株式セミナー第二弾 10月1日 水道橋
株式セミナー10月1日 水道橋
『相場の転換を見極める』ミョウジョウ・アセット・マネジメント代表菊池真氏
前回5月でお話したことは7月までは見通し通りだったのですが・・・
一因は7月後半におけるアメリカ議会で揉めたこと。
最悪デフォルト(債務不履行)もなどとあり得るわけないことをさもあり得そうに・・・
茶番劇といっては失礼かもしれませんが、世論へのアピール合戦だったようなところです。
週明けの8月1日NYタイムでは上昇すると思われましたが、IMS製造業指数の発表もあったのですが下落して違和感も?!
8月5〜6日にそれまでのシナリオを否定しました。リスク回避的動きが広がる前触れか?
そしてその後の週末にS&Pがアメリカ国債格下げ発表。このことがこの先明確になった。
「株は問答無用で減らされる」と思いました。また米国債は代わりがなく暴落はしないとも。
アメリカ人は政府や国を頼って評価している方が意外にも多いと思います。
その国や政府の揉め事で不信感が出ていたところで、米国債の格下げ。
この格下げには今まで悪役にされたS&Pの維持というか正当性を表すというかなんともここもアピールだったんではないかと。
米政府のごたごたが日本であれだけ報道されたということは米国内ではその5〜6倍も報道されていることでしょう。
その上アメリカ国債が格下げされて米国民は「自国は大丈夫か?」とリスク回避の行動へ出るといったところです。
そして米連邦公開市場委員会(FOMC)でいったん戻ったものの、外人好みの日本株の戻りは悪い。外人が売り続ける。
8月26日ジャクソンホールでバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の演説の数日前に下げ止まる。
その下げ一巡でもみ合いからリバウンドかと思いました。
しかし9月第2週に外人売り第二波が想定外のことでした。
明確な動きになるまで動けないようなところでもあります。
明確な動きとは、ボラティリティーが抑えられた場合での上昇。(日中の値動きが穏やかでの上昇)
たとえばダウ工業株30種平均なら50〜100ドル高が5日連騰など。それも日中乱高下しないこと。
そうなれば買いが来ると思っています。割安感は誰もが納得できるところです。あとは売りが止まればというところ。
日中の値動きが乱高下しているうちは落ち着いたとは言えないところです。
【相場の4つのフェーズ】
6月時点では上昇のフェーズにありました。
私は今年2011年8月でフェーズは変わったと思っています。
現在のフェーズには3つの可能性があります。
1.上昇フェーズの中間反落(2004年5月)
2.上昇フェーズが終了し、高値もみ合いに移行(2006年5-6月)
3.上昇フェーズが終了、もみあい通りこし下落フェーズに。
イメージとして1.の可能性はゼロ、2.は20%、3.が80%と思っています。
日本は上昇もなく下落に向かうというあり得ないような状況とも。
日本株はただ揉み合っていただけのようなところですが、アメリカ株は前回の高値にあと10%を切るまで回復していました。この間の財政悪化などを考えると、前回の高値に届かずに今回の高値を付けたとしても不思議はありません
日経平均株価18300円(2007年2月)6994円(08年10月)11408円(10年4月)10891円(11年2月)
NYダウは14200ドル(2007年10月)安値6469ドル(09年3月)そして12876ドル(11年5月)
市場は財政浮揚効果見込めず、ここからお金のポテンシャルは減っていきます。
量的緩和第三弾(QE3)は切ってはいけないカードではなかろうかと。(期待感・アナウンスメント効果)
実施したら当初は上昇も最後の売り場となってしまいそうです。
出来ることがなくなり市場は読み込んでしまいそうです。
問題は2つ
米国の景気、どこで自律回復となるか追加的金融政策が・・・
欧州問題、ドイツ可決で先延ばしできたものの。ギリシャ国債償還は3ヶ月ごとにやってきます。
【見極めのポイント】
高値もみ合いは良くても(最大)前回高値と同じぐらい。
高値もみ合いとなるためには力技使うことなく自律回復してくること。
来週(10月第2週3-7日)ISM製造業景況感指数、雇用統計が出る。季節調整もあり今回の経済統計では失望ないと。
今米国はマクロはさえないものの企業業績は回復、この企業業績が今後も持続できるでしょうか?
このミクロが回復継続してマクロが回復ならポジティブに。
企業業績の目先ピークアウト感が出たら、株価にとっては良くない。10-12月以降見直し不透明となりやすい。
7-9月の企業業績が新興国での業績の勢いが鈍化してきたら危ないと考えられます。
新興国状況は成長続いているものの、インフレも激しく引き締め的金融政策しか取れず、
インフレリスクが沈静化でけん引役となれるか。
ブレーキを踏みながらの成長に。その影響が先進国に出てくることも。
【短期的には】
例え下落のフェーズとしても全く戻りの無いことはありえない。
機関投資家は下落ポジションはほぼ済んだとも・・・
2007年8月と同じか。10月戻ってもおかしくない。最悪11月までもたもたで年末年始戻りも。
戻りの無い下落が始まった2008年8月は全ての悪いことが顕在化した時。
ボラティリティーが低下した形で米国株戻ることが、日本株の戻りが始まる条件。
値動きが落ちつきさえすれば、買い手は一杯いる。
日経平均株価9700円〜9800円がターニングポイントに。
その状況での市場企業環境が左右。
その時「ケチ」があるかどうか見る。何かあれば降りるべき。
・外人機関投資家は8月から売り(9月売り越し)資産配分の削減はいいところまで来たと思える。
9月後半機械のトップ企業が大きく売られていたが、その傾向が小さくなってきた。そろそろ終わり・・・?!
・国内投資家は8月は様子見。(投信ポートフォリオ7-8月に変化なく)
9月に入って遅ればせながらも景気敏感銘柄売り内需買いに動く。
JTやKDDI,ヤマトHD(国内年金系が逃げ場として使う銘柄)が高く、優良景気敏感株売られる。
地方銀行や電鉄へも電力やガスに逃げられない資金が向かったようだと。
年金は四半期ごとに報告があり、9月末締めて報告で8月何もしてなく、9月も何もせずでは説明できない背景も。
9月末を過ぎれば、目先は入れ替え終了も・・・
・個人投資家は8-9月で買い向かっています。信用買い残増加。個人需要調整は始まったばかり。
ファンダメンタルや事業内容良く、直近急落していて信用買い残増加した銘柄は買わない。追証や追証回避で売られる。
下げのサイクルはほぼ終了→もみ合い→戻り。
ここで半数以上の人が嵐は過ぎ去り、新しい上昇相場が始まったと思われるが冷静に。
あくまで戻りという意識を持っています。
上がる順番は1番手(1番いいもの)小型株より大型株、→2番手→3番手。
外人は売ったものを買ってくることとなる。
1番手が上がり、1番手が高止まると2番手が上がるような順番。1番手は下がりません。
【ユーロの行く末】
当分は根本的解決はなし。最終的には2つの行く末。
現ユーロは通貨共通、政治別政策別。共通と別々が共存しています。これは無理。
どっちもバラバラかどっちも一緒にするか?たとえばヨーロッパ中央政局とか・・・
政治家の損得は、選挙で選ばれている政治家は自分に投票してくれる人の支持。
人間は不満があるときに変化を求める。
自民党政権から民主党政権になった日本もそうでした。
「一回民主党にやらしてみよう」など。
ドイツもギリシャも不満、変化を掲げた政党(ユーロ離脱)が政権取ることも?!
株が戻るときにはユーロも戻る。そこが売り場になることも・・・
ユーロがドボンとなればアメリカは得をする。ユーロからよりドルへ。
次回のセミナーは12月10日に予定しております。
その時には戻り一杯か戻り始めかなど状況に変化が出てきているはずです。
お楽しみにしてください。
ミョウジョウ・アセット・マネジメント代表(CEO)菊池 真氏のセミナー概況でした。
お申込み・詳細⇒ https://www.directform.info/form/f.do?id=1890
【おまけ】
外国人が買ってくると思われる一番手銘柄(〇>△>×)
(1605)国際帝石 △ (2914)JT×(4188)三菱ケミカル△(6268)ナブテスコ〇
(6273)SMC〇(6501)日立〇(6503)三菱電〇(6954)ファナック〇
(6971)京セラ〇(6981)村田△(7267)ホンダ〇(8031)三井物産△