けん引役はホテル事業。
 特にビジネスホテルは円安追い風に家族連れの多い訪日外国人のち用が伸び、
 リゾートホテルも日本人観光客の国内旅行回帰を受け皿としれ高稼働率を維持している。
 今後3年で新たに約20棟のホテル開業。主力の寮事業も大学の国際化や企業の需要捕え、2つの収益源で今後も業績拡大目指す。

・株式相場の上昇けん引して来た海外投資家が売り姿勢に転じている。
 8月月間の売越額は2兆5350億円(現物と先物の合計)と2008年の金融危機以降で最大、年初からの累計も売り越しに転じた。
 この結果、外国人の持ち株比率の高い銘柄の軟調さが目立っている。
 マネーの回帰には時間がかかりそう。
 日経平均株価は先週、4週連続で下落。
 4日終値は1万7792円と2/10(1万7652円)以来の安値。週間の下落幅は1344円(7%)と、08年10月以来7年ぶりの大きさ。
 ヘッジファンドなど短期筋の先物売りが相場の下げを加速している一方、
 現物株を買い増しれ来た長期の投資家も「ある程度、持ち高を圧縮せざるを得ない水準」と。
 海外マネーが回帰するためには、米景気が拡大し、利上げが始まることが必要との見方が多い。
 業績の実態以上の売られた銘柄は選別して買われる局面もありそう。

・OUT Look:今週の株式相場、日経平均株価は不安定な値動きが続きそう。
 11日に株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出があり、
 先物の持ち高を手じまう動きにつられて現物株の振れ幅が大きくなる可能性がある。
 1万7000〜1万9000円の広いレンジで荒い相場展開になるとの見方がある。
 一段の調整を見越した短期筋の売り優勢で、
 4日には東証1部の売買代金全体に占める空売り比率が41.6%ろ2008年10月の集計開始以降で過去最高を記録。
 安値圏では売り方の利益確定のための買戻しで急反発する場面もありそうだが、持続的に戻りを試す機運は広がりにくいと。

・Wall Street:今週の米株式相場は引き続き上値が重い展開か。
 休場明けの中国市場で再び株価が下値を試す展開となれば、米国市場でも投資家のリスク回避姿勢が強まることは確実。
 8日発表の8月の中国貿易収支にも注目が集まる。一方、米景気の堅調さ示す国内の経済指標が出てくれば、相場を下支えすると。
 11日にミシガン大消費者態度指数が発表される。

・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち23指数が下落。

上昇1位週間騰落率ギリシャ2.0%(14年末比騰落率▲21.7%)2位タイ0.4%(▲8.5%)
下位25位日本▲7.0%(2.0%)24位スペイン▲5.1%(▲4.5%)23位インド▲4.5%(▲8.4%)
 22位ロシア▲4.4%(0.4%)17位米国▲3.2%(▲9.7%)

2014年末比騰落利率 1位アルゼンチン27.4% 2位フランス上海5.9% 3位ドイツ2.4% 4位ベトナム・日本2.0% 6位ロシア0.4% 
 
 最下位ギリシャ▲21.7% 24位インドネシア▲15.5% 23位トルコ▲14.9% 22位台湾▲14.0% 21位香港11.7▲%
 21位米国▲9.7%

(日経ヴェリタス)

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