いちごの乱(金融新聞より)
時価総額は百億円に満たない企業が、日本のM&A(企業の合併・買収)の歴史に名前を残すかもしれない「静かな革命」が始まるのではないか?!と
(5448)東京鋼鐵(560円)は新日鉄の電炉子会社である(5449)大阪製鐵(2415円)の完全子会社化になることを発表。
株式交換方式使用で大阪製鐵0.228株割り当てとなります。
プレミアムは直前株価から6%、過去1ヶ月ではわずか0.3%。
1年前ですと7%のディスカウントになってしまいます。
米系投資銀行のM&A担当者はこの案件なら「TOBで3割プレミアムがセオリー」との話も。
そして子会社化と同時に中間決算業績予想31%上回る上方修正発表。
業績上振れを株価に織り込ませること無く内輪で交換比率を決めてしまったことになりました。
「いちごアセットマネジメント」立ち上げたスコット・キャメロン氏、昨年11月から買い付け始めようとした矢先の出来事は一旦諦めも個人投資家の怒りを見て「プロの投資家が少数株主の声なき声を代弁しなければならない」と約10%の株主に。
2月22日に向けて約1600人の株主に大阪製鉄傘下入り否定の委任状を集める呼びかけ開始。
2月9日時点でこの「いちごアセット」は議決権を20%確保しており株主軽視の流れに一石を投じるまでにあと10数%となります。
経営陣が同意した経営統合や合併が株主総会でひっくり返される日本初の事例の可能性が出てまいります。
統合は賛成なものの交換比率の見直しを求めています。
大阪製鐵売りの東京鋼鐵買いのペアトレードも成り立つのではないでしょうか!?